キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

白金台から馬車道へ

2024年05月23日 | Weblog
昼から4時過ぎまで真面目に試飲をやって酷く疲れたが、イナリヤトに合ったメーカーを発見できたので良かった。
最後はコニャック、アルマニャックの試飲をしたが、コニャックは7代目の女性オーナーのBFが来ていて、プティシャンパーニュとファンボアに畑を持っているとかで、実直でけれんみの無い良いコニャックだった。
アルマニャックのほうは若い生産者で、畑から醸造蒸留熟成まで一手にやっていて、この地区では珍しい。
特にバコの10年物が思いがけず甘くて美味かった。

馬車道まで帰って来て「生香園」で、娘と一緒に飯を食べた。
昼を抜いたので物凄く腹が減っていて、ビールを飲みながら名物の大海老のマヨネーズ和えと五目焼きそばを食べたが、やけに美味かった。
焼きそばの細い麺が特によかったな。
紹興酒を2合たのみ、ここの紹興酒は普通のやつでかなり美味い。
焼売を肴に飲み、漬菜そばを頼んだが、これって高菜そばのことだと思ったが、肉がかなり入っていて色目に人参があって、味わいも知っているのとはちょっと違った。
どうしても今から35年前に中華街の「敦煌」で食べた葱そばと高菜そばが忘れられない。
初恋と筆おろしの相手が忘れられないようなもんだね。

腹が一杯になったので、桜木町まで散歩がてら歩き、ピオシティ地下の「美濃屋」に行ったら、オジサンがいて、多分5年以上振りの旧交を温め、柿の種と素焼きと煎餅を買った。
もちろん以前より年を取った感じだったが、79歳には思えない若々しさだった。
気の合う人に会って冗談を言い合えるのって酷く幸せだ。
この幸せもあと10年続くとは思えないが、なるべく頻繁に来たい。

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経験の継承

2024年05月23日 | Weblog
出かける出かけるなんて言いながらまだ家に居るが、今日の試飲会は昼からで何時もより遅い。
風呂から出てきたが、昨日西友で好みの風呂の洗い用タオルを買ったので、数か月ぶりに身体がサッパリして爽やかだ。
妻が買って来たやつは生ぬるくてね、よっぽど肌の弱いご仁にはいいかもしれないが、こちとら汗っかきで脂症だからなまじのタオルじゃ痛痒も感じない。
元々使っていたタオルなので、実にいい感じで気分爽快だ。

試飲会場の八芳園までは横浜経由で東横線、目黒線、南北線で焼く時間半だ。
娘と二宮駅で待ち合わせて行くが、4年前からコロナで中々メーカーがアテンドに着く試飲会の機会が少なかった。
だがこの2年はメーカーがやって来るので現地情報やメーカーの人柄に直接触れることが出来、飛躍的に娘のワイン経験が深まっている。
思えば中学を卒業した2006年春に、パリとボルドーへ連れて行き、シャトー・スオウやオーゾンヌなどを訪問し、ワイン経験をさせたから今があるのかもしれない。
美大を出ているが、幸い父母に似て飲み食いが好きだから、飲食を生業とするのにそれほど無理はなかったようだ。

1981年ハワイ駐在でマウイ島のマウイブランを取り扱ったのが嚆矢だが、ワインのお陰で家族を養ってこれたので、ワインに感謝しているし、そもそも愛している。
まあ、あと何年一緒に試飲会に行けるか知れないが、僕が持っているものを出来るだけ多く継承したい。


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ツキコさん現れないかな

2024年05月23日 | Weblog
「センセイの鞄」を10年振りくらいに読んでいるが、あるいは5年前にも読んでいるかもしれない。
その割に内容を覚えていないところが多い、多分初期の頃2,3回読んだので、細部まで覚えていたのだが。
何しろ一番面白いところは、ツキコさんが憧れのセンセイと旅館に泊まるが、何しろ先生とは年が離れているし恩師でもあるから、一部屋で一つのお布団ではなく、別の部屋に泊まっている。
夜、思いのたけが嵩じて先生の部屋を覗いたら、なんと先生は蛸の絵を描いていたというくだり、初めて読んだ時は爆笑し、二度目三度目はそこの場面を目指して読み進めた。
他の多くの場面でも川上弘美のひょうきんな部分が面白いのだが、この場面がこの小説の白眉ってやつでね、当時は未だ川上弘美もスラッと背が高く長い髪で魅力的で、このひょうきんさがさらなる魅力だった。

去年、野間文学賞を受賞した小説は「恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ」といった相変わらずひょうきんな題だが、最近のお姿を拝見したら黒縁の眼鏡をかけて往年の魅力はどこを探しても、この先ナイなんて書くと問題なのでここで止めておく。

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人と違うことやりたくてね

2024年05月23日 | Weblog
今日は白金台の八芳園で恒例のフランスワイン試飲商談会がある。
ここ数年出かけているが、幾つかのメーカーと此処で知り合い取り扱いを始めた。
まあ、過去に40年近いワインについての知見があるから、何処のワインが良いのか売れるのか分かっているが、近頃はどの生産者も真面目にやればかなり高品質のワインが造れるので、良し悪しを判断する舌や経験は不要になりつつあり、売れるかどうかを判断するカンが重要になってきている。

商売のセンスというのは生まれつきで、営業員にマニュアルなんか覚えさせても、売れないやつが売れるようになるなんてことはあり得ない。
だから世間で見かける営業員のマニュアル本なんてのは無用の長物だし、そもそも売れるやつはそんなもの歯牙にもかけない。
同様に凡百のワイン本を読んだところで、売れるワインを見いだせるなんてことはあり得ない。
過去40年間でそこそこのヒットを飛ばしてきたから、売れるワインを見出す能力はある程度持っていると自負しているが、以前はマス販売であったが、イナリヤトは資金力の乏しい小さな会社で、選ぶワインが根本的に異なるために違う視点から商品開発をしなきゃいけない。
美味いなと思うのは当然として、へーえと感心させられるような造りのワインが高い打率を稼ぎ出している。

元来、偏屈な性格故、巨人大鵬玉子焼きのようなものは嫌い、資生堂よりカネボウ、セブンスターよりハイライト、美空ひばりより江利チエミ、コカ・コーラよりペプシコーラを好んできたから、と言っても若い人には何のことか分からないだろうけど、まあ、勉強してください。
要は人と違うことをやるやつが好きで、ニッチなマーケットに熱狂的なファンを見つけるのが面白くてね。

話しがながくなったが、これから出かけて来るので ”乞う、ご期待!”なんてところかな。
今朝は3年振りくらいにカレン・ソウサを聴いているが、これもダイアナ・クラールをストレートに聴くのが恥ずかしくて、色っぽくていい女はいないかと探して見つけ出した。
近頃怖い顔になってきたが、若い頃はチョット色っぽくて魅力的だった。



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