ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [6月7日(金)~6月9日(日)]

2019-06-11 23:57:22 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▸当初の心づもりでは、7~9日には仁川のミリム劇場に行ってシネマ・ジャック&ベティとの共同企画というのを見てくるかな、ということだったのが諸般の事情で断念。しかし、今度訪韓した時にはぜひ行こうと思います。地図を見ると東仁川のすぐ近く。ということは、(懸案の)水道局山のタルトンネ博物館の近く。また→コチラの過去記事で紹介した韓国の有名な児童文学「ねこ口村のこどもたち」の舞台も歩いていける所だし・・・。
 今回の催しには、シネマ・ジャック&ベティのスタッフの皆さんが何人も行かれたようで、そのようすは→コチラのツイッターをご覧ください。

▸そのシネマ・ジャック&ベティで8日(土)「ザ・バニシング -消失-」鑑賞。最初は観る予定ではなかったのが、「今年の1番!」とか、「「死ぬまでに観たい映画1001本」に入っている」とかのコメントを読んで観ることにしました。「真相はいったい・・・」という一念が主人公をラストまで引っ張っていくわけで、いたってシンプルな構成。考えてみれば、観客もまた主人公共々引っ張られていく、つまりは一種の<入れ子>構造になっているような感じ。観る人によって感想・評価は分かれるかも。

▸続いて10日(月)観た「僕たちは希望という名の列車に乗った」は、感動的で、歴史の勉強にもなりました。ベルリンの壁建設以前の1956年に東ドイツの高校で起こった実話の映画化ということです。私ヌルボが言葉はかすかに憶えている(?)ハンガリー動乱がこのように報じられ、生徒たちに受けとめられていたのかとか、プレスリーの「ラヴ・ミー・テンダー」が流されていたとか、西側のラジオをこっそり聴いている男が弾いていたピアノ曲はハンガリーから亡命した作曲家バルトークの「ハンガリー農民の歌による即興曲」だったりというのも当然意味があるでしょう。当時の東ドイツ社会についていろんなことがわかる映画ですが、それよりも何よりも、一番のポイントは10代の彼らの友情と連帯の物語であるということ。それにしても大人たちのナサケナサが悲しく、恥ずかしい・・・って実際どうだったんだろ? ひるがえって、今の(&今に至る)北朝鮮のことをいろいろ考えてしまいます。金王朝が相互監視、情報統制の徹底等により作り上げたあの体制はかつての東ドイツをはるかに凌駕しているといってよさそうです。あーあ。

         ★★★ NAVERの人気順位(6月11日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
       ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
        「初登場」とは、本ブログでの初登場の意。

①(2) 痛いほど愛する(韓国)  9.71(139)
②(3) 僕のヒーローアカデミア THE MOVIE
       ~2人の英雄~(日本)  9.57(149)
③(7) アラジン  9.49(11,009)
④(-) アベンジャーズ/エンドゲーム  9.39(66,610)
⑤(8) 教会のお兄さん(韓国)  9.38(1,174)
⑥(-) ポロロ劇場版 宝島大冒険  9.29(2,331)
⑦(9) ソウニの膝(韓国)  9.29(21)
⑧(-) ホテル・ムンバイ  9.36(358)
⑨(-) 幼い依頼人(韓国)  9.17(830)
⑩(-) 黙ってピアノを弾いてくれ  9.17(12)

 ⑩「黙ってピアノを弾いてくれ」が新登場です。ポップスからヒップホップ、そしてクラシックに至るまでユニークな演奏(とパフォーマンス ?)で知られるカナダ生まれのピアニスト、チリー・ゴンザレスのドキュメンタリー。日本では昨年9月に公開されています。韓国題は「닥치고 피아노!」です。

     【記者・評論家による順位】

①(1) 寄生虫[パラサイト](韓国)  9.06(16)
②(2) 顔たち、ところどころ  8.86(7)
③(4) アニエスによるヴァルダ  8.00(6)
④(5) ストライキ前夜(韓国)  7.71(7)
⑤(6) アベンジャーズ/エンドゲーム  7.62(13)
⑥(7) キム君(韓国)  7.57(7)
⑦(8) サスペリア  7.40(5)
⑧(10) ノン・フィクション  7.17(6)
⑨(-) 日日是好日(日本)  7.00(4)
⑩(-) ロージー  7.00(4)

 ⑩「ロージーが新登場です。アイルランドのドラマですが、舞台はイギリス。4人の子供を抱えたロージー・デイビス(サラ・グリーン)と夫のジョン・ポール(モー・ダンフォード)の一家が住家を追い出されたのは、家主がその借家を売ってしまったから。彼らはやむなく小さなマイカーに家財道具を積み込んでホテルを渡り歩く日々となってしまいます。新しい住まいは見つからないまま事態は悪化し、周囲からは白い目で見られたりもします。子供が友人の家やロージーの実家に泊まりたいと言っても自立意識が強いロージーは許しません。しかし、やがてほとんど極限の状況まで追いつめられてしまいます・・・。韓国題は「로지」です。日本公開は未定のようです。

      ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績6月7日(金)~6月9日(日) ★★★
           「寄生虫[パラサイト]」、2週目で700万人突破

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・寄生虫[パラサイト](韓国)・・・・・5/30・・・・・・・・1,666,130・・・・・・7,021,417・・・・・・・・60,336 ・・・・・・1,578
2(2)・・アラジン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5/23 ・・・・・・・1,096,421・・・・・・3,899,567・・・・・・・・32,936 ・・・・・・1,371
3(新)・・X-MEN:ダーク・フェニックス・・6/05 ・・・・・・367,962 ・・・・・・・737,075・・・・・・・・・6,604・・・・・・・・868
4(22)・・となりのトトロ(日本)・・・2001/7/28・・・・・・・・・・63,094 ・・・・・・・101,213・・・・・・・・・・・831・・・・・・・・435
5(新)・・ロケットマン・・・・・・・・・・・・・・・6/05・・・・・・・・・・36,363 ・・・・・・・・72,451 ・・・・・・・・・・631・・・・・・・・534
6(59)・・潜水艦総動員3:海底二万里・・6/05・・・・・・・・・・23,988 ・・・・・・・・44,189 ・・・・・・・・・・333・・・・・・・・330
7(4)・・悪人伝(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・5/15 ・・・・・・・・・・14,662・・・・・・3,346,655・・・・・・・・28,994・・・・・・・・128
8(3)・・ゴジラ キング・オブ・モンスターズ・・5/29・・・・13,700 ・・・・・・・352,962 ・・・・・・・・・3,035・・・・・・・・142
9(6)・・アベンジャーズ/エンドゲーム・・4/24・・・・・・・・13,129・・・・・13,875,340 ・・・・・・・121,613・・・・・・・・・59
10(5)・・0.0MHz(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・5/29 ・・・・・・・・・・・7,078 ・・・・・・・133,522 ・・・・・・・・・1,058・・・・・・・・・72
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今回の新登場は3・5・6位の3作品です。
 3位「X-MEN:ダーク・フェニックス」は、アメコミヒーロー映画の<X-MENシリーズ>の第7作。前作で大活躍したテレパシーの特殊能力をもつジーン・グレイ(ソフィー・ターナー)がダークサイドに陥り、悪と化した彼女とX-MENメンバーが壮絶なバトルを繰り広げます・・・。日本でも6月21日公開で、すでに諸情報が出ています。韓国題は「엑스맨: 다크 피닉스」です。
 5位「ロケットマン」は、グラミー賞を5度受賞した往年の人気アーティスト、エルトン・ジョン(タロン・エガートン)の半生を描いたアリカのドラマ。音楽性に溢れる歌で世界のファンを引きつけた彼は、ヒット曲の数々だけでなく舞台パフォーマンスやファッションでも注目されました。しかし、子供の頃から、自分の真価を必ずしも認めてくれなかった親のことや、友人の裏切り等々、舞台の裏に隠されたもう1人の自分と向き合うことも・・・。韓国題は「로켓맨」。日本公開は8月23日です。※詳細は→コチラの記事参照。
https://www.udiscovermusic.jp/news/rocketman-original-soundtrack
 6位「潜水艦総動員3:海底二万里」(仮)は、2008年にスタートした中国の子供向けアニメシリーズの新作。中国題の「潜艇総動員:海底両万里」を訳して仮題としましたが、韓国では昨年6月公開作の「빅샤크:매직체인지(ビッグシャーク:マジックチェンジ)」に続く2作目で、韓国題は「빅샤크2: 해저2만리(ビッグシャーク:海底二万里)」です。シャーク(=サメ)の画像が恐そうなので悪役かと思ったら、前作に続いて主役なんですね。物語の舞台は海の王国。ある日正体不明の海底モンスターが出没。貨物船を次々破壊して海の王国を恐怖に陥れます。勇敢な赤ちゃんサメのメイと仲間たちはモンスターを倒すために童話の中の「海底二万里」へ探検に出ることにします。 しかし、探検を開始する前にメイが海底モンスターに誘拐されてしまいます。お父さんサメのビッグシャークとチビッコ潜水艦オーリーベス、カワウソのボボ、そしてタツノオトシゴの仲間たちはメイを救うために深い海の底海底二万里へ、神秘的で爽快な冒険を始めます・・・。

【独立・芸術映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・・・上映館数
1(5)・・となりのトトロ(日本)・・・・・2001/7/28・・・・・・・・・63,094 ・・・・・・・101,213 ・・・・・・・・・・831 ・・・・・・・・435
2(1)・・教会のお兄さん(韓国) ・・・・・・・・・5/16・・・・・・・・・・3,991 ・・・・・・・・75,937 ・・・・・・・・・・623 ・・・・・・・・・42
3(3)・・ディリリとパリの時間旅行・・・・・5/29・・・・・・・・・・1,808 ・・・・・・・・・9,327 ・・・・・・・・・・・77 ・・・・・・・・・26
4(26)・・ハナレイ・ベイ(日本) ・・・・・・・・・6/06・・・・・・・・・・1,808 ・・・・・・・・・9,327 ・・・・・・・・・・・27 ・・・・・・・・・31
5(2)・・her/世界でひとつの彼女・・2014/5/22・・・・・・・・・・1,407 ・・・・・・・365,137・・・・・・・・・2,977 ・・・・・・・・・21

 4位の「ハナレイ・ベイ」が新登場です。が、私ヌルボは観ていません。2018年10月日本公開ですが、そんなに話題にもなっていなかったのでは? 村上春樹原作(「東京奇譚集」中の1篇)ということで、韓国のハルキファンが見込めるということ? 韓国題は「하나레이 베이」です。


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