野菊にはノコンギク、ヨメナなどいろいろ種類があって見分けずらい。ユウガギク、草むらの中にあって清楚な美しさに眼が吸い寄せられる。優雅菊と思ったら柚香菊、なんといい名前をもらったことだろう。実際は柚子の香りなどまったくしないのだが。(秋元村道にて)
カラマツに巻きついたヤマブドウが今年もたくさん色づいた房をぶら下げている。手に届く房を取って一粒を口に含めば今年もなんとすっぱいことか。それになんと大きな種だ。果肉、果汁期待することなかれ。これでジャムを作ったり、ワインを造ったりするという努力と忍耐力、私には到底できそうもない。(庭先にて)
バラの枝に緑色のかわいらしいカエル、目の光彩が赤黒いのがモリアオガエル、金色がシュレーゲル、まさにこれは後者。聞きなれないカエルだが(月夜の田んぼでコロロ、コロロ コロロ コロコロ 鳴いている あれはね・・・)誰もが知っている童謡、蛙の笛がシュレーゲルアオガエルだ。それにしても日本固有種のこのカエルがなぜシュレーゲル、ドイツ語?の名前をいただいたのだろうか。(庭先にて)
抜けるような青空にイワシ雲が流れている。なんとも美しい秋の空だ。イワシ雲は絹積雲(巻積雲)の俗称。雲の高度は6000~10,000m、氷の粒が集まったものだ。この雲が現れると天気が下り坂だという。明日も今日のように爽やかに晴れてほしいのだが。(庭にて)
唐花草、雌雄異株、これは雌株。果穂が唐草模様に似ているところから名づけられた。明治初期、ビイルはすべて輸入、一般庶民の口に入らない高価な飲み物だった。そんな時代、この野生ホップを使い、ビイル作りに挑戦した者がいたが、残念ながら失敗に終わってしまったという。ビール好きな方は日本のビール(稲垣 眞美著 中公新書) ご覧あれ(庭先にて)
ほかの高山植物との混生を嫌い、ただ一人、凛然と砂礫地に花を咲かせる姿は、まさに孤高の女王と誰もが認めるところである。高山のお花畑をさ迷い歩くことが無上に楽しかったころ、白花を捜し求め、やっと出会えたときのあの感動は、いまや遠い遠い昔となってしまった。(9月4日 苅田岳山頂にて)
色付きはじめた黄色の稲田と白い花盛りのそば畑のコントラストがとても美しい季節。こんな風景を見るとなぜか賢治のグスコーブドリの伝記を思い出してしまう。オリザとソバ。豊かなもの、貧しきものだったが、いまや逆転、オリザよりソバのほうが、かも。(猪苗代にて)
数日の旅から帰る。家の窓辺に死んだオニヤンマを見つける。さぞ自由に飛び回りたかったろうに。開けた窓からよくオニヤンマが飛び込み、外に出すのに苦労するが、今回気づかずに戸締りをして出かけてしまったのだ。コツン、コツンと何度も窓ガラスにぶつかるオニヤンマ。何で家の中に入ろうとするのだろうか。