五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

アドバイスとカウンセリングは違う

2012年05月30日 | 第2章 五感と体感
何故カウンセリングの最中、カウンセラーはクライアントにアドバイスをしてはいけないのでしょう。
よく△△カウンセラーがあなたのことをアドバイスします、というふれこみの広告などを見たり聞いたりしますが、それはカウンセリングではなく、何らかのプロフェッショナルのアドバイスです。

そもそもアドバイスとは何のためにするのでしょう。

自分が思っても見ないことをツラツラとアドバイスされたら腹が立ちます。
自分が反省すべき点をわかっているのに、相手からアドバイスされても腹が立ちます。

いくら何を言われても平気でいられる相手でも、自分が納得しない限り、相手のアドバイスは自分の耳に入ってはこないでしょう。

まず、自分がアドバイスをしたくなる時を思い出してみてください。

私自身、自分自身の理想と現実のギャップが自分を苛立たせたり、不安にさせたりするから相手に言いたくなるのです。

~すべきだ。
~が、常識だ。

と、思っている自分自身は、なんで「~すべきだ」と思うのでしょう。

自分が勝手に思い込んでいる「~すべきだ」を、相手に伝える事は、相手をどういう気分にさせるでしょうか?

逆に、他者から何かを指摘された時に、自分がどんな気分になるかを想像してみましょう。


カウンセリングは、相手に何かを指摘するわけでもなく、注意するわけでもなく、説教するわけでもなく、「傾聴」という技法を使い、自ずから気付きをもたらすことを目的とします。
傾聴するためには、多くの学びと訓練が必要です。
自己受容・他者受容の状態が傾聴者の条件であり、
特に自分自身の傾向と考え方を自分自身が受容できるようになることを修業し続ける覚悟が必要だと思っています。

カウンセリングでは、
好い加減で、ゆらりゆらりと聴きながらも、自分の感情や見識を相手に伝えることも必要になってきます。
ただ、聴くだけでは、同じことが繰り返されていくだけになる恐れがあります。少しでも光の方向に向かっていくには、カウンセラーのクライアントへの「設問」が、大事な分岐点となるようです。

NPOでの「生き甲斐の心理学」教育普及は、暮らしの中で自分自身が活き活きと生きていくための学びとして活動しています。

自分自身で見い出す答えが、自分の答えです。

各々の教室で共に学び合っている皆様と喜怒哀楽を共にし、私自身も一緒に修業を続けて参ります。

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