キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

朝のカツ丼

2017年02月28日 | Weblog
夜、やけに早く寝てしまい4時に起きてしまったが、6時間以上寝ていたので割りとすっきりと目が覚めた。
ベッドの上に読みかけの本が30冊ほど転がっているが、手にした中村明「小津映画 粋な日本語」を読み出したら面白くて、それまで読んでいた養老猛司の対談本2冊からすっかりこれに移ってしまった。
またその内、養老本に戻るが、その前に亀和田武と鈴木邦男・内田樹の対談本もあるから全てが中途半端に推移してしまいそうである。

小津安二郎は好きなんだが、まともに観た映画は少なく「東京物語」を部分的に何度か観て全体を見ているのと、多分「麦秋」を部分的に観ているに過ぎない。
何がいいのかというと、あまりストーリーが大きく展開しないで、日常的なことが繰り返され、最後に欠落があり余韻が残るんだな。
それを静かに描いてゆくところが面白いのだろう。
まあ、この本にもそのようなことが細かく書かれている。

6時まで読んで、風呂に入り、朝飯にカツ丼と小松菜の味噌汁を作って食べた。
鯵の干物と卵焼、納豆、味噌汁、漬物という古典的な朝飯も好きだが、カツ丼だとかステーキというのは力がつくような感じがしてすごく好きである。

今日は天気が悪くて寒かったので、鮨屋へ行く気がしない人が多かったのかもしれない。
普通給料日後はかなり混むので嫌っているのだが、駒で余裕でチラシがあったし、茶碗蒸しもしっかりとあった。
鮪、蛸、帆立、かすご、鰯酢〆と海老の頭の味噌汁。

馬車道から伊勢佐木町へ、歩き慣れたこのルートを歩くのも後何回であろうか。
伊勢佐木モールBOというのが正式名称らしいが、そこで西部邁「生と死、平凡なる非凡」新潮社 2015年
1,900円、山内昌之「歴史という武器」文藝春秋 2013年 1,600円
を購入する。

何故か、いくつかのBO店舗で2月3月10%offの券があり、二枚持っているので1枚を使う。
こういったのがあると高いものをつい買ってしまうところが、相手の戦略で、その餌食になりやすいのだが、何時までもBOが存続してくれることも慮らないといけない。
無くなってしまったら、どれだけ不便になることか。

西部邁という人は北海道から出て来た秀才で、最近では手袋をしてテレビに出ているので異形だ。
話しの内容より姿が印象的で話しを聞くようになったが、どのような思想を持った人でも長年、専門について考えてきた人は面白い。
この本は自叙伝のようなものらしいが、思想の一端をうかがうことが出来るだろう。

山内昌弘は、大昔にイスラム関係の本を買ったことがあるが読んでいない。
先日、プライムニュースに鈴木宗男、佐藤優と共に出ていたが、中東情勢についての博識に呆れた。
一つのことを長年やってきた人が辿り着くところは遥かに高い所なのだ。
奇しくもこの方も北海道のご出身である。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

記事のタイトルを入力してください(必須)

2017年02月27日 | Weblog
朝から快晴の一日であった。
朝は、8時過ぎに起きて豚まんを蒸し器で蒸かして3ヶ喰った。
烏龍茶を淹れて飲んだが、いい葉っぱだったので美味かったなあ、烏龍茶は品質の差が本当に大きいと思う。
知人からもらった物か、台湾で購入したものか定かではないが、いいお茶を飲むと豊かな気分になる。

生憎、痛風の発作で右足踵が痛くて歩行困難なため、午前中の散歩は控えて、養老孟司を引き続き読んだ。

昼、浅利とブロッコリーでスパゲティを食べて、小豆の煮たのを食べたが、一日たって味が落ち着いたためか、また深みを増したようで美味かった。
甘さを控えているので、随分と食べてしまい、夕方まで腹が減らずに困った。

1時半に自転車で平塚へ向かう。
大磯駅裏の白木蓮が開花している、沈丁花の香りが漂い、大学受験のころを思い起こした。
ペダルを漕いでいる間は、足に痛みを感じなかったが、下りた時に痛いなと感じた。
それでも昨日から比べると格段に痛みが失せている。
BOで、能戸忠夫「たべもの植物記」山と渓谷社 2008年 1,900円、能村庸一「時代劇 役者昔ばなし」ちくま文庫 2016年 950円を購入する。
奇しくも作者の名字に能の字がついている、だから何だってことはないのだが、へーえって思った。

山と渓谷社は、渓流釣り、野鳥図鑑と立て続けに買っているが、まじめな版元だなあと感じている。
能戸忠夫は、子供の頃に牧野富太郎に憧れたが、実業界で長く働いた植物学に対してはアマチュアだが、この本を出した時には、日本植物友の会の副会長をやっていて大した人なのである。
園芸学部を出て、本来であれば植物については素人とはっきり異なるくらいの博識でなければいけないのに、全く知らないから大いに恥じている。
読み物としても面白そうなので、遅ればせながらではあるが、学ばせてもらおうと思っている。

能村庸一「時代劇 役者昔ばなし」は、ちょうど1年前に出ている。
時代劇にはあまり興味がなかったので、その時はスルーしたと思われるが、その内読むようになるかもしれないので買い求めた。
色々な役者についての記載があるが、私からすると随分最近の俳優が多く含まれていて、子供の頃思っていた時代劇とは、随分違うんだろうなと感じている。

お姉さんのところで、カレーパンとチーズパンを買った。
自転車で来ていたので驚いていた。
痛風には、魚卵、肉、出汁などが駄目なんでしょと言ってたが、魚卵以外は気にせず食べている。

大磯の農家でセレベスという芋と、もう一軒の夏にいい茄子を販売する農家で、葉の色合いが濃く、厚みがあり、採りたての瑞々しい見事な小松菜があり、思わず2束買ってしまった。
これだから湘南のぶらぶら歩き、いや今日はサイクリングだったが、止められないんだな。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

湘南の春

2017年02月26日 | Weblog
朝、下の息子と何時ものように大磯方面に散歩利行く、昨日から右足が痛風のために痛かったが、歩き出すとかなり悪いことが分かった。

最短距離でヤオマさに行き、烏賊、浅利、橘川農園の菜花、セロリ、小川さんの胡瓜、葛餅、低脂肪乳を買う。

杉山のバアサンの所へ行ったら、今日来てくれてよかった、明日は亡くなった連れ合いの一番下の弟の葬式だという。
絹ごし豆腐3丁を買う。

昼、セロリ、胡瓜、人参スティク、ペペロンチーノ、葛餅、落花生を食べる。

足が痛いので、頼んでおいた豚まんを車で鳥に行く、ついでにシチリアの白ワインをもとめる。

帰宅してから晩飯までは読書をする、渡部昇一を読了する。
南京虐殺、東京裁判史観等の欺瞞を史実を詳しく書いて反証している。

夜、湯豆腐、烏賊の刺身、ゲソ焼き、ミネストローネに酒を少しだけ、痛み止め代わりに飲む。

夜は、小さな旅東京編と新日本紀行「堺」を観る。
両方ともいい番組であった。

10時に寝る。
4時に起きて後藤正治を読む、藤圭子の関する一文、ああいった貧しさや戦争をを引きずった時代の歌には奥行きというか、若いうちから大人にならざるを得なかった人たちの哀しみが込められていて共感するところがあるが、今の時代は悩みが内向するだけ出口が無く共感できないのかもしれない。

足が痛くて散歩が出来ないので、ヤオマサまで買い物に車で行く、サラダ菜、おしつけ、牡蠣、ヒレ肉を買う。
友人に大磯港でリーさんが販売しているパンを買ってきてもらい受け取る。
わくわくで、泥葱、紫菜花、大根、春キャベツ、パセリ、ホウレン草を買う。

昼、昨日から小豆を煮ていたので甘みがかすかなのを小鉢に一杯食べる。
北海道産の小豆はやっぱりうまいなあと思う。
豆は一日水に漬けて、一度あく抜きのために茹でこぼし、それから弱火でじっくりと煮ることになるので手間がかかるが、それだけのことはある。
菜花、紫菜花、サラダ菜、人参のサラダ、ミネストローネにペンネを入れて食べる。
ミネストローネは大ぶりのトマトを3ヶ入れて作ったらしいが、本来生食用のピンク系トマトであるが、酸が利いて瑞々しくて、これはこれで美味いものだと感心した。
食後、珈琲を淹れて飲む、本来ここで小豆を食べるはずだったが、フライングしてしまい珈琲だけで終わりにした。

午後、後藤正治を続けて読む、ファイティング原田と吉本隆明を読む、ビートルズとシンザンについての作品もあるが、今のところ興味がないので飛ばす。
後藤正治という人が他の著書と繋がらなかったが、調べてみると「咬ませ犬」「清冽 詩人茨木のり子の肖像」「言葉を旅する」を既に持っていて同一著者であることが分かった。
これらが、それぞれ別の人の著書と思っていたのは迂闊でした。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春雨

2017年02月24日 | Weblog
朝から弱い雨が降ったが、南陽気でいかにも春雨という感じであった。
この手の雨が降るたびに、本格的な春が近づいてくるわけだが、春雨は明るい。

昼、営業を兼ねて野毛の業務店に行き、昼を食べる。
横浜に出て、茅ケ崎方面へ向かい業務店を数軒回り、食事をして帰る。

平塚に寄り、BOで本を眺める。
まっすぐ家に帰れないのが病気であるが、大して金がかからないので病が長引いているのかもしれない。
榎本好宏「食いしん坊歳時記」角川学芸ブックス 平成20年 1,429円、森奈津子「東京異端者日記」廣済堂出版 1999年 1,400円、渡部昇一「日本の活力を取り戻す発想」致知出版社 平成28年 1400円、丸谷才一「ゴシップ的日本語論」文芸春秋 2004年 1,429円を購入す。

榎本好宏という方は初めて知ったのであるが、解説によると俳壇きっての食通とのこと、その方が書かれた食に関するエッセイの集大成と謳われていては素通りするわけにはいかない。
流し読みをしてみたが、山菜など素朴な素材の料理のことが書かれていて好ましい。
京料理にも言及があるが、貧乏人は山や海からとってきた素材をあまり手を加えずにいただくのが一番だ。

森奈津子さんは、10年くらい前に徳間文庫の年間ベスト小説を編んだ文庫で、初めて読んでからなじみになった。
倒錯した性を書いているが、SMには興味があるが、彼女の文章に欲情するわけでくもないが、好みなんだな、著書を見かけるたびに買いこんでしまう。
今回は日記のようだが、少し読んでみたら、やっぱり倒錯した性がかかれていて、いつものように肩が凝らず面白い。

渡部昇一は、小室直樹との対談で中々鋭いことを言うので興味を引いた。
保守派の論客であることは知っていたが、古臭い爺だなと蔑んでいた。
だが「人は見かけや思い込みで判断しちゃいけませんぜ」と皆さんから言われてるのに身に染みていないんだなあ。
平成28年といやあ去年出版されたもんじゃないのか、それが200円で売られているのだからいい世の中だ。

丸谷才一のこの本は、絶対に持ってると思うが、綺麗な本を見かけると買ってしまう作家の一人が、この丸谷才一なんだな。
要は高い評価をしているわけで、たくさん買い込んでおいて、機会があれば俺の子分に分け与えてやろうってことなんだけど。
少し読んでみたが、読んだ記憶がないので愕然とする、買っただけで読んでないのかなあ。

家に帰って来て、アナケナ・タマ・カベルネ・ソーヴィニョンを飲む。
ボルドーのカベルネのもたついた重さが花について嫌なのだが、このカベルネは軽みがあり、フルーツが鮮烈繊細、全体的にチャーミングでエレガントだ。
イタリアのチーズ、ソーセージ、焼売、サラダ、蒸し鶏肉などを肴にしたが、やっぱり白ワインのほうが合うよね、でも赤を飲みたい気分だった。
人間というのは、時にへそ曲がりである、だから愛おしい。

観るべきテレビ番組もなく早く寝る。
早朝、渡部昇一「日本の活力を取り戻す発想」を読む。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フランスかぶれは何処へ

2017年02月23日 | Weblog
アカデミー・ドゥ・ヴァンの関連会社ヴィントナーズの試飲会へ行く。
有機栽培、野生酵母、酵素無添加、低SO2添加、アンフォーラや開放式木桶醗酵、無濾過などのワインが多かった。
最近流行ですね、といってもso2無添加か低添加を除けば、なんてことは無い、昔のブドウ栽培法とワイン醸造法ですね。
でも、好みですね、無骨な味わいというやつが。

現在隆盛を誇っているチリワインは、多分去年をピークにおそろしい勢いで衰退すると思いますよ。
次のトレンドが何になるかは分りませんが、私が推し進めている日本人のためのワインがトレンドになったら嬉しいですね。

3月も目の前に迫ってきたというのに、寒さがぶり返しました。
それでも後何度井桁で鮨が喰えるのだろうかと片手で数えられるようになったので、真っ直ぐに向かいました。
種は、鮪、白身二種、平目と青物、海老、蟹、帆立煮、穴子、卵焼、蒲鉾、青柳、子肌、山牛蒡、絹鞘、ガリ、それに蜆の味噌汁。

馬車道から伊勢佐木町へ歩き、BOで、ティラー・J・マッツエオ著 北代美和子訳「シャンパーニュの帝国 ヴーヴクリコという女の物語」中央公論新社 2012年 2600円、堀江敏幸「バン・マリーへの手紙」岩波書店 2007年 1,800円を購入する。

「シャンパーニュの帝国 ヴーヴクリコという女の物語」これはワイン業者必携の本ですが、何しろ2,600円は重たいですね。
ワイン業界は華やかですが、酒類業界というのは給与水準が低いですから、中々高額本、我々にとってですけれども、が手が出ません。
先日、書をやっている叔父に、その蔵書5,000冊を売ったら1億ぐらいになるのかと問われましたが、私ども可憐な酒類業者の成れの果ては、お小遣いで買える本しか持っていませんから、5,000冊が50万円になれば御の字なんですね。
見栄でもいいから5,000万円くらいのことを言ってみたいものです。
それでもこうやって、BOで510円で買えますから有難いですね。
BOが日本に出来てから日本の学問水準は随分上がったのかと思っていましたが、かつて高価であった本が二束三文で買えるってことは、知識の価値が下がったってことだろうと友人に言われ、本の価格の下落は学問水準が下がっていることを物語っているわけですね。

堀江敏幸もフランス派の人ですから、今日はフランスに関係する本を二冊買ったのですね。
最近フランスワイン同様、フランス思想の人気も無いですね。
実際、堀江敏幸が書くフランスを舞台にした雑文は面白くなく、日本、それも中心をはずした所を舞台にした雑文が面白いですね。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

茅ケ崎ナイトクルージング

2017年02月22日 | Weblog
茅ケ崎ナイトクルージングは出足から躓いた。
根岸線で大船まで出て、茅ケ崎に行く予定だったが、東海道線が強風のために動かず、大船駅で1時間半電車に缶詰になった。
お陰で約束の時間に1時間半遅れ、商談をしてから、知人が持ってきたポルトガルとイタリアのワインを飲んだのだが、喉が渇いてせいもあったためか、3人で2本を直ぐに飲み終えてしまった。
その後ラフロイグを飲んだが、何時もと違うやつらしく、しかも新たに開けたせいもあり、クレオソートの香りが店中に漂った。
アイラは最近ラフロイグの独壇場になった感がある。

ワインは、最初に飲んだデュエロの赤が濃厚で、アルコール度数が15度ありかなり力強いワインで圧倒された。
メーカーに問い合わせたら、30種類の品種を混ぜてあるらしく、一部のブドウは樹齢80年で、渾身の作らしい。
近頃は飲みながら、メーカーのエノログとやりとり出来るので、あれやこれやと想像する楽しみが失われたのかもしれないが、世界の何処からでも瞬時にワインに対する正確な情報が得られるので極東の小国でもワイン最先端になる可能性が高い。
だが、この手の大柄なワイン、ただし、タンニンはソフトで甘く、果実が濃縮したスタイルなので飲みやすいが、やっぱり牛肉が一番合うような気がする。
ダイエットと健康を考慮すると、そんなにしばしば飲んでいられないワインではある。

二本目のフリウリのスキオペッティーノは、どうもブレッサンの印象が強く、軽くてフルーティであるが、強烈な個性を求めている部分があり、物足りなかった。
ブレッサンを現在取り扱っているヴィナイオオタは、好調と聴くが、ぜひブレッサンを日本に広めていただきたい。

3人ともワイン好きであれこれと夫々の言い分を話していたので、思いのほか時間がたつのが早く、二時間が経過していた。
そこで、店を閉めて二軒目の聡のところへ打ち揃って出かけた。

途中一人BOに寄り、小室直樹・渡部昇一「封印の昭和史」徳間書店 1995年初版 1999年10刷 1,600円を目敏く見つけて買う。
その時間僅か5分。
しかし、本を買うのはもう読書が目的ではなく、買うことが目的になっている。
多分この本も20年近く前に小室直樹に狂った時に、八重洲ブックセンターで新刊が出たときに買っているはずであるが、本があまりに綺麗で魅力的なので手が出てしまった。
だが、優れた本は何時までも古びないから、考えを同じくするを後輩に進呈すればいい。
その前にざっと目を通してお浚いをしておくことが肝心だ。

聡のところでは、茹でワンタン、野菜炒め、中華丼、ラーメンを肴に、夫々ビール、高清水、ハイボール、黒霧ソーダを飲む。
10時30分に散会して駅に向かうが、再び東海道線が停まっていた。
「いい加減しやがれバッキャロー」と叫びたかったが、車内の皆さん羊のように無口で大人しくしていた。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春二番

2017年02月20日 | Weblog
風の強い日である、午後には雨が降るというが、上空で温度差の大きな空気が打つかって雷雲が発生するだろう。

昼、駒へ行くが、チラシが売り切れになっており、1.5人前の握りを食べる。
種は、鮪赤身2、鮪トロ、卵焼、穴子、小肌、〆鯖、海老、蟹、蛸、烏賊、河童巻、鉄火巻。
海老の頭の出汁と茶碗蒸し。

行く所もなく何時ものように芳林堂へ向かい、中村明「小津映画 小粋な日本語」 ちくま文庫 880円、スージー鈴木「1984年の歌謡曲」イースト新書 907円を買う。

小津安二郎は何故こんあに人気があるんだろう、何故私は「東京物語」と「麦秋」しか観ていないのに、こんなに好きなんだろう。
色々と本を読んでみるが、決定的な理由を解明している人はいない。
本来ならば、全ての映画を見て自分で考えるべき所なんだが、好きなので、好きな人のことを書いてある本が気になり読んでしまうんだろう。
地元の茅ケ崎館で野田桐吾と脚本を書いていたことも、親近感を感じることではある。
この人祖先に本居宣長がいる、本居宣長に親近感はあまり無いが、国学者として後世にこれほど影響を残した人物だから、よっぽど魅力的だったのかもしれない。
本居宣長の著作はとても歯が立たないので、小林秀雄の解説書を読んだが、尚更歯が立たなかった。
頭のいい人は、頭の悪い人に分るように書いてくれなきゃいけないのにね。

「小粋な日本語」に戻ろう。
「東京物語」で原節子が発する言葉は人工的なような気がする。
今時そんあ言葉を話すとは思えないが、戦前の教育を受けた女性はあんな言葉を話していたのであろうか。
もしそうなら、確かに小粋な感じがする。
一例を挙げると、語尾が「よくって?」のようになる。

スージー鈴木という人を知らなかったが、野球評論家でもあるらしい。
「1979年の歌謡曲」という著書が既にあり、その5年後の歌謡曲の状況を書いたということか。
アメリカのポルノ女優スージー・スズキとは無関係とのことだが、そっちのほうのスズキさんにも興味があるね。
私は1975年に大学に入り、この年の歌謡曲はかなり聴きこんだ。
だが、荒井由実を知ったためにその後数年は「ひこうき雲」「ミスリム」「14番目の月」「コバルトアワー」を毎日二回ずつ聴いて、歌謡曲に対する興味は失った。
そのためこの本に出ているタイトルを見ても数曲しか知らない、しかも同時代に知っていたわけではなく、きっとカラオケか何かで知人が歌うのを聴いて知ったに過ぎないと思う。
先行きが短くなった今、生きてきた時間で欠落している所を補おうという気持ちが強くなっている。
何だかボーっとして生きてきて、人よりは訳時間が過ぎてしまったんじゃないかと怪しんでいる。

夕方、茅ケ崎の客先に打ち合わせに行き、そのまま茅ケ崎ナイトクルージングに乗り出した。

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春の宵

2017年02月20日 | Weblog
朝、下の息子と吾妻山に登り、富士と丹沢連峰大山、箱根連山、伊豆の山々を眺める。
相模湾は穏やかだったが潮が効いていて釣り船が沢山でていた。
多分今日は大漁になるだろう。

中里口へ降りてWAKWAKへ向かう、何故か鳥の姿が少なかった。
冬野菜も盛期を過ぎて、大根、白菜も終盤で勢いがなく、春キャベツが瑞々しい。
葱、菜花、草餅を買う。

西友で、鰹たたき、鰤あら、黒毛和牛、白滝、菊、ジャガリコ、落花生、べピースターを買う。

昼、肉茸蕎麦に鰊の甘露煮、蒲鉾、小松菜をいれて食べる。
デザートは草餅。

午後、大磯海岸へ散歩に行く、帰りにリーさんの店舗の状況を見に行く、床板が剥がされ改装が始まっている。
開店すれば、隣の「月山」と共に人気店となり活気を呈するだろう。
新しい風が確かに吹き始めている。
饅頭とお茶をいただく。

夜、肉豆腐、烏賊刺し、鰹たたき、がんもどきと海老芋の煮物、鰤のあら煮で酒を呑む、落花生、ヘビースターで知人からいただいたスペインのマール、その下にオルホと書いてあるカストリ焼酎を飲むが、わざわざマールとフランス風に書いてあるだけあって、樽熟成により洗練された上質のオルホであった。
その後にコニャックボーロンXOを飲んだが、さらに数段洗練された味わいであった。

酒を飲みながら、テレビで8時からの日曜美術館で北宗時代の青磁、9時からNHKスペシャルで動物の番組を観たが、思いの外面白かった。
動物の番組では、仲間由紀恵がナレーションをやっていたが、この人の声は魅力的である。
そういえば夕方、尾野真知子が出ていた「洞窟おじさん」を観たが、この人もいいですねえ。
ちなみに「トンネルおじさん」という変わった友人がいるが、洞窟とトンネルは近似値ですね。

副島隆彦×佐藤優の「小沢革命政権で日本を救え」を読了した。
小室直樹の弟子の副島隆彦の単独著書は、陰謀説めいたムードが漂って面白いが、現実的な佐藤優との共著となると、全体が真実味を帯びて、尚更面白い。
小沢一郎と鳩山由紀夫にたいする評価を正確にしたもので、新聞、テレビが如何に真実をねじ曲げたかが書かれている。
二人ともアカデミズムから無視された学者だが、近頃、小室直樹や山本七平の著書が新装出版されているのは、高い見識の読者が一定数いる証なのだろうか。

我がイナリヤト食文研のワインとビールはこちらからご覧になれます
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春眠に夢を見る

2017年02月19日 | Weblog
朝、下の息子と大磯方面に散歩利行く、梅が盛りを過ぎ、早咲きの桜が先週から咲出していたが、今週は見頃だ。

ヤオマサで泥葱、小松菜、相模湾の朝獲れアンコウとウルメ鰯、落花生を買う。
槍烏賊が元気に泳いでいたが、近頃はスーパーでも生き烏賊を売っているので家で透明コリコリの烏賊が楽しめる。

杉山のバアサンは寒い寒いと凍えていたが、絹ごし豆腐二丁とがんもどき6ヶを買う。

翌朝、下の息子と大磯へ散歩に行ったが、昨日とうってかわって北風が吹きシャツとセーターでは寒く感じた、もっとも歩き出しだけの事で、その後は寒く感じなかったが。

遠景の梅が白く見えるが、桜もピンクに見えて、早春の春の盛りである。

ヤオマサでキハダマグロの頭とスミ烏賊、生鱈、フレンチトースト、麩菓子、マシュマロを買う。

杉山のバアサンは母家の廊下で日向ぼっこをしていた。
二日続けて来たので少し驚いていた。
絹ごし豆腐2丁とがんもどき5個を買う。

昼は家人が五目焼きそばを作っていて、夏に台湾から持って帰った木耳がふんだんに入っていた。
この間タイからも持って帰ったが、歯触りが好きだ。

平塚へ行き、石巻の物産展でヨーグルト、かりん糖、青大豆を買う。

駅ビルで雛あられを買う。
この10年以上欠かさずに買っているが、そういったものを毎年買って、やがて何時か死んで逝くのが人の生活であり、幸せなんだなあと感じる。
技術革新なんてのは、幸せと関係無いものだ。

夜、鱈ちり、鮪の兜焼き、イカ刺しで、新発田市菊水酒造株式会社の本醸造生原酒、ふなぐち菊水一番しぼり、精米歩合70%を吞む。
フルーティでスッキリしていて甘味をかんじる。
さらに、日立市森島酒造株式会社、大観山田錦純米吟醸、精米歩合60%を呑む。
柔らかくてフルーティで気持ちのいい奥行きがある。

11時まで、さらにコニャックを飲みねる。
4時に起きて読書をしたが、二度寝をしてしまい夢を見る。
営業で京浜急行の三浦半島の方の駅だろうか、そこへいった帰り、駅から帰ろうとすると、上りと下りの駅が異なり、面倒だからやって来た電車に乗った。
一番前の右側の三人掛けのシートの真ん中に座り、何処にいるのか確認しようと駅名を見るが、全く知らない名前ばかりで途方に暮れた。
右と左の客が降りようと立ち上がった駅の様子を車窓から眺めると、頭上を鉄道が走り、バスセンターがあるので、乗換駅だろうと思い降りることにした。
金を支払うのに自動精算機に行ったが、生憎5,000円札しかなく、良くわからないので運転手に聞いた。
札を差し込むところに何だか紙やごみが詰まっていて、かつて働いていた輸出入サービスセンター時代の同僚の、関根さんと金子さんが何故かいて、親切に機械の扱いをおしえてくれた。
お釣りが千円札2枚と小銭が出てきたが、一枚は透明なピンクのコインだった。
その運賃からすると随分長いこと載っていたことになるが、夢だからどうだかわからない。
降りるとそこは粗い石垣のような所で、石を伝いながら歩くと、眼下に港が見え、左の方には海岸線とビルが建つ町が見えた。
何処だと聞くと藤沢だという。
藤沢だとすると今降りた駅は何という駅だったのだろうか、知らない線と駅だが、これで家に帰れるなあと思った。
スチール製の椅子に座ると、ゆっくり空中を浮遊した。
壁が迫ったが手で触ると跳ね返った。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

全集が安い

2017年02月18日 | Weblog
確定申告は割りとすんなりと終わった。
昨年は母が個室に半年入院したので医療費が500万円を越し、ある程度還付されたが、今年は雀の涙ほどであった。

平塚BOで、ゆっくりと本を眺めた。
都筑道夫「退職刑事健在なり」徳間文庫 1990年 460円、これは持ってるかもしれないが、都筑道夫の名前を書棚に見ると血が騒ぐ。

鹿島茂「平成ジャンル探検」講談社文庫 2007年 571円、これは初めて見るタイトルで、こんなエロい街の探訪記なんかやってたんだ。
前日歴史番組で姿を観て、対談をしたのは一昨年の夏だったのかと思い出していたばかりだった。

養老孟司「毒にも薬にもなる話」中公文庫 2000年 初版 2004年4刷 724円、養老孟司「バカの壁」新潮新書 2003年 680円、養老孟司本を2冊買う。
「バカの壁」はあまりにも出回っているので、持っているかもしれないが、「毒にも薬にもなる話」は初めて見たタイトルだ。
現在養老孟司を集中して読んでいるが、相変わらず20冊位を同時に読んでいるので捗らない。

橋本治「大不況には本を読む」中公新書ラクレ 2009年 740円、久し振りの橋本治である。
「桃尻語枕草子」を読んだのは、きっと30年以上前だろう、その後不真面目に読んでいるので、どんな人なのか実態が分からないまま今日に至っている。

中村うさぎ 佐藤優「聖書を語る」文藝春秋 2011年1刷 2013年2刷 1,286円、これは良く本屋で見かけたが、もっと新しい本だと思っていた。
初恋の女性がクリスチャンになってしまい、離れていってしまったように感じ、それ以来キリスト教にはアンビヴァレントな感情を持っている。
橋爪大三郎の解説書で完全に勘違いして理解していたのを佐藤優で少し是正出来たような気がしているが、さらに長年の勘違いを修正できるといいなあと思っている。

開高健「知的経験のすすめ」青春出版社 1987年 1,340円、これは確か集英社文庫で出ているのを辻堂のショッピングセンターの本屋で買った記憶がある。
以前は散歩で良く立ち寄ったが、最近は近場の散歩になってしまい行かなくなった。
これはには黒田征太郎のイラストあり、その良さを単行本でないと味わえないんだな、イラストや写真はある程度の大きさがないと迫力ないからね。
などと言い訳をしながら買ってるんだな、虎屋のおいちゃんの言葉じゃないが「バカだねえ」。

志水辰夫「道草ばっかりしてきた」毎日新聞社 2001年 1,500円は、かつて、シミタツにイカれていた頃があり、新刊で「青に候」を買って読んでた頃だから調べてみればわかるが、もう10年になるのかもしれない。
ハードボイルドが好きなんだなあ、文体に惹かれて続けさまに読んだが、エッセイは読んだことがない。
2001年の発売なのでシミタツ熱に浮かれる前のものだ。
果たしてどんな文体なのかね。

岩波の夏目漱石全集の第1巻「我輩は猫である」を家人に買う。
文字通り、うちの猫「まる」を猫っ可愛がりに可愛がっていて、日頃から漱石の猫を読みたがっていたが、若い頃2,0の視力を誇っていたのが、老いてきたらそれが仇になり、へへ、極度の老眼になってしまった。
現在あるフォントで、これが一番デカイと思われるので選んだのだ。
定価3,400円の布製箱入の贅沢なものだが、折角買ってやったのに、これ150円位だったでしょだってさ、敵も全集が安いことを知っているのかなあ、確かに全巻揃いで5,000円位ではあるんだがね。
今、嵩張る全集は人気がなく安い、文豪と言われる人たちの全集が二束三文で取引されている。
読書家にとっては、かつてない、いい時代を生きているんだよなあ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする