キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

秋の庭を眺める

2015年08月31日 | Weblog
 今日は生憎の雨、折角の休日なのに散歩が出来なかった。
女子マラソンを観ていたが、ケニア勢の揺さぶりに日本勢が付いて行けず、テレビを消した。東海道線で平塚まで行き、BOとパン屋のオネエサンのところへ寄る。

北村薫・宮部みゆき編「教えたくなる名短篇」ちくま文庫 2014年、キャサリン・サムソン「東京に暮す1928-1936」岩波文庫 1994年第1刷 2013年27刷、柴田元幸「愛の見切り発車」新潮社 1997年を買う。

北村宮部コンビで、ここにあり、さらにあり、とっておきの、ほりだしもの、読まずにいられぬ、に続く6冊目の短篇アンソロジー、最初の2冊は買ったがその後買ってない。

「東京に暮らす」は9年で27刷の大ヒットなんだなと、東京ものの人気と日本の読書人のレベルの高さに感心する。

「愛の見切り発車」は柴田元幸を知ったのが数年前の「佐藤君と柴田君」からで、米文学に割りと冷淡なので、気にはしているが本職の翻訳の方は読んでいない。
だが、20世紀末にどんなことを書いていたのか大いに興味を持っている。

 オネエサンからは、昼飯ように、カレーパン、コロッケサンド、ハムカツサンド、ビザパンハムサンド、餡パンを買った。
午前中に来るなんて珍しいね、と言われた。
しばし話をして別れた。

昼、買ってきたパンと牛乳、野菜スープ、紅茶、桃を食べる。

午後、母の見舞いに東海大学大磯病院へ自転車で行く、帰りは霧雨になった。

夕方、廊下の椅子に座り、本を読み、暗くなってからは庭を眺めながら虫の音を聴く。
今年は何故か女房が張り切って庭の草をむしったため、虫の数が少なくて庭中で5匹ほどが鳴いているにすぎない。

虫の音を聴きながら、ウヰスキーを飲むのが秋の夕暮れの愉しみなのだが、3日に身体検査があるので、その日までは禁酒に決めた。
1週間の禁酒で数値がどこまで下がるのか見たいのだ。職業柄、数値が高いのは仕方がないが、酒をやめて下がらないようだといよいよいけない。

 夜、マトウ鯛の刺身、鰻丼、茄子挽肉肉あんかけ、玉蜀黍、トマトスープを食べる。
マトウ鯛は絶品だったが、鰻丼は美味くなかった。
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酒を飲まずに寅さんを観る

2015年08月30日 | Weblog
四時に目が覚めて島地勝彦の異端力のススメを読んでいたら、六時頃上の息子の電話の声が庭から聞こえた。
昨夜釣りに出掛けて帰ってきたらしいが、どうも自慢げに話をしているところをみると何か釣れたらしい。
二階から階段を降りると大きな魚のこけらを落としている臭いが漂っていた。
台所の流しに50㎝程の魚があった。
笛吹鯛を堂ヶ島で釣ってきたとのことだ。
子供の頃両親に連れられ夏休みの家族旅行を沼津迄東海道線で行き、船で西伊豆の港をたどって行った先が堂か島であった。
車を持ってからも良く行ったが、懐かしい場所である。

午前中、何時もの休日のように下の息子と葛川を北に向かって散歩をした。
新旧の秦野街道がぶつかる辺りで葛川を下流に向かって飛ぶ翡翠を観た。
色彩も鮮やかだが、飛行方法も独特で、観ていて楽しい。

農家にもわくわくにも野菜が少なかった。
夏野菜が終わり、秋野菜への端境期だが、茄子、胡瓜、ピーマン、谷中、小松菜、仏花を買った。

西友でオールフリーを買うついでに、鰹と揖保の糸の素麺を買ったが、冷や麦、素麺はもう終わりだ。

昼はその素麺と、清水肉店のカレーコロッケとメンツカツを食べ、食後に草団子を食べた。

自転車で母のところへ見舞いに行き、帰りにヤオマサで、鰻の蒲焼きとみつ豆を買う。
鰻は愛知産で冷凍をしていないやつだが、これが存外美味い。


夜は、鰹の刺身と小松菜の炒め煮、厚揚げ焼きで飯を喰い、オールフリーで寅さんを観て楽しんだ。
中原理恵は歌手時代好きでなかったが、酷く綺麗に映っていた。確か34作だったから後14作か、マンネリを2年続けて観ているのだから大傑作なのだろう。
先週、土日に働き、ニコラと共に飲み食いしていたので、身体の芯から疲れ、ことに内蔵疲労が甚だしい。
今週はアルコールを止めることにした。
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丼物はバランスが命

2015年08月29日 | Weblog
やけに秋めいた日で、霧雨などが振ったりの曇天で一日中気温が上がらなかった。
とはいっても30度に満たなかったという程度であり、秋の気配を感じる程度で、キリッと引き締まった天気ではない。

この日は飯の前に伊勢佐木町を歩き、BO迄へ行き本を眺めた。
井上ひさし「イソップ株式会社」中央公論新社 2005年、島地勝彦「異端力のススメ」光文社文庫 2012年の2冊を買った。

「イソップ株式会社」は文庫本で良く見かけるが、挿絵が和田誠で、その絵が単行本であると大きくて見応えがあるので買い求めた。
挿絵だけ切り抜いて額に入れて眺めても楽しい。

島地勝彦は「週刊プレイボーイ」の編集長であり、週刊誌全盛時代の中で最も注目された編集長の一人である。
編集者が作家になることは多いが、編集者時代に滅茶苦茶文章を読んでいるのが基礎になっているのだろうか。

関内駅を越え、利休庵まで戻りカツ丼を食べた。
昼に冷たい蕎麦が付くのだが、それを先に平らげ、何時に無く豚カツが多く、豚カツにご飯を一寸乗せて食べた。
しかし、丼物というのは、総じてバランスが大切で、大盛りラーメンを食べると適正なバランスが崩れ美味くないのと一緒で、豚カツが多すぎるのも考え物である。
豚肉、衣、玉葱、卵、ご飯、汁が適正にバランスされて、美味い!となる。


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湘南サーフトローリングの季節

2015年08月28日 | Weblog
疲れが身体の奥にあり、一日良くありませんでした。
こういったときに12時間くらい死んだように寝られると元気が出てくるのでしょうが、寝続けられないのが老人です。

昼に駒に行きチラシを頼んだら売り切れで魚卵なしの握りにしてもらいました。
イクラの軍艦が小肌に変わっていましたが、チラシの脳になっているところに、握りが出てきても余り喜べないもので、満足度は低かったですね。

久し振りの芳林堂なので、少し期待してました、実は。
収穫ゼロかと思った頃に、どうにか西川美和「映画にまつわるXについて」実業之日本社文庫が目に留まり買い求めました。
映画やってる人の文章は映像的なのか、ヴィヴィトで新鮮なことが多いのですが、帰りの電車で朝青龍について書かれたの読んだら、期待通りで嬉しくなりました。
しかし、実業之日本社文庫を読むのは初めてですね、きっと。

近頃、文庫の老舗が詰まらないものばかり出すから、エロ混じりの知らない文庫にも目を光らせてます。
決してエロが嫌いなわけではなく、かなり好きなんですが、純文学を良しとする偏見が中々消えないのです。
同じように漫画もいけません、幼い頃から親に禁じられていたのです。
生まれてから今まで購入した漫画が「じゃりんこチエ」だけという体たらく、本当にいけません。
日本の宝を持ち腐れです。

早めに家に帰り、テレビを観ながら休んでましたが、遅い時間にシマノが1時間の釣り番組を持っているのですね、初めて観ました。
大阪湾のスロージギングで鰆、鰤、鯛、太刀魚を釣ってました。
もう長い間実釣をしていませんが、今湘南は、サーフトローリングで、ソーダ、ワカシを狙う盛期です。
ソーダがルアーを追い、襲いかかる瞬間は見て楽しく、手に感じる当たりには興奮します。
浜に上がってきたときの、深い紺と白の魚体の美しさも魅力です。


台所で妻と息子がテレビを観ながらハビエル・サンスのベルデホを飲んでいたので、味見をしました。
酵素のお陰で品種の特性がはっきりと出て、グリーンアスパラのような風味がします。
20年近く前にルエダの生産者に招待され、30社ほどのベルデホを飲み、ハビエル・サンスを選びましたが、今も相変わらずトップクラスのワインです。
若い従業員が増えて、ラベルも現代風になり盛業のようです。
同い年のハビエル・サンスと二人、石ころの畑で将来を語り合った青年期後半のことが懐かしく思い出され、青年老いやすく学成り難しを実感します。
























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秋の月

2015年08月27日 | Weblog
土日も働いたので、家に帰ってみると酷く疲れていた。

昼を食べなかったのでラーメンで小腹ふさぎをし、夜は札幌から届いた唐黍と鶏肉で作った焼売を蒸し、秋茄子を焼いて食べた。
食後テレビを観ながらうたた寝をし、二階に上がりベッドにひっくり返ったら月が見事で、高く冴え渡った秋の月をひとしきり眺めた。

旅にも持って行った福田和也の「悪と徳と」が中々読み進めず、この夜も睡魔に襲われて捗らなかった。

早めに寝たが五時前におきてしまったので、十分寝たとはいえない。
朝風呂に入り、茄子のオリーブオイル焼き、糠床から出張前に入れて降りた大きな瓜を出し、昨夜作った焼売を温めて朝飯を食い。
花の水を換え、テレビを見ながらお茶を飲み、庭を眺めた。

今朝電車の中で読もうと広げたが茅ヶ崎あたりまでに記憶はあったが、次に気がついたら横浜の手前であった。
年を取ると疲れ手いるのに長く寝ていられない、しかしこうやって転寝を何回か出来ると楽になる。
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札幌ともお別れ

2015年08月26日 | Weblog
札幌での仕事が終わり帰途に着く、とは云っても昼に羽田に着いたら、ニコラには都内の客先回りが待っている。
私はニコラと別れ、会議に出席する。

昨日も酒販店、百貨店、ワインバー、ワインバー、酒販店、酒販店、ワインバー、鮨店、ワインバーと目まぐるしく回ったが、回った件数だけ結果が残るのだから、とにかく回ることだ。
しかも徒歩での移動距離が多ければ、暴飲暴食の不摂生に少しでも対抗できるかもしれない。

東京横浜は急に気温が下がり秋の気配が漂っているというが、札幌から帰ったらやっぱり熱くて蒸していることだろう。



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札幌も三日目

2015年08月25日 | Weblog
札幌のクロスホテルで朝を迎えている。

ホテル、レストラン、ワインショップ、ワインショッブ、ステーキハウス、寿司店、ワインバー、ワインショップ、ワインバー、ホテルバーと回ってニコラのワインを売り込んだが、さすがに今朝は疲れている。

しかしワインは面白いように売れた。
15年前にマルキドサドを20銘柄のヴァントゥーから選んだのは間違いじゃなかった。
どこかダスティ・ローデスに面影が似たフィリップ・ソーサッドが団長でやって来て、日本で初めてヴァントゥーを本格的に紹介したが、残った銘柄は少ないはずだ。

それほどサドは秀逸であったということだが、この地区のワイン美味しく飲むには二三年の熟成が必要である。
さて今日も売りまくるか。
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ワインの熟成

2015年08月24日 | Weblog
日曜日から札幌に来て働いている。
夏休み期間中なので遊びに当地へ来ている人が圧倒的に多いのだが、北海道を楽しんで欲しい。
薄の穂が出て、ナナカマドの実が色づいて、景色はすっかり秋めいている。
湘南が晩夏の時に、高原の初秋を感じるのは実に良いものであるが、北国の秋も物悲しくて切々とする。

仕事のほうは順調に行き、ニコラのワインを使ってくれるところが増えてゆく。
来年一月にはまたここへ来て、ダメ押しをしたいと二人で話し合っているが、一気にワインを広めたい。

南仏の白が熟成したものは実に美味いが、今マルキ・ド・サドの白はその状態で、なんともいえない丸み奥行き豊かさを感じる。
このワインが売れないわけが無い、惜しむらくは2012の在庫が少なくなっていることで、新しいワインがこう変化するには時間がかかり、それだけ年輪というものは得がたいものであると感じる。

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理想のワインを求めて

2015年08月22日 | Weblog
連日のワインの販促で疲れた。
ワインも飲みたくないし、アルコールも飲みたくないが、ワインの販促はそこから始まる。
今日も平塚の業務店で試飲セミナーをニコラと行い、その後茅ケ崎の業務店に回る。

結局、刺身と焼き魚と野菜と味噌汁漬物の食事がしたくなり、お茶を飲んでお仕舞いというのに憧れるし、それなら毎日続けられると思うから、それが一番のご馳走ということになる。

毎日飲んで飽きないワインを開発するかが過大なのだが、道のりは遠いなと感じる。

もうワインの香りを嗅ぐのも飲むのも嫌だと思ってから飲めるワインそれが理想のワインだ。
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平塚と中華街

2015年08月21日 | Weblog
平塚の客先に出かけた。

昔、釣りの凝りだしたときに家族を連れて平塚須賀漁港方面へ車でよく出かけたが、この酒屋の前を通った記憶があり、駅から歩いてもたいしたことないと思っていた。
しかし、思いのほか遠く、残暑の盛りの午後四時に20分ほど歩いたら汗だくになった。

平塚の松風町というのは、名前のとおり海からの風と砂を防ぐ防風林の松が多く植えられたところで、落ち着いた緑の多い住宅地で、駅寄りには村井弦斎公園があり、ここはかつての弦斎の住居であったが、東側を河野一郎、西側を日立製作所の創業者小平浪平に売却された。
残念ながら、今はそこから第三者に売却されていて、かつてのお屋敷の風情は無くなっている。

ともあれ、取引先の酒屋があるあたりは閑静な住宅街で、道路も乾いた感じではなく風情がある。
初めて訪れたのだが、今週末ニコラが駅近くのグランドホテルに泊まり、湘南方面の業務店への営業活動をするのに、ワインの配送をお願いしたが、快く承諾してくれただけでなく、仲間を集めて直営のワインバーで簡単なセミナーの機会も与えてくれた。
湘南育ちの人はおおらかで良いなあとうれしくなった。

重慶飯店のOBで料理顧問をやっているお爺さんが、うちの店にしょっちゅうワインを買いに来てくれるのだが、肉饅と餡饅を頼んだら持ってきてくれた。

かつて、中華街の入り口に中国人ジャーナリストで新聞を発行している小父さんがいて仲がよかった。
中国雑貨を商っていたが、新聞も赤字で店も赤字、ついに自分で粉を捏ねて饅頭を作り、店頭で売り出した。
手作りだったためか、この饅頭の皮がものすごく美味く、秋風が吹くといつも肉饅と餡饅を五個ずつ買って喰っていた。
しかも価格が150円で30年前でも安かった。
最後のほうは180円になったが、20年間この饅頭を食い続けたので、300円とか400円の饅頭を買う気にならないし、皮の味わいが悪い、きっと粉を機械で捏ねているのだろうと思う。
蕎麦も手打ちが美味いが、饅頭も手打ちの皮が美味い。

さて、お爺さんの持ってきてくれた重慶飯店の饅頭だが、肉は具が大きめに切ってあり、海老の風味がした。
餡は胡麻油の風味がそれほど強くなく、たっぷりと入っていて美味かったが、果たして幾らなんだろう。
中国人は、友達から金を取らないので、皆目分からないが、重慶飯店は大店で一流店だから安くないだろう。

お爺さんに耳寄りな中華街内部情報を聞いたが、中華街の小さな店は冷凍やレトルトを使っているところがあり、炒飯なども作り置きしておいてレンジで温めて出しているところもあるらしい。

先日、町の鮨屋のことを書いたが、新鮮な種を維持することは難しい。
千客万来で、当日仕入れた食材がその日のうちに捌けてしまうような店でないと美味いものは期待できないということだ。
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