ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

①韓国文学②韓国漫画③韓国のメディア観察④韓国語いろいろ⑤韓国映画⑥韓国の歴史・社会⑦韓国・朝鮮関係の本⑧韓国旅行の記録

韓国内の映画 週末の興行成績 [4月24日(金)~4月26日(日)]と、人気順位 ►時代の変化を早めた新型コロナ事態 昭和時代人としてはツライよ~

2020-04-29 17:31:27 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▸映画とは内容的に少し関わりある程度ですが、松田奈緒子「重版出来!」既刊14巻を約20日間で読了。これはとてもおもしろくためになりました。小学館漫画賞受賞も十分以上にナットク! 業界内部の仕事が具体的にわかるだけでなく、紙媒体の長期的衰退に伴う書店の苦境や、ウェブ漫画への関心&需要の高まりといった近年の趨勢が具体的に描かれていて、もし現役の高校教員であれば現代社会等の学習資料や進路指導用に使えるゾ!と思いました。また同じ会社・同じ部署の社員でも仕事に対する考え方や仕事の取り組み方でも大きな違いがあるという当たり前のこともよくわかります。教師「将来の希望は?」生徒「平凡なサラリーマンです」というその<平凡なサラリーマン>という言葉がなんと大雑把であることか・・・。

▸今新型コロナ騒ぎでウェブ会議や映画のネット配信が注目されていますが、とくに新しく始まったことでもなく、すでに進行中の出版や映画等々に共通の趨勢がスピードアップしたということでしょうね。(・・・それにしても、自宅にまで仕事が<侵入>してくるなんてのはしんどくないかねー?)
 私ヌルボ、4月6日の「暗数殺人」を最後に23日間映画を観ていませんが、大方の日本の皆さんにしてみれば「それがどうした?」「フツーでしょ?」だと思います。→昨年10月15日の記事にも書いたように、たとえば郷里の徳島県では映画館が3館。そして高知県は2館があるだけですが、全国的には、シネコンもミニシアターもあって観たい映画がほとんど観られる2ケタにも満たない都市の方が例外であるのは明らかです。コロナ以前からすでに日本全国の映画ファンの多くはレンタルDVDで観たり、ネット配信で観たりしている時代になっていたのかなとも思います。これも先の記事でも書きましたが、2017年の資料では各国の7ヵ国を対象とした国民1人当たりの映画館での年間鑑賞本数は、
 ①韓国4.3回 ②アメリカ&カナダ3.4回 ②オーストラリア3.4回 ④フランス3.2回 ⑤イギリス2.6回 ⑥ドイツ1.5回 ⑦日本1.4回
で、日本が最下位。韓国の約3分の1にとどまっています。この数字も上記のような映画館事情と関係があるかもしれませんね。
 旧来の銭湯の一部がサウナや薬湯等多様な設備等によって集客を図ってきたように、映画館も単に1つの映画作品を観るたけではない魅力的な付加価値を持った娯楽施設と変わっていく時期にすでにさしかかっているということでしょうか。
 ・・・ということをあれこれ考えると、映画館といい、紙の新聞や漫画といい、私ヌルボの愛するモノはほとんどすべて変わる前の昭和の物。1ヵ月前ツイッターをすご~く遅ればせながら始めた時の「いやいやながら」「しかたなく」「めんどう」といったキモチもそこらへんによるものかと自認せざるをえません。

▸今朝(29日)の毎日新聞の「新型コロナ 芸術界苦肉の動画配信 映画、1800円ネット公開 ZOOM活用、上方寄席」という記事(→コチラ)にも載っていましたが、想田和弘監督が5月から公開予定だった(ヌルボの好きな)<観察映画>の新作「精神0」を5月2日(土)10:00~5月22日(金)21:00インターネット上で配信するとのこと。視聴者が1800円をカードで支払い、その際に表示される映画館名から任意で1つを選択すると諸経費を除いた半額がその映画館にも入るそうです。詳しくは→コチラと→コチラ参照。

▸一方、→コチラはYouTube等ウェブ上で無料で観られる日韓仏映画の紹介記事。それによると東京・京橋の国立映画アーカイブで現在<日本アニメーション映画クラシックス>(→コチラ)と<映像でみる明治の日本>(→コチラ)の作品群を視聴できるとのことで、さっそくいくつか観てみました。とくにアニメ、なかなか興味深いです。全部で64作品もあるので、まだ2割も観てませんが・・・。

         ★★★ NAVERの人気順位(4月28日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
       ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
        「初登場」とは、本ブログでの初登場の意。

①(新) 大田ブルース(韓国)  9.58(12)
②(1) フォードvsフェラーリ  9.50(7,986)
③(6) ライド・ライク・ア・ガール  9.43(105)
④(2) サンティアゴの白い杖(韓国)  9.43(21)
⑤(5) 映画 ひつじのショーン UFOフィーバー!  9.28(202)
⑥(8) ジョジョ・ラビット  9.17(1,248)
⑦(7) ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形(日本)  9.16(226)
⑧(4) 祈りのちから  9.15(39)
⑨(9) ネヴァー・ルック・アウェイ  9.14(118)
⑩(-) 燃え立つ若い女性の肖像  9.04(1,550)

 ①「大田ブルース」が新登場です。韓国のドラマ。精神科の女性医師カン・スヨン博士(パン・ミンジョン)は、死を前にした患者がいるホスピス病棟で勤務しています。47歳の肝臓癌末期患者のチョルグ(チェ・ヨンジン)と彼の世話をする息子のギヒョン(アン・ドギュ)、死よりも寂しさをより恐れている大教会の牧師だったミン・ドゥホン(イ・ジョングク)等々。抑えのきかない皮膚がんの18歳の少女ジイン(イ・ギョンミン)に付き添って面倒を見たある日、カン博士は死が怖いと泣き叫ぶジインを連れてこっそり病院を出ます。都市の派手なネオンの下、2人は快感に浸って夜の街を歩き回るのですが・・・。原題は「대전 블루스」です。

     【記者・評論家による順位】

①(1) 燃え立つ若い女性の肖像  9.22(9)
②(2) パラサイト 半地下の家族[寄生虫](韓国)  9.06(16)
③(3) はちどり(韓国)  8.38(13)
④(4) ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語  8.00(10)
⑤(5) アニエスによるヴァルダ  8.00(6)
⑥(6) 1917 命をかけた伝令  7.67(9)
⑦(7) フォードvsフェラーリ  7.63(8)
⑧(-) ミッドサマー  7.20(10)
⑨(9) ジョジョ・ラビット  7.17(6)
⑩(-) チャンシルは福も多いね(韓国)  7.00(10)

 今回新登場の作品はありません。

      ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績4月24日(金)~4月26日(日) ★★★
           2週連続1位の「ラ・ラ・ランド」も含めて4作品が再上映作品

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(1)・・ラ・ラ・ランド・・・・・・・・・・2016/12/07 ・・・・・・・・・・16,528 ・・・・・3,689,715 ・・・・・・・30,586 ・・・・・・・387
2(2)・・1917 命をかけた伝令・・・・・・・・・2/19 ・・・・・・・・・・15,644・・・・・・・809,306 ・・・・・・・・7,345 ・・・・・・・347
3(再)・・アベンジャーズ・・・・・・・・2012/4/26 ・・・・・・・・・・・7,035 ・・・・・7,084,961 ・・・・・・・59,622 ・・・・・・・382
4(再)・・アベンジャーズ・・・・・・・・2015/4/23 ・・・・・・・・・・・5,667 ・・・・10,501,765 ・・・・・・・88,627 ・・・・・・・365
         /エイジ・オブ・ウルトロン
5(新)・・アフター・ウエディング ・・・・・4/23 ・・・・・・・・・・・5,451・・・・・・・・・6,794・・・・・・・・・・・57 ・・・・・・・169
6(3)・・サーチ・アウト(韓国)・・・・・・・・・4/15 ・・・・・・・・・・・4,925・・・・・・・・31,624・・・・・・・・・・276 ・・・・・・・241
7(7)・・幽霊船(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・4/15 ・・・・・・・・・・・4,846・・・・・・・・15,591・・・・・・・・・・139 ・・・・・・・165
8(再)・・ニュー・シネマ・パラダイス ・・1990/7/07・・・・・・・4,162・・・・・・・・42,622・・・・・・・・・・268 ・・・・・・・・92
9(5)・・THE INFORMER/三秒間の死角・・4/15 ・・・・・・・・・3,426・・・・・・・・17,835・・・・・・・・・・153 ・・・・・・・113
10(4)・・ガンズ・アキンボ ・・・・・・・・・・・4/15 ・・・・・・・・・・・3,148・・・・・・・・26,820・・・・・・・・・・235 ・・・・・・・122
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 さらに観客動員数が減り続けていますが、韓国の感染者の推移を見ると今後は増えていきそうな気配も感じられます。
 今回の新登場は5位の1作品だけで、旧作の再上映が新たに3・4・8位の3作品入っています。
 5位「アフター・ウエディング」(仮)は、2006年のデンマークのスサンネ・ビア監督作品の舞台をニューヨークに移してリメイクしたアメリカ作品。インドで孤児院を運営しているイザベル(ミシェル・ウィリアムズ)は、世界的なメディアグループ代表のテレサ(ジュリアン・ムーア)から巨額の後援を提案されます。ただしイザベルが必ずニューヨークに来なければならないという特別な条件付きで。仕方なくニューヨークに向かったイザベルはテレサの娘グレース(アビー・クイーン)の結婚式に招待されます。そして、その結婚式で偶然20年前に最も大切だった人との思い出と向き合うことになり、イザベル」は再び選択の岐路に立ちます・・・。(オリジナルの男女を逆にした?) 韓国題は「애프터 웨딩 인 뉴욕(アフター・ウエディング・イン・ニューヨーク)」です。
 3位「アベンジャーズ」は、アメリカの人気アクションの再上映。韓国題は「어벤져스」です。
 4位「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」は、上記「アベンジャーズ」に続くシリーズ第2弾の再上映。韓国題は「어벤져스: 에이지 오브 울트론」です。
 8位「ニュー・シネマ・パラダイス」は、もちろんジュゼッペ・トルナトーレ監督の名作の再上映。韓国題は「시네마 천국(シネマ天国)」です。

【独立・芸術映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・サーチ・アウト(韓国)・・・・・・・・・・・・・4/15・・・・・・・・13,133・・・・・・・・・20,607・・・・・・・・・・184 ・・・・・・・355
2(3)・・幽霊船(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4/15・・・・・・・・・4,846・・・・・・・・・15,591・・・・・・・・・・139 ・・・・・・・156
3(再)・・ニュー・シネマ・パラダイス・・1990/7/07・・・・・・・・・4,162・・・・・・・・・42,622・・・・・・・・・・268 ・・・・・・・・92
4(2)・・ガンズ・アキンボ ・・・・・・・・・・・・・・・・4/15・・・・・・・・・3,148・・・・・・・・・26,820・・・・・・・・・・235 ・・・・・・・122
5(4)・・イップ・マン 完結・・・・・・・・・・・・・・・・4/01・・・・・・・・・2,648・・・・・・・・・71,000・・・・・・・・・・615 ・・・・・・・103

 3位「ニュー・シネマ・パラダイス」が再上映ですが、上述しました。
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