ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [2月27日(金)~3月1日(日)]

2015-03-03 19:30:26 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 一昨日3月1日は日曜で映画の日。(韓国では三一節。)
 久しぶりに銀座に行ったら、昨年人気第1の映画「インターステラー」がちょうどいい開映時間(15時)だったので、生まれて初めて入りましたがな、丸の内ピカデリー。ずいぶん混んでいたので、いつものようにわりと空いてる前の方(4列目)の席にしたら、アレレ、こんなに画面がでかいとは! 第2スクリーンでも客席数が584もあるんですね。で、横書きの字幕を見るには首を90度くらい回さなければならないし、画面全体を見るにはぐるぐると首の運動。(笑) 2度目に来る時はもっと後ろの席にしなくちゃ、と痛感しました。
 そしてその丸の内ピカデリーに生まれて2度目に行ったのが昨晩。今度は客席数800の第1スクリーンで今話題の「アメリカン・スナイパー」鑑賞。さすがに1日前の反省点はなんとか脳内に残っていて真ん中へんに座ってOK。やれやれ。
 「インターステラー」の短い感想。その1はやっぱりアメリカは家族の物語。その2は、たとえば「2001年宇宙の旅」と比べると、現代のSFは未来の描き方が悲観的にものになるのはやっぱり当然なんだなー・・・。で、この作品が昨年の人気№1というのはわかりますが、私ヌルボはとくに感動・衝撃等はナシ。昨年観たとしても個人的ベスト10には入れません。(人によって感動のしかたはいろいろあるということです。)
 「アメリカン・スナイパー」はさすがクリント・イーストウッド監督、ハズレなし・・・ではありますが、いろいろビミョー。メッセージといったものをクリアーに描いていないので、「いろんな観られ方」があるのでは、と思いました。誤解も含めて。そのあたりのことを、町山智浩さんが→コチラで説明していた内容には私ヌルボもナットク。ただ、「戦争映画」という側面で観るとすると、「敵(テロリスト)」がちゃんと人間として描かれていない点にもどかしさを感じました。

 先々週釜山国際映画祭をめぐる「もめごと」について少し触れましたが、この件について映画評論家の中山治美さんが<シネマ・トゥデイ>に3月1日付で記事を載せています。(→コチラ。)

 ず~っと待っていたシネマ・ジャック&ベティでの「ふたつの祖国、ひとつの愛〜イ・ジュンソプの妻〜」の上映がようやく3月28日~と公表されました。(→コチラ参照。) 実は私ヌルボ、昨年夏ソウルのサムスン美術館 Leeum美術館で李仲燮(イ・ジュンソプ)の代表作「黄牛」を見てきたんですよ。(←それがどうした?) 

「朝鮮日報」2月27日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター」
  地球に贈るラブレター ★★★★
 「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」
  快楽は期待されぬよう ★★☆
 「間奏曲はパリで」
  大切なものは傍にある ★★★
 「プロジェクト・アルマナック」
  溌剌としているが陳腐 ★★☆
 「ナイトクローラー」
  傍に必ずいるこんな人 ★★★☆
 「寄生獣」
  戦うのか食われるのか ★★★
 「鳥類人間」
  体が鳥なら飛んで行く ★★★
 「フォーカス」
  二枚目詐欺師 美人泥棒 ★★
 「セバスチャン・サルガド/地球へのラブレター」はヴィム・ヴェンダースがブラジル人写真家セバスチャン・サルガドにフォーカスしたドキュメンタリー。日本公開は今夏。「ナイトクローラー」はロサンゼルスで犯罪や火事を撮影する社会病質者を描いた犯罪スリラー。「鳥類人間」は韓国のミステリーファンタジー。15年前に消えた妻を見つけるため、若い女性ソヨンと旅に出た小説家ジョンソクの前に、やがて信じられない真実が・・・。他の5作品は以下の記事中で紹介しています。

           ★★★ Daumの人気順位(3月3日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①千と千尋の神隠し(日本)  9.3(1102)
②クォ・ヴァディス(韓国)  9.3(207)
③犬どろぼう完全計画(韓国)  9.3(1037)
④ユー・アー・ノット・ユー  9.1(33)
⑤ポンヌフの恋人たち9.1(52)
⑥ビリー・エリオット ミュージカルライブ リトル・ダンサー  9.0(27)
⑦ラストエンペラー  8.9(84)
⑧スポンジ・ボブ 海のみんなが世界を救Woo(う~)!  8.9(219)
⑨あなた、あの川を渡らないで(韓国)  8.9(1210)
⑩名探偵コナン 江戸川コナン失踪事件 〜史上最悪の二日間〜  8.8(22)

 新登場は⑦「ラストエンペラー」だけです。もちろん1987年の旧作の再上映。韓国題は「마지막 황제(最後の皇帝)」なんですね。

     【専門家による順位】

①6才のボクが、大人になるまで。  9.5(8)
②サンドラの週末  8.6(5)
③クラウズ・オブ・シルス・マリア  8.3(6)
④フォックスキャッチャー  7.8(6)
⑤キングスマン ザ・シークレット・サービス  7.8(6)
⑥イーダ  7.8(5)
⑦自由が丘で(韓国)  7.7(4)
⑧インターステラー  7.6(9)
⑨ターナー、光に愛を求めて  7.2(5)
⑩夢より夢占い(韓国)  7.2(4)

 今回の新登場はありません。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[2月27日(金)~3月1日(日)] ★★★

         「キングスマン ザ・シークレット・サービス」が1位に浮上

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(2)・・キングスマン・・・・・・・・・・・・・・・2/11 ・・・・・・・・・・・597,887 ・・・・・・・・・3,375,568・・・・・・・・27,872・・・・・・・・669
       ザ・シークレット・サービス
2(4)・・イミテーション・ゲーム ・・・・・・2/17・・・・・・・・・・・・312,094 ・・・・・・・・・1,244,397・・・・・・・・・9,746 ・・・・・・・503
       /エニグマと天才数学者の秘密
3(1)・・朝鮮名探偵・・・・・・・・・・・・・・・・2/11・・・・・・・・・・・・267,746 ・・・・・・・・・3,678,396・・・・・・・・29,001・・・・・・・・503
       :消えた役夫の娘(韓国)
4(新)・・フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ・・2/26 ・・・・・・161,384 ・・・・・・・・・・・246,806・・・・・・・・・1,979・・・・・・・・510
5(新)・・プロジェクト・アルマナック(仮)・・・・2/26 ・・・・・・139,408 ・・・・・・・・・・・197,351・・・・・・・・・1,478・・・・・・・・423
6(新)・・寄生獣(日本)・・・・・・・・・・・・・・2/26 ・・・・・・・・・・・・72,448 ・・・・・・・・・・・・91,817・・・・・・・・・・・768・・・・・・・・247
7(新)・・フォーカス ・・・・・・・・・・・・・・・・2/26 ・・・・・・・・・・・・52,348 ・・・・・・・・・・・・69,680・・・・・・・・・・・542・・・・・・・・346
8(3)・・国際市場(韓国)・・・・・・・・・・・12/17・・・・・・・・・・・・・50,015・・・・・・・・・14,198,964・・・・・・・110,505・・・・・・・・284
9(6)・・スポンジ・ボブ・・・・・・・・・・・・・・2/18 ・・・・・・・・・・・・49,764・・・・・・・・・・・・295,865・・・・・・・・・2,240・・・・・・・・285
       海のみんなが世界を救Woo(う~)!
10(8)・・ドラえもん ・・・・・・・・・・・・・・・・2/12 ・・・・・・・・・・・・49,333 ・・・・・・・・・・・462,056 ・・・・・・・・・3,372・・・・・・・・277
       :スタンド・バイ・ミー(日本)
       ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 旧正月3連休があった前回に比べると数字の落ち込みはやむをえないところ。その中で2位からトップに上がったのが「キングスマン ザ・シークレット・サービス」ですが勢いがあるでもなく、韓国映画もピークを過ぎた2作品だけ。たぶん次週は韓国映画の「犬: dog eat dog」「純粋の時代」「ヘルモニ」といった新作がどっとベスト10入りかな? 洋画ではアカデミー賞作品賞の「バードマン」をはじめ「セント・ビンセント」等が公開されます。
 今回の新登場は4・5・6・7位の4作品です。
 4位「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ」は、日本ではすでに2月13日公開されています。韓国題は「그레이의 50가지 그림자」。
 5位「プロジェクト・アルマナック」(仮)は、アメリカのSFスリラー。高校生のデイヴィッド(ジョニー・ウェストン)が亡くなった父親が遺したビデオをチェックしていると、自分が7歳の時の誕生日を祝った時の映像に現在の自分の姿が映っていることを発見します。これを契機に父がタイムマシンを開発していたことを知った彼は、友人たちを集めて保管してあったパーツを設計図通りに組み立て、タイムマシンを完成させるのですが、イタズラ半分で使っているうちに思いもよらぬ事態に陥っていきます・・・。韓国題はなぜか「백 투 더 비기닝(バック・トゥ・ビギニング)」ですが、とりあえず英題を仮題にしておきます。日本公開は未定のようです。
 6位「寄生獣」、昨年11月に日本公開ヌルボは未見のまま。もう4月25日に完結編が公開されるのか。そういうわけで韓国題は「기생수 파트1」と「パート1」がついているんですね。
 7位「フォーカス」は、アメリカのクライム・サスペンス。大勢の詐欺師仲間を統率してカジノや高級ホテルで荒稼ぎするニッキー(ウィル・スミス)は、他人の視点(フォーカス)を自在に操ることができる詐欺師。彼がブエノスアイレスのモーターレース会場で大仕事に取り組んでいた時現れたのはかつての恋人女詐欺師ジェス(マーゴット・ロビー)。彼女との危ういロマンスを絡めながら、大勝負に挑んでいく彼の運命は・・・。韓国題は「포커스」。日本公開は5月1日です。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・間奏曲はパリで・・・・・・・・・・・・・・・・・2/26・・・・・・・・・・・・・・2,455 ・・・・・・・・・・・・・・4,009・・・・・・・・・・・・30 ・・・・・・・・・22
2(4)・・イーダ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/18・・・・・・・・・・・・・・2,234 ・・・・・・・・・・・・・11,008・・・・・・・・・・・・85 ・・・・・・・・・33
3(新)・・ニュー・シネマ・パラダイス ・・1990/7/07・・・・・・・・・・・・・1,960・・・・・・・・・・・・・・33,839 ・・・・・・・・・・219・・・・・・・・・・・2
4(1)・・サンバ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/18・・・・・・・・・・・・・・1,485 ・・・・・・・・・・・・・38,958 ・・・・・・・・・・315 ・・・・・・・・・37
5(新)・・るろうに剣心 京都大火編(日本)・・2/26 ・・・・・・・・・・・・・1,346 ・・・・・・・・・・・・・・2,148 ・・・・・・・・・・・17・・・・・・・・・・26

 1・3・5位の3作品が新登場です。
 1位「間奏曲はパリで」は「愛、アムール」等女優イザベル・ユペール主演のフランス映画。子供はすでに独立し、夫グザヴィエ(ジャン=ピエール・ダルッサン)と2人で畜産を営んでいる女性ブリジット(イザベル・ユペール)が、パリからきた魅力的な若者スタン(ピオ・マルマイ)と出会って心に火が・・・。そして夫に秘密でパリへと出かけ、アバンチュールの行方はどうなるの? 一応コメディのようだから安心して見られる?(笑) 韓国題は「파리 폴리」。日本公開は4月4日です。
 3位「ニュー・シネマ・パラダイス」はもちろんトルナトーレ監督の名作の再上映。1年前頃にもやってたな。韓国題は「시네마 천국(シネマ天国)」です。
 5位「るろうに剣心 京都大火編」は、ヌルボは未見につき語る資格ナシ。韓国題は「바람의 검심 : 교토 대화재편」。つまり「風の剣心」なんですね。