鬼平や竹鶴~私のお気に入り~

60代前半のオヤジがお気に入りを書いています。

お気に入りその2050~たくさんのふしぎ19

2021-06-28 12:10:49 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、たくさんのふしぎ19です。

①海藻はふしぎの国の草や木
出版社の内容紹介を引用します。
=====
海藻でいっぱいの春の磯で、採集と勉強。
海藻は陸の草木の先祖で、海の豊かさの守り手なんだって。
海藻の押葉づくりも習ったよ。
=====
海藻には紅藻・褐藻・緑藻の3種類があり、その内の緑藻が地上の植物に進化したそうです。
それがもし紅藻や褐藻だったら木や草は紅色や褐色だったかもしれない、というようなことが書かれていました。
本当なのかな?
さらっと流されましたが真相が気になって仕方がありません。
調べてみました。
地上の植物を照らす太陽光の波長を分析すると緑色の波長の光が一番強いそうです。
植物が光合成で効率的にエネルギーを生産するためには緑色を反射または透過して吸収しないことが最も良いということが研究の結果判ったそうです。
ということは紅藻・褐藻・緑藻の全てが地上の植物に進化したとしても淘汰の中で緑色を反射する、つまり緑色に見える植物が勝ち残る結果になったはず。
さらにいえば、海中では紅藻や褐藻が多いのは光が一番強い緑色の波長を吸収しようとしているからということになります。
ナルホドです。
ちなみに紅藻や褐藻にも葉緑体が入っています。
例えばコンブやワカメ。
普段は褐色の色素の陰に隠れていますが、お湯に入れると褐色の色素が抜けて緑色になるのだそうです。
もう一点興味深かったのは海藻と海草の違い。
海草は、一度陸に上がった植物が再度海中に戻った種なのだそうです。
そういえば鳥羽水族館でジュゴンが食べていたアマモは見るからに草でしたが、調べるとやっぱりあれは海草で、地上の草が海中に戻った種なのだそうです。

②富士山のまりも 夏休み自由研究 50年後の大発見
出版社の内容紹介を引用します。
=====
ある一家の庭で、半世紀育まれたまりもの物語
「まりも」は、名前の通り丸い形をした藻のなかま。
北海道の阿寒湖にすむものが有名ですが、じつは、富士山のふもと山中湖にも、まりもがすんでいるのです。
最近は数が減ってほとんど見られなくなり、絶滅したのではないかと案じられていました。
ところが、50年以上も前、当時小学生だった著者は、自由研究のため山中湖からまりもを持ち帰り、今日まで自宅で大切に育て続けていたのです。
様々な縁に守られて数十年家庭で育まれたまりもの物語
=====
たくさんのふしぎシリーズの「まるいはマリモ」を読んだのでマリモの基礎知識はあります。
できれば続けて読みたかったけれど、そのときは落札できなかったのです。
ようやく富士山のマリモ物語を読むことができました。
小学生の自由研究で採取、観察され、50年後に評価されたフジマリモの物語です。
wikiを読むと著者と前後して別の小学生が発見したことになっていることを知りました。
著者によると当時地元では山中湖にマリモがいることが知られており、著者は自由研究のため持ち帰り、観察することになります。
ただしその時点では学術調査されておらず、地元の小学生が採取したものが校長先生を経て研究者の手に渡り、マリモと認定され、フジマリモと命名されたようです。
著者のマリモがフジマリモであることがDNA鑑定で証明されたのは50年後なので、発見者と呼べるかどうか・・・。
微妙な話です。

③シャボン玉は生きている
出版社の内容紹介を引用します。
=====
シャボン玉は、ストローからはなれた後に、なぜ穴が残らないのでしょう? 
ほかにもシャボンの不思議な性質を紹介します。
=====
まずはシャボン玉観察器を作ります。
用意するものが実にユニーク。
ストローと石けん水は当然ですが、他にキュウリ、グレープフルーツ、洗濯ばさみ、広口瓶を使います。
製作手順を紹介しようと思いましたが、意外と複雑で図解しないと難しいことが判ったので、省略します。
ご興味がある方は本書を入手してご確認ください。
広口瓶の中でシャボン玉を安定的の観察します。
背景は黒が一番だそう。
最初は特に模様らしいものがありません。
やがて水平に重なった虹色が現れます。
虹色は徐々に下に移動しつつ各々の色の層の厚みが薄くなっていきます。
やがて上から無色(黒)の領域が広がります。
無色領域が大半を占めるとシャボン玉が割れます。
こういう流れを10分以上もかけて観察できるのだそうです。
瓶の中のため無風の上、キュウリやグレープフルーツから湿度が補給されることが長持ちの理由です。
本書は発行から28年も経っているので、今なら写真どころか動画に残して詳しく観察できます。
面白そうです。
材料もすぐ手に入るものばかり。
自由研究におススメです。



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お気に入りその2049~ルパン三世

2021-06-25 11:59:09 | 鬼平
今回のお気に入りは、ルパン三世です。
アマゾンプライムでルパン三世のテレビ第一シリーズを無料で視聴できます。
パソコンで作業するときは、これまでyoutubeでお気に入りのBGMを流していましたが、昨日はルパン三世を流してみました。
何度も観たアニメなので音声だけでも映像が目に浮かびます。
昨日はこれまでの続きで第6話から第11話まで。
 第6話 雨の午後はヤバイゼ  
 第7話 狼は狼を呼ぶ
 第8話 全員集合トランプ作戦
 第9話 殺し屋はブルースを歌う
 第10話 ニセ札つくりを狙え!
 第11話 7番目の橋が落ちるとき 
残念ながらBGMのように聞き流しという訳にはいきませんでした。
名シーンが近づくとついついテレビに目が行ってしまいます。
「狼は狼を呼ぶ」は五右衛門が仲間になる話。
互いを認め合う仲間に巡り会うっていいなぁと思いながら、二人が肩を並べて笑うシーンに見入ってしまいました。
「殺し屋はブルースを歌う」は不二子が昔の男を撃つ話。
大人向けアニメ作品としてのひとつの頂点といえる作品だと思います。
でも愛する者を守りたいという気持ちは大人だけでなく子どもにもあります。
年相応に感じるものがある作品といえます。
「ニセ札つくりを狙え!」はニセ札つくりの達人を奪い合う話。
ルパンが時計塔の針に登って隠し部屋に侵入を試みるシーンは「カリオストロの城」と重なります。
「7番目の橋が落ちるとき」はルパンの名をかたる男を倒す話。
悪者に捕まった少女を懸命に救うこと、少女が銭形に「犯人はルパンではない」と訴えること、無事解決後に銭形が現れルパンが急ぎ少女のもとを去ること。
まさに「カリオストロの城」です。
気が付けばパソコン作業は中断していました。
お気に入りのアニメはBGM代わりにならないことを実感しました。
このところ妻が娘のお産扱いで家を空ける時間が長いため、チャンネル権を自由に行使しています。
特に観たいテレビ番組は週に数本だけ。
この機会にテレビの新しい使い方をいろいろ試そうと思います。

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お気に入りその2048~鬼平犯科帳パート131

2021-06-23 12:51:29 | 鬼平
今回のお気に入りは鬼平犯科帳パート131、番組宣伝写真です。
久しぶりに鬼平犯科帳について書こうと思い、「鬼平」カテゴリーの通し番号を確認しました。
このカテゴリーには199の記事が入っているのに、鬼平に関する記事は130しかありませんでした。
69は他所のカテゴリーが入っているということ。
新規登録の入力がとても雑なことに我ながら呆れました。
すっかりあてにならないカレゴリー分けになってしまっていたことを知り、とても残念に思います。
今さら直せませんので、今後注意することにします。
さて久しぶりの鬼平犯科帳に関する記事は、テレビドラマの番組宣伝用写真についてです。
最近利用を始めたメルカリで「鬼平犯科帳」を検索していて見つけました。
ドラマの番組宣伝のやり方がわかりそうな資料です。
面白そうなので入手しました。
ドラマを代表する場面のスチール写真。
その裏にその場面を解説する短文があります。
放送日時、タイトル、解説文、写真に写った俳優の氏名などを手書きしたものが印刷されています。
テレビ局が新聞社や雑誌社に配ったものでしょうか?
解説文は、新聞のテレビ番組欄に載せるあらすじにしては短過ぎるようです。
しかも「著作権法のため使用回数は4回」などということも記載されており、どう使ったのかがよく分かりません。
きっと番組のあらすじを紹介するペーパーは他にあり、これはそれを補完する資料なのではないかと推測します。
使用回数は写真を無制限に使用させないための制限ではないかと思います。
例えば放送前に朝刊の番組欄、1週間の番組欄の両方に載せて2回使用。
放送後にコラムなどで取り上げる際に使用して3回目。
もう1回何かで使えるように余裕を持たせている、という意味。
テレビ番組や映画のように具体的な形の無いものはこうして守らなくてはならないのでしょう。
ちなみに手元の写真は次の通り
「正月四日の客」(2枚)
 1993年1月13日放送、第4シリーズ 第4話
「深川・千鳥橋」(2枚)
 1993年1月20日放送、第4シリーズ 第5話
「俄か雨」(1枚)
 1993年1月27日放送、第4シリーズ 第6話
BSフジでは毎週月曜に鬼平犯科帳を放送しています。
今週は第3シリーズの第14話「二つの顔」でした。
放送をほとんど観ることはできませが、今回のも渋いストーリー。
実に味のある名わき役・花沢徳衛さんがあほうがらす役で平蔵を誘うシーンが思い出されます。
第3シリーズは第19話まであります。
それが終われば第4シリーズです。
「正月四日の客」は8月~9月くらいに放送されるかな。
DVDは持っているけれど、BSで鬼平を観ることができた日は妙にうれしいです。
どうしてなのでしょうか?


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お気に入りその2047~たくさんのふしぎ18

2021-06-21 12:12:33 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、たくさんのふしぎ18です。
さとうち藍という作家が「たくさんのふしぎ」を3冊書いていることを知りました。
全て自然に関係する作品。
勝手に三部作と名付けて発行順に読むことにしました。
①球根の旅
出版社の内容紹介を引用します。
=====
16~17世紀のオランダでは、チューリップの球根一個で、大邸宅が建ったそうです。
人々は球根を求めて狂奔し、球根の投機に熱中し、社会は大混乱しました。
=====
さとうち藍・作品パート1
まずは、さとうち藍ってどんな人かを知りたくて真っ先に付録のふしぎ新聞を読みました。
彼女は外語大学出身のフリーライターで、代表的な著書は「冒険図鑑」「自然図鑑」とのこと。
植物の研究者でないばかりか、専門教育を受けたこともないようです。
でも著作は自然や植物の分野ばかり。
ということは自然や植物が余程好きということ。
学者の書くものとは一線を画した、著者の自然好き・植物好きをたっぷり堪能できることを期待します。
ふしぎ新聞の著者のコメント欄に興味深いことが書かれていました。
球根の種類には3つあり、葉から進化したものを鱗茎、茎から進化したものを球茎、根から進化したものを塊根というそうです。
ナルホド!
例えばユリの球根は、鱗上の塊ひとつひとつが元は葉っぱだったということがその姿から容易に想像できます。
本文中にはそこまで書かなかったとのことなので、ひとつ多く知ることができてとてもお得な気分です。
そして本文へ。
こちらにも興味深いことが書かれていました。
ひとつは球根植物の原産地が北緯40度近辺に集中していること。
この地域で共通するのは乾燥する期間が長いことで、その期間を生き延びるために植物たちは球根を発達させたそうです。
そしてもうひとつ。
植物を土ごと運ぶことで病害虫などの被害を招き入れる事態が発生するため、球根だけで運ぶことができる球根植物が喜ばれ、世界中に広まったのだそうです。
たかが球根、されど球根。
興味深い事実が次から次へと登場するので、すっかり著者のファンになりました。
シリーズのもう2冊がとても楽しみになりました。

②じいちゃんの自然教室
出版社の内容紹介を引用します。
=====
たかひと、なおやの兄弟は、休みになると、じいちゃんといっしょに近くの山や川や海に出かけるのが大好きです。
じいちゃんは、どんな川のどんな場所にエビやアユがいるかとか、海にはどんな時間に行けば貝や海藻がとれるかとか、山菜の王様といわれるタラの芽のとりかたや年齢の数え方など、どんなことでも教えてくれるのです。
山や川や海のことならなんでも知っている、ぼくたちのじいちゃんはすごい!
=====
さとうち藍・作品パート2
高知県安芸市周辺の自然を子どもたちが満喫する様子が楽しく紹介されています。
「じいちゃんが子どもの頃は、上流側に背を向けて川に座り込むとアユが寄ってきて手で捕まえられたものだ。」
お腹側の流れがゆるやかになるので淵と勘違いしたアユが体を休めに寄って来るのだそうです。
アユがどこにいるかを教えるじいちゃんの言葉を聞く子どもたちの真剣な眼差しが想像できます。
川でアユやエビを捕まえ、磯で貝や海藻を採り、山でいろいろな山菜を採ります。
自分たちで獲ったものを食べると妙に美味しいんですよね。
出来上がった料理が山ほど紹介されていました。
その中に「アオダイショウのから揚げ」を見つけてびっくり。
これも子どもたちが獲ったのかな?
考えてみると「じいちゃんの自然教室」は食材探しに徹しています。
多くの男の子は昆虫に興味を持つものだと思うのですが、本書には全く登場しません。
そこには日本の貧しい時代を逞しく生き抜いてきたじいちゃんの半生が反映されていました。

③種採り物語
出版社の内容紹介を引用します。
=====
長崎県吾妻町で野菜栽培農家を営んでいる岩崎政利さんは、種採りおじさんです。
野菜の収穫をするのはもちろんですが、そのとき、野菜の色や形を見比べ、選んだものを植えかえて、花を咲かせ種になるのを待ち、その種から野菜を育てるのです。
つまり、岩崎さんの野菜づくりは、野菜の一生とつきあうことなのです。
小さな種からこんなにもふしぎな形、色のものが生まれてくる驚き、喜びを伝えます。
=====
さとうち藍・作品パート3
今度は長崎県吾妻町が舞台。
著者は20年間も自分で種をとって農作物を作り続けている岩崎さんという農家を何度も訪ね、取材を続けました。
自分で種をとって農作物を作ることを繰り返すことで、だんだん自分の畑に適した作物になっていくのだそうです。
それって当たり前のことと思ったら大間違い。
全国でも珍しい取り組みだからこそ何度も取材したのです。
今の農家はタネ屋さんが交配したタネを使って作物を作っているのです。
タネ屋さんが交配したタネは一代雑種(F1種)といって、成長速度や形、大きさが安定しているためスーパーなどへの出荷に向いているそうです。
ただしできた作物から種をとっても同じ作物はできません。
著者はタネ屋さんで売っているタネにごくわずかに交配種でないタネがあると紹介しています。
固定種(在来種)というもので、これなら今年とったタネで来年も作物を作ることができるそうです。
あるHPには、客観的ではないけれど固定種の作物の方が明らかに味が濃いと書かれていました。
もし自分で作るとしたら固定種を選ぶと思いますが、タネの袋に「交配」と書かれていないものを探すのは大変なようです。
本書にはいろいろな作物の種が登場します。
一番印象的だったのはダイコンの種です。
子どもたちの背丈ほどに成長して花を咲かせ、細長くて硬いサヤに入った種ができます。
岩崎さんは収穫したダイコンの中から出来の良いものを選び、種とり用の畑に植え直して種をとっていました。
他に印象的だったのはニンジンとトマト。
ニンジンの種は房になるので乾燥させて手で揉んで脱穀するそうです。
またトマトのタネは完熟した実をざく切りし、ビニール袋に入れて発酵させてとるそうです。
ただ種をとるだけでもいろいろ違うものです。
本書を読んでいて大好きなテレビ番組「鉄腕ダッシュ」を思い浮かべました。
もしかしたら本書で紹介していたことと同じことを明雄さんがTOKIOのメンバーに教えていたかも、と。

さとうち藍さんの三部作は、後半になるに従い、ほんわか素敵な雰囲気が増したように思います。
他の著作も検討してみたくなりました。


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お気に入りその2046~マーベル・シネマティック・ユニバース

2021-06-18 12:12:16 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、マーベル・シネマティック・ユニバースです。
マーベル・スタジオが手掛ける映画は、アイアンマンとアベンジャーズがお気に入りです。
特に次から次へとヒーロー達が集結する場面はワクワクが止まりません。
でも冷静に考えるとどういうヒーローなのかを知らないヒーローもたくさんいます。
改めてひとりひとりのヒーローについて簡単に学習しようと思います。
その為に選んだのは2019年発行の「マーベル・シネマティック・ユニバース」。
まずは内容紹介を引用します。
=====
ウォルト・ディズニー・カンパニーのマーベル・スタジオが手がける、
映画シリーズ「マーベル・シネマティック・ユニバース」(MCU)の公式ファンブック、ついに登場!!
日本で高い人気を誇る、アイアンマンやキャプテン・アメリカたちアベンジャーズを中心に、
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー、ドクター・ストレンジ、ブラックパンサーなど、
MCUの全ヒーローの戦いの系譜を、豊富なカラービジュアルでご紹介。
話題の近日公開作『キャプテン・マーベル』までの作品群を、この一冊でよりいっそう楽しむことができます。
また、映画のなかに隠された、ファンだけがわかる秘密“イースターエッグ"も徹底的に解説!
さらに映画作品だけでなく、MCUの原点である、マーベルのアメリカン・コミックスの情報や、
キング・リュウ、小野耕世へのインタビューも収録。
MCUのすべてを網羅した保存版の一冊です。
=====
カスタマーレビューには本が薄すぎるとか解説が少ないというディープなファンのコメントが多いですが、私のようにひとりひとりのヒーローを簡単に紹介してほしい人にはぴったりです。
考えてみたらヒーロー単独の映画を観たことがあるのはアイアンマン、ハルク、スパイダーマン、キャプテン・マーベルだけ。
それ以外のヒーローはアベンジャーズで見かけるだけで、どんな人なのかも知りません。
ソーの弟ロキはアベンジャーズに登場しますからある程度は知っていますが、本書によりソーとロキが敵になったり味方になったりする微妙な関係であることを知ったり、ソーの部下として浅野忠信が出演していることを知ることができました。
本書の構成は映画ごとの主要な登場人物の紹介を中心としています。
そのため同じ人物の似たような紹介文が繰り返されます。
ヒーローごとにまとめてくれた方がわかりやすいのに、と思いながら読みました。
映画紹介の次はコミックを含めた解説コーナー。
そこで知ったのは、新しい展開のためにはヒーローの基本設定が変更されるという事実です。
これには驚きました。
日本のヒーローではありえないこと。
基本設定を変更できるなら、ヒーローが死ぬようなドラマチックな展開も制作できます。
別の作品で何事もなかったように登場させることも有りなのですから。
これまでそういう極端な作品があったかは知りませんが、展開の自由度が高いことは確か。
本書でそれぞれのヒーローたちが抱えているものを知ることができたのは収穫です。
今後、新しい作品を観るときや、古い作品を観なおすときの感じ方が変わります。
ヒーローの表情や仕草を一段深く理解できることで、より一層楽しむことができると思います。
近いうちのどれか観ようかな。
わずか数百円の古本は価値のあるものでした。



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お気に入りその2045~竹鶴政孝パート297

2021-06-16 12:54:27 | 鬼平
今回のお気に入りは竹鶴政孝パート297、RITA TAKETSURUです。
先日メルカリで「RITA TAKETSURUのポーチ」を購入しました。
厚手のしっかりしたタータンのポーチ。
リタ夫人が母から引き継いだタータン柄だそう。
竹鶴政孝関連のコレクションがまたひとつ増えてニンマリです。
ポーチにはRITA TAKETSURUというタグが縫い付けてあり、商品説明の札からもそれがブランド名であることは明らかです。
札に印刷されている「the Taketsu & Co.」「rita-taketsuru.jp」などのキーワードで検索しても手掛かりは何も得られませんでした。
どうやら今はそのブランドが無いようです。
商品紹介の札を開くと次の説明があります。
・スコットランドにおいて、タータンの柄は日本の家紋のような役割で代々受け継がれている。
・リタは母のタータン銘MacDonald of Clanranaldを引き継いだ。
・このタータン柄のキルトスカートは余市のニッカウイスキー博物館に展示されている。
またポーチの内部には、スコットランドで織られたロキャロン社製のタータンであることを証するタグが縫い付けられています。
このロキャロン社は世界一のタータンメーカーだそうです。
もう少し情報が欲しくていろいろ検索している内に「竹鶴孝太郎」というキーワードで「RITA TAKETSURU」に行きつきました。
男子専科さんのHPの竹鶴孝太郎さんの略歴を引用します。
=====
ニッカウヰスキー創始者 竹鶴政孝氏の孫
1953年北海道余市生まれ。
竹鶴威・歌子の長男として生まれ、腕白だった幼少期を祖父母である竹鶴政孝・リタと同じ屋根の下で過ごす。
大学卒業後、ニッカウヰスキーに入社し20年間勤務した後、退社。
1998年にブランドコンサルティング会社創設。
2005年、顧問先のビジュアル制作大手アマナと合流し、現在アマナ事業開発室室長。
ヤマサ醤油「鮮度の一滴」、日本電波塔「東京タワー」CI、新技術のブランド化のプロデュースなどでも活躍中。
2015年RITA TAKETSURU公式サイトオープン。
=====
「RITA TAKETSURU」はどうやら竹鶴孝太郎さんが立ち上げたブランドのようです。
リタさんが母から引き継いだタータン柄でポーチを作って販売したようです。
たかがポーチですが厚手のしっかりした作り。
本場スコットランドのタータンメーカーに製作を委託したと考えられます。
今となっては想像でしかありませんが、ポーチだけでなくバッグやマフラー、ネクタイ、さらに洋服も取り扱っていたかもしれません。
そしてリタのタータン柄以外も取り扱っていたかもしれません。

4年前のマイウイスキー贈呈式でバグパイプの生演奏がありました。
彼らはスコットランドの正装であるタータンのスカートを身に付けていました。
もしかしたらリタのタータン柄?と思い、当時の写真をチェックしましたが違う柄でした。

<おまけ>
「風の国から雪の国へ」という古いコミックを見かけて購入しました。
作者は神奈幸子。
1986年講談社ヤングレディコミックスの発行です。
=====
1919年。
スコットランド、グラスゴーで出会ったリタと政孝。
国籍も習慣もちがう二人は、恋におちていくが……。
ニッカウヰスキーの創業者・竹鶴政孝とその妻リタの半生を描いた、壮大なノンフィクションドラマ
=====
コミック1冊で二人が知り合ってからリタが亡くなるまでを描くのは無理があるけれど、35年も前によくぞ描いてくれました。
ファンとして感謝感謝です。
これも竹鶴政孝関連のコレクションといたします。


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お気に入りその2044~たくさんのふしぎ17

2021-06-14 18:39:32 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、たくさんのふしぎ17です。

①富岡製糸場 生糸がつくった近代の日本

出版社の内容紹介を引用します。
=====
2014年、世界遺産に登録された富岡製糸場は、明治5年以来、115年もの間生糸を作り続けました。
生糸は横浜から輸出され、日本の近代化を支えました。
繭から糸を繰る技術は自動車など他の産業に生かされ、生糸を運ぶために鉄道網も発達するなど、養蚕・製糸業は現在の生活とも深い関わりがあります。
富岡製糸場は単なる建物ではなく、近代日本の姿を見せてくれる博物館のようなものなのです。
=====

豊田自動織機という会社がトヨタの本家・源流にあたることは聞いたことがあります。
学校で習ったのかもしれません。
ところが日産も自動繰糸機を製造していたことは知りませんでした。
パテントが売却済とはいえ、日産が開発した自動繰糸機はその技術の高さから現在でも製糸工場で使用され続けているのだそうです。
日本人としてとても誇らしい話なのになぜ今まで知らなかったのでしょうか?
本書は残念ながらそこのところはサラリと流しているので、別の本で調べることにしましょう。
ちなみに自動織機とは糸から布を織る機械。
そして自動繰糸機とはカイコの繭から繭糸を外し生糸として繰りとる機械だそうです。
自動織機よりも遥かに複雑な工程です。
読んでいる人のほとんどは文字だけではイメージが湧かないでしょう。
そのために本書は写真が満載なので、ご興味がある方はぜひお読みください。
ここではもう少し詳しく書きましょう。
まずはカイコの繭を適量お湯に入れます。
ゴム質が溶けたところでホウキのようなもので繭をなぞります。
ほどけた繭糸の端をすくい上げます。
この繭糸を数本ずつ合わせて均一な生糸にして繰りとります。
これらの作業を何組も同時に、そしてすべて自動で行うのです。
すごいですね。
高度な技術のオンパレードであり、今をもっても他社他国の追随を許さないのは理解できます。

かつては日本の輸出品の6割から8割を占めていた生糸。
その生産地である群馬県・長野県から輸出港である横浜まで、最優先で線路が引かれました。
最効率で生産され、輸送され、輸出される生糸により日本の国力は増し、工業技術は発展を遂げました。
まさに近代日本発展の縮図が富岡製糸場だったといえます。
とても勉強になりました。

②100まで生きる?

出版社の内容紹介を引用します。
=====
人間はなぜ死ぬのか? 
恐くてふだんは考えないこのテーマを、あえてまじめに、たまにちょっとふざけながら、考えてみましょう。
=====

目に見えるぎりぎりの大きさのたったひとつの細胞がやがて胎児になり、赤ちゃんが誕生します。
その過程で目鼻、手足などが次々つくられますが、それらをどうやってつくるかはお母さんも知りません。
細胞の中に設計図や手順書があり、その通りに順番につくられるのです。
その設計図や手順書には赤ちゃんが大人になり、お年寄りになることも書かれています。
そして死ぬことも。
自然界ではすべての生き物は生まれて死ぬことが決まっているのです。
かつて大家族制の中では、人が生まれて成長し、老いて死んでいくことは、とても身近で当たり前のことでした。
核家族化した現代では子どもたちに噛んで含めて説明する本書のような解説書が必要なのでしょう。
かくいう私も核家族の一員。
人の生き死にを当たり前のこととして受け入れるのは今でも抵抗があります。

③動物たちが教えてくれる海の中のくらしかた

出版社の内容紹介を引用します。
=====
ペンギンやクジラは、海の中で何をしているのか?
私たち人間が直接観察することのできない深い海の中を泳ぎまわる動物たちの生活はほとんど解明されていませんでした。
長らく謎につつまれてきた海の動物たちの行動を、動物の背中にとりつけたデータロガ―とよばれる小型のカメラや速度計、深度計であきらかにします。
=====

データロガーという測定器で海中生物の行動を記録するバイオロギングという技術があります。
長く推測するしかなかった海中での行動が明らかになるのは楽しいでしょうね。
アザラシの観測結果が面白かったです。
出産する頃の母アザラシは400kgもあります。
やがて子アザラシが生まれ、その子が150kgになる頃には母は何と半分も体重が減って200kgになっています。
エサを食べずに濃厚な乳を与え続けたせいです。
400㎏のときと200kgのときのアザラシが海面下300mまで潜り、海面に戻ってくるまでの動きを観測して比較しました。
400㎏のときは潜る時に足ヒレで漕いで潜り、海面に戻る時はほとんど漕ぎません。
200kgのときは潜る時はほとんど漕がず、海面に戻る時に足ヒレで漕ぎます。
これは脂肪の量が影響しています。
400㎏のときは脂肪が多いために体の比重が海水より小さく、200kgのときは比重が大きいのが原因です。
比重が小さいと勝手に浮き、比重が大きいと勝手に沈むということ。

また鳥のような小さな生き物からクジラのような大きな生き物までを観測しても潜る速度に大きな差がみられなかったそうです。
観測前には、クジラは1000m以上も潜るのだから相当な速度だろうと言われていました。
ところが人が歩く速度より多少早い程度だったのです。
本書にはその理由が書かれていませんでしたが、鳥や哺乳類が肺呼吸であることが関係があるのかな?
ダイバーが潜水病を防ぐために時間をかけて浮上するのと同じ理由かもしれません。






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お気に入りその2043~ピーター・シス3

2021-06-11 12:49:19 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、ピーター・シス3です。
最近、ピーター・シスの伝記絵本を5冊読みました。
美しくデザインされている上、構成も見事ですっかり気に入りました。
もう他に無いことがとても残念でした。
でもどうしても諦めきれずAMAZONの著作リストを再度チェックすると、もう1冊だけ見つかりました。
「モーツァルトくん、あ・そ・ぼ!」です。
これまでの伝記絵本よりも対象年齢が下のようですが、期待しつつ読みました。
内容紹介を引用します。
=====
モーツァルトはゆうめいな作曲家。
子どものときから王さまのまえでもピアノをひいたし、目かくししていてもひけたんだ!
でも、毎日練習ばかりしてたのかな・・・?
ううん、あのね・・・
たくさんの美しい音楽をのこしたモーツァルトの魅力を、ボローニャ国際児童図書展ノンフィクション大賞、コールデコット賞推薦を受けた絵本作家が、子どもたちに楽しく紹介。
想像力を広げてくれるゆかいな絵本。
=====
幼少期のモーツァルトにだけ焦点をあてて制作された絵本です。
幼いモーツァルトは父から毎日毎日練習練習と言われ続けます。
彼は外で遊ぶことができず、不幸だったのでしょうか?
いいえ彼は幸せでした。
音楽が友達でありおもちゃだったのです。
いろいろな楽器、いろいろな音色、いろいろなリズム、いろいろな勢い。
それぞれの個性を楽しむことが彼の遊びだったのです。
音楽の天才らしいエピソードです。
またヨーロッパ諸国の王様たちの元を訪ねて、大人勝りの見事な演奏から曲芸演奏まで披露して大人気だったことも紹介されており、その幼少期を詳しく知ることができました。
そういえばしばらくモーツァルトを聴いていません。
音を楽しむ才能に溢れた大作曲家の幼少期を知った今、以前より彼の遊び心を作品から感じとることができるでしょうか。
本書でピーター・シスの伝記絵本は本当に最後。
実に残念です。
6冊の中で一番のお気に入りは「生命の樹 チャールズ・ダーウィンの生涯」です。


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お気に入りその2042~リボルバー

2021-06-09 12:57:04 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、リボルバーです。
早くに予約していた原田マハの新刊「リボルバー」がやっと届きました。
「キネマの神様 ディレクターズ・カット」のようなハートウォーミングストーリーも良いですが、原田マハはやっぱりアート小説です。
美術鑑賞をしているようなアートな風を感じながら読書を満喫しました。
内容紹介を引用します。
=====
誰が引き金を引いたのか?
「ゴッホの死」。
アート史上最大の謎に迫る、著者渾身の傑作ミステリ。
パリ大学で美術史の修士号を取得した高遠冴(たかとおさえ)は、小さなオークション会社CDC(キャビネ・ド・キュリオジテ)に勤務している。
週一回のオークションで扱うのは、どこかのクローゼットに眠っていた誰かにとっての「お宝」ばかり。
高額の絵画取引に携わりたいと願っていた冴の元にある日、錆びついた一丁のリボルバーが持ち込まれる。
それはフィンセント・ファン・ゴッホの自殺に使われたものだという。
「ファン・ゴッホは、ほんとうにピストル自殺をしたのか? 」
「――殺されたんじゃないのか?  ……あのリボルバーで、撃ち抜かれて。」
ゴッホとゴーギャン。
生前顧みられることのなかった孤高の画家たちの、真実の物語。
=====
主人公・冴の置かれている立場は内容紹介の通りですが、他にもう三点重要なことが書かれています。
冴はゴッホとゴーギャンが専門で、いずれ論文を書こうと狙っていること。
友達が超大手オークション会社サザビーズでバリバリ働いていて大きく差をつけられていること。
会社が今にも倒産しそうで、今回のピストルの件で会社の存続を左右する立場に立たされたこと。
だからこそ主人公はゴッホの死に関係したかもしれないピストルの裏取りに奔走することになります。
物語はスピーディに展開していきます。
著者の読みやすい文体に乗せられ、読者は一気に物語に引き込まれます。
これまでゴッホはゴーギャンに去られピストル自殺したと聞いていました。
そしてなぜか頭を撃って自殺したと思い込んでいました。
ところが事実は違いました。
左わき腹に銃創のあるゴッホが自力で宿泊していた宿屋に戻り、数日後に亡くなったのです。
どこで誰に撃たれたのかは不明。
ゴーギャンを引き留めるため自身の耳を切った事実から、自殺を推測されただけだったのです。
こりゃ確かにアート史上最大の謎です。
そしてこの謎のひとつの解を提唱するのはやっぱりアート小説の名手である著者が適任。
ワクワクしながらページをめくっているうちに、ついに読み終えてしましました。
残念。
主人公がゴッホとゴーギャン、そしてその家族について深く掘り下げ、彼らの心の動きから導き出した答えにハッとさせられました。
これが真実かどうかは別にして、もしかしたらそういうことがあったかもしれないと思わせる説得力は十分。
そして事実とフィクションが入り混じったアート小説だからこそできる、アート作品の背景を追体験することができました。
もう一点。
著者の小説にはほとんど悪人が登場しません。
それどころか良い人が登場する心が温まる場面が非常に多いことも魅力のひとつです。
本書でもやっぱり良い人が登場し、三方良しの幸福なエンディングが用意されていました。
リボルバーの謎解きも魅力ですが、ハートウォーミングなストーリーも堪能できます。
珠玉のアート小説、これはおススメです!




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お気に入りその2041~たくさんのふしぎ16

2021-06-07 12:34:28 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、たくさんのふしぎ16です。
最新刊「釣って食べて調べる深海魚」を読みましたので早速感想を書きます。
面白かったですよ!
来月号はギアナ高地を取り上げるそう。
これも予約しちゃいました。
とても楽しみにしています。

①釣って食べて調べる深海魚
出版社の内容紹介を引用します。
=====
深海魚は、脂がのっておいしいものが多いことを知っていますか。
有名なのは、キンメダイやノドグロ、アンコウ。
あまり知られていませんが、深海にすむツノザメの仲間やクロシビカマスなどもおいしい魚です。
深海魚の味がよいのには理由があります。
よく観察すると、味や色や形に、深海魚ならではの生き方があらわれているのです。
そんな深海魚の秘密にせまる本です。
=====
最近、東京湾や駿河湾などで深海魚を吊り上げるテレビ番組が多と思いませんか?
すっかりお馴染みになった深海魚専門の漁師さんや魚好き芸人が繰り返し登場します。
そんな中での本書の企画。
すでに紹介された話ばかりなのでは、と危惧しましたが素晴らしい内容に満足しました。
まだ読んでいない方のために内容の紹介はできるだけ控えます。
でもひとつだけ、一番印象的だったことをご紹介します。
ノドグロの口の中がなぜ黒いのか?についてです。
ノドグロは口の中だけでなく、お腹の中も真っ黒です。
実はノドグロだけでなく多くの深海魚に共通するそうです。
これは発光する生物を食べた後、お腹の中から光が漏れて自分が捕食されるのを防ぐためなのです。
ナルホド!って思いませんか?
他にもいろいろ深海魚の秘密が明らかにされます。
そして未来の深海魚研究者(読者の子どもたち)に託するナゾも提供しています。
本書を読んでラッキーに思ったことがあります。
お気に入りの魚譜画家・長嶋祐成さんの魚の絵が何枚も掲載させていたことです。
貼り絵のような独特の描き方で魚を生き生きと描く名人です。
ただ本書では頭を左にして真横から描いた標本画しか紹介されていないのが少々残念でした。
彼が描く生き生きとした魚を鑑賞したい方は「THE FISH 魚と出会う図鑑」をどうぞ。

②飛行船にのって
出版社の内容紹介を引用します。
=====
空を飛ぶ飛行船を見たことがありますか? 
これまで多くは広告用の飛行船でしたが、誰でも乗ることができる飛行船がついに日本にも登場しました。
早く目的地に行くのではなく、空にふんわり浮かび、眼下の風景を楽しみながら空の旅ができるようになったのです。
ゆったりと空を飛び、エンジンを止めてぽっかりと空に浮かぶ。
いったいどんな感じなのでしょう? 
さあ、飛行船に乗りに行きましょう!
=====
表紙の裏には構想で終わった古の飛行船、裏表紙の裏には実際に飛んだ飛行船の姿がずらっと掲載されています。
添えられた解説を読みながらその時代を想像しました。
何だか「天空の城ラピュタ」の世界みたいです。
本書の冒頭、着陸態勢に入った飛行船がゆっくり近づいてきます。
飛行船は地上スタッフから風上に頭を向けるように誘導されつつ着陸し、固定されます。
風による揺れが落ち着いたらタラップがかけられ、乗船開始。
乗客12名が乗り込み、いよいよ2時間の遊覧飛行へと出発。
自動車くらいの速度は空ではとてもゆっくりに感じます。
乗客はシートベルトを外し、あちこちの窓からいろいろな景色がゆったり流れるのを楽しみます。
時には窓を開けて地上300mの涼しい風を感じることもできます。
まるで自ら体験しているように感じさせる素晴らしい文章です。
画家のみごとな写実画も大いに力を添えています。
乗ってみたいなあ。
それにしても、意外だったのは夜間の保管方法。
飛行船は地上にあっても浮力と重力をほぼバランスさせているため車輪に過大な重量がかかっていません。
そのため風の影響を受けやすく、毎夜スタッフが管理しているそうです。
飛行機の格納庫のようなのを用意すればいいのに、と思うのですが・・・。

③パイロットが見た雲
出版社の内容紹介を引用します。
=====
鳥のような形の雲、鯨のような形の雲……。
どうしてあんなにさまざまな形の雲があるのでしょう。
雲の上で仕事をしているジェット旅客機のパイロットは、雲をどのように見て、雲から何を知ることができるのでしょう。
=====
ジェット旅客機のパイロットによる雲の入門書です。
気温は1000mで6℃下がるため、上昇した水蒸気はやがて水に変化します。
水滴はとても小さいため、そのまま空を漂います。
水滴同士に十分距離があってスカスカでも地上から見ると雲に見えるそうです。
要は霧や靄(もや)のようなものが空にあるということでしょう。
ちなみに霧と靄の違いを調べると、霧が視界1km未満、靄が視界1~10kmだそうです。
著者は機長として乗客の心地よい乗り心地のために雲の様子から気流を推測しています。
パイロットならではの視点からの雲の記述は面白かったです。
いくつかを自分のための記録として残します。
・山が多く、四季のある日本は雲の博物館
・夕方西へ向かって飛ぶと太陽を追いかけて飛ぶため、長い時間夕陽を見ることができる
・旅客機が飛ぶ高度1万mあたりは圏界面といって雲ができない高さ
・同じ形の雲には二度と出会わない
・積乱雲はソフトボール大の雹ができるのでとても危険
ちなみにジェット旅客機って時速250kmで離陸するのだそうです。
旅客機に乗ったときの感覚では、あの短時間でそこまでスピードを上げていたとは思いませんでした。
あらためてそのパワーに驚きました。



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