日々の雑感記によるヘボ・マイ趣味紹介です。
ダッペの悠友ライフ
アカメガシワと虫たち・・・ミノムシの一生
先だって群馬・高崎の植物園に行ってきました
植物園ではたまに新しい樹を入れ替えて植えています
今年は春まだ来ない時期に新しくアカメガシワが植えられていました
アカメガシワ(赤芽槲、赤芽柏)は、トウダイグサ科アカメガシワ属の落葉高木で、新芽が鮮紅色で、その葉形がカシワ(柏)のように大きくなることから命名されたといわれています
別名を、ヒサギ(久木)、ゴサイバ(五菜葉)、サイモリバ(菜盛葉)、野梧桐などいろいろ呼ばれますが、どれもカシワと同様に、葉を食物をのせるのに使い、新葉が赤いことからの名付けが由来です
尚、ヒサギは古名で、ヒサギのヒは「日」、又は「緋」の意とされています
東南アジアの山野に自生し、日本では二次林に多く生えて、典型的なパイオニア植物です
本来は熱帯系統の植物でしたが、落葉性を身につけることで温帯への進出を果たしたものと見られています
雌雄異株で、樹高は5〜10mに達し、葉は互生し倒楕円形で、浅く3裂します
葉裏には黄色の腺点があってアリが集まることからあまいのかもしれません
初夏、白色の花を穂状につけて、夏に実をつけ、秋に黒く熟します
果実は果で軟針があります
散策舗道に、植えこまれたアカメガシワです (➝果実が生り、黒い種が顔を出しています)
アカメガシワの根は生命力が強く、シュートを生じて繁殖します
更に、種子は高温にさらされると発芽しやすくなり、伐採や森林火災により森林が破壊されると一気に繁殖するのだそうです
樹皮は灰褐色で、縦に浅い裂け目があります
前記しましたが、葉は互生し、葉身は長さ7~20cm、幅5~14cmの卵形または広卵形で、ふちは全縁または波打ち、ときに浅く3裂します
裏面には黄褐色の小さな腺点が密にあり、葉身の基部には腺体が2個あります
葉柄は長さ5~20cmあり、紅色を帯びています
花期は6~7月、枝先の円錐花序に、花弁の無い小さな花を多数付けます
雄花は苞のわきに数個ずつつき、萼は淡黄色で3~4裂し、枝先の円錐花序に、花糸長3mmほどの雄しべを持った雄花が多数つきます
雌花は苞のわきに1個ずつつき、萼は2~3裂します
子房は刺状の突起があり、紅色の星状毛と白い腺点に覆われて、花柱は3~4個で、乳頭状突起が密生します
果実はさく果で、直径約8mmの扁球形・柔らかい刺状突起が密生し、9~10月に褐色に熟し、3~4裂し、3~4個の黒い種子ができます
アカメガシワの3裂した果・・・黒い種子が顔を出しています
万葉集には、ひさき(久木)として詠われています
『 ぬばたまの 夜の深けゆけば 久木生うる 清き河原に 千鳥しば鳴く 』 山部赤人
なんでかな~
アカメガシワの葉に色々の虫が集まって(‼?)いました
アカメガシワの葉には、強力な抗酸化活性効果があるのだそうです
最近島根県が山野草の抗酸化活性評価試験を行った結果、アカメガシワ葉の強力な抗酸化活性を確認し、主原料とした茶製品が商品化されたそうです
生物の若さを保つのには抗酸化活性が必要ですが、虫たちもそんな効果を知って集まっているのでしょうか
葉身の基部に1対の密腺があリますが、それを吸いに来ているのでしょうか
イナゴとミノムシがいるのが見えました
ミノムシ
イナゴ(!?)
イナゴはおいて、ミノムシの話をします
ミノムシ(蓑虫)とは、ミノガ科[Psychidae]のガ(蛾)の幼虫のことをいいます・・・ミノガ科の昆虫のことは、ミノガ〔蓑蛾〕”です
即ち、昔、雨具として用いられたミノ(蓑)に形が似ている為に「ミノムシ」〔蓑虫〕と呼ばれるようになりました・・・ミノ(蓑)とは、わらで作った雨具のことですが、今となってはミノムシに似た雨具と説明した方がわかりやすいかも
ミノムシ(蓑虫)の生態をあなたは知っていますか!?
実はよく眼にしていた昆虫なのに、私は意外に知らなかったので、自分であきれています
親が産卵したミノの中で孵化(フカ)した幼虫は、ミノから脱出して散らばり、すぐに葉片で身体を包ます
幼齢期は葉の真ん中の葉肉を食べるが、成長すると葉の縁より食べていき、小枝もかじり取ります
葉が不規則にかじられていたり、真ん中に穴があいていたり、また葉肉が薄く白っぽくなっていたりしたら、ミノムシの食害と思っていいようです
ミノムシは、自ら噛みちぎった葉片や細かい枝を綴り合わせて身体にまとって生活しているが、成長に従い身にまとうミノを大きく補修していくそうです
秋になると日当たりのよい場所に移り、ミノの中で越冬し、翌年にサナギになるのが一般的のようです
ミノムシの成虫である「ミノガ」は、いわゆるガ〔蛾〕で、日本では15種類ほどいるそうです
よくみられる主な種類には「オオミノガ」と「チャミノガ」です
これらのメスは、翅(ハネ)が退化して飛ぶことができないという特殊なガです
即ち、ミノムシの生態は、翅(ハネ)の退化したメスは、一生ミノの中にいて、オスがやってくるのを待っています
5~7月、成虫のオスガは、メスを求めて飛び立ちます
オスが飛来して交尾をしたメスは、ミノの中に産卵し、そのままミノの中で死んでいきます・・・ミノムシのメスは蓑の中だけの一生です
ミノムシのオスは蛹(さなぎ)になって約1カ月の後、蓑(みの)の下の口から、体を半分ほど外に出し羽化します
オスの口は退化していて、えさを取ることもなく、雌を探して飛び回り交尾を終え死んでいきます
共に交尾をし子孫を残すと世を去ります(➝交尾相手が見つからず終わる場合もありますが)
幼虫の時が一番の生涯のようです
生まれたばかりの幼虫は、蓑(みの)の外に出て糸を長く延ばし垂れ下がり、風に揺られて、新しい枝や葉に移っていきます
新しい葉に移ると枝や葉の表皮をかじり取り、さらに糸でつづり合わせて小さな蓑を作ります
木の葉を食べてどんどん大きくなってゆくミノムシは、かじり取った葉を糸でつぎ足し、それに伴って蓑も大きく、丈夫になってゆきます
そしてさらに手ごろな枝を、糸を巻き付け蓑に固定し、冬眠用の蓑(みの)は出来上がる訳ですが、食用にした葉や枝に落ち着くのが通常でしょうね
時にどうやってオスはメスを探すのでしょう
メスは特有の匂いを出し、雄を誘っているようです
雄はその匂いを頼りに、雌の入っている蓑に飛んできて、蓑の末端から腹部を差し込み交尾するのだそうですが、お互いの姿を見ずの交尾とは無常を感じます
更に交尾後、雌はすぐに産卵を始め、数千個も生みつけ、2~3週間後、幼虫が孵化する頃にはひからびて死んでしまい、蓑の末端の穴から下に落ちてしまうそうですから、無常観ここに至れりです
« ヤブランが... | 朝鮮朝顔の... » |
コメント |
コメントはありません。 |
![]() |
コメントを投稿する |