昨日は午後から鎌倉の客先の酒屋に行って挨拶をして回ったが、雪ノ下の山田屋本店で「三千盛」の話になり、というのも「三千盛」はかつて鎌倉文士が愛飲した酒で、特に永井龍男と立原正秋はこの辛口の酒を好んだ。
その話を奥さんにしたら、「鎌倉ではうちが一番「三千盛」を売っていたが、当時の文士もいなくなり、それとともに売り上げも下がってしまった」と話された。
今年の初め、三千盛の社長にお会いして、「駆け出しのころ親父に言われて、鎌倉の永井龍男先生のところに新酒を届けたことがある」と聞いた。
「道を挟んだ向こうの道を真っすぐに行き、坂を下ったところの右が永井龍男の家ですよ」と、教えてくれた。
距離にして30mほど先にあったのだ。
永井龍男の随筆に拠れば、京都などから取り寄せて植えた桜が数種類あり、反時には知人を呼んで酒を愛でたとあり、庭の端を川が流れているとも書いてあった。
今も20本以上の桜があり、川も流れているとのこと、お嬢さんが二人いて、お一人が其処に住んでいると教えていただいた。
隣が確か歌舞伎役者のうちだったと記憶したが、今は、そこはマンションが建っているそうだ。
この日は次に回る予定があり、観に行けなかったが、機会をみてぜひとも家を観てみたい。
予定の客先を回り、藤沢に出てワインが入っている売り場を見て仕事終了し、藤沢BOに寄って本を眺めた。
求めている本はなかったが、平川克美「「消費」をやめる 銭湯経済のすすめ」ミシマ社 2014年 1,600円、安野光雅「故郷へ帰る道」岩波書店 1,500円、多田富雄「落葉隻語 ことばのかたみに」青土社 2010年 1,600円、岡本眸「栞ひも」角川学芸出版 平成19年 2,381円、中野翠「ふとどき文学館」文芸春秋 1997年 1,429円、数藤ゆきえ「昔話の食卓」郵研社 2009年 2,000円、小池昌代「井戸の底に落ちた星」みすず書房 2006年 2,400円を買う。
値段のことを書くのは恐縮だが、詩集と俳句は売れないんだなあと思う。
小池昌代と岡本眸の本が高い。
それと無名の数藤ゆきえの本が高いが、この本の中に購入時の領収書が挟まれていて、そういった痕跡を見るのは楽しいものだが、2012年4月16日に明星大学の中にあるブックセンター、紀伊国屋が経営しているようだが、10%引きで1,890円で購入している。
さて、買ってきた本は一応さらっと目を通し、たいがい一番読みたいものを読み始めてしまうのですが、何だったと思います。
答え、中島翠「ふとどき文学館」
この本書評が中心になっているんだけど、取り上げられている作家の好みがほとんど同じなんだよね。
どんな風に評価しているのか、彼我の違いを確かめてみたくなるのが人情でしょう。
夜、直ぐに眠たくなって3ページほどで白河夜船に、朝、5時前に起きたが、執筆をしていて気が付いたら6時間近で僅かな時間しか読めず、通勤電車では睡魔と闘ったのは藤沢までであり、結局好みの作家について書いてある部分、山田風太郎、植草甚一、福田恒存、山口昌男についてだけ読んだ。
山田風太郎は、人間臨終図鑑と日記が好きで今でも時々つまみ読みしているが、実は忍法小説と明治物を読んでいない。
その小説の素晴らしさについても書かれていたので、やっぱり読まなきゃ面白さの半分しか味わっていないなあと、隠居後の楽しみが増えたようでありがたい。
もう一つ、中野翠というのは男だろうか女だろうかと怪しんでいたのだが、女であることが書いてあったのですっきりとした。
思えば、山田風太郎のインタービュー本があり、そのインタビュアーがこの中野翠であったことも思い出し、なあんだと思った。
先日、植草甚一の本を買って、久し振りに植草節を楽しもうと思ったら、何だか当たり前の文体でどうしちゃったんだろうと思っていたのだが、中島翠の研究によると、1960年代は、自分のことを「私」と書いて、です、ます調の文体だったものが、1962年のスイング・ジャーナルから、「ぼく」と書き始め砕けた文体に変わったとのこと。
服装も年をとるにつれポップなものに変わったらしい。
年を取って若くなっていったのは、植草甚一と森茉莉のお二人との指摘も大したものです、恐れ入りました。
俺もそろそろ「ぼく」と書いて売り出そうかな。
v我がイナリヤト食文研のワインとビールはこちらからご覧になれます
その話を奥さんにしたら、「鎌倉ではうちが一番「三千盛」を売っていたが、当時の文士もいなくなり、それとともに売り上げも下がってしまった」と話された。
今年の初め、三千盛の社長にお会いして、「駆け出しのころ親父に言われて、鎌倉の永井龍男先生のところに新酒を届けたことがある」と聞いた。
「道を挟んだ向こうの道を真っすぐに行き、坂を下ったところの右が永井龍男の家ですよ」と、教えてくれた。
距離にして30mほど先にあったのだ。
永井龍男の随筆に拠れば、京都などから取り寄せて植えた桜が数種類あり、反時には知人を呼んで酒を愛でたとあり、庭の端を川が流れているとも書いてあった。
今も20本以上の桜があり、川も流れているとのこと、お嬢さんが二人いて、お一人が其処に住んでいると教えていただいた。
隣が確か歌舞伎役者のうちだったと記憶したが、今は、そこはマンションが建っているそうだ。
この日は次に回る予定があり、観に行けなかったが、機会をみてぜひとも家を観てみたい。
予定の客先を回り、藤沢に出てワインが入っている売り場を見て仕事終了し、藤沢BOに寄って本を眺めた。
求めている本はなかったが、平川克美「「消費」をやめる 銭湯経済のすすめ」ミシマ社 2014年 1,600円、安野光雅「故郷へ帰る道」岩波書店 1,500円、多田富雄「落葉隻語 ことばのかたみに」青土社 2010年 1,600円、岡本眸「栞ひも」角川学芸出版 平成19年 2,381円、中野翠「ふとどき文学館」文芸春秋 1997年 1,429円、数藤ゆきえ「昔話の食卓」郵研社 2009年 2,000円、小池昌代「井戸の底に落ちた星」みすず書房 2006年 2,400円を買う。
値段のことを書くのは恐縮だが、詩集と俳句は売れないんだなあと思う。
小池昌代と岡本眸の本が高い。
それと無名の数藤ゆきえの本が高いが、この本の中に購入時の領収書が挟まれていて、そういった痕跡を見るのは楽しいものだが、2012年4月16日に明星大学の中にあるブックセンター、紀伊国屋が経営しているようだが、10%引きで1,890円で購入している。
さて、買ってきた本は一応さらっと目を通し、たいがい一番読みたいものを読み始めてしまうのですが、何だったと思います。
答え、中島翠「ふとどき文学館」
この本書評が中心になっているんだけど、取り上げられている作家の好みがほとんど同じなんだよね。
どんな風に評価しているのか、彼我の違いを確かめてみたくなるのが人情でしょう。
夜、直ぐに眠たくなって3ページほどで白河夜船に、朝、5時前に起きたが、執筆をしていて気が付いたら6時間近で僅かな時間しか読めず、通勤電車では睡魔と闘ったのは藤沢までであり、結局好みの作家について書いてある部分、山田風太郎、植草甚一、福田恒存、山口昌男についてだけ読んだ。
山田風太郎は、人間臨終図鑑と日記が好きで今でも時々つまみ読みしているが、実は忍法小説と明治物を読んでいない。
その小説の素晴らしさについても書かれていたので、やっぱり読まなきゃ面白さの半分しか味わっていないなあと、隠居後の楽しみが増えたようでありがたい。
もう一つ、中野翠というのは男だろうか女だろうかと怪しんでいたのだが、女であることが書いてあったのですっきりとした。
思えば、山田風太郎のインタービュー本があり、そのインタビュアーがこの中野翠であったことも思い出し、なあんだと思った。
先日、植草甚一の本を買って、久し振りに植草節を楽しもうと思ったら、何だか当たり前の文体でどうしちゃったんだろうと思っていたのだが、中島翠の研究によると、1960年代は、自分のことを「私」と書いて、です、ます調の文体だったものが、1962年のスイング・ジャーナルから、「ぼく」と書き始め砕けた文体に変わったとのこと。
服装も年をとるにつれポップなものに変わったらしい。
年を取って若くなっていったのは、植草甚一と森茉莉のお二人との指摘も大したものです、恐れ入りました。
俺もそろそろ「ぼく」と書いて売り出そうかな。
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