ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [8月25日(金)~8月27日(日)]

2017-08-29 21:36:28 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▶なんやかんや忙しく、(あの斉藤由貴の“手つなぎデート”の映画館という)シネマ・ジャック&ベティで観る予定だった「十年」も韓国映画「きらめく拍手の音」もまだ観ていません。あ、脱北女性のドキュメンタリー「マダム・ベー ある脱北ブローカーの告白」はもう2回観ているのでパスね。あの「ソング・オブ・ザ・シー 海のうた」のトム・ムーア監督のデビュー作という「ブレンダンとケルズの秘密」も観なくては・・・。それにしても斉藤由貴さんたちは何を観たのか、そっちの方が気になります。

▶今年の韓国映画は全然ダメだなー、とか何度か書いてきましたが、ここにきて俄然全開! 1~4位を独占しています。やっぱりこの季節なんですかねー。詳細は後述。

▶シネマヴェーラ渋谷では、《東映女優祭り 三角マークの女神たち》という企画上映の中で「従軍慰安婦」(1974)はぜひ観てみたいな。あ、明晩か。9月にも上映あり。あと田坂具隆監督「冷飯とおさんちゃん」等々。今井正監督「白い崖」はヌルボが好きな(若い頃の自分に似てる←大ウソ)木村功が主演で、「これは観たい!」と思ったらもう上映はナシ。残念無念。
    
「朝鮮日報」4月28日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「ザ・テーブル」
  心の行く道、人の行く道 ★★★
 「オール・アイズ・オン・ミー」
  ステキなヒップホップ ★★☆
 「ダーク・タワー」
  子供よ、夢がキミの力だ ★★★
 「ひるね姫 ~知らないワタシの物語~」
  なじむほどに心に残る ★★☆
 「オール・アイズ・オン・ミー」は25歳の若さで凶弾に倒れて世を去ったヒップホップMCの2PACの伝記映画。日本では年内に公開の予定。「ひるね姫 ~知らないワタシの物語~」は私ヌルボは観ずじまいでちょっと後悔してます。他の2作品は後の記事中で紹介しています。

         ★★★ NAVERの人気順位(8月29日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(-) それにもかかわらず(韓国)  9.85(20)
②(1) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.40(220)
③(5) 歌声にのった少年  9.37(19)
④(3) ベル&セバスチャン  9.33(33)
⑤(4) KING OF PRISM -PRIDE the HERO-(日本)  9.22(586)
⑥(7) モーディー  9.21(1,935)
⑦(8) 徐舒平(ソ・ソピョン)、ゆっくり穏やかに(韓国)  9.21(529)
⑧(10) フリップ/反転  9.19(2,665)
⑨(-) タクシー運転手(韓国)  9.10(41,771)
⑩(-) 共犯者たち(韓国)  9.10(2,575)

 今回の新登場は①「それにもかかわらず」だけです。高ポイントの韓国映画というだけで見当がつくように、この作品もドキュメンタリーです。釜山の街から港の方を向くと正面に見えるのが影島(ヨンド)。島といっても南浦駅近くから影島大橋を渡ればすぐ行かれます。この橋はかちどき橋のように開閉可能だったのが、1966年以降は開閉は行われなくなっていました。それが2013年11月47年ぶりに橋が開閉するようになりました。(非常に限定的です。→コチラ参照。) その橋の南浦側入口近くにチョムパジ(占い師)横丁があります。そこに長く住む最後の占いおばあさんや老犬と暮らしているイヌおばあさん、まだ現役の海女、じき閉業するという造船所の溶接工等々、それぞれがこれからも自分たちの暮らしを続けていけることを望んでいますが、時代の波は彼らにも新しい生活を要求しています・・・。原題は「그럼에도 불구하고」です。

     【記者・評論家による順位】

①(2) ダンケルク  8.60(10)
②(3) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
③(-) 猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)  7.75(8)
④(-) 夜の海岸で独り(韓国)  7.63(8)
⑤(-) あなた自身とあなたのもの(韓国)  7.31(9)
⑥(5) オクジャ(韓国・アメリカ)  7,29(14)
⑦(6) エリザのために  7.22(9)
⑦(-) パム島海賊団、ソウル火の海(韓国)  7.22(9)
⑨(8) スパイダーマン:ホームカミング  7.00(10)
⑩(9) 恋物語(韓国)  7.00(7)

 今回の新登場の作品は⑧「パム島海賊団、ソウル火の海」だけです。これも韓国のドキュメンタリーです。 <パム島海賊団>というのは、2人組の左派系バンド。パム島というのは汝矣島(ヨイド)の開発で無人島さなった島。そこから政治・経済の中心地の汝矣島を襲撃しようという意味だそうです。ところが、このバンドのデビューアルバムが国家保安法により裁判にかけられてしまいます。左派系といっても「韓国がオシッコだとすると北朝鮮はクソ」と言ったりしてるのですが・・・。だからといって弁明するのではなく、国家保安法自体がおかしい、というのがこの映画のキモのようです。予告編を見ると、2012年に「北朝鮮の公式Twitterアカウントから発信された「金正日万歳」というメッセージをRTした」としてやはり国家保安法違反で起訴されたパク・ジョングン青年の釈放を求めるデモの場面がありました。「面白半分で北朝鮮のリーダーたちをからかっただけ」なのに・・・。おそらく警察や司法当局もそれはわかっている? でもやめられない? そんな法廷闘争等についても撮られている、のかな?原題は「밤섬해적단 서울불바다」です。
 それにしても、④と⑤、そしてランク外の⑪「その後」も含めてホン・サンス監督作品が目立ちます。例によって一般のネチズンの間ではそんなでもないのに・・・。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績8月25日(金)~8月27日(日) ★★★

         1位「V.I.P.」以下4位までが韓国映画

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・V.I.P.(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・8/23・・・・・・・・・・・598,713・・・・・・・・・・940,353・・・・・・・・・7,707 ・・・・・・・・・996
2(1)・・タクシー運転手(韓国)・・・・・・・・8/02・・・・・・・・・・・527,264・・・・・・・11,368,674・・・・・・・・89,718 ・・・・・・・・・861
3(2)・・青年警察(韓国) ・・・・・・・・・・・・・8/09・・・・・・・・・・・514,860・・・・・・・・4,834,436・・・・・・・・38,173 ・・・・・・・・・779
4(4)・・チャンサン(萇山)の虎(韓国)・・8/17・・・・・・・・・・・240,791・・・・・・・・1,120,129・・・・・・・・・8,914 ・・・・・・・・・617
5(3)・・猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)・・8/15・・・・202,545・・・・・・・・1,946,839・・・・・・・・16,053 ・・・・・・・・・525
6(5)・・アナベル 死霊館の人形・・・・・8/10・・・・・・・・・・・・62,969・・・・・・・・1,897,987・・・・・・・・15,238 ・・・・・・・・・265
7(新)・・ダーク・タワー・・・・・・・・・・・・・・8/23 ・・・・・・・・・・・・52,436・・・・・・・・・・・80,303 ・・・・・・・・・・637 ・・・・・・・・・462
8(7)・・共犯者たち(韓国) ・・・・・・・・・・・8/17 ・・・・・・・・・・・・43,978・・・・・・・・・・149,348 ・・・・・・・・1,198 ・・・・・・・・・246
9(6)・・怪盗グルーのミニオン大脱走・・7/26・・・・・・・・・・・29,693 ・・・・・・・・3,307,929 ・・・・・・・24,098・・・・・・・・・224
10(23)・・ザ・テーブル(韓国)・・・・・・・・8/24 ・・・・・・・・・・・・24,622・・・・・・・・・・・34,560 ・・・・・・・・・・286 ・・・・・・・・・259
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 やっぱり夏は韓国映画の季節なのでしょうか。新登場の「V.I.P.」がいきなりトップで、以下4位まで韓国映画が並びました。ベスト10全体では6作品と半数を超え、「タクシー運転手」は1100万人、「青年警察」は500万に(ほぼ)到達しました。
 今回の新登場は1・7・10位の3作品です。
 1位「V.I.P.」は、韓国の犯罪アクション。国家情報院とCIAの企画で北朝鮮から来たVIPのキム・グァンイル(イ・ジョンソク)が殺人事件の有力な容疑者として浮上します。本能的に彼が犯人であることを直感した警察官のチェ・イド(キム・ミョンミン)がグァンイルを追いますが、国家情報院の要員であるパク・ジェヒョク(チャン・ドンゴン)の保護によってグァンイルは幾度となく捜査線上から抜け出してしまいます・・・。原題は「브이아이피」です。
 7位「ダーク・タワー」は、スティーヴン・キングが自ら<ライフワーク>と称している同名の冒険ファンタジー(新潮文庫)の映画化作品。アメリカの西部開拓時代を思わせる荒廃した中間世界を舞台に、<最後のガンスリンガー>であるローランド(イドリス・エルバ)と仲間たちは、すべての世界と宇宙をつなぎとめているという<ダーク・タワー>の修復をめざして壮大な旅に出ます。一方、そのタワーの破壊を企てる仇敵が<マン・イン・ブラック>ウォルター(マシュー・マコノヒー)で・・・って、壮大すぎてあらすじも書けませんがな。韓国題は「다크타워:희망의 탑」。日本公開は年内のようです。
 10位「ザ・テーブル」は、ある日あるカフェの1つのテーブルを前にして繰り広げられた4つの物語のオムニバス。第1話は午前11時、スプレッソとビール。スター俳優になったユジン(チョン・ユミ)と元カレのチャンソク(チョン・ジュヌォン)。第2話は午後2時半、2杯のコーヒーとチョコレートムースケーキ。一晩の情事の後、再会したキョンジン(チョン・ウンチェ)とミノ(チョン・ソンウ)。第3話は午後5時、2杯のホット・ラテ。結婚詐欺で出会った偽母娘のウニ(ハン・イェリ)とスッキ(キム・ヘオク)。第4話は雨の降る夜9時、冷めたコーヒーと飲み残した紅茶。結婚という選択を前にして揺れるヘギョン(イム・スジョン)とウンチョル(ヨン・ウジン)。どれも物語性があるなー、ってそう作ってるからか。実際はどうなんだろ? 私ヌルボは1人で本読んだりPCのキーを叩いているぐらいなのに・・・。原題は「더 테이블」です。この手の作品は日本での上映はなさそう、かな? ちょっと観てみたいんだけど。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(9)・ザ・テーブル(韓国) ・・・・・・・・・・・・・8/24 ・・・・・・・・・・・・24,622・・・・・・・・・・・・34,560・・・・・・・・・・・・・286・・・・・・・・・259
2(1)・・ビッグフット・ジュニア ・・・・・・・・・・・8/09 ・・・・・・・・・・・・22,279 ・・・・・・・・・・300,239 ・・・・・・・・・・・2,117・・・・・・・・・197
3(2)・・ドラゴン・キングダム ・・・・・・・・・・・・8/15 ・・・・・・・・・・・・・9,126・・・・・・・・・・・・76,438・・・・・・・・・・・・・561・・・・・・・・・・76
        魔法の森と水晶の秘密
4(14)・・ジェーン・ドウの解剖・・・・・・・・・・・8/23 ・・・・・・・・・・・・・9,090・・・・・・・・・・・・14,053・・・・・・・・・・・・・111・・・・・・・・・109
5(3)・・ボンジュール、アン・・・・・・・・・・・・・・8/03 ・・・・・・・・・・・・・6,621・・・・・・・・・・・・97,770・・・・・・・・・・・・・771・・・・・・・・・・40

 1・4位の2作品が今回の新登場です。
 1位「ザ・テーブル」については上述しました。
 4位「ジェーン・ドウの解剖」は英米合作のホラーですが、日本ではすでに昨年公開されています。韓国題は「제인 도」です。
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