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鬼平や竹鶴~私のお気に入り~

60代半ばのオヤジがお気に入りを書いています。

お気に入りその1475~蛍光鉱物

2018-01-31 12:24:01 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、蛍光鉱物です。

ジュラシックパークに出てきた「虫入り琥珀」を手に入れてじっくり観察したいな、と思っていろいろ調べている内に、「蛍光鉱物」というものの存在を知りました。
ブラックライトで照らすと蛍光を発する蛍光鉱物には、たくさんの種類があるのだそうです。
初めは、AMAZONで販売している「蛍光鉱物数種とブラックライトのセット」を買って観察しようと考えました。
けれども、その前に「なぜ光るのか」「何種類あるのか」などを知りたくなり、先に入門書を読むことにしました。
今回選んだのは「光る石ガイドブック―蛍光鉱物の不思議な世界」という本。
大きくて値のはる本ですが、著者が蛍光鉱物のコレクターであること、大きな写真が豊富に掲載されていること、蛍光を発する原理をやさしく解説していることなどを考慮してこれに決めました。

本書が届いてから、暇を見つけては開いています。
蛍光鉱物の写真がとにかく満載。
宝石のように高い透明度により屈折・分光した光とは違い、内部から柔らかく溢れ出る、実に神秘的な光です。
前書きで「天空の城ラピュタ」の飛行石のことが語られています。
パズーたちが逃げ込んだ坑道の中で、岩石にわずかに含まれる飛行石が星空のように輝く場面を思い出しました。
現実の世界でも、ハンマーで叩いたり、たき火に入れると不思議な光を放つ石があることは昔から知られていたそうです。
まさに神秘の輝き。
前書きを読み、ますますその輝きに興味を持ちました。

淡い光、強い光、石たちが放つ多彩な蛍光はまさに神秘的。
随分多くの種類があるのですね。
読み終わった後は当然ながら写真だけでは物足りなくなり、実物を手に取って観察したくなりました。
今は、どの石を取り寄せて観察しようかを検討中です。
これまでも経験がありますが、実際に石を観察する時よりも、どの石を取り寄せるかを検討している時の方がずーっと楽しいはず。
だから時間をかけてできるだけゆっくり検討しようと思います。

さて最後に、本書の解説やコラムを読んで、興味深かったことをいくつかご紹介します。

・蛍光を発する原理
 石の原子に当たった光はエネルギーとして吸収され、熱や光として放出される。
 放出される光が持つエネルギーは、当てられた光より小さくなる。
 エネルギーの小さな光は、波長が長い。
 そのため当てた光の波長より長い波長の光が放出される。
 これが目に見えない紫外線を当てると、波長の長い可視光線が放出される理由だそう。
・同じ種類の石でも産地により発色が違う。
 これは微かに含まれる金属原子の種類が違うから。
・石の光り方には蛍光と燐光の2種類がある。
 蛍光は、紫外線を当てている間、光を発すること。
 燐光は、紫外線を当てた後、長く光を発すること。
 入った光のエネルギーがトラップにはまり、なかなか脱出できない構造になっている。
 中には10年以上も燐光を放ち続ける例がある。
・一度蛍光を放つと二度と光らない石がある。
・明るい所に置くと色を失い、暗い所に置くと元に戻る石がある。
・熱や摩擦で光る石がある。
・紫外線の種類(長波・中波・短波)によって光り方(色・強さ)が変わる。
・ダイヤモンドやルビーなどの宝石にも蛍光を放つものがある。

などなど。











お気に入りその1474~懐かしのメロディ

2018-01-29 12:15:29 | 鬼平
今回のお気に入りは、懐かしのメロディです。

ここ1~2年、ドライブのお供は、落語・ジャズ・クラシック・カバーアルバムなどです。
直近でハマっているのは懐かしのメロディ。
美空ひばり、ちあきなおみ、森山良子、伊東ゆかり、由紀さおり、研ナオコ。
まさに「懐かしのメロディ」でしょう?

美空ひばりは、「ナット・キング・コールをしのんで ひばりジャズを歌う」が大のお気に入り。
中でも「スターダスト」「ラヴ」は絶品。
その歌唱力は誰もが認めるところ。
日本の歌姫としての地位は、今も安泰です。

ちあきなおみは、2枚組アルバム「大全集」がお気に入り。
「黄昏のビギン」は、名曲だけあってこれまで多くの歌手がカバーしていますが、彼女のが何と言っても一番だと思います。
ぜひお聴きいただき、ちあきなおみの天才ぶりを感じて欲しいです。
他にも「星影の小径」「喝采」「赤とんぼ」が大好きです。

森山良子の「春夏秋冬」は、彼女の澄んだ歌声で聴く名曲の数々に満足。
心が洗われるような歌声というのは、こういう歌声を言うのでしょうね。
できれば同じコンセプトのカバーアルバムを、もう1~2枚出して欲しいものです。

伊東ゆかりは、松山千春が作った「もう一度」がお気に入り。
「あなたの隣りに」「あなたしか見えない」「1990年」も良いですね。
柔らかい歌声はとても魅力的です。

由紀さおりは、ドリフターズの番組で見せていたおっとりした演技と可愛らしい声がお気に入りでした。
久しぶりに歌声を聴きたくて選んだのは「ゴールデンベスト」。
「夜明けのスキャット」「手紙」「生きがい」「ルームライト」・・・。
可愛らしい歌声で聴く懐かしいヒット曲は耳に優しく、心が和みます。

研ナオコは、先日、新聞で歌の上手い歌手として再評価されていたので聴きました。
中島みゆきをたくさん歌っているのですね。
こりゃ確かに上手い!
野口五郎とのコントが爆笑モノだったことを覚えていますが、歌唱力もバツグンだったのですね。

以上の6人は、親の世代が聴いていた歌い手たち。
美しいメロディに明瞭な発音の歌詞を乗せて、情感たっぷりに歌い上げています。
最近の歌は、不明瞭な発音とヨコ文字ばかりで歌詞を理解できません。
メロディだけを楽しむのなら洋楽と一緒です。
「懐かしのメロディ」に回帰するのは、頭と耳が老いたからかもしれません。
まあ仕方ないか。

次は越路吹雪を聴いてみようと思います。


お気に入りその1473~美しい図鑑②

2018-01-26 12:48:38 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、美しい図鑑②です。

先日「観察が楽しくなる美しいイラスト自然図鑑 昆虫編」を堪能しました。
フリーハンドの線画に丁寧に水彩絵の具をのせた、正確かつ柔らかわらかさが魅力的な図鑑です。
このシリーズは4冊セット。
早速他の3冊の中身拝見のため、行きつけの書店にGo!
マンモス書店なので全巻揃っていると思ったら、昆虫編と樹木編の2冊しかありません。
全巻の図版を確認してから購入を検討しようと思ったのに残念。
取りあえず樹木編をパラパラ。
昆虫編同様、世界中から選りすぐりの樹木の図版が次々登場しています。
紅葉や花の時期を描くなどして工夫を凝らし、美しく仕上げています。
全ページ緑一色で盛り上がりに欠けるのでは?という懸念は消し飛びました。
考えてみたら、これまで買いそろえた美しい図鑑の中に、樹木の図鑑が何冊もあります。
緑一色で落胆した図鑑はありませんでした。
ということで樹木編を購入してきました。

それからは毎日毎日「繰り返しの鑑賞に堪えるとても美しいイラスト図鑑」を鑑賞しました。
昆虫編同様、図版は正確かつ柔らか。
さらに解説文が昆虫編より面白かったので、お得感がありました。
例えば、
イチョウは、恐竜時代からある木で、広葉樹と針葉樹のどちらにも属していない
イチジクは、根をはる力が強いため、石垣を崩し、付近の木を裂く
キャッサバは、アフリカなどで主食とされているイモだが、実は樹木
タビビトノキを切っても、旅人ののどを潤すほどの水は出ない
その他、高さが80mに達する木や葉が25mになる木、実が熟するまで2~3年もかかる木などなど。

ページをめくるのがとても楽しかったです。
さて残りは「動物編」「野菜と果実編」。
中身の確認はできませんでしたが、期待しています。

話は変わりますが、以前ご紹介した「昆虫編」で気になっていることがあります。
「トネリコゼミ」の「幼虫は何カ月も地中で過ごし、さなぎを経て成虫になる」という解説文についてです。
「幼虫は何年も地中で過ごし、さなぎを経ずに成虫になる」というのが正しいと思うのですが・・・。
出版社にメールで質問を送ったので、その内に回答が来ると思います。
子どもたちも目にする図鑑ですから、もし間違っているなら急ぎ訂正した方が良いと思います。
回答が来たらどこかでご紹介します。

最後に本書の内容紹介をAMAZONから引用します。
=====
さあ、ページをめくって出かけよう。
美しく描き出された木々の茂る森へ!

精緻かつみずみずしいイラストとともにおくる自然図鑑シリーズの樹木編。
気鋭のフランス人イラストレーターが、世界の動植物をするどい観察眼でとらえ、精確なスケッチ画に描き出し、透明感あふれる鮮やかな水彩をほどこしました。
写真機が発明されるより以前の、伝統的な博物画の手法を用いたイラストの数々は、いずれも多色刷りの銅版画を思わせる精巧さと、どこか懐かしいレトロな趣きを兼ね備えています。
いつまでも眺めていたくなる、これまでにないビジュアル自然図鑑です。

樹木編には、イチョウやイチジクなどの身近な種から、オンブやバオバブ、タビビトノキなどの珍しい種まで、葉の形の特徴ごとに分類した計57種の樹木を掲載。
解説は簡潔ながら、学名や到達しうる最大の樹高、樹齢のデータに加え、雑学知識も豊富に盛りこまれていて、子どもたちの学習や大人のちょっとした読みものに最適です。
=====


お気に入りその1472~虫入り琥珀

2018-01-24 12:49:23 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、虫入り琥珀です。

先日読んだ「生命史図譜」の表紙が衝撃的だったことは以前書きました。
なな何と、羽毛恐竜のしっぽが封入された琥珀の写真が大きく掲載されていたのです。
とんでもないものが見つかったものです。

これまで「琥珀は恐竜が絶滅した以降に生成しているので、ジュラシックパークのように封入された蚊から恐竜のDNAが抽出されることはない」という説を信じていました。
その説が根底から覆ったのです。
ミャンマーの奥地で見つかったこの琥珀は、羽毛恐竜がいる時代のものでした。

そこで一気に「虫入り琥珀」に興味を持ちました。
もし安いものなら1個、石シリーズの仲間に加えたいと思いました。
ネット上であちこち調べて判ったことは次の通り。
・ネット上で販売されている琥珀の多くはニセモノ
・本物は硬度や比重、ブラックライトで蛍光を発するか等で見分ける

ある日、ネットオークションに「ミャンマー産の虫入り琥珀」が出品されました。
ブラックライトで青い蛍光を発している写真を添えて。
こりゃ本物だ。
ミャンマー産の産出量はわずかだそうですが、送料込みで3600円という安値での出品です。
アンモナイトや鉄隕石などの石シリーズの隣に並べたらいいだろうなと思いました。
財政が厳しいため最低価格で入札しましたが、あえなく撃沈。
きっと高値につり上がったことでしょうね。

「恐竜時代の虫入り琥珀」ってジュラシックパークのファンとしてはとてもロマンを感じます。
恐竜が闊歩する森に生えている1本の木。
その木の樹液に昆虫が捕まります。
やがて樹液は5000万年以上の時を超えて琥珀となります。
いつか虫入り琥珀を手に、ルーペでじっくり鑑賞したいものです。

そのときはブラックライトをあてて観察もしましょう。
琥珀は産地により蛍光色が違うそうです。
またオロナミンCやリアルゴールドも蛍光色を発するそうです。
身近なものの中に蛍光色を発するものを探すのは楽しいでしょうね。
わずが数百円のブラックライトで、結構遊べそうです。

もしも出品されたら。
もしも落札できたら。
もしも観察したら。
もしもブラックライトをあてたら。
「もしも」ばかり並べましたが、案外と遊べました。
あー、楽しかった。

ちなみに、今回いろいろ調べて知ったのは
・琥珀の他にも蛍光を発する鉱物がたくさんあること
・鉱物ごとに発する色が違うこと
・ブラックライトは紫外線の長波を発すること
・紫外線の短波に反応する蛍光鉱物もあること

「恐竜時代の虫入り琥珀」もいいけど、蛍光鉱物の世界も面白そうです。
という訳で蛍光鉱物の入門書を読むことにしました。
今後の展開が楽しみです。



お気に入りその1471~美しい図鑑

2018-01-22 12:48:06 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、美しい図鑑です。

「観察が楽しくなる美しいイラスト自然図鑑 昆虫編」が届き、早速鑑賞しました。
図鑑と銘打っていますが、絵本に近いかもしれません。
大きさも、ページ数も、文字数も。
著者と画家が、どちらも絵本制作をしている人なので当然でしょう。

さて肝心の昆虫画は、製図用ペンを使って正確に描かれています。
ただフリーハンドの柔らかさがしっかり残っているため、とても好ましいです。
そして水彩絵具による丁寧な彩色。
その優しい色合いが、柔らかなペン画とベストマッチです。

手作り感たっぷりの図版は、銅版画に手彩色を施した古い博物画に似ていますが、それを幾分柔らかく仕上げた一種の美術品。
紙質も印刷も図版を引き立てています。
惜しむらくは描かれている昆虫たちの多くが日本にいない種類であることと、昆虫画に添えられている解説文がありきたりなこと。
それを差し引いても「繰り返しの鑑賞に堪えるとても美しいイラスト図鑑」という位置付けに変わりはありません。

本書の存在は新聞で知りました。
「美しいイラスト図鑑が4冊揃った」ということで、他に「動物編」「樹木編」「野菜と果実編」があると紹介していました。
ここのところ新年会の帰りの寄り道が禍してかなりの金欠病。
そのため今回は1冊だけの購入となりました。
他の3冊は書店でイラストを確認の上、購入を検討しようと思います。

最後にAMOZONの内容紹介を引用します。
=====
さあ、ページをめくって出かけよう。
美しく描き出された昆虫たちの待つ森へ!

精緻かつみずみずしいイラストとともにおくる自然図鑑シリーズの昆虫編。
気鋭のフランス人イラストレーターが、世界の動植物をするどい観察眼でとらえ、精確なスケッチ画に描き出し、透明感あふれる鮮やかな水彩をほどこしました。
写真機が発明されるより以前の、伝統的な博物画の手法を用いたイラストの数々は、いずれも多色刷りの銅版画を思わせる精巧さと、どこか懐かしいレトロな趣きを兼ね備えています。
いつまでも眺めていたくなる、これまでにないイラスト自然図鑑です。

昆虫編には、テントウムシ、キアゲハなどの身近な種から、日本では見られない珍しい外国種まで、学術分類別に計65種の昆虫を掲載。
解説は簡潔ながら、学名や体長のデータに加え、雑学知識も豊富に盛りこまれていて、子どもたちの学習や大人のちょっとした読みものに最適です。
=====


お気に入りその1470~人間仮免中

2018-01-19 12:13:34 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、人間仮免中です。

「小泉今日子 書評集」で紹介していた「人間仮免中」を読みました。
AMAZONの内容紹介に、小泉氏の書評が載っていたので、まずは引用します。
=====
「読み終わって10分くらい泣き続けた」
──久保ミツロウ(漫画家)

「一言で言えば壮絶。だけどとっても切実で愛おしいラブストーリー」
「すごいとしか言えない。わかるなんて絶対に言えない。本当にすごい本です」
──小泉今日子(歌手、女優)著書『書評集』より

夫の借金と自殺、自身の病気と自殺未遂、AV女優他様々な職業…
波乱に満ちた人生を送ってきた著者が36歳にして出会い恋をした、25歳年上のボビー。
男気あふれるボビーと、ケンカしながらも楽しい生活を送っていた。
そんなある日、大事件が起こる――。
年の差、過去、統合失調症、顔面崩壊、失明……
すべてを乗り越え愛し合うふたりの日々をユーモラスに描いた、感動のコミックエッセイ!
デビュー作『実録企画モノ』で大反響を巻き起こした
“漫画界の最終兵器”卯月妙子の、10年ぶり、待望の最新刊!
=====

作者・卯月妙子が自らの壮絶な体験を生々しく描いています。
決して人に知られたくない自分の恥部をこれほどまでにさらけ出すとは、何て強い人なのでしょう。
本書は、統合失調症への理解を求めたり、同じ病に苦しむ人のために、という目的で描かれた訳ではありません。
ただ淡々と日記を書くように、体験を描きつらねているだけ。
だからこそ彼女と彼女をとりまく人たちの心情がとことん伝わって来ます。
こりゃ小泉氏が書いているように「本当にすごい本」でした。

吾妻ひでお氏の「失踪日記」を思い出します。
あちらも本書と同様、作者自身の壮絶体験を描いています。
吾妻が描いた失踪、ホームレス、アルコール中毒の体験はすごかった。
ホームレス時代、冬の朝に目覚め、冷え切った身体を動かそうとするとバキバキと音がした、という記述は今も忘れられません。
人間の体って凍死寸前にはそうなるんだ!
決して体験したくない、そのリアルさに恐怖を覚えたものです。

さて「人間仮免中」に話を戻します。
卯月氏が発症している「統合失調症」は、「幻覚や妄想などが起こり、現実と非現実の境目がぼやけてしまう」というものだそうです。
作品中にも「殺せ、殺せ」という声が聴こえてきたが、人を殺したくないので、自分の腕にボールペンを刺してそのまま引き裂いて耐えた、というくだりがあります。
当時の彼女の行動は、同じ電車内にいた方々には理解できなかったでしょうが、彼女なりに病と闘っていた結果であることを知りました。

そんな彼女を理解し支える人たち。
パートナー、親、親戚、友人、医療関係者など。
彼らのおかげで彼女が社会で孤立していないことに安堵。
完治どころか現状維持さえ難しい状況の中、作者の愛する人との普通の暮らしが続くことを願っています。
読者も応援せずにはいられないでしょう。

昨年、作者は「人間仮免中つづき」を出しました。
読むかどうかは検討中。
小泉氏が帯に「結婚おめでとうございます」と書いている以上、本書より少し明るい内容なのかな、と思いますが、精神的にドスンとくる話が中心でしょうから、簡単には決められません。
取りあえず、しばらく間をおこうと思います。




お気に入りその1469~マイウイスキーその後

2018-01-17 12:25:38 | 竹鶴
今回のお気に入りは竹鶴政孝パート276、マイウイスキーその後です。

昨年12月、10年前にマイウイスキー作りで樽詰めしたウイスキーができあがり、シングルカスクウイスキーを16本手に入れました。
新樽に貯蔵され余市で10年を過ごしたマイウイスキー。
ストレートでは60度という度数の高さを強く感じますが、加水により味わいが広がる美味しいウイスキーです。
こういう余市らしい力強い味わいのモルトは、かつて晩酌で飲んでいた「シングルモルト余市10年」にたっぷり使われていたのでしょうね。
それを3~4倍に薄め、晩酌で味わっています。
至福のひととき。
あまり良いペースで飲むとあっという間に無くなってしまうので、数日飲んでは別のウイスキーや日本酒に替えています。
ちなみに「別のウイスキー」というのは、ブラックニッカのブレンダーズ・スピリットとフロム・ザ・バレル。
どちらもたっぷり在庫しており、安心して飲んでいます。
そして日本酒は、純米酒にこだわる酒造メーカー10社弱の中から1~2本ずつ買い置きして飲んでいます。

ただ今回のマイウイスキー、16本すべてを晩酌で味わうことはできません。
息子は1本目を空にして、2本目に取りかかるところ。
行きつけのスナックには1本置かせてもらい、一緒に行ったメンバーと味わっています。
他にも行先が決まっているのがあります。
ニッカ党の友人たちへのプレゼントは、なかなか会えなくて、まだ渡せていません。
お気に入りのバー2店にも持って行く約束ですが、こちらはもう1店がまだ。
ススキノのバーには、1年以上行っていません。
前回行った時に、他の方が置いて行ったマイウイスキーを数本飲み比べさせていただき、私のマイウイスキーもぜひ、と約束しています。
早い内にお届けしたいものです。

それにしても先日届けた北24条のバーは楽しかったです。
ウイスキー好きのお客さんとバテンダーと3人でマイウイスキーを味わいながら、マイウイスキー作りの企画についてお話をしました。
ふたりが、今年はぜひ行きたい!と声をそろえたことは言うまでもありません。
ウイスキー好きにとって夢のような企画ですもの。

さて、上限いっぱいまで確保したウイスキーですが、こうして考えると、晩酌用って少ないですね。
大切に飲まなきゃ、と改めて思いました。




お気に入りその1468~鹿男あをによし

2018-01-15 12:12:31 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、「鹿男あをによし」です。

「小泉今日子 書評集」で紹介していたので、妻から借りて読みました。
万城目作品は初めて。
妻によると、最後に「へー」と思わせる筋立てが多いそう。
期待して読み始めました。

AMAZONの内容紹介を引用します。
=====
大学の研究室を追われた二十八歳の「おれ」。
失意の彼は教授の勧めに従って奈良の女子高に赴任する。
ほんの気休めのはずだった。
英気を養って研究室に戻るはずだった。
渋みをきかせた中年男の声で鹿が話しかけてくるまでは。
「さあ、神無月だ 出番だよ、先生」。
彼に下された謎の指令とは?
古都を舞台に展開する前代未聞の救国ストーリー。
=====

本書は10年ほど前に発行され、ドラマにもなりました。
どちらもヒットしたのでストーリーをご存知の方は多いはず。
でも私は、ドラマの紹介で鹿の被り物をした男が立っているシーンを観た以外は予備知識なし。
新鮮な気持ちで読み始めました。

冒頭から「夏目漱石」を連想させるキーワードや設定が気になりました。
神経衰弱、マドンナ、同僚教師たち、身の回りの世話をしてくれる老女。
若い頃に読んだ「三四郎」や「坊ちゃん」に似ているような気がします。
何か意味があるのかな?
妻に聞くと「全体のストーリー展開には影響していない」とのことなので、著者の遊び心として流しました。

鹿の被り物?については、後半に入り、ようやくその意味が判り、ひざを打ちました。
さらに卑弥呼の時代から日本を大災害から守り続けてきた者たちが登場します。
主人公は日本を救えるのか?
尻上がりに話が大きくなり、どうなるのかと思ったら、最後は大団円。
スポ根モノでもなく、たいしたロマンスもなく、死傷者が出ることもない。
まさに娯楽作品の王道。
たまにはこうい軽い読み物もいいですね。

読み終えて、似た筋立ての映画を思い出しました。
以前TVで観た「プリンセス・トヨトミ」です。
妻が言ったように、あれも万城目作品の特徴である「最後にへーと思う筋立て」でした。
大阪城の地下に国会議事堂がある、という荒唐無稽な筋立て。
今となっては、全力疾走する綾瀬はるかのゆれる胸だけが印象に残っています。

さて次は「小泉今日子 書評集」で紹介していたもう1冊です。
「人間仮免中」
かなり衝撃的な作品とのこと。
心して読みたいと思います。



お気に入りその1467~ショッピングモールの歌姫

2018-01-12 12:19:05 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、ショッピングモールの歌姫です。

昨年NHKのテレビで「ショッピングモールの歌姫」という特集を観ました。
ショッピングモールにたくさんの人々が集まり、熱心に彼女の歌を聴いています。
歌っているときも、握手会でも、歌手と聴衆が共に涙を流しているのです。
彼女の名は、半崎美子。
彼女は随分有名なようで、台湾のショッピングモールでも歌っていました。
日本語が通じないはずなのに、気持ちは通じているようで、歌手と聴衆が日本と同じように涙を流していました。
彼女の歌をきちんと聴いてみたくなり、アルバム「うた弁」で入門しました。

AMAZONの商品紹介を引用します。
=====
なぜ人は半崎美子の歌に涙するのだろう
人の心に寄り添いながら曲を書き続けたシンガーソングライター半崎美子の1stメジャーミニアルバム。
サウンドプロデューサーに亀田誠治氏を迎えたリード曲、一品目は、舞い散る桜と空にのぼっていく思いを卒業できなかった人へ送った「サクラ~卒業できなかった君へ~」。
そしてNHK「みんなのうた」4-5月の新曲「お弁当ばこのうた~あなたへのお手紙~」では、最後のお弁当を作る日まで続いた親子の手紙のような、ぬくもりのあるお弁当のやりとりを描いた。
おかわりとして収録されているボーナストラックは、ラジオ番組でサザンオールスターズ桑田佳祐氏が選ぶ2016年ベストシングル楽曲にも選ばれた「ふたりの砂時計」を収録。
味わい深い作品を彩り豊かに詰め込んだ全七品+おかわり一品! !
ぜひご賞味ください! !

【プロフィール】
半﨑美子(はんざき・よしこ)/シンガーソングライター
北海道から上京しパン屋に住み込みで働きながら曲を書き続け、主にショッピングモールなどのライブで全国にファンを増やす。
歌うと会場のどこかで必ず涙を流す人がいる歌詞と独特な歌声、そして生き方そのものに共感する人が全国から集まり、東京・赤坂BLITZの単独公演を、個人で3年連続開催、ソールドアウトさせた。
代表曲「明日へ向かう人」や、北海道の両親への想いを綴った「永遠の絆」など、寄り添いながらも後押ししてくれるような歌詞に心が浄化される。

【収録曲】
1. サクラ~卒業できなかった君へ~
2. お弁当ばこのうた~あなたへのお手紙~(NHK「みんなのうた」4月~5月)
3. 稲穂
4. 天国3丁目
5. 深層
6. 夏花火
7. 鮮やかな前途
8. ふたりの砂時計

メディア掲載レビューほか

2014~2016年と3年連続半崎美子個人で赤坂ブリッツ公演成功を実現し、音楽業界で注目を集めている北海道札幌市出身の“泣け歌シンガーソングライター”半崎美子のデビュー作。
青春時代の後悔を切なく歌い上げる「サクラ~卒業できなかった君へ~」のサウンドプロデューサーには亀田誠治を起用。 (C)RS
=====

ナルホド。
それにしても随分詳しく書いています。
まるでwikipediaみたい。

さて1stメジャーアルバム「うた弁」の感想です。
ドライブのお供として初めて聴いたときは、期待するほどの感動はありませんでした。
彼女の歌はBGMではなく、本を読むように正面から向かい合うと真価が伝わるようです。
最近はお気に入りの仲間入りをして、2枚の「明日へ向かう人」と併せて聴いています。

ちなみに年末のNHKニュースのミニコーナーで、彼女がすぐ近所の出身であることを知りました。
彼女は卒業した小学校を訪問し、1年生のクラスで、夢を実現するために努力することの大切さを語っていました。
難しい言葉を使いながら、いろいろな経験を交えて真剣に語っていました。
子どもたちは子どもたちなりに理解が及ぶ範囲でしっかり吸収していたように感じました。



お気に入りその1466~小泉今日子②

2018-01-10 12:14:25 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、小泉今日子②です。

年末年始に読んだ小泉今日子のエッセイ集「黄色いマンション 黒い猫」に引き続き、「小泉今日子 書評集」を読みました。

AMAZONの内容紹介を引用します。
=====
2005年~2014年まで、「読売新聞」読書欄に掲載された書評、97本を収録。
小説、ノンフィクション、エッセイからコミックまで――あのベストセラーや話題の本、 そして独自の感性が掬い上げた名本たちを、唯一無二の視線で紹介する。
取り上げた本、一冊一冊に対する現時点でのコメントと、特別インタビュー 「読書委員の十年間を振り返って」を、新たに収録。
=====

三浦しをんの「小暮荘物語」に収録された書評も載っていました。
師匠・久世光彦氏から「その本を読みたくなるような書評」を書くように言われたそうです。
実際には読んだ本すべてに満足する訳がありません。
物語の世界に理解が及ばないことや、満足が得られないこともあったようです。
いくつかの書評では悪戦苦闘の跡がありました。
「その本を読みたくなるような書評」って難しいですよね。
よくぞ10年、97冊も続けたものです。
それだけでも表彰状をプレゼントしたいです。

東日本大震災の頃の書評に「こんな時に演劇なんてしていて良いのか?」と悩む言葉がありました。
プロ野球開幕の際、楽天の林キャプテンが、同じようなことで悩んだと述べていたのを覚えています。
生活必需品ではない娯楽にたずさわる仕事をする者の定め。
でもそういうときだからこそ娯楽が必要なのです。
人は衣食住のみで生きるにあらず。
心のゆとりが生きる糧になるのです。
あなたの仕事は、被災者の折れそうな心を支える力になるのです。
もっと自信を持って仕事に取り組んでほしいと思いました。

綿谷リサの「夢を与える」についての書評が心に残りました。
「夢を与える」という言葉。
よくスポーツ選手が口にしますが、上から目線に思えて、私は嫌いな言葉でした。
小泉今日子も引っかかる言葉だと書いていますが、ラストでは「夢を与える」ことは必要なのだ、と断言しています。
元アイドルの女優として、そういう決意の元に仕事に取り組んでいるということでしょう。
プロとしての自覚を宣言する言葉として、これからは聞くようにします。

本書で紹介していた本は女性の生き方についてのものが多かったこともあり、自分でも読もうと思う本は少なかったです。
とりあえず「鹿男あをによし」「人間仮免許中」は読もうと思います。
「鹿男」は妻が持っているので、「仮免許」を注文しました。
「鹿男」はドラマにもなりました。
「仮免許」統合失調症を患っている著者の体験をリアルに描いたもの。
期待しています。