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シュウメイギク= 漢字では、「秋明菊」と書きます

 ご近所の庭や、出先のお寺の境内などで、シュウメイギクが今を盛りに咲いているのを見かけます

  シュウメイギクは、秋に、細長い茎先に菊花に似た、白または、桃色、淡紅紫色の花のような萼片をつけるキンポウゲ科イチリンソウ属シュウメイギク種の耐寒性多年草です

漢字で書くと、「秋明菊}と書きますが、この名の由来は、中国の寺院に渡航した修行僧がお土産として持ち帰ったところ、まるで黄泉の国に咲いている菊のようにきれいだということで、「秋冥菊」と呼ばれ、その後「冥」が暗いイメージだということで「明」に変わったと云われます

別名は、京都市北部の貴船付近に多くみられることから貴船菊とも呼ばれます 

英名では、「Japanese anemone(ジャパニーズアネモネ) 」といいます

シュウメイギクは中国からの帰化植物で、草丈:50cm~1mです

日本のシュウメイギクは中国母種の変種とされており、室町時代に渡来したとされています

       農家の庭先で咲いていたシュウメイギク  ・・・  白花とピンクの一重花です

シュウメイギクは茎を立てて上部に小さな葉を数枚輪生させ、その中心から数本の花茎をほぼ直立させて茎頂に径3~5cmほどのやや大きな花を1輪つけます

葉が根元に集中しており、花の周りには比較的小さな葉だけがつくだけなので邪魔にならず、草姿がすっきりしています

シュウメイギクは花だけを見ているとコスモスと見間違うような花を咲かせますが、コスモスの和名である秋桜ともイメージが重なるように思えます

古くから多くの園芸品種が作出されていて、花被片(ガク片で花弁はない)は5枚のものから30枚近くなるものまで様々あるそうです

花色も、白色から紅紫色まで変異に富んでいます

根生葉(地際の葉)は数枚で、長さ6cm前後、幅も6cm前後の三角形状で、3小葉からなり3浅裂するものから3中裂するものまでいろいろあるそうです

キンポウゲ科の植物の多くは花弁を持たないそうで、花弁のように見えるのはガク片です

花の中央には多数の雌しべが集まり球状になっています

雄しべは多数雌しべの周囲を取り巻いています

八重咲で花弁状のガクが30枚ほどもある赤花のシュウメイギクは原種のようで、これは花が咲いても種子は稔らず地下茎で増殖するそうです

花は8~11月が盛りです

     ピンク色一重のシュウメイギク アップ              赤紅色の八重シュウメイギク   

 

シュウメイギクは、半日陰で水を好みます

野生ではアルカリ質の土壌で多く育っているのが見られます

萼片が散った後に球状の花芯が残り熟して割れると真っ白な綿毛が現れ、この綿毛の中には胡麻粒のような種子が多数あり風に乗って散布されます 

尚、参考までに、このように萼片はあっても花冠が無い花のことを、単花被花(monochlamydeous flower)と言うそうです

         お寺の裏境内で見かけた 八重花シュウメイギク ・・・ 野生のシュウメイギクを彷彿させていました 

 シュウメイギクの 花言葉は、「 忍耐 」、「 淡い思い」、「 薄れゆく愛 」、「 耐え忍ぶ恋 」、「 多感な時 」    です 


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