キュヴェ タカ/cuvee taka 「椿庵酔哲湘南日記」

気儘な湘南暮し ー散歩に読書、映画、酒、そして時々釣り-

贅沢と金の関係

2011年09月30日 | Weblog
戸板康二「ぜいたく列伝」を読んでいます。ほとんどが積読本となるのですが、こうやって読む場合もあるのです。

若い頃気の迷いから一時出版社に勤めており、そこから戸板さんの「ちょっといい話」が出ていて、当時は題名からして軽い読み物を書く二流作家と認識しており、自社の出版物といえども眼中に無く、年を取って頭が柔らかくなって(これを脳軟化症というのでしょうか)好んで読むようになりました。
若い頃は頭が柔軟であるとよく言われますが、私の場合は権威主義の権化で芥川賞作家にあらずんば作家にあらずといった偏見に支配されていて、若き身空を面白くもない書物に捧げてしまったと大いに後悔しております。
面白くないものは読むに値しないと投げ出してしまえば良かったのですが、若い頃はその見識が無かったですね。今ではちょっと読んで詰まらないと、いつかは読むからと簡単に積読本コーナーに放り投げます。

さて、この「ぜいたく列伝」に取り上げられている人物は、多岐にわたっていて金持ちもいればビンボー人もいます。ぜいたくとお金は関係ないようなのが救いです。私の場合ビンボーですから、そういった人を探して、出来ることなら肖ろうといたします。
内田百という人は大変なビンボーであったといわれていますが、ぜいたくに生活をしています。これは良いお手本とじっくり読んでみますと、変わったところがあるものの、人徳と教養があったために友人知人パトロンが回りにいて、その人たちが生活を優雅に盛り立てている節があります。
決定的に人徳と教養に欠けている当方に、そのような取り巻きができる可能性は無く、人生金だけじゃないとはよくいわれますが、能力がない人間にこそ金が必要なんだとつくづく思い知らされるわけです。

面白い本というものは、やがて辛くなるものです。



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万里一空

2011年09月28日 | Weblog
琴奨菊が大関昇進の際に言った言葉らしいですが、聞いた事無かったですね。
万理とも書くようですが、きっと元は万里でしょう。“万里行った所で、同じ空の下にある”突き詰めると真理は一つと解するのでしょうか、あるいは、あたふたとしたところで、所詮はたいしたところまで行けないと解するのか、出展が宮本武蔵の五輪の書との事ですから、じっくりとそれを読んでみなければ何ともいえませんが、後の意味合いのほうが面白いですね。だから、悠々と生きろ。

昨夜は茅ヶ崎の渚亭で、茄子と身欠き鰊の炊き込み、秋刀魚の塩焼きを肴に雁木純米大吟醸を飲り、駅前のバーでマンハッタン二杯、ラフロイグ10年トリプルで一杯をサラミ、チーズ、ドライフルーツ、ナッツを肴に飲みました。

処変われど飲むことは変わらず、これも万里一空なんでしょうか。


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蒲鉾屋のおばさん

2011年09月28日 | Weblog
昨日は名古屋勤務でしたが、湘南の雨は新幹線で箱根山を通り抜けると上がり、富士山も冠雪した姿を見せ、名古屋は爽やかな秋晴れでした。
久し振り“おがわ”で蕎麦を喰い、今のところここの蕎麦が一番美味いように感じますが、新蕎麦の風味が格別でした。
食後は書店を眺めるのが常ですが、この日はスカイウォークの紀伊国屋へ“樽”が出ているのではないかと探しに行きました。店員の親切なおねえさんが一生懸命調べてくれましたが、この店での取り扱いが無い事が分かり、申し訳なさそうでした。
この月刊誌に今月から“ワインのお話”を連載しています。目に付いたら読んでみてください。
来店記念に「大衆食堂パラダイス!」 遠藤哲夫 ちくま文庫を買い求めました。
この手の本の氾濫ですが、食を生業としている身としては、週刊誌月刊誌はパスするものの、文庫本とあっては放置しておくわけには行きません。

午前中に引き続き午後も会議に出席して、18:32に小田原に帰ってきましたが、もう真っ暗で少し肌寒い陽気でした。いきなり秋が深まっているようです。
橋上駅のコンコースに小田原の蒲鉾屋十数軒が輪番で出展しているコナーがあり、いつもなにがしらかを買い求めていくのですが、ここのところ知ってるおばさんに会えず、どうしているのだろうかと少し気になります。
籠清、まるう、鈴廣といった有名どころではない弱小メーカーのため、出展頻度も少ないようで、おばさんのローテイションと合わないだけの事ですが、毎週のように名古屋へ行っていたころと比べて、この半年は月に一度しか行かないですから、もう半年も会っていません。
名前も知らない単なる蒲鉾屋の販売員のおばさんですが、いつも会っていた人に会えなくなるというのは、それだけでさびしいものですね。





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秋雨の湘南

2011年09月27日 | Weblog
今朝の湘南は雨、秋晴れが続くと天気予報で言っている割には天気が好くありません。今日はこれから名古屋へ出勤ですが、西の天気はどうなんでしょうか。

昨日は久し振りの横浜平常勤務、となれば昼に鮨を喰い、関内駅前ビルの芳林堂へ行ったと思われるでしょうが、図星です。

「日本文学史 近代現代篇二」 ドナルド・キーン 中公文庫
今月日本に帰化して北区の何処かに住んでいらっしゃるはずですが、これから新しい著作を書いていただき、ぜひ読みたいものです。

「出ふるさと記」 池内紀 中公文庫
作家について書かれた本も百花繚乱で随分多いですが、最近では大村彦次郎さんの物を一番好んでおり、池内さんのものは敬遠気味になっております。これ買いましたが、カフカの翻訳のほうを読み直してみたくなりました。

この二冊の新本を小脇に抱えニコニコ顔で帰ってまいりました。

いっけねえ、もうこんな時間です。では、いってきまーす。

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台風の傷跡

2011年09月26日 | Weblog
今朝の横浜はどんよりと曇り、肌寒いと言っている人もおりますが、半そでコッパンで何でも出来そうな全能感が伴う快適な気温になっております。

台風が関東を通過したときに札幌にいたせいで、どうも台風の影響というものが実感出来ませんでしたが、庭のミニトマトが壊滅しており、今後の収穫が見込めず、昨年は12月初旬まで収穫できたことを思うと大損害です。隣家との境の樹が途中から折れていて、聞けば家人が片付けたそうです。市場に野菜を買いに行ったら並んでいるものが随分少なく、先週まで多量にあった茄子が無いので不思議に思ってましたが、風でやられて昨日出てきたものは傷だらけでした。葉物も高騰しているそうで、レタスなどは当分食べられそうにありません。

湘南散策の途中で気になったのは、稲が倒伏していて、果たして収穫が出来るかどうか、山がいたるところが褐変しており、傷ついた部分が枯れてきているようです。当然、果物にも大きな被害が出ていることと思いますが、収穫直前の被害は精神的にきついですね。
がっかりすることが多い中で、昨日の散策の目的地平塚でBOに寄り、文庫本の古書を4冊手に入れたことで気分が少し晴れました。

「昭和の動乱 上下」  重光葵 中公文庫 2001年
釣友が「足が悪かったのにどうして調印式の会場であるミズーリー号の艦上に登ったのだろう」と、重光葵に関するつまらぬ研究をしており、愛人が近所の奥湯河原温泉に旅館を経営しているせいで、しげく近所にある記念館にも通っており、そのたびに研究成果を聞かされたためか、何となくこの人に愛着を感じています。

「ハル回顧録」 中央文庫 2001年
開戦から敗戦まで日本人としてはやはり興味があるところで「昭和の動乱」とともに定年後ゆっくりと読んでみたいですね。すなわち積読用書籍です。

「バスで、田舎へ行く」 泉麻人 ちくま文庫 2005年
年齢も近い著者で、一度読んでみようと思っていましたが中々その機会が無く、今回見かけたこの本を求めてみました。田中小実昌さんのバス本は何度か面白く読んでいますので、バスは好きですね。昔自家用車が無かった頃の、未開の地へ行くどきどき感は無くなっていますが、新たな楽しみ方があるのかも知れません。

「遠い朝の本たち」 須賀敦子 ちくま文庫 2001年
須賀さんの本を見かけると手当たり次第買い求めてますが、この本前にも買ったような気がしてなりません。同文庫の全集には被らないのは確かなのですッが、一度じっくり今まで集めたものを整理しないといけません。
ダンテ「神曲」、ゲーテ「イタリア紀行」が基本図書ですが、加えて須賀さんの物をイタリア理解に読ませていただき、ワインの開発の参考にさせていただいております。


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久し振りの釣り

2011年09月25日 | Weblog
今朝の湘南はどんよりと曇っていますが、これも秋特有の朝です。
昨日は秋晴れの中、午前中は母を病院に見舞い、その後墓参に行き、帰りに市場で胡瓜、獅子唐、茗荷、里芋、利平栗、お萩などを買い求めて帰ってきました。

午後は久し振りに釣りをしました。ルアーロッドでジェット天秤の先に極小のワームをつけソーダ鰹を狙いましたが、生憎台風のせいで川の水が大量に流れ込み、生活廃水の臭いと濁りを嫌ったためか青物は姿を見せず、かろうじてメッキ鯵2尾を釣り上げました。
一匹目が波の中で当たったときには何だろうと思いましたが、かつて毎日釣りをやっていた頃の記憶が蘇り、9月に波の中の小さな当たりの多くがメッキである事を思い出しました。
横縞の鮮やかな銀色はとても美しく、死滅回遊魚であるだけに尚更美しく感じるのかもしれません。

しかしビーサンで波が足を洗う場所で二時間投げていたら冷えと疲れで足腰肩がだるく、家に帰って横になったら痛くなりだし、日頃の運動不足が身に染みました。
二宮海岸も多少なりとも回復してきたので、この秋は深まりとともにソーダ、ヒラメ、鱸と狙ってみることにしましょうかね。
先ずはウエーダーを準備しなければいけません。

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秋晴れの湘南

2011年09月24日 | Weblog
今朝の湘南の朝は雲一つ無い秋晴れ、あまりにも典型的な台風一過の秋晴れに笑いが出ちゃうくらいです。北国の秋は冬に向かって寂しさが募るようですが、ここ湘南は穏やかな冬が秋を楽しくさせてくれます。
夏の暑さが和らぐ彼岸が待ち遠しく、さてこれからは何をするにも絶好な季節と思い、結局何もしない湘南人からは大人物が排出しませんが、それがここいらの人の誇りです。

昨日14:00にYCATに到着し、腹が空いたので昼飯と思いきや、横浜駅近辺はあまり美味くないうどん屋でさえ列を成している状況で、東海道に飛び乗り藤沢で途中下車して旧知の蕎麦屋でもりを頼み冷酒を一合いただきました。
奈良の純米吟醸でしたが、清冽なつくりの酒で、小腹塞ぎの蕎麦には濃厚なやつではいけませんなと納得させる酒質に少しうなりました。

食後は有隣堂5Fの古書店の出店で、先回も永井龍男3冊を買い求めましたが、今回は「ぜいたく列伝」戸板康二 文芸春秋、「閑な老人」尾崎一雄 中央公論社の二冊を拾いました。
戸板さんのほうは1986年から92年まで別冊文芸春秋に連載されたものが、92年9月にこの本に纏められて出版されています。帯に“一流の人物 一級の人生 一等の人物論”と惹句が書かれてあり、23人の人物論が収められています。

尾崎さんのほうは、下曽我にお住まいになられていた高校の先輩ですから、川崎長さん同様、書かれているものに地元の風物が多く、自ずと馴染みがあって作品がどうのこうのではなく、いつも楽しく拝読できるので見かけると求める事にしています。
1972年の初版本ですが、その頃の私は高校二年で、夏休みに自転車で国府津から下曽我を通り、富士五湖を巡って、諏訪湖、糸魚川、能登半島を巡り、敦賀から琵琶湖畔を通り、名古屋へ出て東海道を東上した、人生で一番思い出深い旅をした年に当たります。
尾崎さんも大分前に亡くなられましたが、こちらも輝かしい将来に夢を抱いていた青年が、落ちぶれた精彩の無い老人となり、年月は如何に残酷なものかとつくづく秋の好天に物思いしております。
しかし、それが湘南人の誇りとあらばこの土地に生まれた性と気が楽になるから不思議です。

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嵐の後の好天

2011年09月23日 | Weblog
登別の朝はよく晴れて爽やかです。昨夜の宴会では旅館の食事にもかかわらずヘクラが皆さんに好評でした。ゴールドビーフと鴨鍋には特に格別でした。

軽くて味わいのあるスタイルの赤ワインは、刺身のある膳にもどうにかやってゆけそうで、種類業界の集まり故、酒ビール焼酎とありとあらゆる酒類が並ぶ中でも、みなさん結構好んで飲んでいただけました。
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再びの札幌にて

2011年09月22日 | Weblog
昨日正午のフライトに変更してどうにか札幌に着き、予定の仕事が出来ました。夜は業務卸のかたと共に、寿司屋、イタリアン、ホテルバーと回り、充実した働きが出来、15:00発のパッケージツアーのフライトを変えてくれた旅行代理店の奮闘に大いに感謝いたします。通常パッケージツアーは変更出来ません。交通費削減のため、何時でも格安なパッケージツアーを利用していますが、急な変更が出来ないところが弱点なんです。

さて、台風の方は北海道の南海上を通過しているようで、札幌は至って静かです。しかし、テレビを観ていたら、首都圏で昨夕帰宅困難者が随分駅に溢れ、バス、タクシーを待つ群れも大層なものでした。基幹の交通網が遮断されるのは当然想定されたわけで、他人の失敗を論っても我が身となると判断を誤っている人が多いようです。

幸いにもアグリ横浜事務所は社員を昼に全員帰宅させ、皆さんゆうゆうと自宅で台風をやり過ごしたようです。
鮮やかな判断力と思いでしょうが、実は仕事が余り好きでない人が揃っているだけなんです。
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台風の当たり年

2011年09月21日 | Weblog
台風15号がやってきます。15:00のフライトで札幌へ飛ぶ予定ですが、予報ではそのころ東京は暴風圏に入りそうです。札幌への足を台風で妨げられるのはこれで3回目ですが、それだけ札幌へ行くことが多いともいえます。実際先週も行っていましたからね。

いまのところ湘南では断続的に強い雨が降っておりますが、秋雨前線が刺激されて降る雨だと思います。台風の場合やってくる前の雨風が酷く、中心が過ぎ去ると比較的早く回復するものです。最も吹き返しがしばらく続きますが。

今年は台風の当たり年で、降雨による被害が多いですが、春の震災による津波や液状化現象などの被害を目の当たりにして、居住空間の安全性を第一にして家を購入する人が増えているようです。宅地開発業者の無理な開発により被害を受けるのは人災に分類される被害であって、避けられるケースがほとんどです。マイホームを持ちたいという人達の欲望を上手く衝いた商いですが、夢を商うのであれば、その先に地獄があってはいけません。購入するほうも無闇に欲しがるだけでなく、安全性を好く吟味するようになれば無茶な開発は減るでしょう。

この台風15号が大きな被害をもたらさない事を切に願います。






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