日々の雑感記によるヘボ・マイ趣味紹介です。
ダッペの悠友ライフ
センニンソウが、咲いて…
秋らしくなってきました
近くの野山に行くと、諸枝に絡まったりして咲いている真っ白な花をちょくちょく見かけます
花の名は、センニンソウ(仙人草)といいます
センニンソウはキンポウゲ科センニンソウ属/クレマチス属の多年草で、日本各地に分布し、日当りの良い山野に多く見られるつる植物です
長く茎を伸ばし、節ごとに葉を対生させます
果実には白い毛があり、これを仙人のヒゲに見立てたことから、仙人草の名が付きました・・・センニンソウの扱いは有毒なので、注意を要します
センニンソウ属とは世界中に300種、日本には20種以上があり、花の美しいカザグルマや、それに類似の花の美しい外国種が栽培され、クレマチスと呼ばれています
日本産のもので、蔓になって小型の花を多数つけるものは、センニンソウまたはボタンヅルです
センニンソウとボタンツルの見分けは、花はよく似ており、葉で行う事が出来ます
センニンソウの葉は、羽状複葉で卵形の葉であるのに対し、ボタンヅルは、三出複葉でボタンに似た鋸歯の多い葉をつけるので見分けがつきます
先日、野辺で見かけた センニンソウ
センニンソウの花は、8~9月に、茎の先端付近の葉腋から三出状の散房花序を出し、多数の白い花をつけます
花形は花弁はなく、白色の花弁に似たがく片が4枚十字型に開き、雄しべと子房が多くあります
晩秋になると花後の雌しべの花柱が伸びて果実ができます
平たく倒卵形をしたミカン色で、長さ3cmくらいの羽毛状になって、風で飛散して繁殖します
別名で、「ウマクワズ」とか「ウシノハコボレ」と「仙人」とは想像のつかない名前がついています
実際、葉などの汁にはとても強い毒性があります…全草有毒だそうです
センニンソウの 花言葉は、「 安全 」、「 無事 」、「 あふれるばかりの善意 」、「 美しい心 」 です
アガバンサスの花その後です
近所に灌漑用農業用水路が流れています
周囲は住宅であり、畑中をも通っています
最近雨がよく降るので、道路等から流れ込む水量が多くなって流れています
用水路の縁には柵がありますが、柵の足元にはちょっとした幅の土があり、色々な花が植えられ歩く人の眼を楽しませてくれます
アガバンサスが、最近植えられているのをよく見かけます
アガパンサスは半耐寒性の常緑性で、東北から沖縄まで、広く栽培されています
夏の暑さにも強く、特別な病害虫もないようで、放置していても強健で繁殖力は旺盛で毎年増え、根が太く強いので、斜面や土手などの土の流出を防ぐのに役立つという話もきかれます
農業用水路脇の畑に、びっしり咲くアガバンサスの花
花は6月から7月にかけて咲きます
株間から高さ70~90cmほどの花茎を長く伸ばし、その先端にユリ(百合)に似た20~30輪の艶やかな淡紫色の6弁の花を花火のように放射状に次々と咲かせます
花付きは良く、一度に全部咲くことなく、少しずつ時間をずらして1カ月位次々と咲かせて楽しませてくれます
花の形は、花筒の先端がラッパ状に大きく開き横向きに咲くものが多いようですが、花筒が短く花の先が開くものや、下向きや上向きに咲くものもあり、更に、花筒が長く蕾(つぼみ)の先が閉じたまま開かないで垂れ下がる変種もあるそうです
アガバンサスのアップ (7月中旬撮影です)
梅雨時に咲いた花は8月には終わり、果実を付け始めます
8月末、アガバンサスの果実を撮りました
アガパンサスという花名は、属名とも種名とも同じ『Agapanthus』
これは、ギリシャ語の『agape(アガペー=愛)』と『anthos(アントス=花)』の組み合わせからなるもので、つまりアガパンサスとは『愛の花』ということです
淡青紫色のアガバンサスの花は、まさにそんなイメージピッタリです
したがって、その花言葉も、愛の言葉で一杯です
全般的な花言葉は、『愛の花』、『愛しい人』、『恋の季節』、『恋の便り』、『恋の訪れ』、『愛の始まり』、『誠実な愛』 などです
青紫色系の花言葉は、『知的な振る舞い』、『知的な装い』 です
その他の花言葉は、『気品』、『実直』、『優しい気持』 です
愛の言葉一杯のアガバンサスの花が終わり、実を結んだ姿は、どのように見えますか!?
カンナの花は、平和な暮らしを願っています
このところカンナの花を時々見かけます
どこで見かけるかと云うと、何となく公共施設で見かけるのが多く感じるのですが、何かいわれがあるのでしょうか!?
学校の校庭や塀際に植えられていますし、メタボの生活指導を受けに先日行った折「指導センター」の窓下でも植えられていました
カンナは、カンナ科カンナ属の植物の一群で、中南米、熱帯アジア原産の1科1属の根茎を発達する球根植物です
春に球根を植えると、夏~秋に独特の形をした花を咲かせます・・・根茎の形は「土しょうが」に似ています
暖かいところでは彫り上げる必要はなく宿根草として扱う事が出来るようです
冬は地中の根茎の状態で越し、春に芽を出して葉を広げます
葉は長だ円形や先のとがったやや細長いかたちで、色は緑や赤銅色、葉脈に沿って美しい斑の入るものもあり、花の咲かない時期も観葉植物として充分楽しむことができます
花名のカンナは、「葦(アシ)」を意味するラテン語が語源となり、この植物の茎が「アシ」のように管状になっていることに由来するといわれています
カンナは、コロンブスの新大陸発見後、マリーゴールド、ヒマワリ、タバコとともに、最初にヨーロッパにもたらされた植物で、日本には江戸時代前期に渡来し、現在では河原などで半野生化しているものが見られるほど広まっています
現在観賞用に育てられているのは、色々な野生種を掛け合わせてつくられた通称「ハナカンナ」と呼ばれる園芸品種のグループで、1000種以上も知られているそうです
「指導センター」の窓辺に咲いていたカンナの花
カンナは草丈が1~2mになる大型種と、40~50cm程度におさまる矮性種(わいせいしゅ)に大きく分けられます・・・咲いていたカンナは大型種です
花どきは、夏~秋(開花時期は、 6/20 ~ 10/10頃)です
花の形態は特異で、花弁のように見えるのは、雄しべが変形したものです
即ち6枚あった花弁(雄しべ)はそのうちの1枚だけに雄しべとして花粉を生じ、その外側にあるガクヘンのような先のとがった細長い形のものとなって花弁になります
雌しべはへら状になります
夏の太陽が似合うカンナは『平和の花』の象徴のようです
『1945年8月6日、世界で始めて核爆弾が広島に落とされました』→
一瞬に13万とも17万とも言われる命が奪われ、瓦礫の焦土と化した大地には75年は花は咲かないだろうといわれていました
その焦土にたったひと月余りで鮮やかな赤色のカンナが咲きました
しかも爆心地から860m(820m説もあり)というところに咲いたのだそうです
このカンナを撮った写真が「広島平和資料館」に展示されているそうです
カンナを見た人々はどんなにか生きる力をもらっただろうなと思います
現在ではカンナを学校で育て、原爆や人類の平和安定を考えようという取り組みが広がっており、今では国内の小中学校・高校(計41校…もっと多いのではと思うのですが)で、花が咲き誇っているようです
「カンナは未来の平和を祈る『バトン』になれる花だとして、子どもたちを通じて、永く世界に伝える運動の一助になっているのです
カンナの花アップ ( 蕊(しべ)の様子は分かりませんでした )
カンナの 花言葉は、「 情熱 」、「 快活 」、「 永遠 」、「 妄想 」、「 堅実な未来 」 です
寺の境内で見かけたタカサゴユリ
夏のお盆が過ぎた今、タカサゴユリがあっちこっちで咲いているのを見かけます
近くのお寺の境内で、お参りに来た人たちの眼を楽しませようと植えられたのかタカサゴユリが咲いていました
タカサゴユリは名前のとおり、台湾原産の帰化植物で、観賞用として大正時代に入ってきたそうです(➝タカサゴ:琉球語のサカサングに由来する台湾の別称です)
タカサゴユリはテッポウユリに似ていますが、茎が比較的太く丈夫で、丈が 1.5m ほどに生長するものもあります
花期は7~9月で、花はテッポウユリよりも大型で、花長15~20cm、花径5cmほどになります
境内手水の横で咲くタカサゴユリ ( 小さな水甕にハスが植えられていました)
境内入口で咲く タカサゴユリ (空海上人立像の足元で咲いていました)
タカサゴユリは荒地に生育し、花の外側が橙褐色を帯びているなどが特徴的です
葉が細く、花は白を基調として薄い紫色の筋が入り、花被片は6枚で(やはり根元がつながっている)、外側の花被片は橙褐色になり、花は横向きで少し傾き加減に咲くことが多いようです
タカサゴユリの 花言葉は、「 威厳 」、「 純潔 」、「 無垢 」 です
タカサゴユリは境内で咲く花に似合っているのかもしれません
オミナエシの花が咲き出しました
猛暑がまた舞い戻ってきています
数日前まで涼しい日が続いていたから、体がついていくのに大変!!
いつまで暑いのかな
最もまだ8月だから、舞い戻るなんて表現は当たっていないのかもしれません
いや待てよ
暦の上では、今月7日は立秋でしたよね
と云う事は残暑な訳で、おかしいことではないんだ~
秋はまだまだ先なのかな
そんな事を感じていたら、出先産直の花木コーナーで、オミナエシの花が鉢植えで咲き出していました
オミナエシ(女郎花 )は、合弁花類オミナエシ科の多年生植物で秋の七草の一つで、万葉集や源氏物語にも登場する馴染み深い植物です
山野に生え、開花は 7月末から 10月初旬で、黄色い清楚な5弁花を咲かせます
オミナエシの名の「おみな」は「女」の意、「えし」は古語の「へし(圧)」で、「美女をも圧倒する美しさ」と云う事から名づけられたとされています
万葉集の中で詠われたオミナエシ2首を紹介します
「 手にとれば 袖(そで)さへ匂ふ 女郎花 この白露に 散らまく惜しも」 万葉集 作者不詳
「 女郎花 秋萩凌ぎ さを鹿の 露分け鳴かむ 高円(たかまど)の野そ」 万葉集 大伴家持
近づいてアップして見ました
花の向こうに、万葉の世界が漂うように見えました
8月16日は、オミナエシが誕生花でした
花言葉は、「 約束を守る 」 です
万葉の代から花は人生の友達、山野の花でも狭い庭と云えど植えたり、小さい部屋であっても飾れば、癒しの時が持てます
家持の歌を見つけました
「 八千種に 草木を植えて 時毎に 咲かむ花をし 見つつしのはな 」
『ゴジラ』鑑賞後、群馬・伊勢崎の「駒形神社」に寄りました
毎日暑い日が続いています
先日群馬・伊勢崎に、「ゴジラ」ムービィーを見に行ってきました
『ゴジラ』は1954年(昭和29年)に、映画会社東宝が製作・公開した日本映画で、日本の怪獣映画の元祖ですから、なんと60年間もシリーズとして続いているのですから、びっくりです
初代ゴジラは、ぬいぐるみ怪獣だったのが、現在の怪獣は、CG怪獣で、しかも3D映像となり、より迫力化してました
60年の歴史で、もっと変わったのは『ゴジラ』関連の娯楽文化が出来上がっている事です
『ゴジラ』を堪能して、帰る途中、「駒形神社」を参拝してきました
駒形神社は、岩手県奥州市に本社がある神社で、奥宮は胆沢郡金ケ崎町の駒ヶ岳山頂にあるのだそうです
祀られている駒形大神は馬と蚕の守護神とされ、馬頭観音あるいは大日如来と習合し、東日本各地に勧請されて「おこま様」と呼ばれています
養蚕の盛んな群馬では、前橋市の東部、伊勢崎市や高崎市にも観請鎮座しています
『駒形とは野の神、山の神、水の神、土の神の社地より準き土を採り、駒形を造り野馬守護のためこの四神を祀る』といわれ、食糧、農耕守護の神として信仰されました
真夏の太陽のもと、セミが鳴きそそぐ「駒形神社」です
山門を潜ると・・・
本殿 景観
双体道祖神
伊勢崎の「駒形神社」由来は調べてみたけど、あまりわかりませんでした
『ゴジラ』の余韻で観察もちょっといい加減だったけど、首元を吹き抜けた涼風が気持ち良かったです
癒しの観葉植物・アローカシア
昨日に続いて…群馬・高崎植物園の温室で見つけた癒しの観葉植物・アローカシアを紹介します
アローカシアとは、サトイモ属を表す「Colocasia(コロカシア)」に否定の「a」を冠したもので、「サトイモ属ではない」という意味のアロカシア属です
そんなところから、クワズイモ(=食べられない芋)の別称があります
即ちその名のとおり、サトイモ属とは大変似ていますが、花の構造などからもはっきりと区別されています
更に、里芋の様に茎が肥大した根茎(イモ)ができますが、クワズイモですから食用には不適です
アローカシアはアジアの熱帯を中心に約70種類が分布する多年草で、日本にも沖縄など南西諸島に3種が自生しているそうです
アローカシアは、草丈や株サイズの割に葉っぱが非常に大きく美しいものが多く、観葉植物として人気があります
葉の形は、ハート型、盾型、矢じり型などがあり、色や模様も種によって様々です
株中央から花茎が伸び花が咲き出していました
花咲くアローカシア
アローカシアの花は、サトイモ科でよく見られる肉穂花序(にくすいかじょ)で、あまり花らしい姿ではなく、葉ほどに鑑賞価値はさほど高くないかんじです
また、耐寒性の強い強健種以外は一定の高温を一年を通して保たないと充分に生長できず、開花しにくいのだそうです
花後には短いトウモロコシのような粒々の実が出き、熟すとツヤのある赤色になり美しいです
アロカシアの 花言葉は、「 復縁 」、「 仲直り 」、「 愛の復活 」 です
分かれた人とのつながりをやり直そうと、鉢植えのアロカシアをインテリアに買い育てる人が増えているのだそうです
価格は5000円~10,000円だそうです
仲直りできたら安いものだと云うのですが、おまじないなんかしないで、ちゃんと自分で仲直りしなくちゃ…ね
「清楚」がキャッチフレーズのヒヨドリバナ
昨日に続いて…散策途中近くの野山で見かけたヒヨドリバナです
ヒヨドリバナは、キク科の多年草です
草高は80cmほど、茎頂に散房花序をつけ、淡紅色または白色の小さな頭花を密生させています
葉は対生し、短い柄があり、卵状長楕円形~楕円形で、先は短くとがっています
葉の基部は、急に葉柄となって、葉ふちには鋭い鋸歯があります
ヒヨドリバナの名は 秋、ヒヨドリの鳴く頃に咲くのが由来だといいますが、見かけたのはまだまだ秋ではありません
花期は8~10月頃です
花はフジバカマに似ていますが、フジバカマの葉は3裂するのに対して、ヒヨドリバナは裂けないので区別できます
秋の七草の一つであるフジバカマは中国原産の帰化植物であるとされ、河原などに生育していますが、最近は少なくなっています
身近な植物であるべき秋の七草としては、ヒヨドリバナのほうがふさわしくなってきています
ヒヨドリバナの頭花は、ややまばらな房状につき、5個ほどの白色の両性筒状花からなっています ( 下 右画像 )
花冠の先は浅く5裂し、花柱の先が2分枝して長くのびています
頭状花序の各花のめしべの先端は、2つに分かれており、1つの頭状花序は3~4つの散房状の花序を形成しています
総苞は、長さ5~6mmくらいになり、白色の冠毛をもつそう果は、長さ3mmになり、腺点と毛があります
ヒヨドリバナの 花言葉は、「 清楚 」、「 延期 」 です
藤(フジ)の花が咲き、実がたわわです
先日立ち寄った道の駅・ららん(➝上信越道・藤岡IC内)にある藤棚に、フジの花が咲いているのを見つけました
連日猛暑の続いている中で、いったいどうしたのかなと思ちゃいました
フジの開花は、4月中旬~5月中旬です
紫色の花が幹の方から先端に向かって咲いていきます
猛暑の中で咲くフジの花と、フジの実
フジは マメ科フジ属 、落葉つる性です
フジの名は、古代に「つる」から藤布や縄、籠を作ったことから、布織り作業の「経(タテイト)を打つ」即ち、「経(フ)打(ウ)ち」が変化したと推測されています
「つる」はとても丈夫なので、古墳時代の巨大な石棺も、木ぞりに載せてこの藤縄で運んだりと利用したようです
葉腋から総状花序を下垂して、紫色をした蝶形の多数の花を付けます
花は基部の方から咲き始め、徐々に先端に移動していき殆ど5月末には散ってしまいますが、夏になると新しい枝先からまた少し花が咲くことがあるのだそうです
猛暑の中で見かけた花は、この夏フジ花でした
長い花房では、先端の花が盛りの頃、基部の花はすでに小さな果実になっていきます
猛暑のこの時期になると、藤棚一杯に沢山の実がぶら下がっていました
フジの果実は豆果(莢果)で、狭披針形をし、平たく、短毛が密生しています
その長さは10~20cm、種子は総状花序の一つの花が、一つの豆果になるのだそうですが、よく見ると花軸に豆果がぶら下がっています
これは多くの花があっても1~3個ほどしか結実しないことのようです
熟した果皮(さや)はゴツゴツし、かたくなっていますが、ねじれながら裂開します
裂開するときは、種子がはじける大きな音がするそうですが、こんなに果実があると、さぞやうるさく聞こえるかもしれません
フジの種子は、まるで碁石の様に、平たく艶があり円形をしています
マメ科ですから、この碁石種食べれるのかなと思ってちょっと調べて見ましたら、どうやら食べられそうです
ある記事によると、「花後に剪定すると実がならない。入手が困難でもちもちした食感は珍味となっている。江戸時代には貴重な糖質として重宝された。」とありました
しかし他の記事によると、マメ科の植物は有毒のものも多いそうで、「 例外がたまたま食用にされたり、人間の絶え間ない努力により,無毒のものが作られてきました」とありました
フジの実については、あまり多くは食べることなく炒って、皮をむいて食べると、銀杏そっくりの珍味だそうです…ある記事では、「5個ぐらいがいいようです」とありました
ヤブミョウガの花が咲きました
先月末、近くの自然公園を散策してきました
昼なお暗く樹木が茂っている公園の一画に、ヤブミョウガの群落が花を開き始めているのを見つけました
ヤブミョウガはツユクサ科ヤブミョウガ属で、関東地方以西の本州、四国、九州の山地の林内などに生える多年草です
茎は直立して、花序と合わせて高さ50~100cmになり、地下に細長い走出枝をだします
葉は長さ15~30cm、幅2.5~7cmの狭長楕円形で、両端はとがり、上面は著しくざらついています・・・葉の形がミョウガに似ているので、ヤブミョウガと名づいたそうです
基部は鞘状になって茎を抱き、茎の中ほどに、葉は6~7枚集めてつけています
6~9月に花茎を出して、茎の先に白色の花が輪生状に数段につきます
花後、黒紫色の果実を稔らせます
暗い樹林の端のヤブミョウガ群落
葉を見る限り、ミョウガにそっくりだが、ヤブミョウガはツユクサ科、ミョウガはショウガ科でまったく別ものです
茎先に長い円錐花序(下のほうになるほど枝分かれする回数が多く、全体をみると円錐形になる)を出し、白い小さな花をたくさんつけます
1つの株に両性花と雄花がつきます
花径は1cmくらいで、一日花です
花弁は3枚、萼片も3枚、 雄しべは6本、雌しべは1本です
両性花は雌しべが長く、雄花は雌しべが短いです
ヤブミョウガの花 ( ➝ 吸蜜に甲虫が来ていました )
ヤブミョウガの 花言葉は、「 報われない努力 」、「 苦しみを和らげる 」 です
夏の暑い日にも涼しげに清々しく咲く白い花、樹林の蔭であまり目立ちません
これが「報われぬ努力」なのでしょうか!?
紅花は、ロマンの花です
先だって群馬・高崎の植物園に行ってきました
園内一画に、ベニバナが栽培され、真夏日の中で、花がびっしり咲いていました
ベニバナ(紅花)は、キク科ベニバナ属の一年草または越年草で、雅称を「末摘花(すえつむはな)」とも呼ばれます
エジプトが原産だといわれ、古くから世界各地で栽培されて来ました
日本にはシルクロードを経て4~5世紀ごろに渡来したといわれています
ベニバナは紅色染料や食用油の原料として栽培され、古くは和名を「くれのあい(呉藍)」といわれ、この名は中国伝来の染料との意味を取ったものだそうです
ベニバナの栽培越しに観音山丘陵を見ました・・・ちょっぴり古(いにしえ)を想いながら
ベニバナの草丈は1m程、花期は6 ~7月で、枝先に頭状花をつけます
茎先につく花は、大きな総苞片(花序全体を包む葉の変形したもの)のあるアザミに似た頭花で、筒状花です
花色は、はじめ鮮やかな黄色で、徐々に紅色に変わります
葉は幅の広い披針形で、互生し、葉の質は硬くて先は尖り、縁には棘があります
ベニバナと云えば、紅色の染料代名詞です
花から得られる「紅」は平安王朝人の紅や、桜色の衣装を染めたり、更に古くは古代エジプトのミイラの布の防腐にも利用されました
ベニバナの花の本来色は黄色で、紅色にするには花を摘んですぐに水にさらして乾燥させ、これを何度も繰り返して紅色にしています
「紅花染め」の仕方を調べてみました
ベニバナの花を水にさらして乾燥させ、再び水に含ませて、餅つきと同じ方法で杵でついた後、丸餅の形にして乾燥させます
この紅餅(べにもち)を灰汁の中に入れてかき混ぜた状態にしたのち、衣類を漬け込み(一次染め)水にさらします ・・・(尚、灰汁はアルカリ性の液なので苦く、色もオレンジ色に仕上がる)
次に、紅餅入りの灰汁に、烏梅を少量加えたものに漬け込み(二次染め)水にさらします(=烏梅はクエン酸の多い酸性の液体なので酸っぱく、色も赤みが加わってくる)
さらに、烏梅を少しずつ加えて配合を変えながら何度も染め上げて水にさらし乾燥させを繰り返し、染め上げます
ベニバナの 別名は、「末摘花(すえつむはな)」と呼ばれています
これは、ベニバナの花摘みが、茎の末の方から咲き始めた順に摘み取ることから付いたのだそうです
源氏物語に登場する女性で、「末摘花(常陸宮姫)」という姫人がいますが、その姫の鼻が赤いことから「紅鼻」とも呼ばれ、同じ読みの「紅花」にちなんで、この花の別名とし、「末摘花」の名前がつけられたとも言われています
しかし万葉の御代から「末積花」の歌が詠われており、光源氏と結ばれた「赤鼻」姫は、「紅花」即ち「末摘花」に因んでつけられたと思います
万葉集に見つけたベニバナの歌・二首を紹介します
『 外(よそ)のみに 見つつ恋ひなむ 紅の 末摘花(すえつむはな)の 色に出(い)でずとも 』
意味 : 外から見て、恋しているだけにしましょう。ベニバナのように色に出さずとも。(私の恋は実らなくとも、あの人を見ているだけでいいんです)
『 紅(くれなゐ)の 花にしあらば 衣手(ころもで)に 染(そ)め付け持ちて 行(ゆ)くべく思ほゆ 』
意味 : (あなたが)紅(くれなゐ)の花だったなら、衣(ころも)の袖(そで)に、染(そ)め付けて行きたいと思うものです
ベニバナの花言葉は、「 愛する 」、「 あなたは特別な人 」、「 几帳面 」、「 装い 」、「 化粧 」 です
リシマキア・イエローポールの花
あまり聞いたことのない花です
花屋さんの花棚で見かけたのですが、短い茎先に1~2cmほどの黄色い花が重なり合うように咲いています
差さっていた名札には、リシマキア・イエローポールとありました
リシマキアは サクラソウ科・オカトラノオ(リシマキア)属の多年草植物で、北半球を中心に、アフリカ、南アメリカ、オーストラリアなどに約200種が分布していますから、聴いたことないほど珍しい植物ではないようです・・・私が知らないだけでした
オカトラノオ属ですから、日本での自生は、オカトラノオや、クサレダマなど15種が知られそれぞれ茶花として親しまれてきていますから、そう聞くと納得です
でも花を見る限りは、これがオカトラノオの仲間とは思えません
リシマキアの花期は4~8月です
リシマキアは耐寒性が強く、品種によるが、緑葉や赤葉があるのでカラーリーフのグランドカバーとして利用されているそうです
花棚で咲いていた“リシマキアは、品種名は「イエローポール」といい、緑葉の匍匐性です
冬は寒さにあたって枯れることがありますが、春になると新芽が芽吹き、緑が鮮やかで、十二単などの暗いカラーリフと寄せ植えするとなかなか綺麗だと人気があるそうです
ところで「オカトラノオ属」とは、多年草または小低木で、茎は直立、斜上、または匍匐するものと多様です
葉は全縁で、茎に互生、対生または輪生し、花の色は黄色または白で、茎の先に総状または円錐状につくか、葉腋に1個つきます
花冠は鐘状または杯状で、ふつう5裂ですが、まれに3~9裂します
全世界に分布し、160種ほど知られており、アジアの温帯に多く、日本には16種あり、帰化植物も確認されています
リマキアはそんな「オカトラノオ」の仲間です
リシマキアの 花言葉は、「 勝負好き 」、「 強気 」 です
花も初めてで、私にはなじみが少なかったせいかリシマキアは、今一です
私には、山野草・オカトラノオの花がとてもしっくりします
ノカンゾウの花に悠久を見ました
先だって、畑中の路を(車で)走っていて、畑の傍に咲く、ノカンゾウの花を見つけました
ノカンゾウを見たのは、群馬・高崎の観音塚古墳がある近くです…観音塚古墳は、今からおよそ1,400年くらい前に造られた前方後円墳で、巨石を利用した横穴式石室を持つことや、出土した副葬品などから古墳時代後期の6世紀末に造られた群馬県内では最後に造られた、大型前方後円墳と知られています
この辺りは古墳が多数発掘され、史跡の保存等もあり開発が後になってきたと思われますが、高速道路が近くに通り交通網の発展により、近年都市計画の目玉地点になりつつあるようです
このためノカンゾウの咲くこの畑もここ1~2年後には、どうやら見れなくなるようです
広々とした畑の傍らで咲くノカンゾウ“
ノカンゾウは、ユリ科ワスレグサ属の多年草です
ノカンゾウは中国に分布するシナカンゾウ(別名:ホンカンゾウ)を基本種にした変種だと云われ、本州以西~中国に分布しています
「カンゾウ」の名は漢字では「萱草(かんぞう)」と書き、「甘草」と書くのはマメ科の草本で、まったくの別種です
中国の漢文には「忘憂草」として書かれており、日本では古くから「忘れ草」とよばれて来ました
この花を身に着け持っていると、辛いことを忘れることができると言うことだそうです
万葉集には、「萱草(わすれぐさ)」として、4首ほど詠われています
一首紹介します
『 忘れ草、我が下紐(したひも)に、付けたれど、醜(しこ)の醜草(しこくさ)、言(こと)にしありけり 』 : 大伴家持(おおとものやかもち)
意味: 『 忘れ草を下着の紐につけたけれど、忘れ草とは名ばかりで、ひどい草です。(少しもあなたのことを忘れられないのです。) 』
古墳のあるこの地で咲くノカンゾウの花は万葉の御代でも咲いていたのだと思うと、悠久の年月も身近に感じます
ノカンゾウは、長さ50~70cm、巾1.5cmほどの細長い剣状葉を地際から叢生し、60cm前後の花茎を伸ばして、橙赤色の花を数個つけます
花被片は長さ7cm位6被片です・・・八重咲なのは、ヤブカンゾウです
開花は6~8月で、一日花です
花の形はユリに似ています
太くて強い花茎を出し、下から順番に2つに分かれた先に花をつけていきます
ノカンゾウの花言葉は、「 憂いを忘れる 」、「 待ちかねる 」、「 気品 」、「 崇高 」、「 宣告 」 です
マユミに果実が生っていました
梅雨の合間の晴れた日に、群馬県立自然公園・群馬の森に行ってきました
ちょびっと遊歩道の散策をしたのですが、雨に濡れた木々の緑が輝いてとても新鮮な感じがしました
「群馬の森」では、割りに高木の樹木が多く植えられています
そんな木々の中で、小高木と見られるマユミの樹が数本まとまって植えられて、緑を満喫させてくれました
マユミ(檀、真弓、檀弓)は、ニシキギ科ニシキギ属の木本で、別名ヤマニシキギとも呼ばれるほど紅葉の綺麗な樹木ですが、緑もなかなかですよ
梅雨の切れ間、マユミの緑がまぶしかったです (後ろの高木はクルミの樹です)
マユミは、日本と中国の林に自生する雌雄異株の落葉樹です
葉は有柄で対生しており、葉縁には細かいのこぎり歯(鋸歯)があり、葉脈がはっきりしています
1年目の枝は緑色をしており、新芽は丸々としています
老木になると、幹には縦の裂け目が目立ちます
花は初夏(5~6月)、新しい梢の根本近くにつき、花色は薄い緑白色・4弁の小花です
花後1cmほどの果実が枝にぶら下がるようにしてつき、形は4稜のある果で、長さも幅も8~10mmほどの四角形です
マユミの若い果実です
秋の深まりと共に、果実の色は品種により白、薄紅、濃紅と異なりますが色づきます
どれも熟すと、果皮は4つに割れ、中から鮮烈な赤い種子が4つ現れます
実は葉が落ちた後も残り、冬枯の山で特に目立ちます・・・因みに紅葉と果実の観賞期は10月~1月中旬まで楽しめます
枝にぶら下がるように実った鈴なりのマユミの緑色の果実は目立ちませんが、姿は可愛らしく見えました
尚、マユミは雌雄異株で、果実は雌株にしかなりません
見つけた散策路のマユミはどれも雌株だったようですが、雄株なしで受精するのでしょうか・・・近くにあったのかな
果実をアップしました
直径1cmほどの倒三角形で、基部は狭まり、4心皮から成っています
4稜(紙の折り目のような線状の隆起)があり、先の方はへこんでいます
マユミの花言葉は、「 あなたの魅力を心に刻む 」、「 艶めき 」 です
花は終わってしまったけど、緑色の若い果実は「艶めき」を感じさせてくれました
湿生植物・ユキボウズの花
梅雨時なので、蓮などの水生植物が花開いて見ごろだと、各地の花情報が報道されています
周囲の緑が深みを帯び、足元の草が勢いを増しています
畑の草取りが忙しくなっています
梅雨の切れ間に畑に跳んで行っては草取りをしていますが、なかなかとり切れません
マイ菜園は結構広いので、片隅が取り終り反対側を見ると、新たな草が茂り始めているといった按配です
黙々と草取りをしていると、つまらないのでラジオを聴きながらしていますが、ラジオは私の情報源に恰好の道具となっています
私同様畑仕事をしながら、聴いている人が随分いるようで、『こんなことをしています』とか、『こんなものを見ました』と情報をくれるのを聞くのがとても面白いです
先だって、野良仕事をしていたらカヤツリグサが沢山生えて、雑草取りに大変というお百姓さんがいました
マイ菜園では、カヤツリグサは殆ど生えませんが、以前はよく見たなと思いだしていました
カヤツリグサは「蚊帳吊り草」の意味で、昔この植物の茎を引き裂いて蚊帳を吊ったような四角形を作って子供が遊んだ事から名づけられたそうです
水田や畑地にごく普通に生える雑草で、最近は見るのが少ない感じですが、かっては雑草の一番手だったようです
こんな話を聞いた後、花屋さんで、鉢植えになったボウズ頭形の花を見つけました
名札についた名前は、「シペラス・ユキボウズ又はキリンガ・ネモラリス」とありました
シペラス・ユキボウズ(通称:ユキボウズ)は、カヤツリグサ科キリンガ属の多年草で、草丈:30~60cm、花期は5~11月で地下茎で殖え広がる湿生植物だそうです
ユキボウズの名は白いポンポン状の花穂から名づいたようで、花径1cmほどの可愛い花です
カヤツリグサの仲間だそうですが、今まで見たことがありませんでした・・・カヤツリグサ科キリンガ属の常緑多年草だそうです
太平洋諸島が原産で、湿地に生え、葉っぱは細長い線形で濃い緑色をして、花茎の先に白い球状花序をつけます
ユキボウズの花茎の先には、3つに分かれた葉状苞があり、その中央に薄~い紫の入った白い花穂があります
花茎は柱状三角形で、線状剣形の葉状苞は20cm位はありそうな長めの葉です
花穂は、直径5mm~1cmほどととてもかわいいです
アップしたユキボウズの花穂にはなぜか苞が1枚しかついていませんでした
ユキボウズの花言葉は見つかりませんでしたが、カヤツリグサで代用です
カヤツリグサの 花言葉は、「 伝統 」、「 歴史 」 です
やはり代用はピンとこないかな
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