Mr.コンティのRising JAPAN

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ブラジル戦そしてワールドカップに向けて

2005-06-24 | 日本代表
無念のブラジル戦
ロスタイム、福西のクロスに飛び込んだ大黒のドンピシャのヘッドは枠に飛んだ。一瞬逆転ゴールかと思った。プレーが止まり主審が駆け寄る。センターサークルを指してくれ、入ったやろぅ??何万人もの日本人がそう思ったに違いない。だが無情にもノーゴール、そしてタイムアップ。リプレイでもGKのマルコスがゴールライン手前でそのシュートを防いだのを再確認させられるだけであった。無念さだけが残る。勝てなかったのか?勝てた試合だったのに?ブラジル相手に、親善試合でもない、海外での公式大会。カフー、ロベルトカルロスは不在だったが、ほぼベストの布陣の(今のロナウドはレギュラークラスとは言い難い)ブラジル戦後にそう感じる自分に永年の積重ねを感じさせられた。本当に隔世の思いである。これまでの対ブラジル戦は5連敗中(2001年のコンフェデ杯ではAマッチと認定され引き分けているがこの時のセレソンはどう贔屓目に見てもA代表とは言えない)得点は95年に福田正博(元浦和レッズ)があげた1得点のみであった。しかもその得点も相手のミスパスを拾って決めた偶発的なものであったので今回の様にプレーの流れから挙げた物では無かった。

来年に向けて
大切な事は、この大会を来年に生かすことだ。いくらブラジル相手に健闘をしてもワールド杯の1次リーグで敗退しては意味が無い。準決勝に進出できなかったと言う結果を来年に生かしてこそ昨年のアジア杯を制して得た今大会の参加を有意義に出来る。最大の教訓はメキシコ戦を何故引き分けられなかったか?ギリシャからもう2点取れなかったか?取れるときに取っておかねば1勝点、1得点に泣くのだと再認識する事。2勝を挙げながら1次リーグで敗退したアトランタ五輪。終了直前の失点で沈んだドーハの悲劇等同様の苦い経験は積んでいる。
だが収穫もあった。中盤での繋ぎ、DFからのビルドアップ、サイドチェンジにサイド攻撃と多彩な攻撃が見られた。アトランタ五輪時のマイアミの奇跡では日本DFが一旦ボールを奪えばそのまま前線に蹴り出すだけでなくパスを繋げるだけの技術は身につけていた。そして今大会では中村、中田に至っては1対1でもしばしば相手DFに競り勝つテクニックを持っている事を披露。大黒、加治、小笠原も何度か相対するマークをかわす事が出来た。2得点を挙げたと言う進歩は個人の技術がレベルアップしている事に寄与する。開始直後の加治のゴールが認められておればとも思うのだが。だがブラジル相手に2得点を挙げられるチームは世界でもそう存在しない。
私はこの試合がチームのレベル向上のきっかけになる事を願う。1984年のソウルでの日韓戦の勝利、1992年の北京でのダイナスティ杯での優勝、そして2000年、モロッコでのハッサン2世杯、それぞれの試合(大会)以降当時の代表は飛躍的な進歩を見せた。
今大会も同様になる事を願う。 そして7月末には韓国で東アジア選手権が開催される、中国、北朝鮮そして韓国相手に日本の実力をしっかりと見せ付けてもらいた。