Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

ワールドユース1次リーグ

2005-06-19 | 五輪 U-20, U-17
薄氷の1次リーグ突破!!
今終わったワールドユース大会の1次リーグ最終戦、交代出場の前田俊介のゴールでオーストラリアを破り前回に続いての決勝トーナメント進出を決めた。前にも述べたが、前回UAEで開催された同大会は延期されて12月の開催。欧州クラブに所属する選手が参加できる従来の6月開催の大会での決勝トーナメント進出は1997年のマレーシア大会以来だ。

オーストラリアに苦戦
初戦のオランダに 1-2 と惜敗した後のベナン戦、またも前半に先制を許し、後半に水野のFKで追いつき、その後退場者が出て10人になったベナンを攻めきれず引き分けに終わった。そして最終戦、勝てば決勝進出は確実。引き分けてもオランダと戦うベナンの結果次第ではA組2位で決勝トーナメント進出の可能性のある日本であったが、試合はオーストラリアのチャンスが目立つ。日本は平山のワントップ。カレン=ロバートも先発で使われたが、どちらかと言うと平山の下の右サイドで左に配された家永との2列目を形成する。オーストラリアはベナン、オランダよりも明らかに個人能力では劣るので中盤での支配率では上回るのだが、平山にボールが渡った後の寄せが遅く決定機を作れない。一方オーストラリアはカウンター狙いだが、その切り替えが早く、強くて正確なダイレクトパスが日本のプレスがかかる前によく回るので何度か好機が演出される。ただ、決定力が低いので得点には結びつかない、というよりもそれに助けられているという感じである。後半に入ってもオーストラリアのシュートがよく演出されるが先に動いたのはオーストラリア。長身のザドコビッチを入れてツィンタワーに。その直後に大熊監督は今大会初めて前田を投入し、左からの攻撃を強化するがまだ平山のワントップで攻撃に厚みが出ない。オーストラリアはサーキースを入れて中盤を厚くしスピードのあるワードを左サイドに入れて中央の2トップを狙う。すると日本は今大会の得点全てに絡んでいるFKのスペシャリスト水野を投入。交代で退いた家永、兵藤もすこし疲れ気味だ。だが日本はリズムが出てきてシュートシーンも見られる。70分にはセレスキーが交代で投入されるがオーストラリアの選手交代は疲労した選手を取り替えると言う消極的なものだが、80分に先制ゴールを挙げたのはオーストラリアだ。ペナルテキーエルアに放り込まれたFKをGK西川がファンブル。そのこぼれ球をタウンセンドに押し込まれたがその前にこぼれ球をセーブしようとした西川はジャージをオーストラリア選手に引っ張られていた。負ければ1次リーグ敗退となる日本は主将の増島に替えて遂に森本が投入され更に攻撃に厚みを加える。水野、前田と言う交代選手からいいボールが入るがゴールを捕らえられない。85分にはCKに合わせた平山のヘッドはDFがクリアー。大熊監督も“入れろ!入れろ!”とパワープレー促す。そして残り3分、カレンが中盤からドリブルで持ち込み、左サイドを前田―カレンと繋ぎ中に入れたボールを平山が頭で後へそらし梶山がゴールマウスに入れたループに前田が反応し執念の同点ゴールを捻じ込んだ。アジアユースの準決勝の韓国戦でもロスタイムに平山のゴールで追いつくなど、最近の日本は終盤での粘りが顕著だ。守りを固めていたオーストラリアは一転して総攻撃をしかけ、ロスタイムを合わせた残り6分に3本のシュートを放つがGK西川そしてカレンまで戻りよく守り貴重な勝ち点1を確保。オランダに0-1で敗れたベナンを抑えて決勝トーナメント進出を決めた。これで今大会はアジアから参加の4カ国中、韓国以外の中国、シリアを合わせた3カ国がベスト16への進出となり前回と同じ成績に。21日にモロッコとベスト8を賭けて戦うがその戦いをものにするには前大会2得点を挙げながら今回は未だ無得点の平山の爆発に期待したい。1次リーグ3試合は全て先制を許し、チームのスロースタートを懸念する声もあるが、徐々に攻撃の枚数を増やす大熊監督の采配は結果を出している。決勝トーナメントでは采配は変えてくるであろう。ただこれまで3試合フル出場のエース平山の疲労が心配であるが…。がんばれニッポン次は今大会初勝利だぜぃ!!