Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

共同開催は時代の流れか???

2007-04-22 | Football Asia
4月20日付のオーストラリア地元紙に気になる記事が。 Blunder in Share-hosting Asia Cup。 Blunder とは“責任を問われるような誤り、大失敗”と辞書にある。7月に ASEAN 4カ国で開催される Asia Cup の開催地選択は“大失敗”と Asian Football Confederation が認めたということらしいが、それはAFC 会長のMohamed bin Hammam 氏が "4カ国開催は問題である。" と語ったらしい。そして更に “ もし1カ国が任務を遂行し、もう1カ国の運営が芳しくなかったら、それは我々にとって全く良いことでは無い。“とも付け加えた。
Asia Cup は7月7日から29日までヴェトナム、タイ、インドネシアそしてマレーシアで開催されるがまだまだ問題は山積みらしい。
タイは未だに競技場の改善がさっぱり進んでおらず、マレーシアでは Asia Cup よりも同じ7月に予定されているManchester United の遠征に関心が集まっているとの事。
確か、この4カ国共同開催が決まった時にこの4カ国協会はスポークスマンを通じて、“共同開催とはいってもそれぞれの都市は飛行機で2時間程度の距離。移動時間は問題にならない。”ってなことを言っていたが、この人は飛行機に乗ったことは無いのだろうか?と思った。飛行機に乗る時は少なくとも出発時刻の1時間半から2時間前には空港に行かねばならず、目的空港到着後も空港の外に出られるのに1時間程度は見積もる必要がある。最低でも都合約5~6時間は移動に時間を費やさねばならないのが現状だ。
それに空港から街中までのアクセス。マレーシアは便利な空港地下から市内直通の特急列車が開通している。しかしそれはJAL, Malaysia Air, Thai Air, Singapore Air 等のメジャーな航空会社の発着する KLIA からの話でAir Asia 等の安いキャリアーが発着する LCCT, Low Cost Carrier Terminal からはタクシーに頼らざるを得ない。
開港したばかりのバンコック新国際空港はどのキャリアーも発着出来る素晴らしい規模を誇る。空港からのアクセスはタクシーが主体だが、こういったイベントがある時は値段を釣り上げるかもなぁ。そしてジャカルタ空港、ここも規模は素晴らしいがそれに輪をかけて職員の“勤勉ぶり”も素晴らしい。外国人だと飛んできて荷物をひったくる様に運んでくれるは良いが必ずチップをせびる。まぁ日本円で500円もしないから良いけど最近はパスポートコントロールの職員までヴィザの種類(インドネシアでは入国ヴィザを約US$25 で購入せねばならない )のパスポートに貼る位置が違うとかビジネスヴィザが必要だとか何癖つけて最後は日本語で“オカネ、オカネ”と言い出す始末。市内までのアクセスは大概前払いのタクシーを使うのだが、ここの運転手が“高速料金を払え”とか“荷物は2つ目から別料金”とか言い出して金をせびる。哀れに思う私は大概タバコを一箱やってその場を凌ぐ。煙草を吸わない私のタバコ代は客へのお土産代として会社も経費で認めてくれる。ヴェトナムはまだ行ったことは無いが、インドネシア以上の事は覚悟せねばならないであろう。
Asia Cup の開催地も西アジア、中南アジア、東アジアそして ASEAN 地区と持ち回りでの開催が暗黙となっているが次々回2011年大会は中南アジア地区での開催となりインド、カタールそしてイランの3カ国が立候補しており決勝戦の前日7月28日にインドネシアのジャカルタでの総会で決定される。 
次回に東側で Asia Cup が開催されるのは12年後。だから今回は観に行っておきたいのだけど......

4月18日 UEFA は2012年の欧州選手権の開催地を Poland と Ukraine の共同開催に決定した。この大会の開催はイタリアの単独開催、クロアチア、ハンガリーの共同開催との争いであったが、個人的にはイタリアの単独開催が良いと思っていた。イタリアなら競技場も揃っているし、国内のインフラが他の立候補地よりも断然良いと思ったからでしかも戦後では1968, 1980年欧州選手権1990年ワールトカップが開催され、運営も良いと思えたからだ。
ただイタリアの落選は昨年のフーリガン暴動に寄与したと言われており、逆に昨年トリノ五輪まで開催され“イタリアにはビッグイベントはもうええやろ?”と言う雰囲気もあったらしい。
UEFAの Michel Platini 新会長は "本日Poland とUkraineがUEFA Executive 委員会の決定によりEURO 2012年のホスト国と決まりましたが、彼らは勝者にふさわしい立候補者でした。しかしながらこの投票には敗者はおらずむしろ今回はただ勝てなかっただけと言えるでしょう。今回の立候補者がどれだけ開催権を勝ち取る為に努力を惜しまずに活動をしてきたかと言う事を充分に言葉では表せません。そして全ての候補者に Football に賭ける情熱が見られました。“と開催地の名前が書かれた紙を封筒から出して2012年欧州選手権開催地の決定を発表した後にフランス語でスピーチを行った。Poland Football 協会のMichal Listkiewicz 会長は ”8,500万人の人々がこの大きな Football イベントを待っている。“とのコメントを興奮も隠さずにポーランド語で発した。またウクライナのViktor Yushchenko 大統領は”ウクライナとポーランドがこの類稀であるスポーツイベントを世界中のファンに発信する機会を持てることは素晴らしい事である“と付け加えた。
ウクライナではDnipropetrovsk, Donetsk, Kiev そしてLviv が開催都市となりポーランドはGdansk, Krakow, Poznan, Warsaw, Wroclaw, Chorzow の6都市で試合が行われるが何故 Lodz が入らなかったのだろう?しかし、ポーランドは首都の Warszawa ではどこの競技場で試合が行われるのだろう? Legia Stadium かな?それとも新しく造るのか?ポーランド、ウクライナ共に5年かけてどれだけ新しい競技場を準備できるのだろう?
それだけではない。インフラの整備はどうするのだろう?1990年代には仕事で何度もポーランドを訪れ最後に Warszawa を訪れて6年が経ったが、あれからインフラの整備は進んでいると思うがドイツの様なレベルにはまだまだ程遠いだろう。それだけではない、欧州中から大サポーターが集結するのだけど彼らを収容するホテルやレストランはあるのだろうか?それに移動の手段は?
 投票では Poland, Ukraine 共同開催には12票が投ぜられ、イタリアには4票がそしてCroatia , Hungary の共同開催には1票も入らなかったらしい。
欧州選手権はかつて1976年に ユーゴスラビアで開催されたが、当時は準々決勝まではホームアンドアウェーで行われ準決勝戦以降の3試合が集中開催され、それがユーゴスラビアで行われたという事であった。翌1980年イタリア大会から予選が行われて8カ国(1996年大会から16カ国)が開催地で集中開催される方式になった。
既に参加国が16に増えた欧州選手権、やっぱりイタリアで開催した方がよかったんじゃなかったかな?? でもあまり口をはさむのは止めよう。日本人である私にとっては欧州選手権は完全な部外者。部外者があれこれとやかく外野から口をはさむのは失礼だから......


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2 コメント

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ユーロ共催 (鍼灸)
2007-04-30 23:17:49
僕もイタリアで決まりだと思ってました。
イタリアも90年のW杯のときに整備したスタジアムが老朽化して現在の規格に合わなくなってきてます。
セキュリー対策とか評判の悪い陸上用トラックがあったりします。
それもあってここ2~3年のセリエAの観客動員の低下が深刻になってるわけですが。
これを機会にスタジアム整備が進んで欲しかったんですが、恐らくイタリアのスタジアムは当分ボロのままでしょう。

一方、ポーランドはスタジアムの改装計画が以前から各地であったようです。

グダニスク
http://www.stadiumguide.com/balticarena.htm

クラクフ
http://www.stadiumguide.com/wisla.htm

ポズナニ
http://www.stadiumguide.com/lecha.htm

ワルシャワのレギエスタジアム
http://www.stadiumguide.com/legianew.htm

東欧諸国(特にEU加盟国)はどこも経済発展が著しいですからね。
ただウクライナが政変でロシア寄りになりつつあるので、共催のネックはそこになるかもしれません。
親西欧派の現政権だからこそポーランドとの共催というアイデアが出てきたわけですから。
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ポーランド ウクライナ 共催 (Mrコンティ)
2007-05-02 18:19:29
鍼灸様

私が昔ポーランドで観戦してからもう10年以上が経ちます。教えていただいた WEB SITE を見て驚き。こんな立派な施設が完成するとは隔世の思いです。
経済発展が著しい東欧ですが、かつての様に牧歌的で物価の安い東欧が消えていくようで寂しい気もします。ワルシャワに National Stadium 的なものがないのが少し寂しいですね。あの共産圏時代の象徴の様な今は蚤の市以外の目的で使われそうにない掘り下げ式の競技場を改装... は物理的に無理だろうなぁ。
私の Blog にも書きましたが Lodz が会場から外れたのは少し寂しいです。
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