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Sydney FC 4年振りの J との対戦は.... Sydney FC 0-3 鹿島 13.04.2011

2011-04-17 | Football Asia
Antlers will be sharper, warns Carle

Sydney FC のMarquee Player Nicky Carle はチームメイトに次に対戦する鹿島アントラーズはこれまで ACL で対戦したどの相手よりも上を云っていると警告した。これまで韓国の水原、中国の上海申花と対戦し勝点2を上げている Sydney FC は次の対戦は J-League で7度も王者に輝いた鹿島アントラーズだ。
水曜日(4月6日)に対戦した試合よりもずっと難しいものになるだろう ‐ 勿論上海を見降している訳ではないが – 鹿島は違ったレベルのチームと信じている。彼らを良いチームと表現する事は控えめな表現だ。我々は結果を残す為には最高のプレーをせねばならない。今我々が必要な勝点3を得る為に本当に全てを掛けねばならない。
しかし云った通り韓国のクラブチーム(水原)との試合で見せた様に我々はアジアの列強とも渡り合えると思う。彼らは早くて強かった。鹿島も同じだと思う。恐らく少し上を行っているかもしれない。我々は彼らを尊敬するだろうが、我々が成し得た事により自信も得ている。 
ACL の2試合を見るととても我々は不名誉な戦いをしたとは言えないがその一方でボール支配率が 67% にも達したのに、得点に結びつける能力の低さが勝点1しか自分達とファンにもたらせなかった。
私達は本当にがっかりしている。もし2試合を消化して勝点4を上げられていれば大変良いスタートだったと言えよう。そして私は少なくともそれくらいはやっておくべきだったと思った。
Carle は実戦練習の欠如を感じていた。日本での震災の後試合日程が変更され1か月も試合があいたので最後の30分は脚が止まってしまったのだ。

“初戦の水原戦では我々はスバライしパファーマンスを披露し結果を捻り出す事が出来た。しかし第二戦の上海戦は我々は90分間戦い抜いたとは思わない。後半は少し苦戦を強いられた。しかし言わせてもらえれば我々は4週間も試合から遠ざかっていたので実戦練習が出来ていなかった事を露呈してしまった。 翌週の鹿島戦はホームでしっかりと準備せねばならない。それはただ重要な試合だ。必ず勝点3を得なければならない。しかし同時に韓国や中国チームを相手に得た結果から大きな自信も持っている。”

4年振りにようやくACLに登場した Sydney FC 。当時浦和REDSとの激闘からオーストラリアのサッカーファン達に J-League とACL の存在を植え付けた。
昨シーズンは上位6位以内にも入れず Final Series に進出出来なかった。A-League が8月下旬から9月に開幕し3月初旬から中旬に終わるのでどうしても“最強”のチームが ACL に出場出来ない。今年で言えば Grand Final で優勝した Brisbane Roar そして Finalist だった Central Coast Mariners が ACL に出場出来るのは1年以上も経ってからだ。
例えば昨年の Grand Final でプレーした Sydney FC の選手の中で4月6日の ACL 上海申花戦に出場及びベンチ入りした選手は DF Ryall Sebastian, Stephan Keller , MF Stuart Musialik , Mark Bridge, Shanon Cole だけで水原戦で退場、出場停止となった Terry McFlynn を入れても6人だけだ。
そんな中昨シーズン、2006-07 シーズン MVP にあたる Johnny Warren Medal を受賞した Nicholas Carle の加入は大いに期待された。しかし故障もあり出場試合は17に限られ上げたゴールも3得点に終わった。 
前回のワールドカップ予選では2009年6月の日本戦で久々に代表に復帰し、ワールドカップ最終メンバー入りも期待されていたがワントップをこなせないという理由で当時のVerbeek 監督の構想から外れ最後の最後で Scott McDonald と共にメンバー落ちした。それだけにワールドカップ後に Sydney FC に加入し臨んだ昨シーズンの A-League は期するものがあっただろう。
今年の ACL では前節上海申花戦では貴重な同点ゴールを決めた。 
しかし次の鹿島戦はふくらはぎを痛めてしまい出場出来なくなってしまった。その上 MF Terence McFlynn が出場停止。ベストメンバーで120%の力を出してようやく鹿島となんとか…と思わわたので本当に苦戦は免れない事は試合前に解っていた…



Draw rocks Sydney's Asian hopes

Sydney FC 1 上海申花 1

SYDNEY FC の Viteszlav Lavicka 監督は上海申花戦を引き分けた後正念場を迎える事を認めた。ホームゲームの2連戦を終えて勝ち点2を上げた Sky Blues こと Sydney FC の Lavicka 監督は最低でも1勝。あわよくば2連勝で鹿島戦に臨みたかった。
勝点2は鹿島アントラーズと並んで2位だか首位を行く水原とは勝点3差をつけられている。
勇敢な上海のメンバーに対して圧倒的に優勢に試合を進めながら Sydney はこの試合最も必要だった方法を見つけられず Lavicka のいらいらだけが残った。
“我々はチャンスを創ったが勝点1以上をこの試合で期待した。 立ち上がりはよくなかった相手は最初のシュートを得点に結びつけたそして幸運にもはやばやと同点に追い付いた。我々はゲームの殆どを支配したが攻撃に充分な能力がなかった。
ホームゲーム2試合で勝点2は現時点では不充分だ。しかしまだ試合は続いている。全ての試合で我々は勝点を稼げるチャンスがある。 今まさに素早く気を取り直して次の試合に集中せねばならない。 

Lavicka 監督は後半得点出来なかった事にがっかりさせられたしかし上海のフォーメーションとカウンターも認めいていた。上海は常に虚を突かれる事を案じていた。
上海の Xi Zhikang 監督は Sydney は試合が進むにつれて同点で終わる事を感じた事から前半の方が良かったと感じた。
“試合前半の彼らは大変良かったが後半は恐らくフィジカル戦となった事からミスが多かった。多分かれらは大変良いチュームであると思うが我々も次の試合が楽しみである。”
圧倒的に押しながら1-1 の引分けにい終わった上海戦。 試合前に最も“地元” Sydney FC が懸念したのはピッチコンディション。南半球のオーストラリアはこの時期 Rugby Union, Rugby League がシーズン真っ最中。 ピッチに窪みが出来ている上に上海戦の前には芝が短く刈り取られた。

Sydney と上海の両監督は共に試合前日の4月5日に短く刈り取られたピッチコンディションが試合に影響しないとの表明に腐心していたが Sydney の Vitezslav Lavicka 監督は自分の好むプレースタイルである早くて創造的なサッカーに影響するの必至との発言が。
“我々は前にピッチを見てそしてピッチはよくなったと言う事には同意するが我々はみなこの時期はラグビーのシーズンであり簡単には従事できない事は知っている。しかしピッチコンディションを含めた全てが両チームには同じ条件である。” と語った。

上海申花の Xi Zhikang 監督は “ Sydney FC はパスサッカーを好む。恐らくこのピッチでは彼らのプレーを難しくするだろうがピッチコンディションは両チームに同じ条件だ。 我々はこの条件に類似した Macquarie University のグランドを借りて試合に備えた。 だから問題は無い。 ピッチは上海のそれよりも良いとは言えないがそれが試合を左右するとは思えない。なぜなら両チームとも同じピッチで試合をするからだ。“

“ちょっと異常な状況だ。なぜなら我々は5週間も公式戦を行っていない。しかし試合間は効果的に過ごす事が出来た。全ての主力選手達はコンディション調整に苦心しているが次の試合に備えて何試合かの練習試合も行った。”
実際にピッチコンディションよりもLavicka 監督が懸念するのは地震によって強いられた変則日程の事だろう…..
ピッチコンディションの事は恐らく混乱の関東地方を避けて水原から直接シドニー入りした鹿島にとっては充分に調整時間もあり問題は無かったと思う。 

4月13日。 Sydney Football Stadium に鹿島を迎えて行われたACLの第三節。Sydney FC のスタメンは1週間前の上海申花戦から脚を痛めたエースの Nick Carle を含め4人の選手を入れ替えた。私の注目は日本人MF森安洋文。昨シーズンは28試合に出場しこのACLでも 3試合連続スタメン出場となった。
Sydney FC のキックオフで始まった試合は立ち上がりからホームの Sydney が押す展開。5分には 2008年のFIFA Club World Cup で Adelaide United の一員として来日実績もあるJamieson Scott の FK にブラジル人 FW Cazarine こと Bruno Constantino が岩政に競り合いながらヘッドを放つが惜しくもゴールを外す。外側には Jurman Matthew が走り込んで来ていた。Cazarine はその直後にもヘッドを放った。 7分には Dimitrios からボールを受けた森安がゴール前に迫る。 開始からやや押され気味の鹿島は16分に真ん中から小笠原がドリブルシュートを放つ。前日の地元紙には小笠原の身内が被災家族であったと言う特集記事があった。



試合を支配したと言っては大げさだがホームの Sydney の方が鹿島よりもシュートシーンを多く演じた様に思われた。 トップの Cazarine をめがけてボールを放り込むというシンプルな方策が効果的だった。35分にも Cazarine はCKからヘッドを放つなど何度もマークに着いていた岩政に競り勝っていた。岩政は日本代表CBなんだけど….
Cazarine だけでなく、Jamieson そしてこの試合では Socceroos 経験もある Shannon Cole の動きも悪くなかった。 
しかし先制ゴールは鹿島だった。ロスタイムに入りカウンター攻撃に転じ中央の野沢から左サイドに回った興梠に送られると興梠は中にドリブルで切れ込み中に入れると走り込んだフェリペ・ガブリエルが至近距離からシュートを放つと一旦は GK Rhys Reddy がブロックするがこぼれ球を最初にパスを出した野沢が走り込んで押し込み先制ゴールを上げた。 
Sydney FC としてはあと少し守り切って前半を終えた方だろう…



鹿島のキックオフで始まった後半。 Sydney が何とか早い時間に同点を…と思うも開始早々の51分に鹿島が追加点を上げる。興梠が右サイドを上がった新井場に送り入れられたクロスにフェリペが頭で合わせて Sydney ゴールネットを揺らした。 この時興梠が中に切れ込み相手DFを引きつける動きをしていた。 GK Reddy も自軍のDF陣に何故フェリペをフリーにしたと指摘していた….. こういう動きが出来るのが J-League のレベルだ….
2点差をつけられたが Sydney FCは何とか1点を返そうと必死の攻勢に出る。鹿島が2点差をつけてやや守備的になった事もあるだろうが…
54分58秒、Jamieson のクロスに Rhyan Bert Grant がヘッドを放つが惜しくも外れる。49分20秒には Cole のクロスにまたも Cazarine が岩政に競り勝ちヘッドを放つがこれも僅かにゴール枠を捉えられない。 68分には今度はカウンター攻撃から最後は Grant から56分に投入されたガーナにルーツを持つ ( 国籍はオーストラリア ) Duke Kofi Appiah Daning がシュートに持ち込むが最後は小笠原が戻ってカバー。 74分、左サイドでミスパスを拾った Jamieson が上げたクロスにまたまた Cazarine がヘッドで合わせるがクロスバーを越える。77分にはスイス人 DF Jurman Matthew がドリブルシュートを放つ。 次第に Cazarine のヘッド1本からボールを繋いだり、中盤をドリブルで上がったりのシーンが目立つ様になって来た。  
スタジアムには COVE から地元サポーター達の聞き慣れた応援歌がこだまする。何とか1点を返せば…最低でも勝点1を上げれば…と思われただろう。
80分森安がベンチに下がり Joel Joseph Chianese が投入される。森安は攻守になかなか良い動き、プレーを見せていた様に思う。70分には小笠原のマークを掻い潜り岩政にコーナーに逃れられたが素晴らしいクロスを上げるシーンも見せた。かつて清水ユースに所属した唯一 A-League でプレーする森安。5月10日も是非凱旋帰国を果たし国立競技場のピッチに立って貰いたい。
鹿島は70分に FW カルロンを下げて日本代表、五輪代表メンバーだった本山を投入する。シドニー五輪メンバーだった本山はあと1試合、 Adelaide でアメリカに勝てばシドニーに辿り着けるところだった。それを思い出したか…. これで鹿島は興梠の1トップになり2列目に野沢、本山、フェリペが並んだ。 それでも J-League 屈指のMF陣に対して鹿島の若いMF 達は引けを取らなかった。



しかし終了間際、鹿島がまさにダメ押しの3点目を挙げる。 右サイド、何度も効果的な上がりを見せていた新井場が中央に出た野沢に送り絶妙のスルーパスを送るとフリーで抜け出た興梠が Sydney ゴールに押し込んだ。
主導権は握られても失点は許さず一瞬のチャンスから得点に結びつける、まさに鹿島の強さを見せつけた試合だった。

“我々にとってはいい経験だった。 A-League にはいくつも好チームがあるが国際試合レベルになると違ったレベルとなる。 我々は今夜それを見た。 試合後 Lavicka 監督はこう語った。またゲーム主将を務めた Stuart Musialik は ”鹿島は我々にかけるプレスが鋭かった。それは他の対戦チームには出来なかった事だった。彼らは大変良く動き危険地域では大変良かった。我々はそれに対応出来なかった。“ 試合後こう漏らした。
しかしまだ白旗を上げたわけでは無かった。
我々はホーム3連戦で勝点2しか上げられなかった。しかしまだあきらめる状況ではないだろう。 我々はアウェーでも勝点を上げようと努力する。特に次の中国(上海戦)で。“

4月19日の上海申花戦からアウェー3連戦に臨む Sydney FC であるが鹿島戦は主力選手が4人抜けていた。次節は Carle , McFlynn らが合流する見通し。鹿島戦でも主力に抜きで主導権を握る時間帯が短くは無かった。次の上海申花とのアウェー戦に勝てばまだまだチャンスは出てくると思う。

3試合を終えて鹿島は勝点5とし水原に次いで2位に着けている。そしてこれから”ホーム3連戦“に臨む。
水原、上海を連破して欲しい。そうすれば Sydney にチャンスが生まれる。 そして最終節、5月10日の国立競技場での Sydney FC との試合が”消化試合“でなくなる。

それにしても Sydney Football Stadium の試合は観衆が 7,320 人とはちょっと淋しかったなぁ……





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