キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

初栗

2010年08月31日 | Weblog
栗が店頭に出始めたなあと思っていたら、昨夜は茅ヶ崎渚亭の親方から声がかかり、栗ご飯をいただきに伺いました。ここのところ酷暑のせいか体重が増加し、こういった好物をいただくときには食べ過ぎないように注意をしなくてはいけません。食前酒にカバを4杯ほどいただき、茄子、セロリの漬物と隠元の胡麻和えで冷酒を二合ばかりいただいたところで、早々に栗ご飯をいただきました。

走りは旬の充実した味わいは無いものの、初物であるという心理的な喜びと、季節の移ろいを感応する楽しみが多いものです。昆布と酒の微かな風味が栗の香りを引き立て、あくまでも繊細な味わいに仕上がっていて、実に結構でございました。

食べる前に懸念しておりましたが、やはりご飯を二杯いただき、茸の味噌汁があんまり美味いので、馬鹿の三杯汁といわれて厳に慎むよう子供の頃から親に戒められているのに、それをやってしまい、実に満腹のうちに家路に付く事になりました。二宮駅からの帰り、東の空に高く下弦の月が冴え渡っており、夜の空はすでに完全な秋でした。
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トマトの悦楽

2010年08月30日 | Weblog
朝晩はめっきり涼しくなりましたが、日中の暑さは異常です。今朝起きてわが家のミニトマトの様子をうかがっておりましたら、新たな結果がみられ、インポテンツに陥っていた花粉が精力を取り戻したようで、朝夕の涼しさはトマトにとっても大いなる福音であったわけです。とはいっても、稔った実を食べて恩恵を得るのは人間ですから、このわずかな気候の変化はすべからく人類にとって好都合となっているようです。

昨日は朝、大量に入手した仁木の完熟ミニトマトを手で搾りジュースにいたしましたが、抜群の美味さでした。ミニトマト50個を一瞬にして口中に流し込み、そのまま胃袋まで落としこむのですから豪快極まりありません。ジュースにする良さはまさにここにあるのです。

昼はトマトソースにしてスパゲティーに絡めていただきましたが、熱を加えたため驚くほど甘くなり、生の完熟トマトソースの味わいというものはこういうものかと、太陽の光の濃縮を思わせる甘さをしみじみと楽しみました。

貧弱であったわが家のミニトマトも、この夏に大いに栄養成長いたしましたので、秋には自家栽培手搾りトマトジュースの可能性も出てまいりました。それにいたしましても、トマトのためだけでなく人間のためにも、せめて日較差10℃くらいに早くなって欲しいものです。
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男性アイドルビジネス

2010年08月29日 | Weblog
若干涼しさを感じる夜、盛大な虫の音を聞きながら杉浦由美子さんの『バブル女は「死ねばいい」』を読んでおりましたが、面白いですね。1970年生まれの方ですから、アラフォーですね。バブル女と団塊ジュニアの間に挟まれた世代の方です。

特に感心したのが、出産率低下で子供を持たない女の母性はどこに発散させられるのかの指摘で、その持って行く場所が男性アイドルとのことです。この上の世代のこわーいフェミニストは母性なんか神話だとおっしゃられておりましたが、杉浦さんは男性の性欲同様それは存在し、男性はセックス産業でお金を出して処理するが、女性の場合は性欲をお金を出して処理することは少ないが、母性の持って行き場所にどうもお金をつぎ込んでいて、幼いアイドルが成長してゆく過程を見ながら自己の母性愛を同化させて解消しているらしいとおっしゃられています。母性は神話だとの考え方より、こちらの指摘のほうが100倍納得できますし、事実その通りの感じがいたします。

昔の名前に囚われて本を買い求めているとこのような面白い発見は少なく、既存の論理の展開に安心するために読んでいるような気がいたします。見知らぬ著者でも、書店で面白そうだと思ったものは、片っ端から買っておくことが大切ですね。





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札幌帰りにこの残暑は堪えます

2010年08月28日 | Weblog
新千歳からのフライトが遅れて羽田に着いたのが17:30頃でしたが、爽やかな札幌の後の都内の陽気は耐えられないくらい蒸し暑く、折角快調になった体調が一気に崩れてゆくのが分かりました。随分前から東京は人間の住む所でなくなっているのです。室内を密閉して空調で快適な状態にする思想には、その空間の外に人のことは除外されています。コミュニケーション不良に拠る犯罪を糾弾する前に、この根本的な他人の疎外を考えてみる必要があります。海に開けた羽田でさえ居たたまれないわけですから、街中は推して知るべし。家に帰ってきたときには汗びっしょりでした。

今朝は日の出から太陽がしっかり顔を出しておりますから、五時を過ぎて寝ているわけには参りません。寝汗を朝風呂でさっぱりと流し、茄子の味噌汁をこさえて、えぼ鯛の干物を焼き、札幌で土産にもらった明太子で朝飯を喰い、テレヴィの天気予報を見ていたら、来週も33℃くらいの日が続くそうで、絶望的な気分になって今はただボーっとおります。





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仁木のトマト

2010年08月27日 | Weblog
札幌二日目、仁木のトマトを見学にいってきました。
仁木は果物産地として有名ですが、お訪ねした農家でも葡萄、林檎、サクランボの栽培も行っており、葡萄の試食もさせていただきました。糖度は十分乗っておりましたが、ハウスでの栽培で、隣家の葡萄農家の路地栽培の果実はまだまだ固く、北国の厳しさも感じました。

林檎の栽培品種はつがると早生ふじで、通常のふじが完熟することは無いとのことです。
トマトは全てハウス栽培で、赤と黄色のミニトマトが鈴なりになっており、我が家で発生している高温による花ぶるいは無いようでした。農家の方は蒸し暑いと云ってましたが、私には久し振りの涼しい爽やかな快適な日でした。
昼の豊富な日射量と夜温の低さが糖度の高さと、濃縮した味わいを作り出していて、実に美味しいトマトです。赤に比べて黄色のトマトは酸が少なく甘さが目立ちました。
収穫されたトマトは全て太田市場に出荷されており、優れた産地として認知されているようです。

今は産地表示が義務化されておりますので、首都圏の方はこのトマトに遭遇するかも知れません。その時にはぜひ北国のピュアな光の味わいをお楽しみください。10月いっばい収穫が続きます。

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名物に美味いもの無し

2010年08月26日 | Weblog
昨日は飛行機の遅れで昼過ぎに千歳に着き、札幌の駅地下のラーメン屋寶龍で塩ラーメンを食べました。初めてこの店に来てから、もう15年以上になるでしょうか、近ごろは余りお客が入って居ないように感じましたが、この塩ラーメン700円では人が来ないのも頷けます。
時代は進んでいるのに、ラーメンと価格が取り残されています。札幌でわざわざラーメンを食べる時代は、もう遠の昔に終わったとはいえ、全体のレベルは高く、特別なことを期待しなければ満足出来たのですが、それももう過去の話になってしまったのでしょうか。

今では首都圏が一番価格に敏感に反応することもあり、安くて美味しいものがあります。地方都市で名物になっているものは名前ゆえに価格が高すぎ、しかも品質向上を怠っているため、名物に美味いもの無しを誠実に実行しているケースが多いですね。
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残暑の椿事

2010年08月25日 | Weblog
大阪でタクシーを降りたときに足を捻って、東京へ来てから医者に診せたら骨折との診断、アラカンで体重100㌔を超えておりますから、体重が増えてもでかくならない足は持たないのですね。というわけで昨日は松葉杖のジョナサンを銀座東武ホテルに見舞いました。

会ったときは少し寂しげでしたが、近くの和食で昼を食べて、ホテルの喫茶室でコーヒーを飲んで話していたら、かなり元気になりました。異国で災難にあうと心細いものですが、顔見知りがいると随分と心の支えになります。病院へは東京に勤務しているガールフレンドが付き添ったようで、各地に女を作っておくとこのようなときには便利です。まあそれなりにまめにしないと中々そうはいかないので、そっちのほうが大変という御仁には不向きですからお勧めはいたしませんが。

五週間ほど膝から下を固定してないといけないので、松葉杖が手放せないでしょうが、やつにとってはじっくり来し方を振り返ってみるいい機会ではないでしょうかね。

さて私のほうはこれから札幌へ向かいます。鮨屋へコドロンキオを案内するのが主目的ですが、お取引先が仁木で特殊なトマトを作っている農家を案内してくれることになっているので、それも楽しみにしています。こちらは相変わらずの酷暑ですが、予報に拠れば札幌は30℃以下との事、少し人間らしい時間を過ごしてくることにいたします。






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焼き鳥とピザ

2010年08月24日 | Weblog
まだまだ暑いですが、朝夕は一番暑いときから比べるとぐっと涼しきなってきております。昨夜は関内の人気店二軒に顔を出してみました。会社から歩いて一分の鶏炙では、予約なしでどうにか席を確保でき、白鶴の燗をたのみ、団子、ヤゲン、ひざ軟骨、レバを焼いてもらいましたが、さすがに美味かったですね。団子にも軟骨が入っていて、どうも歯応えがある軟骨が好きなのかもしれません。トマトとたまねぎの黒酢かけ、皮とエシャレットの酢の物、茶豆、煮込みなどもいただき、鶏スープラーメンで〆ました。ここはそりスープを出してくれないので、こいつを頼まないと味わえません。スープに乾麺を入れて刻み葱を載せて出来上がるのですが、中々のものです。

カウンターーの両隣が同伴のカップルでしたが、右のカップルはやっぱり〆にラーメンを食べてました。左のカップルはありがたいことに、横浜ワインコレクションのアンペログラフィー・カベルネ・ソーヴィニョンを一本たのんで飲んでくれておりました。あまり美味しそうに飲んでないのが気がかりでしたが、ワインより擬似恋愛の行方のほうが気になるのはもっともなことです。七時過ぎにフルハウスの盛況でした。

この間行ってうちのワインが入っていなかったので、再びシチリアに行ってみましたが、空席があるものの予約席との事で入店を断れました。焼き鳥やピザ屋に予約が必要というのも感覚的にうなずけないのですが、高級割烹なんかは今のご時世高すぎて、空いているので返って予約無しでも入れます。変な世の中になったものです。






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平塚駅4階空中酒場

2010年08月23日 | Weblog
昨日は静かにじっと読書をしているだけでもじわっと汗が出てくる暑い日でして、前夜の飲酒の影響もありなんだか体がだるく感じたため、大磯駅まで東海道で行き、そこから平塚まで海岸よりのコースを歩きました。いつもより水分を多く取り、途中の虹ヶ丘のしまむらでCCレモンを買って水分に加えて糖分の補給もいたしました。

平塚駅ではいつもの駅ビル5階に北向きの窓を持った空中酒場群ではなく、位置としては反対側で4階の、橋上駅改札が眺めおろせるちょっと薄暗い空中酒場に腰を落ち着け、炎暑下の散策の労をねぎらいました。ビール、上喜元、獺祭、マッコリを駄々茶豆、鮑の刺身、名古屋コーチン葱間、つくねを肴にいただきました。穴倉のような酒場で夏の灯ともし頃飲ると、見晴らしのいい5階の空中酒場より酒が進んでしまうようで、しかも清酒があってしまうのは、それが陰翳の日本文化に磨かれた伝統ゆえのことでしょうか。






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二宮駅前で飲む

2010年08月22日 | Weblog
我が町二宮には中学校が一つだけあるのですが、そこを42年前に卒業した同窓生6人で飲みました。保育園のころから一緒の奴や、釣り仲間、その友達などの集まりで、クラスが一緒だったとか、クラブが一緒だったとかでないのが面白かったですね。

集まったのは、二宮駅北口すぐのマルスという焼き鳥を主体とした居酒屋でしたが、驚いたことに盛況で、若い女の子が連れ立ってきたりして、女性客が多いのと年齢層が若いのに驚きました。うらぶれたオジサンたちが人生の悲哀を暗くアルコールに慰められているのかと思っていたのですが、若さと活気色気にあふれていました。何事も外からだけで判断しちゃあいけませんね。

この一帯は駅の近くから、このマルス、中華料理の宝亭、和食割烹の小松家と三軒並んでいるのですが、どこに入ってもこの三軒のメニューをオーダー出来、小松家から取った刺身盛り合わせ、鮪、鰹、鰺、烏賊、蛸の実に美味かったこと、〆にとった宝亭の五目焼きそばも中々のもんでした。マルスからは、茶豆、フライドポテト、手羽先、葱間、ツクネ、揚げ出し豆腐をとり、皆さんに合わせ大ジョッキで乾杯してから“いいちこ”のボトルをたのみ、ソーダで割って氷とレモンを入れて、所謂レモンハイで最後まで飲んでました。

札幌にかつてあった「根性屋台村」で、どこの屋台にいても別の屋台から出前が取れたのを思い出しました。北の国では上手く行かなかったシステムが、二宮の駅前で息づいていて活況を呈しているのを見て、ところによっては有効なんだと、アイデアが時と場所を選ぶことを思いました。

いいちこは酒好きの4人で二本を空にし、二軒目で冷酒一合をあおりましたが、今朝の状態はすこぶるよく、蒸留酒の朝の清々しさを今味わっております。






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