Keiママのお料理ノート

お料理大好きなKeiの日々の食卓、趣味の日記。

「噛み合わない会話と、ある過去について」

2019-11-30 21:48:27 | 趣味

辻村深月氏「噛み合わない会話と、ある過去について」
鏡の狐城で本屋大賞受賞後の第一作であります。
前作とは全くテイストの異なる作品。むしろこちらの方が辻村ワールドが
顕著にあらわれている、と思う。

自分には都合の良い過去が、実は相手にとっては
長年引き摺るほどのトラウマになっていたり、
忘れられない程に嫌な過去だったり。
そんなボタンの掛け違いはよくあることで、
その辺がキレ味鋭く描かれている。

「ポイズンドーター・・・」のすぐ後に読んだのだけど、
人間関係の中で生じる行き違いがテーマと言う点で、
あまりにも似ていて、続き物のような錯覚さえした。

ボイズントーターの方が、事件も絡んだより複雑な設定で、
あらゆる事が悪い方に回っていってこうなった、
と言う展開なのに比べ、
こちらは基本、一対一の会話のやりとりから発生する果てしないズレ。
そういう意味では、より身近で自分にも十分起こりうるという点で、
恐怖感がより深かった。

人間関係は、やっぱり難しいな、と思う。


今日、車で買い物に行く時、ラジオで
「令和元年もあと1ヶ月で終わりです」と聞いて、
チビと二人で「えー!」と叫んでしまった。

チビが、
「一年早すぎる!こんなんじゃすぐに死んじゃうよ!」
だって(笑)

それを言うなら私ですよ。
蕁麻疹が2週間経ってもまだ落ち着かないし、
体力の衰えばかりが気になる今日この頃(^_^;)

ああ、何もしてない。できてない。
私、一年何してた?
気持ちばかりが焦るねぇ。