Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

All Whites 中国と引き分ける China 2 New Zealand 2 25.March 武漢

2011-04-10 | Aussie & Kiwi
外務省は4日、2月22日発生した地震によりクライストチャーチ市内の語学学校で被災した日本人のうち、最後まで安否が分からなかった方の死亡が確認され、日本人犠牲者はこれで28人となったと発表した。
この方は関西から来られた元看護士の女性の方で当地には留学に来られていたとの事であった….
そして御両親の話によると阪神大震災の時には大変献身的に看護士に従事されていたとの報道も….

連日日本は東北太平洋地震及び津波で被害に遭われた方そして福島原発の様子を報道している。
世界の報道も被害状況を伝える事から原発の放射能漏れの方報道が中心となっている。
今世界の新聞の“国際面”の見出しはリビア情勢とこの“原発情勢”で賑わっている。

4月6日、インドが地震後世界で最初に日本食材、食品の輸入禁止を発表した。
震災後日本以外の“日本レストラン”には逆風が引き続いていいたがこれがついに強風になり更に突風そして台風にならない事を祈るばかりだ…

クライストチャーチ在住の日本人の方から近況を伺うメールを久し振りに頂いた。
被害の大きかった街の中心部の復興は進まず未だに入れない地域もあるとの事。その地域内には取り壊す事が決まった建物も少なくないらしい。そこにはオフィスやレストラン、カフェが入っていた。オフィスは移転すればすむかもしれないがテナント入りしていたオフィスやカフェ、ファーストフードはどうなるのだろう…
ここでも自分の無力さに何とも言えないやりきれなさを感じた…



日本遠征を中止せざるを得なかった New Zealand All Whites 一行は3月25日、予定通りに武漢で中国代表と親善試合を行った。

All Whites draw with China

中国との親善試合はMichael McGlinchey の代表初ゴールでAll Whites は 1-1 で引分けに終わった。 Nelsen, Bertos , Sigmund ら主力を怪我で欠くFIFA ランク56位のAll Whites はそれでもスタメン全てワールドカップメンバーで攻勢。一方のFIFAランク75位の中国は Asian Cup のレギュラーに黄博文、崔鵬、閻相闖 かつてはポルトガルの名門 Benfica にも所属した干大宝、干漢超らを加えたスタメン。
試合は地元中国代表の攻勢で始まった。チームの重鎮である Blackburn 所属の Ryan Nelsen を怪我で欠き守備に不安を抱える All Whites は2分に早々と失点してしまう。閻相闖が右サイドを突破しCKを得ると卓翔のCKに杜威がヘッドで捉える。GK Glenn Mossがパンチングしたのが All Whites DF Andrew Boyens の身体に当たりその跳ね返りが All Whites ゴールに飛び込んでしまった。
34歳のベテラン Ivan Vicelich はその後も守備陣を落ち着かせるのに腐心せねばならかった。
10分にも再び閻相闖が右サイドを破りシュートに持ち込むが Moss がストップ。 12分には卓翔のインターセプトからカウンターに転じ最後は干大宝がCBのマークを受ける前にシュートを放つが強烈にポストを叩く。
19分に All Whites は 19歳 191cm の長身FW Chris Wood がこの試合初めてのシュートを放ったが GK 曾城が難なくストップ。し



しかしそれから約10分後の31分、Christ Killen のクロスに再びゴール前に迫った Wood と交錯した曾城は救急車で病院に運び出される怪我を負った。そしてGKには程月磊が入った。 
その後も中国はボール回し良く試合を試合するものの44分に栄昊が左サイドを突破し干漢超を経由してボールを受けた干大宝のシュートが Moss に阻まれる等決定力に欠け追加点は奪えなかった。
後半に入ると前半のボール支配率が 45% に過ぎなかったAll Whites が前半とは全く違い主導権を握る。 開始早々にJeremy Brockie の放ったヘッドは GK程月磊の正面。52分には Kosta Barbarouses がヘッドで狙うが僅かにクロスバーを越えた。
しかし1分後の53分、 Killen の出したパスに走り込んだ24歳の McGlinchey が撃ったシュートは中国ゴールネットに突き刺さり試合を振り出しに戻した。 



その後も All Whites は Shane Smeltz , David Mulligan らがシュートに持ち込むがゴールには至らず 65分には Smeltz のラストパスから Killen がフリーでシュートを放つ絶好のチャンスを迎えたがここは GK程月磊 がストップ。 中国も黄博文、蒿俊閔らが All Whites ゴールに迫るが Moss のファインセーブ等で追加点を阻み 1-1 の引分けに終わった。
この試合 All Whites の Ricki Herbert 監督は Michael Boxall, Marco Rojas そしてアルビレックス新潟所属の Michael Fitzgerald を交替出場で起用しそれぞれ代表デビューを飾った。

中国代表: GK 22-曾城 (33分,1-程月磊 ); DF 13-劉建並、14-李玮锋、5-杜威 20-荣昊; MF
21-黄博文、7-崔鵬11-閻相闖(65分,8-蒿俊閔、10-卓翔、16-于漢超; FW 27于大宝

New Zealand (3-4-3): GK 1- Glen Moss ; DF 4-Ivan Vicelich (C), 5-Tommy Smith, 13- Andrew Boyens ( 2- Michael Boxall ) ; MF 3- Tony Lochead, 7-Michael McGlinchey (90 分20-Aaron Clapham ), 11-Jeremy Brockie (78分 21-Marco Rojas ) , 15-David Mulligan; FW 8- Chris Wood (46分16-Kosta Barbarouses ) 9-Shane Smeltz, 10-Chris Killen ( 78分 22- Michael Fitzgerald )

中国対ニュージーランド。思い出すのは1981年に行われたワールドカップスペイン大会のアジア・オセアニア地区予選。最終予選は勝点、得失点差で両国は中国に次いで2位タイになりシンガポールでプレーオフが行われニュージーランドが 2-1 で中国を降しワールドカップ出場を決めた試合...まだ日本がアジア地区の最終予選にも進めなかった時代だった......

Herbert names solid starting line-up

All Whites の Ricki Herbert 監督がスタメン起用したのは全てワールドカップメンバー。イレブンの代表キャップ数を合わせると280になった。それでもベストメンバーとは言い難いスタメン。
ニュージーランドで現役最高選手と言われている Premiership Blackburn 所属のRyan Nelsen , ワールドカップでは1トップを務めた Rory Fallon さらに右サイドで効果的なドリブル突破を見せたWellington Phoenix の Leo Bertos さらにWinston Reid, Simon Elliott, ワールドカップではファインセーブを連発した GK Mark Paston らワールドカップではスタメンを飾った選手達が7人も。更に予選まではレギュラーだったが大会直前に肩を骨折しワールドカップにはメンバー入りしたものの出場機会の無かった、右サイドバックとしては欠かせない Ben Sigmund も含めるとレギュラー選手8人が欠けたチームとなった。

“ずっと試合をしていなかった我々が召集出来たメンバーの中には多くの期待した選手達が含まれていない。私はベンチでひやひやさせられるだろうが出来る限りの手は尽くすつもりだ。”
Herbert 監督はベテラン Iva Vicelich をチームキャプテンに任命し Ryan Nelsen の抜けたDFラインは Andy Boyens と Tommy Smith とともに3バックを構成。 Vicelich はこの試合で代表キャップ数72を記録したがこれはニュージーランド代表選手では最高の記録となった。GK にはGold Coast United の Glen Moss が17回目の代表出場。

“母国の主将を務めるのは大変名誉な事。  All Whites を率いるのは偉大な事だが大切なのは良い結果を残して過去2年間の成功を持続させる事だ。”こういうコメントを試合前に残した。



中盤は Jeremy Brockie が2列目右に Central Coast Mariners の Michael McGlinchey と共に配置され Tony Lochhead と David Mulligan が左サイドに置かれた。最前線には代表15試合目となる 191cm の長身 Chris Wood 右に Shane Smeltz 左に Chris Killen が置かれた。
そしてベンチには代表初選出のMarco Rojas, Michael Boxall そしてMichael Fitzgeraldが入り、更に代表経験のあるJacob Spoonley, Kosta Barbarouses そして Aaron Clapham がベンチ入りを果たしたが彼ら3人合わせても代表試合出場数は4試合であった。

Herbert pleased with young All Whites

武漢で中国代表と引き分けた All Whites の Ricki Herbert 監督はフルメンバーでないにも関わらずアウェーで中国と引き分けられた事に満足を覚えていた。
“我々は良いスタートを切れなかった。 前半は失望させられたが私は常にポジティブだ。後半にはタフな45分間をプレーし競合出来るパファーマンスを演じられる事を証明した。
“選手達は後半調子を出したと思う。そして我々にとって重要な事は我々がこの試合で出来なかったワールドカップよくやれた戦術が正しかったと言う事が解った事だ。 結果は我々やここのピッチに立った選手達にとってはボーナスの様なものだ。”

Herbert 監督は後半 A-League Grand Final 王者 Brisbane Roar のFW Kosta Barbarouses, MLS Vancouver Whitecaps の DF Michael Boxall, メルボルン生まれの Marco Rojas そして日本でプレーする Michael Fizegerald ら若い選手達を次々に投入した。 代表初ゴールを決めた Michael McGlinchey は A-League の Grand Finalist Central Coast Mariners の MF 。 “Killy ( Chris Killen )はボールを前に運ぶ力を持っている事を知っているので彼がボールを持った時はすぐにPA内に侵入した。初ゴールは驚きを感じた。 初ゴールを決めた事は何か励みになる事だ。この試合は代表8試合目だったがあと2,3ゴールは決めたい。”
こう語った McGlinchey は2009年のワールドカップ大陸間予選のバーレーン戦にはスタメンだったがワールドカップでは出場機会が無かった。まだ24歳なので次のワールドカップでは本戦出場を狙える。
スコットランド訛の強い McGlinchey は昨年のワールドカップ後 Scottish Premier League の Motherwell から
Central Coast Mariners に移籍。チームの Grand Final 進出に大いに貢献した。ワールドカップ最終戦となったパラグアイ戦では彼のテクニックを起用しても良かったではとの論評もあったらしい。

All Whitesの攻撃陣は Rory Fallon や Chirs Wood, Shane Smeltz 等長身選手が多く攻撃戦術も高さを生かしたものが多い。
ワールドカップではそれが功を奏したが、 Leo Bertos の様なドリブルやテクニックを持った選手が少ない代表の中で McGlinchey や Barbarous の様な選手の台頭は攻撃のバリエーションを増やす意味で高収穫だった。 



Kosta Barbarouses と Michael Boxall は後半開始時に投入され代表デビューを飾った。
昨シーズンはBrisbane Roar の中心選手として12ゴールを上げ活躍し、その前迄は2シーズン Wellington Phoenix に所属した171cmのMF. 彼もドリブルと足元の技術には定評があり、All Whites の新たな攻撃選出として期待される。
Michael Boxall は北京五輪にも出場した選手。そして私の注目はMichael Fitzgerald 。現在はアルビレックスから JFL のツエーゲン金沢に期限付き移籍中だが 185cm の長身を生かしたパフォーマンスは次も召集される見通しが立ちAll Whites のDFラインのポジション争いは Boxall, Fitgeraldが参戦し Reid, Tommy Smith Boxall  そしてNelsen, Sigmund , Ivan Vicelich.と一気に選手層が厚くなった。
Herbert 監督は 3-4-3 またはワールドカップ時の様な 5-4-1 のシステムには固執しておらず
他のシステムも試せるようになった。それだけに日本戦の中止は残念でならなかった様だ。
またワールドカップオセアニア地区予選も2012年6月まで延期されてしまい、今後の Match Make が注目される。6月にはホームでテストマッチを組もうとされているが…



Debut could cost new All White his club job



Michael Fitzgerald がAll Whites でのプレーを明確にした事で日本の所属クラブ先には“難色”を示しているとの報道を地元紙に見つけた。
現在アルビレックス新潟から昨年来期限付き移籍でツエーゲン金沢でプレーしているFitzgerald は日本ではマイケルジェームスと云う登録名らしい。彼の事を案じているのはかつての All Whites の英雄 Wynton Ruferだ。
日本の成立学園を卒業しアルビレックス新潟に入団し4年が経つがまだ J-League デビューを果たしていない。これまで JAPAN サッカーカレッジや金沢でプレーをしている。
この原因を Rufer は“外国人枠”も大きな原因の一つとしている。今シーズンのアルビレックはブラジル人選手のミシェウ、ブルーノロペスそして韓国人FWの曹永哲の3選手が外国人枠を占めている。 Kiwi のFitzgerald はアジア人枠が適用されないが曹永哲にアジア人枠を適用し空いた枠に Fitzgerald を入れてくれればと思うのだけど…
“彼ら(アルビレックス首脳陣)は Michael が All Whites でプレーする事を望まなかった。大変悲しい事に召集の案内が来た時、チームの首脳陣達は嬉しくなかった。Michael に召集を断って貰いたかったのだ。彼らは Michael を外国人選手として数えたく無かった。もし日本人なら US$150,000 ( 約 \1,200万円 ) で契約出来たが外国人だと US$500,00 ( 約4,000 万円 ) で契約せねばならない。そして彼は外国人として契約できないだろう。なぜならブラジル人がいるからだ。そしてもし日本に5年住めば日本に帰化できる。”
自らが手がける Rufer's Wynrs programme で育てられた Fitzgerald が日本人に帰化すれば球団は安く契約出来る上にトップチームに登録できると述べている。
“しかし私は彼には”目的を果たしたんだ。“とAll Whites でプレーする事を奨励した。彼はニュージーランド人で Mt. Roskill の出身だ。彼の母親はサモア人だ。それを拒否する事は出来ない。 Ricki は彼を見て喜ぶだろう。かれは質の高い選手だ。” 試合前に Rufer が語った。
Rufer の推薦により Herbert 監督は彼の召集を決めたらしい。それはまだ Herbert 監督が若い選手達を完全に網羅していないからだ。16歳の時にニュージーランドを旅立ち、日本の高校(成立学園)に進学し卒業後はアルビレックスと契約した。22歳の彼の代表召集は驚いた事に年代別では一度も無かった事だった。
震災により今シーズンの J-League そして JFL の進行が不明な事も Rufer の心配らしい。
“彼は欧州のパスポートも持っている。最悪のケースは彼がすぐに欧州に行ってしまう事だ。不運は彼も望んでいない。しかし代表チームでのプレーのオファーは毎日有るわけではない。” 
186cm 70kg の Fitzgerald を Rufer は典型的な日本人の様にテクニックのあるDFだけでなく中盤もこなせる選手。と評価する。
“それはサプライズだった。しかし good surprise だった。日本に来て初めてNew Zealand Football からコンタクトがあった。 私は試合で何かできると信じていた。ニュージーランドの為にプレーする事は大変なプレッシャーだったがベストを尽くせると思った。” Fitzgerald はこう語った。
Rufer's Wynrs programmeはこれまで多くの代表クラスの選手を育てて来ている。この中国戦では Fitzgeraldだけでなく, Chris Wood, Marco Rojas がここの卒業生。そして女子代表ことFootball Ferns の現役選手が3名, カタール遠征中の男子under-17 に5名、前回( 2009年大会 ) の U-17 に8名そして翌月のFIFA U-20 予選に臨むチームにも多くの選手を輩出している。
Fitzgerald と Rufer にアドヴァイスをしよう。ならば我が愛する京都サンガに入団してくれ。
今シーズンはJ2に陥落し水本と郭泰輝が去り君のポジションはしっかりと空いている。
それにサンガは任天堂と京セラがバックに着いているからサラリーの心配も無い。 ( US$500,000 も出せるかわからないが US$150,000 よりは高く出せるだろう。) 
是非御一考を願いたい。 サンガに All Whites がいると考えただけで私は嬉しくてたまらない。( まだ実現していないか….. )


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2 コメント

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オールホワイツ (鍼灸)
2011-04-12 00:24:07
オールホワイツはバルバロウス、マクギンチェイ、リード、ロハスと優秀な若手が最近、続々と出てきました。
しかもこれらの若手をすぐA代表に上げることのできるシステムはうらやましいですね。
ロハスは、ビクトリーがデュガンジッチとクルーズの若手FW2人を放出した穴埋めで獲った選手なんで期待は大きいです。

本来ルーの方が、至急若手を呼ばなければいけない状態なのに。
ルーの場合は優秀な若手もA代表に呼ばれるまでの時間がかかり過ぎるし、呼ばれても何試合かはベンチウオーマーで、A代表デビューまでの敷居が妙に高いです。
カンタロフスキー、ローリー、ランゲラクなんかは1年以上前からA代表に招集されているのに、いまだにデビューできていません。

ところでホワイツのフィッツジェラルドって選手、全然知らなかったんですが、成立学園出身ですか。
元ルーでキャプテンもしたアラン・デビッドソン(母親が日本人)の息子のジェーソン・デビッドソンが成立学園出身なんですね(留学なのか卒業なのか不明)。
ジェーソンはビクトリア・リーグ1部(VPL)のハル・シティーからAリーグの誘いを蹴ってポルトガル1部(2部にレンタル中)のパソスに移籍して、ヤングルーにも選ばれています。
日系のクオーターだけど日本人ぽい顔立ちのような?

http://www.sportingdacovilha.com/images/stories/Profissional/Plantel/6-jason.jpg
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All Whites (Mr. コンティ)
2011-04-17 18:53:06
鍼灸様

いつもコメント有難うございます。
Socceroos の方は 2006年組(一部 2002年組?)があまりにも偉大すぎて若手にシフトが出来なかったのではと思います。オジェク監督が今それに着手しているようですが。
Verbeek 前監督はワールドカップ予選の直前に就任したので新しい選手をトライする時間がやや限られたかもしれません。
2010年ワールドカップで結果を残した All Whites が Socceroos と同じ轍を踏まない事を願いますが監督が Kiwi なのでその辺はまた違うかもしれませんね。
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