キュヴェ タカ/cuvee taka 椿庵酔哲「湘南隠居日誌」

-湘南散歩に読書、映画はTVで、夜は酒、ワイン、ハードリカー、そして時々釣り-

ダニエル混浴に入る

2007-01-31 | Weblog
今回の試飲会には残念ながらダニエルは来日できません。愛妻が出産を控えており予定日が2月上旬。この件についてはダニエルにも責任の一端があるため、自宅に腰を据え成り行きを見守るとの事です。ドイツでカスターニョの販売をしている義兄が代理出席いたします。

ダニエルは先回昨年の9月に来日した折、芸者を観てみたいとの事で湯河原の温泉宿に行き一泊致しました。若くて綺麗な芸者さんが来てくれる事になっていたのですが、週末のかきいれ時、お年寄りの芸者さんしか来れなくなり、ダニエルの意向でキャンセル、しょげ返っておりました。どうも最近のメーカーから芸者を見てみたいとの要望が多いのは、“メモリー・オブ・ゲイシャ”という本が海外で流行っているのが原因のようです。邦題では“さゆり”となっているそうですが映画にもなったそうです。それを読んだのか観たのか、ゲイシャに過大な期待をしているようです。一度本を読んでみないといけないのですが、どうも今の話ではなく、良き時代の話が書かれているようです。おっと、良き時代なんて書いちゃいけません、悪しき時代です。はい、訂正してお詫びいたします。まあそんな訳でしょげ返っていたダニエルでしたが、“おい耳寄りな話があるぞ。この旅館には混浴といって男女一緒に入る温泉があるそうだ、行ってみよう。”と誘ってみたものの、丸裸になって他人と風呂に入る習慣がないため恥ずかしがって嫌がり、私は混浴露天風呂のほうへお邪魔したのですが、ダニエルは寂しく男風呂へ。その男風呂に入るのでさへ勇気が要ったようです。しかしながら“慣れ”というのは恐ろしいもの。男風呂に恐々と入っていたのもつかの間、やがて私が入っている混浴露天風呂へやってきました。大人しく湯に浸かっているかと思いきや時間と共に慣れ、最後はふるちんで仁王立ち。タオルをグルグル振り回し、水を飛ばすや奇声を発するやの大騒ぎ。どうにも困ったものでした。うら若き女性とは申しません、年増でも良かったんですが混浴とは有名無実・・・。何処までもついてないダニエルでした。

川べりの森の茂みの中の露天風呂、外で騒いでいたダニエルは気がついた時には体中蚊に刺されて真っ赤っか。今度は痒いと大騒ぎ。こういうの泣きっ面に蚊とでも言うんでしょか。それともまとわりついた蚊はみんな雌、それがせめてもの慰めになったのかどうか・・・。

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僅か一分間の出会い

2007-01-30 | Weblog
スペインにイエクラというワイン産地があります。殆どの方が知らない名前だと思います。知らないからといって恥ずべきことではありません。私も知りませんでした。そこに若くて情熱的な一人のワイン生産者がおります。その名はダニエル・カスターニョ。一見髪が寂しいので年に見えますがまだ三十代前半です。いわゆる若禿です。彼の会社のパンフレットが手元にあります。親父さんと三兄弟が写っておりますが、みんな夫々違いはあるのですが頭部の毛髪の総数が世間の平均値より可也低い。この事は恥ずべきことではなく、カスターニョ家にとっては伝統的なファミリーのシンボルなのです。矜持さえ持っております。

このダニエルと知り合ったのが五年ほど前の東京で開かれたVINEXPO東京、彼はブースを持っていました。私も取引先のブースのアテンドで出ておりましたが、会期中はとても忙しく出展者カタログで調べておいたイエクラという変な名前のワインのブースに寄る時間がありませんでした。会が終わって彼がブースを片付けているとき、一分だけ話をしました。『残ったワイン、サンプルに頂戴』『ああ、良いよ』もろもろのワインを箱に詰めてくれました。これがカスターニョと付き合うことになったきっかけです。お互いにとても印象的な出会いになりました。

スペインの無名産地のワインでしたが、ロバート・パーカーの受けが良いボデガで、カスターニョのモナストレル、ヘクラ、コレクションは毎年6月に発行されるパーカーの“ワイン・アドヴォケイト”スペインワイン特集では90点以上を4,5年続けて獲得しました。そんなに高いワインではない事もあり、日本でもベラボーな売れ行きを示しました。夢のような出会いと、夢のような売れ行きのまま今日まで来てしまいました。

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ボデガス・ディナスティア・ヴィヴァンコ “5★”を取る

2007-01-29 | Weblog
話をワインに戻しまして......

そんなわけでついうっかり、今までのカルロスセレスに加えて、横浜ワインコレクションでは、彼らのグループのフラッグシップ-高級リオハワインであるディナスティア・ヴィヴァンコに手を出す事となってしまいました。
だってペドロさん、『試飲会にも人を派遣するし、販促費も払う用意もある。一定量売れたら博物館とレストランにバイヤーの方をご招待することもありえる。』って言うんです。それになんと言っても『ディナスティア・ヴィヴァンコは他に類を見ない高品質良心価格のリオハワインだ』って耳元で囁くんですもの。こんな誘惑に抗しきれる人があるなら、その人は悟りを開いた聖人君主であるに違いありません。

幸いにも2005年12月号の“ワイン王国”で、ペドロさんのお言葉通り“5★”を堂々獲得して高品質ワインであることの第三者証明もされました。また“横浜ワインコレクション2006春の試飲会”にも参加していただき、お約束は確実に実行されております。今回の2007年春の試飲会にも参加していただけることにもなりました。

後は当社が彼らのターゲットの数量を日本国内で販売し、約束を実行する番です。ちょっと変わった瓶形の、しなやかで果実実に溢れ、リオハ伝統の奥行きの深さと熟成感を持った、それでいて本当に良心的な価格のディナスティア・ヴィヴァンコが売れないはずはないんだがなあ・・・。

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湯河原で観梅

2007-01-28 | Weblog
毎年二月になると湯河原に観梅に行きます。実は乾杯に行くのでもあるのですが。観光地なんだけど、ここはなんだか素人臭くてとっても感じが良いんです。町の観光協会だか農協だかが協力して屋台を出し、申し訳ないくらい良心的な値段で酒を飲ましてくれます。別に飲み屋があるわけではなく、カップ酒を燗して売っているおばさんがいて、隣におでんを売っている奥さんがいて、その隣に湯河原の海産物を売っているおじさんがいて、その隣に湯河原名産のみかんの灰で色を出してるという陶器をお姉さんが売っていて、彼らの屋台の前の広場にテーブルと椅子があるわけです。お姉さんからチョコを買い、おじさんから塩辛を買い、奥さんから味噌こんにゃくを買い、最後にカップ酒の温かいのを買ってテーブルに陣取ればもう立派な花見酒となります。二本目を買いに行ったときに別の屋台を物色して漬物を仕入れることも可能です。毎回くどいようですが、酌は連れて行ったほうが無難です。

今年は暖冬の影響で見頃も早いとか、例年気が急いて駆けつけるものですからやっと梅の花一輪、観梅どころではなく早々の乾杯、寒いので酒で暖を取るものだからついつい深酒。満開の梅の香りを浴びながら、ぽかぽか陽気の中でゆったりと酒を味わう、今年こそはそんなあるべき観梅にしたいものです。

もし、あなたが湯河原の観梅にお出でになるようでしたら、ぜひお勧めしたいものがあります。なかなか手に入らずしかも高価なものですが、“はばのり”という海苔を見かけたら金に糸目をつけず求めてみてください。春と海を同時に楽しむことが出来る悦楽のお品です。そう宮城道夫みたいなもんですかね。

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街場のバー

2007-01-27 | Weblog
私、河豚と燗酒の後にバーで一杯カクテルかハード・リカーを仕上に飲みたくなります。まあ、皆さん食事の後に行きたくなるから、バーも成り立っているので私だけの嗜好ではないんでしょうが。どの辺りでといわれると、ディープな横浜は野毛ですが、チープな横浜も野毛なのでつい足が向いてしまいます。20代後半の頃は毎晩出没徘徊しておりました。30年近く変わらないともいえるし、進歩が無いとも取れます。

野毛に一歩入ると昭和初期の雰囲気を感じられるバーがありました。今もやっているようでもあるし、やっていないようでもあります。20代の頃は可也高い頻度で立ち寄り、ぺルノーの水割りやヨコハマというカクテルを飲んでおりました。つまみは塩豆50円か半熟ゆで卵50円で、グラスニ杯制限時間小一時間のタイムスリップ。カクテルの材料は昭和初期からの国産リキュールを堅く守り、店内に張ってあるメルシャンのポスターも開店当時のまま、棚にあるスコッチも開店当時からのものが何本かありました。こういうの経験しちゃうと昭和懐古を気取った似非バーの扉を押す気がしなくなります。ジジーになり行動範囲が狭くなっているのに選り好みするからますます世間から締め出されてるわけです。

そこの近くにも30年前から通っているバーがあります。昨年マスターが倒れて若い人が引き継ぎました。引き継いだ当初は若い人であふれていましたが、今はもうお客は昔からの馴染みのジジーとババーばかり、図らずもお店のスタッフのお兄さんお姉さんとの交流がなんだか奇妙に面白楽しい。

大正12年日本初の街場のバー“カフェ・ド・パリ”が伊勢佐木町に出店、昭和2年に関内の一等地尾上町に盛業のため移転しております。ちなみに伊勢佐木町はあの青江三奈のブルースで、尾上町は現在“横浜ワインコレクション”の所在地でその名を知られております。

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スペインワインミュージアム

2007-01-26 | Weblog
横浜ワインコレクションでは20年前から、カルロス・セレスというリオハ・ワインを取り扱っていたのですが、一昨年春ボデガス・ディナスティア・ヴィヴァンコというスペイン・リオハのメーカーの輸出部長ベドロが始めて当社を訪れました。どうも知らない人が突然やって来たなと思っていたら、昨世紀末にカルロス・セレスはうちのグループが買収したんだということでした。その時までまったく経営が変わったと気が付かずに取引をしておりました。迂闊でした。何故こんなことが起こったかといえば、リオハワインというのは適正価格で市場に提示しておくと、知らないうちに売れている優等生で、販売促進とかメーカーセミナーとか行なう必要がなく、在庫が少なくなると自動的に発注を繰り返していたからです。

このペドロさん実に熱心で、うちはリオハワインの何十パーセントかのシェアを持っており、ヨーロッパ一のワイン美術館も持っているし、レストランも併設しエルブリにいたシェフを使ってスペイン料理の研究をしており、ワインと食と文化の総合的な結合を目指している壮大無比な構想を持った会社である事を声高く叫んでおられました。資金もふんだんにあるので是非一緒に日本での当社のワインの販売をやって行こうじゃないかと・・・。

ええ、私、恥ずかしながら資金がふんだんにあるというところに過剰に反応し、とても心持良くペドロさんのお話を聞く態勢になっておりました。

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イエローテイルとの元祖争い

2007-01-25 | Weblog
イエローテイルは凄いですね。3年前鳴り物入りで日本市場に参入し、あっという間に何処の売り場でも見かけるワインとなりました。アメリカでの成功物語はいまだに来社するフランスメーカーの語り草になっております。羨ましいんでしょうね。アメリカという市場の商品特性を掴み18g/ℓという憎いほど適正な残糖量。もちろんヒットには他の要因もあったでしょうが、この甘みには思わず上手いと唸りたくなります。私も同じことを考えて甘口赤ワインを各国から随分輸入して市場に流したんですが・・・。うーん。

横浜ワインコレクションでは、このイエローテイルの元祖ともいえる、小型カンガルーをキャラクターにしたラベルのデイリーワイン、ワラビー・クリークをもう5年以上取り扱っております。もちろんあの野人レックスのワインです。泣かず飛ばずの5年間でしたが、野人からはもっと売れとか、輸入量が少ないから他のエージェントを探すとの脅しも受けず今日まで来ておりました。脛に傷を持つ身としては野人とコンタクトをしないように静かにしていたのですが、実情はアメリカ向け輸出が絶好調。日本の事などどうでも良かったようです。

またしても問題はワインの品質でも価格でもパッケージでもなくインポーターの力不足が原因?今更元祖争いなどした所で負け犬の遠吠えと言われるのが落ち。ここは来日するレックスの野生の勘に期待してどうにかしてもらいましょう。そうはいかないか・・・。

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ワインは山を登る

2007-01-24 | Weblog
野人レックスのワインは大きく分けて二種類あります。ハイランド・ヘリテージの自社畑のブドウから造る高品質のマウント・カノボラ、ブドウを近在の産地から買い入れて造るデイリーワイン、ワラビー・クリークの二種類。

オレンジという所、標高は確か900メートルくらいだったような気が致します。昨年の夏、春にフランスに連れて行った娘が夏休みにオーストラリアに行かせろとせがみ、自分のお金で行くならどうぞといったものの、現地で多少なりとも働かなければ僅かな貯金で長い夏休みを賄えるわけ無く、野人に頼んでオーストラリア滞在の後半期をショップで役務を提供する代わりに雨露を凌がせていただく事となりました。現地から送られてきた娘のメールに添付されたスナップを観ると、シドニーでは真冬でも小春日和、Tシャツ一枚でニコニコ笑っていたのですが、オレンジでは厚手の上着を着込んでいました。

かつてはオレンジに行く途中のハンターヴァレーがワイン生産の中心でしたが、質の高いワインを求めてオレンジまでブドウが登って行ったのは、この冷涼な気候を求めた事が大きな理由の一つと思います。オーストラリアワインは、煮た赤い果物のような濃い果実実が一つの特徴と思いますが、この冷涼な気候により蓄積される酸がワインをエレガントでバランスの良いものにしています。個人的にはマウント・カノボラのソーヴィニヨン・ブランが個性的で複雑さがあり好みだったのですが、日本の市場で受け入れられませんでした。残念ながら現在このレンジの取り扱いはありません。何時の日か復活したいですね。

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オーストラリアの野人レックス・ダキノ

2007-01-23 | Weblog
シドニーから山間へ四時間ばかり車で走った所にオレンジというところがあります。そこにハイランド・ヘリテージというヴィンヤードがあり、高品質のワインを造っております。このワイナリーの中に鄙には稀な美味いフレンチレストランがあります。ここから少し街中へ走るとでっかい酒屋があります。オーストラリアワインが並べられているだけではなく、趣味の良い品揃えのフランスワインが店内には並んでいます。このどれもが野人レックス・ダキノの持ち物です。シチリアからの移民二代目としては大成功を収めたんだろうと思います。ご両親の家に泊めて貰いましたが、室内プールつきでしたものね。

この男を何故野人と呼んでいるか、もうかれこれ五年前に来日し横浜ワインコレクションの二週間に渡る日本縦断試飲ツアーに参加した事があります。試飲会の谷間の週末を湘南で一緒に過しましたが、小田原郊外のロビンソンというスパーマーケットに見学がてら出向いた折、日本のとても大きな美しい桃に感激、知らないうちに三ケ購入して我々もご相伴にあずかりました。そして店を出た瞬間、彼はこのでかい桃にかじりついておりました。果物は確かに皮がついたままが美味、しかし桃には例の産毛がいっぱいで幾ら皮付きが美味いといってもいかんせん食い難い。そら、お前達も食ったらどうだとのお勧めには素直に従えるものではありません。我々の躊躇をものともせず彼のでっかい桃は瞬く間に核を残すのみとなっておりました。これがいわゆるレックスの“生桃ガブリ食い事件”の顛末。以来私は彼を野人レックスと呼んでおります。

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冬のバルセロナへ

2007-01-22 | Weblog
今日の横浜は朝のうち曇っておりましたが、昼から晴れ渡り中々良い天気になりました。実は私今夕からバルセロナに出張です。出張の間も試飲会に来日する面々のご紹介をさせて戴きますので、ぜひ熟読吟味下さい。

さて今回のバルセロナへの出張ですが、ヴァルファルモサから一度ブドウ園とセラーを見てくれということでご招待を受けました。昨年リオハに買った新しいボデガを私に見せて、カヴァと共にリオハワインも売り込みたいとの意向も大いに含まれているご招待です。外交下手な日本人にとってこのようなダブルバインドの課題を切り抜ける術が必要です。さて、二枚腰でこの難問を綺麗に投げ捨てる事が出来るかどうか、昨日優勝の朝青龍の掬い投げの技でもビデオで見て研究いたしますか。でも朝青龍も考えてみると日本人ではないですね、二枚腰は日本人には向いていないのでしょうか。日本人力士のあっさりしている事。

ヴァルファルモサは今回の試飲会にも参加の意向を示しておりましたが、直前で不参加になりました。3月のフーデックスに来日してブースを持つので、その時本気で販促をするとの事です。新発売のロゼとハーフボトルを検分する良いチャンスになると思います。問題は何だか今年やけに値上げをしてきて強気なんですね。何処かのマーケットで成功しているので強気なんでしょうか?

何はともあれ、私が惚れ込んでいるヴァルファルモサ・ブリュット・ナチュレの製造の秘密をしっかりと見てきます。繊細で奥行きがあり熟成感と可憐な複雑さ、何度もいいますが三倍のお金を出してシャンパンを購入する意味を失わせるワインです。嘘か誠かぜひ私の不在中に試して置いて下さい。帰ってから感想をお聞きいたします。それでは行ってきまーす。

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