goo

我が家の柿で、「干し柿」を作ってみました

我が家の庭には、実生の柿が3本ほどあります

スーパーで買って食べた美味しい柿の種を、家で食べられたら…と、庭に蒔いたら芽が出て、いつの頃からか生り始めました

 甘柿だと思ったのが、実はこの柿・渋柿でがっかりしてました

でも物知りの友人に聞いたところによると、甘柿でも実生から育てると、渋柿なのだそうで、ある頃から甘柿になるのだそうです

本当かな!?

因みに甘柿と渋柿とはと調べて見ましたら・・・次のような事が分かりました

甘柿は、成熟すると樹上で果実の渋が抜けますが、渋柿は、完全に軟くなるまで渋いままです

渋みの原因はタンニン物質に寄ります

甘柿は、果実の成長後半にタンニン物質が固まり、水に溶けないため、舌に渋味を感じなくなっています

渋柿は何故か理由は分かりませんが、成熟してもタンニンが固まらなかったり、部分的にしか固まらなかったりするために渋味を感じます

ただし、渋柿でも過熟して、いわゆる熟柿(じゅくし)になると渋が抜けますから、成熟時の気温の関係があるのかもしれません

なお、甘柿には、種子ができるとそのまわりにゴマといわれる黒褐色の斑点ができて渋が抜ける不完全甘柿と、種子ができるできないに関係なく渋が抜ける完全甘柿とがあります

不完全甘柿には、西村早生(にしむらわせ)、禅寺丸(ぜんじまる)などの品種があり、完全甘柿には、富有(ふゆう)、次郎などの品種があります

また、渋柿にも、種子ができるとそのまわりだけゴマができるが、果肉の一部あるいは大部分が渋い不完全渋柿と、種子ができるできないに関係なく渋が抜けずゴマもできない完全渋柿とがあります

不完全渋柿には、平核無(ひらたねなし)、甲州百目(こうしゅうひゃくめ)(別名:蜂屋(はちや)、富士)などの品種があり、完全渋柿には、西条(さいじょう)、愛宕(あたご)などの品種があります

我が家の柿は一体どれか分かりませんが、不完全渋柿の様に思えます

一昨年の時は、沢山生ったので、樽柿ふうに焼酎で渋抜きして食べましたが、どろどろに(➝表現悪いですね!!)熟してしまい、大半は庭に来るヒヨドリやメジロにやりました

昨年は少し量は減りましたが、そこそこなりましたので、熟した順に採っては食べていました

でもとても食べきれるものではないので、「干し柿」を作ってみようと思い立って挑戦しました

「干し柿」は柿の果実を乾燥させた食品で、ドライフルーツの一種です…別名:ころ柿(枯露柿、転柿、ころがき)、白柿(しろがき)とも呼びます

「干し柿」は渋柿を乾燥させることにより、渋柿の可溶性のタンニン(カキタンニン、シブオール)が不溶性に変わって(渋抜きがされて)渋味がなくなり、甘味が強く感じられるようすることでつくります・・・(➝その甘さは、砂糖の約1.5倍とも言われます)

何の「干し柿」つくりの知識はないまま、皮をむいて、布団干しにぶら下げて作りました

150個くらいの渋柿を、へたをつけて果皮を剥き、枝と柄のT字型の部分を10個ぐらいを一本の紐で結びつりさげました

雨露を避け、通風をよくするために、蒲団干しを物陰に移動し囲って干しました

約1ヶ月様子を見ながら仕上げました

カビが生えたり、味見をしたりで数が減って、最終は製品歩留り60%ほどでした・・・到底売り物にはなりませんが

完全に乾燥させずに、水分を十分に残して果肉がまだ柔らかい状態でも、渋味がなくなるため、この状態で結構食べました

売り物の干し柿は、後で知ったのですが、カビが生えたりしないために、果皮を剥いたら熱湯に潜らせたり、ある程度乾燥したら硫黄で燻蒸したりするのだそうです

よく乾燥すると柿から、「柿霜」と呼ばれる白い粉がでてきます・・・これは、柿からの糖分(➝ブドウ糖)です

日本に柿が伝わったのは弥生時代といわれていますが、文献では平安時代に干し柿の存在が確認でき、927年に完成した『延喜式』に祭礼用の菓子として記載が見られるそうです

お蕎麦を入れてあった箱に並べて、孫達にお正月にお菓子としてふるまいました

正直なかなか手を出してくれませんでしたが、私の労作を知って一番下の孫娘が、甘くて美味しいと云ってくれほっとしました

来年はもう少し『見てくれも味の内』と、上手に作ってみようかな

尚、「柿霜」は、体内摂取すると疲れを取り、脳の働きを高めてくれますから、好きな碁を打つ時のおやつにはいいかなと密かに思っています

 

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )