五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

源氏物語は感情の宝庫

2008年08月05日 | 第3章 無意識の世界
雷雨のおかげで、少しは涼しくなるかと思いきや、一向に涼しくならない夏の夕暮れ。

鎌倉の勉強会では、源氏物語の光源氏を中心とした相関図から登場人物の立場と感情に触れ、人物の的を絞って平安時代の習慣やまつりごと、宗教感から源氏物語の入口を皆さんと一緒に楽しんでみました。

私自身、これぞと思うテーマに出合えたことに、安堵感を感じています。

ひとことでいうと、源氏物語は、感情表現の宝庫。

ひとりひとりの生い立ちと、光源氏に翻弄されながらも自らの生き抜く様は、読む者の心をみるみる捉えていきます。
一人の人間にとらわれることなく生きようとする生き抜こうとする人の「自由意思」が見えてくることに注目しています。

その中で、ただひとり、嫉妬深さの余り、生き霊となって、光源氏が寵愛する女性達にことごとく襲いかかる六条の御息所。彼女の存在は物語の中での道化師役的なもの(トリックスター)を感じますが、現代社会に直接繋がる嫉妬の表現です。

怒り、悲しみ、嫉妬、恨み、疎外感、孤独感、傲慢さ、歪曲、勘違い、思いこみの強さ、我がまま、、、、

「まさか、私に限ってそんなこと思いませんわ・・・」と思う六条の御息所の無意識が生き霊となって、女性たちを苦しめるのです。

本音を意識しない怖さ。

人の感情の曼陀羅を垣間見ることのできる源氏物語の面白さがあるのです。

また少し、読み深めながら、ぼちぼちと源氏物語をブログのネタに使わせていただきます。

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