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鬼平や竹鶴~私のお気に入り~

60代半ばのオヤジがお気に入りを書いています。

お気に入りその2408~竹鶴政孝パート310

2025-03-21 12:07:34 | 竹鶴
今回のお気に入りは、竹鶴政孝パート310、創業90周年記念ウイスキーです。

昨年、ニッカウヰスキーは創業90周年を迎えました。
それを記念してニッカはスペシャルなウイスキーを国内2000本、海外2000本限定販売しました。

「ザ・ニッカ ナインディケイズ」

これまでの周年記念ウイスキーは多少選択肢があったので、全部は無理でもその一部を購入して大好きなニッカのアニバーサリーを祝ってきました。
ところが今回はこの1本のみ。
その上、税込33万円は高過ぎです。
多少奮発するつもりで90周年の企画発表を待っていましたが、その価格を聞いて一度は諦めました。
でもニッカファンとして諦めきれず、多少でも値引きしたものが出品されないかとオークションサイトなどをときどきチェックしていました。
これまでは40万円、50万円くらいのプレミア価格で販売されていましたが、定価販売するところも目にするようになってきて、そろそろ定価割れして販売するところが出てくるのでは?と期待していました。
そして先日、ついに定価割れでの出品があり、5万円近く安く入手することができました。
1年遅れましたがアニバーサリーを祝うことができてほっとしています。

70周年のときに付録の復刻版竹鶴ノートが読みたくて「ザ・ニッカウヰスキー ピュアモルト35年」を購入しました。
あのころは7万円という価格に驚いたものですが、今から考えるとまだまだ安い方だったのですね。

さて今ほど例に挙げたピュアモルト35年はこれまで味わったウイスキーの中で断トツに美味しかったですが、「ザ・ニッカ ナインディケイズ」はどうでしょうか?
味わうかどうかは決めていませんが、ピュアモルト35年のときより勇気がいります。
付属の小冊子には nine decates に使われた原酒やグレーンウイスキーが物語風に紹介されていました。
一番古い原酒は1945年の余市であり、そこに宮城峡とベン・ネヴィスの原酒、宮城峡のカフェモルトとカフェグレーン、そして門司工場とさつま司蒸溜蔵のグレーンをブレンドしたそうで、まさにニッカ90年の結晶です。
ああ、味わいたい!
これら全部を香りや味わいから確かめるほどの技量は持ち合わせていませんが、味わいながらこの小冊子を読み直すのは気分が良いでしょうね。
でもピュアモルト35年を味わいながら読んだ竹鶴ノートのあの感動を超えるのは無理かな、とも思います。

取りあえず90年を祝うことはできました。
今後はというと、あと4年でマイウイスキーつくり上級者コースのウイスキーが10年をむかえ、味わうことができます。
そしてさらに5年するとニッカの100年を祝う年をむかえます。
そのとき私は74歳。
100年というビッグアニバーサリーのウイスキーを味わえる体を維持できていて欲しいものです。

以下の商品説明は自分用保存データです。
=====
90年の挑戦の歴史と、未来への誓いを込めて。
THE NIKKA NINE DECADES
1934年の創業から現在に至るまで、いつの時代も常に挑戦をつづけてきたニッカウヰスキー。
フラッグシップブランドである“THE NIKKA”の名のもと、90周年を記念するブレンデッドウイスキーを世に送り出します。
採用したのは、挑戦の歴史を彩る多種多様な原酒たち。
古くは1945年の余市モルトや設立間もない宮城峡蒸溜所で生まれたモルトから、未来を担う門司工場・さつま司蒸溜蔵のグレーンまで。
スコットランドとの深く長い絆を物語るベン・ネヴィスモルトや世界に誇るカフェグレーン・カフェモルト、かつて「ディスカバリーシリーズ」で驚きをもって迎えられたアロマティックイーストモルトなどを、まとめあげました。
どんな困難に遭っても挑戦しつづけた先人たちから情熱と技を受け継ぎ、新たな時代を築いていく。
そんな決意を込めた、歴史の節目にふさわしいチャレンジングな集大成です。
テーマは、多様性と伝承。
時代を切り拓くニッカウヰスキーを象徴するデザイン。
受け継がれてきた技と、生み出されてきた原酒の多様性。
プロダクトデザインには、そんなニッカウヰスキーの比類ない個性が映し出されています。
重厚な木製のボックスを開くと、扉内側の鏡面には初代マスターブレンダー・竹鶴政孝から現在に至る、歴代ブレンダー8人のサイン。
重なりあう着物の衿もとを模したデザインで、ブレンデッドならではの奥行きを表現したTHE NIKKAのボトルが姿を現します。
表面はシンプルにネーミングを、裏面には9つのDECADES(10年)を示すローマ数字と由緒あるニッカエンブレムを、伝統工芸とサンドブラストの技法を融合した「江戸彫りR」で刻みました。
表裏二面の彫りは極めて難しく、高度な職人技が込められています。
封緘には、6つの蒸溜所・工場の個性を6つの色で表わした市松模様の上に18の九角形を配し、美しく調和したブレンドを表現しました。

※ 江戸彫りRはマツウラブラストの登録商標です。

9つの10年の物語を記した、限定ブックレットを同梱。
創業者・竹鶴政孝から現在に至るまで連綿と紡がれてきたニッカウヰスキー挑戦の物語を、
使われている代表的な原酒の個性とともに記した限定ブックレット。
時代の荒波に揉まれながらも、ウイスキーづくりに情熱を注いだ人々の弛まぬ歩みが、THE NIKKA NINE DECADESをより味わい深くすることでしょう。

エイジの概念を超えた、壮大な挑戦。
ニッカウヰスキーが歩んできた90年を、ひとつのウイスキーとして表現する。
このかつてない挑戦には、極めて緻密なブレンド技術とクリエイティブな発想力が求められました。創業以来蓄えてきた原酒は膨大な数にのぼり、エイジの隔たりは90年近くに及びます。その中から際立つものを選び抜き組み合わせ、俯瞰してバランスの最適解を見出し、豊かな広がりと奥行きを感じる大きな調和を目指していきました。
ブレンドの骨格はモルトベースで組み上げています。
余市モルトのピート感や新樽の甘やかな香り、宮城峡モルトのフルーティーさとシェリー樽がもたらす果実味。
そして、ニッカウヰスキーの歩みに欠かせない存在であるベン・ネヴィスモルトが醸し出す、スコッチ特有の華やかさ。
これらの個性をなめらかにつなぐのが、コク豊かなカフェグレーンとカフェモルトです。
門司工場とさつま司蒸溜蔵のグレーンは、あえてその新たな個性を立たせています。
90年にわたる挑戦を受け継ぐ私たちは、これからも先人たちと同じように挑戦を積み重ねていかなくてはなりません。ニッカウヰスキーの歩みと未来に思いを馳せ、このウイスキーを味わっていただきたいと考えています。

ニッカウヰスキー チーフブレンダー 尾崎 裕美

テイスティングノート
(香り)
アップルパイやレーズンのような濃密な甘さ、トーストを思わせる香ばしい樽熟成香、穏やかなスモーキーさ、アンティーク家具のようなどこか懐かしいレトロな香り、多様な芳香が複雑に重なり合い、まるで原酒が静かに眠る貯蔵庫の中にいるような気分にさせてくれる。
(味わい)
芳醇で厚みのある樽感をベースに、シナモンを思わせるスパイシー感、ローストナッツ、ダークチョコレートのようなコク、ピートのビターさ、アプリコットジャムやメイプルシロップのような甘さを伴い、暖炉の前にいるような温もりを感じる。
(余韻)
穏やかなピート、深いコクと甘酸っぱさを伴った、重厚で心地良いビター感が長く続く。
=====



お気に入りその2375~音楽DVD

2024-11-01 12:32:27 | 竹鶴
今回のお気に入りは、音楽DVDです。

手元に音楽DVDが何枚かあります。
コンサートDVDとCDに付いてきたプロモーションビデオです。
どちらもパソコンやテレビでしか観ることができず、もっぱらカーオーディオで音楽を楽しみたい派の私にとっては困った存在です。
以前、DVDから音楽データだけを拾い出す方法をネットで調べて試したことがありましたが、コンサート全部が一つのデータファイルになっていて曲の区別がつきませんでした。
曲名リストを表示できないし、曲を飛ばすこともできず、不便だったので一回聴いただけでお蔵入りしました。
ところが先日、曲名リストを一曲一曲表示することができる方法が紹介されていたので早速試してみました。
一曲一曲手作業でタイトルを入力する手間はかかりましたが、満足のいく音楽データができました。
ようやく音楽DVDをカーオーディオで楽しむことができるようになりました。
特にコンサートDVDは生歌を楽しめるので大いに満足しています。





お気に入りその2328~竹鶴政孝パート309

2024-03-18 12:49:53 | 竹鶴
今回のお気に入りは、竹鶴政孝パート309、ウイスキーと風の味です。

「ウイスキーと風の味」はニッカウヰスキーの3代目マスターブレンダーである佐藤茂生さんが2023/6に出した本です。

内容紹介を引用します。
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本書は、1920年に竹鶴政孝がウイスキーの製造技術を習得し、日本に帰国してからの日本におけるウイスキーづくりの歴史を辿るとともに、ジャパニーズウイスキーの品質力を高めるためのブレンダーとしての創意工夫を1冊にまとめました。
=====

著者とは5年前のマイウイスキーづくり・上級者コースで同じテーブルになり、お話をお聞きしたことがあります。
実直そうな外見にたがわぬ語り口で、まさに職人・技術者というオーラを感じました。
本書は著者の人柄通り実直な文章が並んでいます。
不思議だったのは、あちこちでデジャブを感じたこと。
きっと竹鶴政孝とニッカウヰスキーに関する本をいろいろ読んできたせいだろうと思っていましたが、当ブログを著者名検索して驚きました。
2015年に著者の自叙伝が北海道新聞に11回にわたり連載されており、それを読んでいたのです。
デジャブではなく、かつて実際に読んだ文章と重なる部分があちこちにあったのでしょう。

さて本書には酒税改正に振り回されるウイスキー業界の姿が丁寧に紹介されています。
逆風の中で必死に創意工夫を重ねる姿が印象的です。
モノからコトに着目したマイウイスキーづくり企画もそのひとつ。
また逆風の中でも品質にこだわり続けてきたその先に、シングルカスク余市10年で世界一という勲章を得ることもできました。
さらに「品質のニッカ」というこだわりから社内に反対が多かったノンピートウイスキーへの挑戦。
これはハイボール人気も相まってブラックニッカクリアブレンドの大ヒットにつながりました。
ナルホド、ナルホド。
ジャパニーズウイスキーの歴史をニッカウヰスキー側から丁寧に描いた教科書のような著作です。
これはニッカ社員必読ですね。

後半はウイスキー製造の教科書です。
ウイスキーの熟成について、官能試験について、樽の材質の変遷についてなど、ウイスキーのウンチクが山ほど書かれています。
ウイスキー通、ニッカ通を自任している私ですが、このボリュームではとても頭に入りきらないので2度、3度と読みたいと思います。
バーテンダーが毎日使える実用書です。

そして最後に自身の経歴をさらりと書いています。

せっかく買ったのに1年近く寝かしていたことを後悔するくらい素晴らしく中身の濃かったです。
ウイスキーを深く知りたい方には必読書ですよ!











お気に入りその2269~竹鶴政孝パート308

2023-08-16 10:36:09 | 竹鶴
今回のお気に入りは、竹鶴政孝パート308、ウイスキーと風の味です。

ニッカウヰスキーの三代目マスターブレンダーだった佐藤茂生さんが本を書いたことを知りませんでした。
先日も行きつけの大型書店でウイスキーコーナーをチェックしたのに・・・。

佐藤茂生著「ウイスキーと風の味」2023/6/23発行

本書は地元紙の図書の紹介コーナーの片隅、北海道に関連した本を紹介するコーナーで紹介されていたのです。
よくぞ本書を紹介してくれました。
そこで紹介してくれなければ見つけることは難しかったことでしょう。

せっかくゆっくり過ごせているお盆休みなので本書が手元にあればじっくり読むことができたのにただ届くのを待つ日々となってしまったことは少々残念ですが、そんなことはどうでも良く、内容への期待の方が大きく上回ります。

まずは内容紹介を引用します。
=====
本書は、1920年に竹鶴政孝がウイスキーの製造技術を習得し、日本に帰国してからの日本におけるウイスキーづくりの歴史を辿るとともに、ジャパニーズウイスキーの品質力を高めるためのブレンダーとしての創意工夫を1冊にまとめました。
=====

佐藤茂生さんは、4年前の余市蒸溜所で開催されたマイウイスキーづくり上級者コースに参加した際に講演され、その後の会食も席が近かったため、いろいろなお話を伺うことができました。
マスターブレンダーを務めていた間はタバコを吸わず、カレーも食べなかったというエピソードやその語り口から実直な人柄が感じられたものです。

そういえば2014年12月から11回、地元紙に著者は「私のなかの歴史~ウイスキーとともに」を連載しました。
朝ドラ「マッサン」の放送を記念してのことでした。
あの時に感じたそのままの人物でした。

2代目マスターブレンダー竹鶴威さんの講演も聴いたことがありますが、柔和でユーモアがあり、著者とはかなりタイプの違う方でした。

そんなこんなを思い出しつつ本が届くのを今か今かと待っています。
こんな時間も楽しいものです。



お気に入りその2213~竹鶴政孝パート307

2023-03-24 12:05:34 | 竹鶴
今回のお気に入りは、竹鶴政孝パート307、アイラウイスキーです。

アイラウイスキー「フィンラガン オリジナルピーティー 700ml」6本が届きました。
ニッカピュアモルト(白)でアイラウイスキーの美味しさに目覚めてから、晩酌ローテーションの一角を占めていました。
製品が終売になってからは、アイラやアイランズのウイスキーで代用しています。
最近お気に入りはフィンラガン。
在庫が最後の1本になったので、余裕をもっての注文です。

購入店の商品情報は次の通りです。
=====
アイラ島のボトラーズブランド、ヴィンテージ・モルト・カンパニーのボトリング。
蒸留所名は秘密。
フィンラガンとはアイラ島にあった古城の名が由来。
淡めの色合い、ヨード香・ピート香も強め
味わいはアイラ特有のソルティーでエレガントな味わい
余韻も長め
=====

商品情報にある通り、いかにもアイラという味わいに満足していますし、何よりお手頃価格がうれしいです。
アイラの味わいは中毒性があり、数日に一度は味わいたくなるのです。

ピュアモルト(白)は、もともとアイラウイスキーを輸入していましたが、後半は余市のウイスキーだったと聞いたことがあります。
ニッカのウイスキーでアイラ風味を楽しめるならそれが一番です。
このウイスキー価格高騰の時代にフィンラガンほど安く提供することは難しいでしょうが、何とか検討していただきたいものです。
それまではアイラの独特な味わいを定期的に楽しむため、これからもニッカ以外のウイスキーを買い続けることになります。

話は変わりますが、来年(2024年)はニッカウヰスキー創業90周年です。
せっかくの周年事業ですので財布のひもをゆるくして祝いたいです。
原酒不足が続く中、どんな企画を考えているのでしょうか。
大いに期待しています。



お気に入りその2147~竹鶴政孝パート306

2022-10-15 12:43:48 | 竹鶴
今回のお気に入りは、竹鶴政孝パート306、余市蒸溜所です。

久しぶりにニッカウヰスキー余市蒸溜所に行ってきました。
行ったとはいっても予約なしのため、見学できたのはウイスキー博物館だけ。
まずはレストランでスコットランド料理を食べようと思いましたが、10組以上待つようでしたので諦めました。
ウイスキー博物館を見学してから、念のためもう一度寄りましたがやはりダメ。
売店でウイスキーを買って帰りました。

確か前回来た時はウイスキー博物館が改装中で、半分だけ見学したはず。
いつだったかな?
考えてみると3年前のマイウイスキー作り上級コースに行ったとき以降行っていなかったのです。
完成した博物館は満足度でいうと中ぐらい。
これはあくまでニッカファンとしての評価です。
ウイスキーの製造工程や歴史についてスペースをとって解説していることはウイスキーファンとして高く評価します。
ただその分、ニッカ自体の歴史についての解説スペースが狭くなってしまったことが残念です。
長い歴史の中で生み出されてきた製品の数々を時代順に展示し、その時代背景を織り交ぜつつ解説をして欲しかったです。
・・・ただそういう展示方法を喜ぶのはニッカファンだけで、一般の方は現状の方が良いのでしょうね。
ニッカのオールドボトルの展示数が激減していることがとても寂しかったです。

帰り際に売店で買った銘柄は次の3本。
①ニッカブランデーXO白
②余市蒸溜所限定ウイスキー
③宮城峡蒸溜所限定ウイスキー

①はその香りの高さがお気に入り、久しぶりに味わいました。
 現行品になって45年、変わらぬ美味しさです。

②ここでしか買えない、コストパフォーマンスに優れた逸品です。
 余市らしいハードさを秘めた味わいです。
 1本しか買えないので、あっという間になくなるのが難点です。

③宮城峡蒸溜所でしか買えなかったはずですが、今は余市で買えるのですね。
 ニッカファンを自称しておきながら、まだ宮城峡に行ったことがありません。
 そのため初めて味わいました。(と思います・・・)
 口当たりの良さと花のような香りの高さが特徴的、サラサラ飲めます。
 幻の銘酒「ザ・千葉ブレンド」を思い出しました。

なお妻はアップルワインを購入しました。
ショウガを入れて飲む飲み方が紹介されていたので試すそうです。
アップルワインはまだ味わったことがなかったので、味見させてもらいました。
昭和13年から現在まで続く伝統の味わいはどんなものか、期待して味わいました。
アップルワインにアップルブランデーを添加しているため、ただのワインとは大違い。
口当たりが良い割にはドスンときます。
度数22%ですから当然でしょう。
アップルワインとアップルブランデーの両方の長所を表現することで、飲みやすさと飲みごたえの両方を満足させるコスパに優れた逸品です。
これは他にはない個性、84年も続いた理由でしょう。

秋の行楽日和ということもありましたが、随分たくさんの人が来ていました。
早く蒸溜棟などを自由に見学できる日がくることを願っています。









お気に入りその2129~きのこの自然誌①

2022-08-31 12:56:08 | 竹鶴
今回のお気に入りは、「きのこの自然誌」①です。

世界一きのこに詳しい伝説のきのこ博士の名著で、著者のフィールドノートの一部をカラーで掲載している、という紹介文に惹かれて購入しました。
本書は今年1月に発行されましたが、冒頭の著者による「新装版によせて」は25年前の日付でした。
著者が昨年亡くなったことから、四半世紀を経ても色あせない名著を復刻して多くの方に読んでいただきたい、という出版社の熱い気持ちが伝わります。
著者のことは知りませんでしたが、牧野富太郎氏のきのこ版をイメージしつつワクワクしながら読みました。

まずはAMAZONの内容紹介を引用します。
=====
著者のフィールドノートの一部をカラー口絵で掲載
「世界中の誰よりもきのこに詳しかった"伝説のきのこ博士"の名著」藤井一至氏(土の研究者)推薦!
「地上に平和をもたらしたのは、きのこだったのだ」小倉ヒラク氏(発酵デザイナー)推薦!

ひそやかに光るきのこ、きのこ毒殺人事件、ナメクジは胞子の運び屋…
きのこ学の第一人者による魅惑のきのこエッセイ。

つくばの研究所に向かって下駄をはいて自転車をこぐ白髪頭の姿が度々目撃され、世界中の誰よりもきのこに詳しかった。
筆力の高さに定評があり、ときには筆をとってニコニコときのこの絵を描いていた。
知る人ぞ知るきのこ界のスーパースターの著書をはじめて文庫化。

■内容
新装版によせて
1きのこの形、きのこの成長
雷の落とし子/天地無用/ユダの耳/きのこに根はあるか/異常気象とショウゲンジ/マツタケ前線は南下する
2毒きのこ、薬になるきのこ
ひそやかな光/笑うきのこ/きのこ殺人事件/聖なるきのこ/ものは使いよう/ありがたいきのこ
3胞子の世界
産めよふやせよ/ひと夜の命/くさい奴/運び屋のナメクジ/お腹を空かしたチップモンク/ブタの好物
4菌糸・菌根のこと
城をきずく/山が吹く角笛/生きている化石/靴のひも/ぶくりょうつき
5きのこの栄養のとり方
シメジあれこれ/ランに食われる/落葉を食べる/由緒正しいヒラタケ/居候/きのこ糞尿譚
6きのこの分布・きのこの生態
きのこ狩り/コスモポリタン/追われるハツタケ/ヒョウタンから駒/クリのポックリ病
おわりに―きのこと菌類学
解説 藤井一至

■著者について
小川 真(おがわ・まこと)
1937年、京都生まれ。
1962年に京都大学農学部農林生物学科を卒業、1967年に同大学院博士課程を修了。
1968年、農林水産省林業試験場土壌微生物研究室に勤務、
森林総合研究所土壌微生物研究室長・きのこ科長、関西総合テクノス、
生物環境研究所所長、大阪工業大学客員教授を歴任。農学博士。
「森林のノーベル賞」と呼ばれる国際林業研究機関連合ユフロ学術賞のほか、
日本林学賞、日経地球環境技術賞、愛・地球賞、日本菌学会教育文化賞受賞。
2021年、没。
=====

読み始めて早々に知ったのはきのこの登場がそれほど古くないという事実です。
樹木が生い茂るようになった時代に倒木を分解して自然に還すという重要な役割をもって登場したのがきのこなのだそうです。
なるほど。
必要は発明の母、自然界が物質循環の必要性からきのこを生みだしました。

一番最初に登場するきのこはエノキダケ。
とても身近なきのこですが、軸だけでもとても太いものから細いものまで生育環境に応じて様々なのだそう。
一定の品質で出荷できる技術を開発した方も紹介されていました。

次は傘が天に向くことについての実験。
キノコは胞子を雨に濡らさずに放出するために傘を天に向ける努力をします。
徐々に傾けると軸をねじって対応し、それが何度も繰り返されると傘が溶けてしまったそうです。
胞子を放出できないと判断したのでしょう。
興味深かったのはサルノコシカケ。
このように軸が無いキノコを逆さまにした場合はどう対応したと思いますか?
木の反対側から新たに反対向きのキノコを出したそうです。
自身が動けない以上、これしかないのは確かです。
キノコ(子実体)は植物でいえば花であり、植物の本体にあたるのは木の中の菌糸です。
菌糸は子孫を残すため、雨に濡れると胞子を放出できないキノコを捨て、逆向きにキノコを生やす選択をしたのです。

その次はキクラゲ。
中国では木耳といい、ヨーロッパではユダの耳またはユダヤ人の耳というそうです。
乾燥キクラゲの作り方が興味深かったです。
木から収穫し乾燥させるより、木に付いたまま乾燥させる方が断然早く乾燥するそうです。
これは乾燥に菌糸も協力するからだとか。

このようなキノコについての小知識が次々と登場します。

最も興味深かったのは毒キノコのお話。
ワライタケは本当に笑ったり歌ったり踊ったりするそうです。
またベニテングタケは猛毒というほどではなく、試食は美味しかったそう。
ある人は楽しい幻覚を、ある人は苦しい幻覚を、ごく一部の人は中毒による不調を訴えたそう。
またウサギやブタはこの毒を分解することができるので平気で食べるそうです。
さらに人が美味しく食べるキノコでも昆虫が食べると死ぬものがあるとのこと。
毒とは何とも不思議で奥が深いものだと思いました。

前半はここまで。
後半については改めて書きます。





お気に入りその2098~竹鶴政孝パート305

2022-06-20 12:46:50 | 竹鶴
今回のお気に入りは、竹鶴政孝パート305、「ウイスキーを趣味にする」です。
先日、本屋さんで「ウイスキーを趣味にする」という本書のタイトルを目にしてハッとしました。
20代半ばでニッカウヰスキーのピュアモルト・ブラック/レッドに出会って惚れ込み、家飲み用にウイスキーを常備するようになり、気が付けば40年近く経っていました。
これまでニッカウヰスキーを中心にいろいろなウイスキーを味わってきましたが、趣味を聞かれて「ウイスキー」と答えたことはありません。
飲兵衛を自認するようで抵抗があったからです。
また好きなお酒を聞かれて「ウイスキー」と答えると、珍しいものを見るような目で見られることも、「趣味はウイスキー」と答えづらくしたのだと思います。
本書のタイトルはズバリ「ウイスキーを趣味にする」です。
そうです、「趣味はウイスキー」と答えることは何も恥ずかしいことではないのです。
本書を読み、抵抗なく「趣味はウイスキー」と答えられるようになりたいと思い、すぐに読み始めました。
内容紹介を引用します。
=====
専門YouTubeチャンネルが、優しく、楽しく、ウイスキーの味わい方を伝授!
数量限定でオリジナル紙製コースター付き!
※数量限定の特典につき、特典の在庫がなくなり次第終了いたします。
チャンネル登録者数 12万人!
ウイスキー専門YouTubeチャンネル「CROSSROAD LAB」が解説を担当したウイスキー入門書です。
「CROSSROAD LAB」の解説動画と連動しています(本を読むだけでも大丈夫! )。
本を読んでから動画を見てもよし、動画を見てから本を読んでもよし!
まるでBARのマスターによる、軽妙なトークを聞いているかのような解説で、初心者の方でも、ウイスキーにはまっている方でも、チャンネルのファンの方でも、大満足できる内容になっています!
【目次】
Part1
イチから知りたい!
ウイスキーの基礎知識
ウイスキーの定義から種類、ラベルの見方まで
Part2
家飲みを楽しもう
ハイボールに最適なウイスキーから
家飲み道具、透明氷の作り方まで
Part3
世界のウイスキー
日本/スコットランド/アメリカ/カナダ/アイルランド/その他観方
Part4
もっと知りたいウイスキーの話
グレーンウイスキー、カスクストレングスから
ウイスキー着色の真実や偽造ウイスキーまで
Part5
飲んでみたいウイスキー
飲み比べしたいウイスキー
=====
読み始めて気づいたのは、著者の説明ではウイスキー初心者が理解できないと思われる箇所があちこちにあることです。
もう少し詳しく説明した方が良いのにな。
と考えながらハッとしました。
本書のサブタイトルは「人気YouTuberが教えるウイスキーの楽しみ方」。
著者のYouTubeチャンネル「CROSSROAD LAB」と併せることで文字や写真だけでなく動画と音声で立体的に理解が進むようになっているのです。
これは読書の新しいカタチです。
テレビの世界では新しいカタチがどんどん進行しています。
テレビの視聴候補はこれまでテレビ局とビデオだけでしたが、今ではネットを介した動画が主役の地位を奪おうとしています。
若い世代を中心にテレビは大きく変わっていますが、本書により読書にも同様の道があることを知り驚きました。
読書は今後どういう道をたどるのでしょうか?
とても楽しみです。
・・・という話は本書の主題ではありませんのでこれくらいにして、本書の感想に入ります。
冒頭でも書きましたが40年近くウイスキーを嗜んできたためウイスキーについて多少の知識はあるつもりでしたが、本書を読んで自分が無知であることを思い知らされました。
本書から多くの知識を得ることでウイスキーの楽しみ方が広がることを感じました。
どんな知識を得たかを自分用に少し書き留めておきたいと思います。
・トワイスアップをするときのウイスキーと水はどちらも室温が望ましい。
 この記述に出会うまで冷蔵庫のミネラルウォーターを使っていました。
 室温の水を加えることで、高濃度のアルコールにより溶け込んでいた芳香がより多く解放される
 のですね。
 室温の水に替えてから美味しさが少しアップしたように感じます。
・ブレンドウイスキーはモルトウイスキーの美味しさを引き立てるようにグレーンウイスキーを
 うまく使っているので安くて美味しい。
 この記述にもハッとしました。
 これまでブレンドウイスキーはピュアモルトやシングルモルトより美味しくないという
 固定観念にとらわれていました。
 これからは本書で紹介されていたブレンドウイスキーにも挑戦したいと思います。
 特に潮の風味を感じるピート香の強めのウイスキーがブレンドウイスキー部門で何本か
 紹介されていたので近い内に味わいたいと思います。
・スコッチ・アメリカン・ジャパニーズなどの世界のウイスキーから相当な数をピックアップして
 飲み比べしたり、人気投票したりしてその味わいを具体的に紹介している。
 有名メーカーに偏ることのない評価は信頼できそうです。
 ジャパニーズ・ウイスキーのシングルモルト部門では残念ながらサントリーに軍配が上がって
 いましたが、ブレンドウイスキーやハイボールにあうウイスキーの部門でニッカウヰスキーの
 フロム・ザ・バレルが予想以上に高い評価を受けていてうれしかったです。
 まだ何本か在庫があるはずなので久しぶりに味わいたいと思います。
本書にはたくさんのウイスキーが紹介されていました。
それもそのほとんどが最新情報です。
しばらくの間、本書をバイブルとしていろいろなウイスキーを試したいと思います。
ただしニッカファンとして晩酌の主軸はニッカウヰスキーのセッションから変えるつもりはありません。





お気に入りその2093~竹鶴政孝パート304

2022-06-09 12:58:29 | 竹鶴
今回のお気に入りは、竹鶴政孝パート304、塩味を感じるウイスキーです。
「フィンラガン オリジナル ピーティー 40度 700ml」
商品説明を引用します。
=====
フィンラガンは非常に変わったシングルモルト。
ヴィンテージモルト社のボトリング。
アイラにあるどこかの蒸留所のシングル・モルト。
どの蒸留所かは明らかにされていない。
そのため「秘密のアイラモルト」と呼ばれています。
フィンラガンとはアイラ島にあった古城の名。
その近くの蒸留所のモルトを使っているとのこと。
どの蒸留所かを想像しながらじっくり味わって飲むのがこのモルトの飲み方。
強烈なヨード香、そしてピート香。
味はスモーキーで独特の塩辛さの中にフルーティでエレガントな味わい。
=====
商品紹介の最後の2行に魅力を感じ、味わうことにしました。
なぜそこに魅力を感じたのかは、これまで味わったニッカのウイスキー2銘柄が関係しています。
1銘柄目はピュアモルトホワイトです。
今となっては昔話となってしまいましたがピュアモルトホワイトを晩酌酒にしていたことがあります。
強いヨード香とピート香が特徴でアイラらしい癖になる味わいでした。
発売当初はアイラ島から原酒を輸入していましたが、後半は余市蒸溜所の原酒を使っていました。
500mlボトルだったため箱で買ってもすぐに飲み切ってしまった覚えがあります。
その後終売になり、後継銘柄もないため、仕方なくアイラやアイランズのウイスキーを時々味わってきました。
中ではラフロイグとタリスカーがお気に入り。
ラフロイグはサントリーが輸入しているのでニッカファンとしては遠慮しつつ味わってきました。
2銘柄目はシングルモルト北海道12年です。
ニッカのオールドボトルコレクションのひとつです。
創業50周年で発売された国産初のシングルモルトウイスキー。
発売当初でさえ1万円もした上、その後プレミアがついたため何本も入手することはできません。
これまで2本入手し1本を味わいました。
余市らしい重厚な味わいは納得ですが、何といっても塩味を強く感じることが特徴的でした。
その後塩味を感じたのは「キングスランド」くらいです。
この塩味もアイラ同様、癖になる味わいのひとつでした。
ということでフィンラガンの強いヨード香とピート香、そして塩味はお気に入りの2銘柄を連想させ、味見する前からお気に入り銘柄としての期待感に溢れていました。
そしてついに味見・・・。
香り、味わい共に商品紹介の通り。
ピート香と塩味がもう少し多いとうれしいのですが、この辺りで止めておくのがエレガントというものでしょう。
口当たりの良さはピュアモルトホワイトの後期版(余市版)と似ています。
いろいろな飲み方を試した結果、最近は晩酌の一杯目にツーフィンガーのトワイスアップで楽しんでいます。
その後、ニッカのセッションをワンフィンガーのトワイスアップでいただき、締めとしています。
試し飲みをしている間に残りが心細くなってきました。
これからも残りを気にせずに楽しむためには在庫が必要です。
取りあえず6本を注文しました。
送料込みで1本当たり2500円台とは実に財布に優しい!
長い付き合いになりそうなウイスキーと出会うことができました。
でもこの手のウイスキーはニッカさんが出してくれると一番嬉しいのですが・・・。




お気に入りその2078~竹鶴政孝パート303

2022-05-04 13:11:38 | 竹鶴
今回のお気に入りは、竹鶴政孝パート303、晩酌ウイスキーです。

晩酌で飲んでいるウイスキーのお話です。
ニッカウヰスキーのセッションを2箱(12本)在庫したのはいつのことだったでしょうか。
香りも味わいもいい素敵なウイスキーでとても気に入っています。
先日遊びに来た息子が最近は晩酌でウイスキーハイボールを飲んでいるというのでセッションを持たせたら、とても香りが良くて美味しかったとすっかり気に入ったようです。
周囲の酒飲みにウイスキー党が少ないので、貴重な仲間が増えました。

飲み手が増えたら在庫切れの心配も出てきたのでまたまとめ買いすることにしました。
久しぶりにオンラインショップをあちこち覗くと、セッションはそれなりの価格ですが、以前当たり前のように飲んでいた余市や竹鶴が一段も二段も上の価格帯なのでなかなか手が出ないことを改めて実感しました。

ショップによっては余市・宮城峡・竹鶴の3本セットを安く販売しているところもあり、今回はセッション以外も混ぜて9本をまとめ買いしちゃいました。

ということで久しぶりに竹鶴を味わいました。
これまでセッションの香りと味わいに満足していましたが、竹鶴のハイクオリティを思い知ることになりました。
香りだけでしばらく楽しめますし、いつものテュワイスアップより水を減らして味わいもじっくり楽しみました。
セッションくらいの価格帯で竹鶴が楽しめる時代が再びやってくることを願いつつ。