自分にとって美しく懐かしい思い出もあれば、思い出すのも嫌な過去もあります。来談者の中には、この思い出すのも嫌な思い出を消し去ろうとするけれども、消せないで神経症になる人もいますが、一度体験した生育史は消去できません。<消去出来る>という思い込みが人を発病させます。ではどうしたらいいのでしょうか?一例ですが、心理療法の原理を学ぶ事が生き甲斐だ、と目的が明確な場合に、ここで初めて自分の生育史が役立ちます。美しい過去も、嫌な過去もここではダイヤモンドに変わります。自分の体験と理論がぴつたり結び付き、それが患者さんへの対応に役立ちます。嫌な思い出があるお陰で悩める友達を支援する場合に役立ってきます。また心理療法の勉強をしなくても、これからどう生きていくか、自分の生き甲斐は何かを考える時に、初めて美しい思い出も嫌な思い出も知恵袋として役立ち始めます。
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