鬼平や竹鶴~私のお気に入り~

60代前半のオヤジがお気に入りを書いています。

お気に入りその2258~白滝遺跡群

2023-07-19 12:41:35 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、白滝遺跡群です。

先月、北海道の遠軽町白滝で出土した石器類が国宝指定されました。
今から2万年前の後期旧石器時代のものが多いそうです。
当時はどんな暮らしだったのでしょうか?
それを想像するのにうってつけの本「二千七百の夏と冬」を読んだことは先日書きました。

下地ができたところで白滝遺跡群を見学しに白滝ジオパーク交流センターに行きました。
妻の運転で片道3時間の長距離ドライブ。
白滝遺跡群の石器類はもうすぐ開催される江別・北海道博物館にも展示されるのですからわざわざ白滝に行かなくても、と思いましたが、妻の強い希望で行くことになったのです。
いくら国宝とはいえ、町の規模から考えて大規模な展示施設を作ることはできないだろうと、あまり期待せずに行きました。
ところが実際に目にすると黒曜石の石器群の数に圧倒されるとともに、石器に絞って掘り下げた展示の数々に感動を覚えるほどでした。
行ってよかった!
子どもから大人までたくさんの人に実際に見て欲しいと思います。

入場の際に手渡されたパンフレットは帰ってからゆっくり読みました。
そこには現地でうっかり読み漏らした大切な説明が書いてありました。
・高規格道路・旭川遠軽線の工事にともない大量の石器群が出てきた。
・後期石器時代はハイマツなどしか生えない寒冷な時代であり、現在も寒冷地の為、植物の遺骸が土になることが
 少ないことから遺跡は地下わずか10cmから発見された。
・発見された黒曜石石器は700万点にも及び、その規模は世界随一。
・船底型石器は大量に出土するが用途はいまだに不明。

順番が逆になりましたが現地で学んだことをいくつかメモします。
・白滝や十勝で黒曜石が大量に産する理由
 大昔、北海道は東西に分かれており、その間に古太平洋プレートが入り込んでいた。
 その影響による火山活動で粘り気のある溶岩が盛り上がり、表面部分がガラス化して脱落することを
 繰り返すことで数億トンといわれる大量の黒曜石が誕生した。
・矢じりは木製の矢の先を二股に削ってそこに挟めて使用した。
・石器を製作したときのクズを組み立てることで、石塊を石器にするまでの過程を類推することができる。
 

今回、広く浅い知識よりも狭く深い知識の方が興味深いことを学びました。
ぜひともたくさんの方にそのことを体験して欲しいです。
残念だったのは、付近にコンビニや食堂がないことです。
少し離れた道の駅白滝には食堂がありましたが、目を引くメニューはなく、ご当地みやげもほとんどありません。
食堂とみやげ物屋をジオパーク交流センターの近くに出店すると来場した人が喜ぶと思うのですが・・・。

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