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日文研・井上章一所長と呉座勇一氏の会話記録(その1)

2022-04-01 | 『鈴木ズッキーニ師かく語りき』
投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2022年 4月 1日(金)23時17分22秒

呉座勇一氏を支援する「新世紀ユニオン」のブログ「委員長の日記」に、日文研・井上章一所長と呉座氏の電話でのやり取りを記録した音声データが公開されました。

http://shinseikiunion.blog104.fc2.com/blog-entry-3548.html

約15分のやり取り全部を聞くのは大変だろうと思いますので、私が文字起こしをしてみました。
会話の途中から始まるので、最初は分かりにくいところもあります。
聞き取りが不正確な個所があれば御指摘下さい。

-------
【日時】2021年5月27日(木)
【登場人物】
  井上章一:所長(風俗史)
  松田利彦:副所長(日朝・日韓関係史)
  瀧井一博:副所長(当時、国制史・比較法史)
https://www.nichibun.ac.jp/ja/research/researcher/

行きたくないとおっしゃっておられると松田さんから伺いました。

【呉座】はい。

で、それは止むを得ないと思うのですが、ただあの、仮に残られるとしても、残られたときの手立てとか、今後の対応は検討していかないといけないと思うので、前も申し上げたけど、呉座さんにとって、そんなに居心地の良い道ではないような気がして、まあ、あの、一度そのへんのことを語り合う場は、これは運営会議が終わった後の方がいいかもしれんけど、持っていただきたいと思っています。

【呉座】はい。

はい、で、明日はやっぱり、あの、家にいらっしゃる?

【呉座】そのつもりですが。

まあ、分かりました。もう、それならそれで、あの、大丈夫です。
調査委員会がどんな結論を出して、運営会議がどんな結論を出すか、私には見えていないのですけれども、もし、何というか、人事権の濫用みたいなことになり得る判断をすると、そうした場合、あなたが不服の申し立てをしたら、私は日文研に勝ち目はないような気がしています。

【呉座】はい。

ただまあ、あの、ホント言うと私は、そういう風にはしたくないという強い思いがあるんだけれども。

【呉座】はい。

私は、少なくとも私は呉座さんに、日文研にとどまる権利は担保されていると考えています。ただ、残り方は、残っていただく場合の綱渡りみたいなことは、ちゃんと決めていかないといけないと思うので、えーと、おんなしこと言っているんで、さっきから。それは語り合う場に是非来てください。

【呉座】えっ、つまり私がどういう形で残ることになるのか、ということを話し合う場を設けたいと。

それもあるんだけど、えー、そうやね。どういう形で残るのか、と。形じゃなくて。そうやね。

【呉座】えっ、えっ、ちょっとお話が、あの、抽象的で、今一つ分りづらいんですが。

抽象的にならざるを得ないの。僕は今、調査委員会のメンバーではないし、運営会議の判断も、今のところ見えないので、あの、抽象的に話をせざるを得ないんですよ。
僕の勝手な、素人の法理解やと、あなたは業績で准教授昇任が認められた訳やから。

【呉座】はい。

これを覆すことはできないと思います。

【呉座】はい。

ただ、これは私があくまで素人やからそう思っているのでね、あの、どんな判断が下されるのか、は分からないし、ただ、あなたにとって悪い判断が下されても、あなたには抵抗する権利があると。

【呉座】はい。

ただ、これはあくまで、何を言っているのか分からへんと言われたから、ちょっとはっきり言ったんだけど、私の素人判断で、そこはお許し下さい。
ただ、仮に准教授になられたとしても、あの、たぶん、普通の准教授という格好になりにくいと思う。で、そういうことをめぐる相談事にも対応、乗ってもらわないと困る訳ですし。

【呉座】まあ、あくまで例えばの話ですけど、仮に准教授になったとしても、そのまあ、通常の准教授よりも、職務権限などが制約された形になったりするんではないか、ていうことですかね。

そうでしょうね。
まあ、そういうことは考えられると思います。
で、まあ、大きい大学なら呉座さんも見はったことがあると思うけれども、その、職場がややもてあましながら、でもずっと居続けはる教員っていらっしゃるでしょ。

【呉座】はい、はい。

で、まあ、あの道を、まあ、あんな風な道に行ってもらいたくはないなと思うんだけど、そういう風になってしまいそうな気がしてるんですよ。

【呉座】はい。

で、まあ、それも覚悟の上なら、手続きを粛々と進めるしかないんですけれども、ただ、その場合でも、例えば新しい人を採用する人事とかには、あの、たぶん、まあ、そりゃ、私が辞めた後の人事委員会かもしれへんけど、呉座さんに入っていただこうみたいな話にはなりにくいんじゃないかな。

【呉座】はい、はい。なるほど。

あるいは、共同研究の主宰者をどうする、というときに。まあ、割り切ればね、割り切れば、いろんな用務からはずしてもらえるから楽な道と思えんことはないんだけれども、まあ、率直に言って、あんまり居心地はいいことないと思う。

【呉座】まあ、それはそうなるでしょうね。当然。

そこは覚悟の上で、でも日文研に留まるとしたら、それはそれで手立てを考えなければいけないし。

【呉座】はい。
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