風呂に入って出てきたら晩飯が出来ていたのでハイボールを飲む暇が無かった。
朝獲れたいかが刺身なっていて、これが見事な糸造りで実に美味かったので妻を大いに褒めた。
妻は無口であまり感情を露わにしないから、藩王は良く分からなかったが、憮然としていなかったので悪い気はしていなかったろう。
魚担当のO君が云うには全国的に以下が不漁で高いらしいが、このように調理された烏賊刺しなら毎日喰いたいもんだ。
胡瓜と新玉葱と蟹擬きのマヨネーズ和えがあったが、これが中々美味い。
ほうれん草のお浸しとただ茹でただけのがあった。
汁物は昼の残りの豆腐と絹さやの卵とじ。
夜は観るべきTV番組が無いので、YouTubeに面白い番組があると少し視聴して2階へ上がるが、小室直樹「信長 近代日本の曙と資本主義の精神」をゆっくりと読んだ。
小室節には難解な漢語や語句が出て来るが、およその意味は分かるが一つずつ紙の辞書を引き、書き込みをしながらゆっくりと読み進めたので、しみじみと面白かったなあ。
デジタル全盛の今、紙の国語辞典、古語辞典、漢和辞典が200円も出せば入手できるので、同じものを2冊買って1階と2階に置いて愉しんでいるが、紙の辞書の有難味が薄れたかもしれないが、いい時代になったものだと思う。
レコードと一緒で、あと10年か20年経つと高額になると思われるので、お若いかたは今のうちに買い溜めしておくことをお勧めする。
皆さんスマホ片手に検索している時に、一人紙の辞書を捲っているのってカッコいいと思う。
織田信長までの武士の精神というのは、強い方に付くというもので、主従関係も主が負けそうだと従はその首を取って敵方に持ち込み褒賞をもらい、家来に取りたててもらった。
本能寺の変の時に初めて、部下の武士が草履取りにいたるまで明智光秀に抗戦し討ち死にした。
これ以降この精神が赤穂浪士に繋がり幕末に繋がった。
元来日本人の精神は長いものに巻かれろで、いわゆる「葉隠」に現れる武士道なんて特殊なもので、「論語」の世界が支那で一度も実現しなかったのと一緒だね。
いざとなると先祖返りしてしまうわけで、政治家がカネや名誉や女に靡くのはそういうことなのだ。
もちろんOnkyoのspeakerで好みの音楽を聴きながらの読書で、11時になると少し飽きてきて何か飲みたくなったので、台所へ下りてハイボールを丁重に作った。
この丁重に作るのが肝要で、特にその一口目は事の外美味い。