デラシネ日誌

私の本業の仕事ぶりと、日々感じたことをデイリーで紹介します。
毎日に近いかたちで更新をしていくつもりです。

シャングリラ 3

2007-07-05 23:34:54 | 観覧雑記帳
公演名 「シャングリラ 3-ドルフィンの夢」
出演  松任谷由美 国立モスクワグレートサーカス団 デデュー 武田美保
総合演出・構成 松任谷正隆
観覧日 2007年7月4日午後7時開演 
会場 横浜アリーナ

文句なしに、いままでのシャングリラシリーズの中では一番の出来である。観客の大部分は、ユーミンのコンサートに来ていると思うのだが、私はサーカスとして見に行った。サーカスとしても十分に見応えがあったし、スペクタクルとしても第一級のショーである。
ひとつはプールと舞台が変幻自在に変えることができたセットをつくりあげたことが大きい。いままでのように舞台を正面につくるのではなく、まさにアリーナ、円形の舞台を中央につくり、360度から見れる構造にしたことで、観客の視点を定めることができた。しかもシンクロとサーカスとを一体化させるために、円形舞台とプールが瞬時に変えるを可能にした装置ができたことで、シンプルにショーを見せることになった。
サーカスアクトノのレベルが前二作と比べて圧倒的に高い。カスチュークのグレートサーカスを入れたのは大きい。昨年秋初めてカスチュークと一緒に仕事をして、リトルワールド用に番組をつくってもらったが、どうしてもひとりとかふたりのピン系のアーティストが中心になった。レベルは高かったし、評判も良かった。番組を選ぶためにここのサーカス団の演目のビデオを最初に見たとき、集団芸が多く、しかもオリジナルなものが多いのにちょっとびっくりした。ただリトルではできないので残念だったのだが、その時にいいなあと思った演目がまさに勢ぞろいしている。鉄棒、スィングプレート、シンクロのフライングトラピーズ、ハイワイヤーなど見事な演技が続いた。何度もいうが、サーカスのショーとしてだけ見てもまさに超一流のものになっている。そのサーカスショーにユーミンの歌がつくのだから(観客の大部分は、その逆だと思うが)贅沢極まりない。
これで最後らしいが、それだけに気合が入っているし、内容もいままでの二回のシャングリラで出来なかったことを、思う存分にやっているのではないだろうか。シンクロの世界チャンピオンのデデューまで引っ張りこんでいるのだから、その意気込みがわかる。
スペクタクルとしてサーカスを取り入れたショーの試みはいろいろあったが、このシャングリラ3は、間違いなくひとつの完成形として評価されるのではないだろうか。
シャングリラはこれで終わるらしいが、また誰か引き継いでやってもらいたい気がする。でもユーミンだからできたわけで、他に誰が出来るのかなあと思ったりもした。
カバレットが、またやりたくなった。もちろんこんなスケールのものにはなるわけではないのだが、ちょっとむずむずしてきた。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カレンダー

2007年7月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

バックナンバー