Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

FIFAコンフェデレーションズカップ第二戦

2005-06-22 | 日本代表
ギリシャ戦快勝!!
メキシコ戦の逆転負けに続いてのギリシャ戦。スコアーこそ1対0 だったが試合内容はギリシャを圧倒、1点差で終わったのが本当に勿体無い試合内容であった。マスコミは欧州王者からの金星と囃し立てるが、昨夏ポルトガル、チェコ、フランスといった列強を撃破し欧州王者に戴冠を受けたギリシャとは別のチームと言わざるを得ない。欧州選手権後にエース、ハリステアスがブレーメンからアヤックスへ移籍するなど多くの中心選手がキャリアーアップを果たしたが、アウェーとはいえアルバニアに敗れるなどワールド杯予選では代表は苦戦を強いられ、はやくもグループ首位の座を断念せざるを得ない状態だ。旧ソ連邦崩壊後14年目の悲願迫るシェフチェンコ率いるウクライナに次いで2位争いをしているのがこのギリシャとデンマーク、トルコだ。確かに厳しいグループだが過去にも欧州選手権で好成績を収めた中堅国、チェコ(76年優勝、96年準優勝)ユーゴ(68年準優勝)ソ連(72年準優勝:ただし74年ワールド杯予選は政治的理由によりチリとのプレーオフを棄権)デンマーク(92年優勝)らが辿った路を見ている様な気がする。

今大会のギリシャ代表
かつて奥寺康彦を擁してブンデスリーガにベルダーブレーメン有りと言わしめたその監督、オットー=レーハーゲルに率いられたギリシャチームはまさに監督の凱旋帰国となり、そして今後の予選に向けてのチーム再建のきっかけとすべく大会であったはずだ。
しかしこのチームに決定的に欠けていたのが精神的主柱でもある主将のザゴラキスであった。6月4日のアウェーでの永遠のライバルトルコ戦では出場停止で参加出来ず、今大会も所属チームのボローニャがパルマとのプレーオフを戦わねばならずこの日本戦も欠場を余儀なくされていた。(その上プレーオフではパルマに破れ降格の憂き目に)。昨年欧州を制した武器であった長身のハリステアス、ギルギアコスの制空権もサイド攻撃が貧弱では好機も演出できない。せいぜいロビングの的になる程度だったが、2列目の寄せが遅いのでペナルティーエリアでの危険度は低かった。サイド攻撃を封じたその要因はこの日は柳沢、玉田の2トップで前線からプレスがよく掛かったからであった。特に玉田が前線に入ったことにより前への標的が2枚になり、彼のスピードを生かすべくスルーが中村、小笠原から供給された。この日採用された4バックでも加治の上がりが強かったので相手が逆にサイド攻撃に移れなかった。メキシコ戦では先制点の後ブラジル生まれのジーニョことアントニオ=ネアエルソンにサイドスペースを消す働きをされたのでサイドへのボール回しが減り好機を減らしていったが、正にそれと同じ事を日本はギリシアにやったのだ。メキシコ戦に続いて最後まで全体の運動量はおちなかった。アジア予選の様に中近東やタイの様なコンディションと異なり湿度の低い欧州ではこの日の様な動き、ボール回しが出来る。30分には早くもブンデスリーガ2部(来季は1部に昇格する) 1FCケルンでプレーするツァルタスが投入されるなどギリシャのコンディション不良は顕著であった。メキシコの様な運動量も高いチームが相手でなければ対等以上の戦いは出来るのではないか?と来年に向けて少し光明が差し込んできた。 30分を過ぎると決定機を多く見出したのは日本であったが、それはギリシャのMFの動きが激減し、中盤からダイレクトパスも小気味よく回り出したからである。そして攻撃に数を掛けた後ろでボランチ中田がカウンターをケアーしていた事も見逃せない。 ただ終始優勢に進めていただけにあと1~2点は取っておきたかった。ブラジルがメキシコに敗れたために、準決勝進出の為には次のブラジルに勝たねばならなくなった。来年の本大会でも同じような組み分け、星勘定にならないとも言えない。メキシコと引き分けておれば、ギリシャからあと2点取っておればとならないような戦いを来年は見せてもらいたい。勿論次のブラジル戦、今度は世界王者に一泡吹かせて欲しいものだ。