鬼平や竹鶴~私のお気に入り~

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お気に入りその2099~美味しそうな木版画

2021-10-25 08:51:49 | 鬼平
今回のお気に入りは、美味しそうな木版画です。
雑誌「イラストレーション」2021年9月号の表紙を見かけて驚きました。
表紙中央に、三角に切られた美味しそうな西瓜がドーンとあります。
そして西瓜の横には「彦坂木版工房」という文字が。
えっ、これって写真じゃなくて木版画なの?
!!!
すぐに購入して他の作品を鑑賞することにしました。
内容紹介を引用します。
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●個人特集 彦坂木版工房
彦坂有紀さんともりといずみさんの2人からなる「彦坂木版工房」。
きっと誰もが彼らが描く食べ物の絵を日常の中で目にしたことがあるはずです。
木版画で表現される繊細で柔らかな魅力に加え、見る人の「美味しい」を刺激する絵はどのように生み出されているのでしょうか。
以下省略
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ひとつ目の作品はバウムクーヘン。
1/8カットしたバウムクーヘンが立っています。
柔らかで湿り気がありそうな感じと“年輪”が見事に表現されており、見るからに美味しそう。
続いて和菓子、パンなどいろいろな作品が載っています。
どれも木版画による柔らかな表現が功を奏し、実に美味しそうです。
1ページに2~3作品掲載されているため、ひとつひとつの作品が小さくてとても残念。
大きな作品を鑑賞するには画集が必要です。
そしてあんなに細密な表現をどうやって実現したのか、制作方法にも興味津々です。
雑誌には制作風景の小さな写真が数枚あっただけで良く判りませんでした。
作品集でありながら制作風景の紹介もしているのがあるとうれしいなぁ。
そういうのを探していたら見つけました。
「作品集『旬』」彦坂木版工房・作(2019年)
内容紹介を引用します。
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彦坂木版工房5年ぶりの作品集『旬』。
私たち彦坂木版工房は、2015 年4 月~2019 年3 月までの間、JA 兵庫六甲が発行する会報誌『Wave Rokko』の表紙イラストを担当しました。
本書はその4 年間で制作した47 作品分のイラスト を1 冊にまとめた作品集です。
作品集の後半では、彦坂木版工房の10年を振り返るインタビュー記事が収録されています。
また、イラストが出来上がるまでの制作風景も掲載されています。
デザインはSUN-ADの中本陽子さんにお願いいたしました。
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探していた作品集&制作風景だ!
これ、これ!
AMAZONとかでは売っていなくて、彦坂木版工房さんのHPで直に売っていることが判ったときはうれしかったです。
1ページに1作品、全47作品をたっぷりじっくり鑑賞しました。
木版画に向いているもの、向いていないもの。
クライアントから与えられた素材を全力で表現しようとする強い意思を感じました。
ときどき載っている作者のコメントを読んでは作品を観直すのがとても楽しかったです。
「ぶどう」のコメントと制作風景の写真&コメントで制作方法をリアルに想像することができました。
版木は版画用シナベニヤ、4~5枚。
デビュー当時は版木で20枚の版画を制作していたけれど、今は忙しくて1枚だけ制作ということが多いそう。
版画なのに1枚しか制作しないことに悩んだ時期に、版画家・吉田博のインタビューを観て彼も1枚しか制作しなかったことを知り悩みが解消した、という辺りがとても印象的でした。
作品を画集でたくさん鑑賞したい自分としては、枚数を多く刷ることよりも、木版画の可能性を追求し、木版画で表現できる最高の1枚を目指す姿勢に共感します。
作品集『旬』に新刊案内が同封されていました。
もりとさんの直筆のご案内も添えられていてうれしかったです。
4冊目の作品集のタイトルは「ちゃいろときいろ」。
パンやお菓子の作品がたくさん載っているそうです。
11/20発売開始、東京のノストスブックスのオンラインショップで購入できます。
当然、買いです。
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