五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

牛若、義経の鞍馬山

2011年08月02日 | 第2章 五感と体感
新平家物語・(吉川英治著)4巻には、牛若の生い立ちと鞍馬から平泉に向かう道行きを中心に描かれています。

鞍馬山中に潜む源氏の家臣や支援者が、幼児の頃から鞍馬に預けられた牛若を水面下で育てていきます。

数年前鞍馬寺の奥の院まで歩いてみました。

奥の院には石庭の原型とも云われる岩が祀られており、鑑真和上にも縁がある鞍馬寺。
源氏物語では、光源氏が病気療養と祈願を兼ねて鞍馬寺を訪れた折り、そこに預けられていた幼い紫の上に出会ったのがきっかけで、彼女を養育しながらいつしか妻とし、物語の主軸として描かれていきます。
そのイメージが執筆の意欲を湧き立てたのか、与謝野晶子は鞍馬寺の庵で源氏物語訳を書くのです。

鞍馬寺から更に奥の院を目指す山道は「つづれ折り」と云われ、森の木の根が張り、その根を避けながら進まなくてはならないのでとても歩きにくいのです。
母「常磐」から引き離され、乳離れもしない頃から預けられた牛若は、その山を駆け巡り小さいながらも機敏な身体に育ちます。

かつて牛若や多くの修験者がこの道を歩いたと思うと、歴史の軸に一歩足を踏み入れた面白さが湧き立ち、つづれ折りの道を歩くテンポも軽やかになります。

奥の院のご神体である岩に手を合わせていると、安定した統御感を感じるのは、歴史の人物を想いながら歩いてきたが故の現象かもしれませんが・・・^^

実際に歩いてみないと解らないものです。体感する経験は想像を掻き立てるのです。

それにしても牛若の性格を「湧き出すままの感情をありのまんまに出させ、嫌なものは嫌、好きなものは好き、そうはいっても主君的なものが天性として備わり、、、」と描き出す吉川ワールドにまたまた惹きこまれている私です。

☆☆
東急セミナーBE雪谷教室にて「生き甲斐のための心理学講座」をおこないます。
10月21日、11月18日、12月16日計3回(いずれも金曜日)13:30~15:30
講座生募集が始まり次第、改めてブログにてお知らせいたします。皆様のご参加をお待ちしております。

クリック応援お願いします♪♪「生き甲斐の心理学」
人気blogランキング 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする