ルスツ篇 ３ ブランコ仕込み

９時から昨日の続き、空中ブランコの仕込み。一番の問題はネット張り。今回のチームは、テントでやったことがない、いつも大きなサーカス場でしか公演していないので、どうも要領がわかっていないような気がする。いろいろ口をはさむのも何だと思い、とりあえずはワーシャのやりたいようにやってもらう。なんとかかたちができたのだが、ネットは低く、心配になる。ネットを張った時点で、すぐにこのやりかたではダメなことがわかる。前回ここでやった空中ブランコチームのやりかたでやったらどうかという提案をする。彼もそれしかないことが理解できたようだ。ここでまた仕込みのやり直し。こっちも手を出すことができずに、いらいらしてきて、たばこの量も増えて来る。ローマもいらいらしているのがわかる。彼の計画では、昼前にはブランコの仕込みを終えて、午後から他の空中もののつり込みをすることになっていたのだが、計画変更、他のメンバーもつり込みは明日でもできるので、今日はブランコチームにできるところまでやってもらおうということになる。ネット張りを一回やってみるが、安全性ということで心配な点がいくつかある。ローマと話し、その問題点を指摘、ワーシャを呼び、はっきりとこちら側の要望を伝える。いままでがんとして聞かなかったワーシャも納得、こちらの要望を飲む。なんとかかんとか２０時すぎに作業が終わる。まだ調節が必要だが、今日はここまでということだが、まだ一抹の不安が残る。また「かかし」へ。ローマも合流。ローマに空中ブランコの仕込みについて、彼の意見を聞く。とりあえずは、ワーシャにやりたいようにやらせたけど、やはりいろいろ手直しをする必要があることを認める。今日は焼酎にする。部屋に戻ってなにもする気にならない。こっちへきてからこんな状態がずっと続いている。