Mr.コンティのRising JAPAN

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ACL 第3節 Adelaide United vs サンフレッチェ広島 後半

2010-03-29 | Football Asia

ハーフタイム中に隣の親子連れや周囲の人達と話をする。 
“広島の7番と8番は双子だ。そのうち代表入りするんじゃないかな?”
“それは Great だ。父親はハッピーだろう。” “母親もハッピーだと思うよ。” “Adelaide は何度も来るのか?”“商用でたまに来る。2年前の鹿島アントラーズとの試合はオーストラリアにいたがここには来られなかった。” 
“次回来る時は必ず言ってくれ。スタジアムの前にバーがある。そこでビールをおごる。” 

そういえば日本の競技場の近くはビールをひっかけるところはちょっとないかなぁ…… 中の1人はセルビアからの移民らしく、広島の Petrovich 監督の話をしてきた。セルビアはワールドカップではオーストラリアと同じ組だ。 
そして今グランパスで監督をしているストイコヴィッチの話をすると“オォ!ピクシー!!”と叫んだ。そして3年前まで日本代表監督だったのがイビチャ=オシムで彼が健康の問題さえなければ彼が日本代表を率いて南アフリカに行っていただろうと話すと、それはどういう事だ?と必死に効いてきたのでそのいきさつを話すを両手を広げて残念がっていた。 

Emotions running hot for Cassio
後半 ゴール応酬。 Adelaide 3連勝。広島3連敗。 後半が始まった。

Adelaide はメンバー交代が無かったが広島は山崎に替えて高柳が投入され2列目の左サイドに入った。 Adelaide のキックオフで始まった後半、開始早々 Marcosabel からパスを受けた Dodd が入れたクロスが Robert に渡るが森脇和がマークにはいりシュートは撃てない。
そして以降、広島のボール支配率が上がってくる。ワンタッチでボールを回し、佐藤が左右ワイドに動き、相手DFのマークをひきつけスペースを作る。 51分には森崎浩、山岸、山崎と渡りPA内の佐藤が最後は振り向きざまにシュートを放つがGK Galekovic の正面に。得点には至らなかったが素晴らしいボール回しであった。 
その直後高柳がCornthwaite に左サイドで倒されFK を得た広島は 森崎浩がAdelaide ゴール前に入れるとCornthwaite が一旦はクリアーするが、森脇和の前に転がり、 Marcosabel がマークに入る前にダイレクトで放たれたゴロのシュートが右隅に決まり広島の同点ゴールが生まれた。
スタジアムには数十人の広島サポーター達の歓喜の声援が響く。Adelaide は ACL 3試合目にして初失点だった。 
Adelaide の選手達は出足の一歩が 暑さとリーグ戦が終わってからのコンディショニングの影響か、試合開始同時程早くは無くなっていた。 
それでも Adelaide のシュートシーンの方が目立つ。62分13秒には Dodd からボールを受けた Lucas がフリーで撃つがクロスバーを越える。 65分53秒には Leckie が日本ゴールに迫るが森崎和がマーク。 そして次第に Adelaide は積極的にシュートを撃たない様になり観客席からはブーイングが発せられる。
69分、広島ベンチは服部に替えて李忠成が投入される。そして山岸を右から服部のいた左サイドに回した。アウェーでの勝点1は普通守るべき価値のある勝点だが2戦2敗の広島が欲しいのは勝点3.したがって2点目を取りに行ったのは理解できる。 そして2分後 Adelaide ベンチも Marcosabel を下げて Cassio を投入し2列目の左に置き、 Leckie を上げて Van Dijik と2トップを組ませ、 Lucas に替ってBarbiero Giuseppe を投入し左のボランチに置く。こちらはホームなので当然勝点3を狙う。この試合に勝てば1次リーグ勝ち抜きに大きく前進する。

先に2点目を奪ったのは広島だった。 74分森脇からボールを受けた李忠成が Jamiesson に倒されFKのチャンスを得ると、森崎が入れたFKに高柳が倒れながら放ったヘッドが Galekovich を破って Adelaide ゴールネットを揺らし、試合を逆転した。 周囲の観客はみな頭を抱えており静まり返っている。 押し込まれる時間が続いていた広島にとっては願っても無い試合展開。
だが試合はまだまだこれでは終わらなかった。 2分後の77分。波状攻撃からCKを得た Adelaide は Dodd が入れたCKに197cm の巨漢CB Cornthwaite が走り込んでヘッドがさく裂。GK西川を破って広島ゴールに突き刺さり、同点に追いついた。 



広島の同点ゴールは Cornthwaite のクリアーが森崎和に直接渡ったもの。それを帳消しにする貴重なゴールであった。逆転したばかりの広島にとってはこのゴールは堪えただろう。残り時間は約13分。守りに入るには早すぎるし、1人少ないし….しかし勝ち点は確保したいし....
同点に追いついた Adelaide は俄然生き返る。大観衆のサポートを背にガンガン攻撃に出てくる。そして81分、FK を得た Adelaide は Cassio がボールをセットする。2年前、鹿島は彼に相当掻き回された。 

 

GK西川は2年前の北京五輪メンバーで恐らくワールドカップのセカンドGKとしてメンバー入りすると思う….とハーフタイムに隣の家族連れに話をしたんだなぁ……
 頼むぞ西川…..

翌日の地元紙は Cassio の大きな写真が掲載されていた。 ACLに入ってからとシーズン終盤はスタメン機会が減り辛い時期を過ごしたが、このゴールがその溜飲を大きく下げただろう、と記事にあった。 ACLの3試合を含めて5試合連続でスタメン落ちした Cassio はこの試合も途中出場。しかしゴールを決めた時の表情はいつもの明るい表情ではなく “俺を使わないから苦戦するんだ!!”と意地の表情。

“私は怒っていた何故なら勝ちたかったからだ、プレーしたかったからだ。ここには常にプレーする為に存在をしたい。私はよく幸せな表情で自らのゴールを喜んだ。しかしたまにはそれを変えないと。それがここで行いたい事だ、何のためにプレーをするかという事だ。スタメンのポジションを確保するのは困難な事だ。私のキャリアーの中では常にスタメンで出場していた。ベンチスタートなど通常ではなかった。しかしそれは受け入れなければならない。チームは勝ち続けている。しかし今はコーチ陣がどうしたいかを見てみよう。”

決勝点の直接FKにつていは

“いつもは van Dijik がよく蹴っており、 Brisbane Roar 戦でも直接決めている。しかし今回は私が蹴らせてくれと彼に頼み、彼は譲ってくれた。そしてうまく弾んでくれたがゴールが決まって本当に良かった。私には少しばかりの幸運が必要だった。”  

広島を初め、山東、浦項は厄介な選手を目覚めさせてしまったのではないだろうか??
Vidmar 監督は“ 逆転されても挽回できると確固たる自信はあった。 今我々は飛行機に乗り込み同じ事を広島でするまでだ。” Adelaide United 一行は3月26日広島に向けて旅立った。 11年前当地でプレーをしていたVidmar 監督は試合前またノスタルジックな思いに浸ることだろう……



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