鬼平や竹鶴~私のお気に入り~

60代前半のオヤジがお気に入りを書いています。

お気に入りその2025~サケの絵本

2021-04-30 12:39:58 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、サケの絵本です。
先日北海道新聞の夕刊で知床博物館が絵本「サケの長い旅」を発行したことを知りました。
同博物館のフェイスブックによる内容紹介は下記の通り。
=====
新刊詳細
[価格]¥1,200 (税込)
[作成者]三浦一輝(文)・安斉 俊(絵)
[発行年]2021
[ページ]12pp(本文10P)
斜里町でも重要な水産物であるサケ。
秋になると知床の川でもたくさん遡上してくる姿を見ることができます。
そんなサケは、生まれた川から遠く離れた海外の海まで旅をして再び生まれた川に還ってきます。
サケの一生や自然界での役割を、鮮やかに描かれたイラストでわかりやすく学べる絵本です(サイズ:A5判変オールカラー、紙:NEWDV185 kg、角は丸く加工してあります)。
=====

限定700冊とのこと。
電話するには遅い時間でしたが、メールでも注文を受け付けていたので大急ぎで注文しました。
届いたのはぶ厚い紙で制作された小さな絵本。
いかにも頑丈そうな作りは知床らしい無骨さを感じました。
わずか10ページのためすぐに読み終えてしまいました。
気が付けば表紙、裏表紙をじっくりながめ、何回か読み返していました。
内容を改めてご紹介します。

春、卵から孵ったサケの稚魚はお腹の栄養を吸収し終えると川を下り、長い長い旅に出ます。
太平洋に出て、カムチャッカ半島を越え、ベーリング海とアラスカ湾を往復しながらエサをたっぷり食べて大きく成長します。
大人になったサケは生まれた川に戻って卵を産み、間も無く一生を終えます。
死後その体は山の生き物たちの大切な食料となり命は循環します。

まさにサケの一生と自然界での役割を学ぶための絵本です。
たくさんの子どもたちに読み聞かせて欲しいけれど700部は少なすぎ。
増刷しなくてはならなくないくらい注文が殺到して欲しいものです。


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お気に入りその2024~丸山茂徳2

2021-04-28 12:37:49 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、丸山茂徳2です。
youtubeで偶然観た動画「全地球史アトラス」がとんでもなく面白かったことからそのガイドブックを読みました。
「地球と生命の誕生と進化 <全地球史アトラス>ガイドブック」
本書の感想を書く前に、冒頭で観た動画の解説が東京工業大学のHPにあったので引用します。
=====
文部科学省科学研究費補助金・新学術領域研究「冥王代生命学の創成(2014~2019)」(課題番号2605)では、これまで未解明の問題であった「地球と生命の起源」を解明する研究に取り組んできました。
本研究によって、東京工業大学地球生命研究所の主任研究者・丸山茂徳 特任教授(所属・理学院)および情報・システム研究機構 国立遺伝学研究所の黒川顕教授らの研究グループは、生命誕生の場および生命の起源、進化に関するこれまでの定説を覆す新たな仮説を提案してきました。
この新仮説をわかりやすく専門外の方々に紹介することを目的として、「冥王代生命学の創成」研究チームは、有限会社ライブの上坂浩光氏とともに、動画「全地球史アトラス」を制作し、
(中略)
最新の研究成果と、新たな仮説が物語る地球と生命の歴史を、地球の誕生、生命の誕生、そして人類の誕生から地球の未来までの進化を含めてご覧いただけます。
=====
ナルホド、あの興味深い動画は文科省の補助金を使って6年がかりで制作されたものだったのですね。
そして地球と生命の起源、進化に関する定説を覆す新たな仮説を提案したもの。
これが定説ではないということを念頭に入れて観なくてはいけなかったようです。
続いてガイドブックについて出版社の内容紹介を引用します。
=====
いかに地球そして生命は誕生し進化してきたかを知ることは、人類の存在理由を考える知的な冒険だ!
命あふれる「地球」はどうやって誕生してきたのか。
宇宙の誕生から天の川銀河、太陽系、地球の形成、そして生命の誕生までを“最新学説”を駆使して解説!
なぜ私たちが存在しているのか。
大きな謎を解き明か!
地球科学の最新情報がビジュアルとチャートでよくわかる!
=====
内容紹介の冒頭に魅力的な言葉が出てきました。
「いかに地球そして生命は誕生し進化してきたかを知ることは、人類の存在理由を考える知的な冒険だ!」
惑星が誕生し、生命が生まれ、やがて生命が死滅し、惑星が恒星に飲まれ消滅します。
広い宇宙のあちこちで日常的に起きていることとはいえ、自らの星のこととなれば気になります。
内容紹介の通り、ついつい人類の存在理由を考えたくなります。
「百億の昼と千億の夜」では、宇宙の歴史そのものが大いなる存在による実験に過ぎなかったとしています。
「火の鳥」ではナメクジのような生物が高等進化の末に滅びる場面が、大いなる存在から見ると取るに足らないこととして描かれています。
「スタートレック」では機械生命体が既存の生命体を凌駕しつつある世界を描いています。
本書は地球や生命の誕生と進化について、最新学説を俯瞰科学でつなぎ合わせることで定説とは異なる新たな視点で解説しています。
生命の誕生は、自然原子炉と間欠泉、強酸性の海の作用によるものだとしています。
いつどこに落ちるか判らない雷に源を求めるよりも、同一箇所で繰り返し高分子が生成されていく可能性を感じます。
他にも興味深い生命進化の過程が語られています。
地球に2度あった全球凍結で生物の進化が進んだこと。
2回あった酸素濃度の急上昇に合わせて生命体のサイズが100万倍ずつ巨大化したこと。
生きているとは、水の中でイオン化した物質が電子をやりとりし続ける非平衡状態であり、死とは電子のやりとりが止まった平衡状態をいうこと。
生物は環境の大変化により何度も何度も絶滅の危機を迎えたが、その度にわずかずつ生き残り、環境に適した進化を遂げ現在の繁栄を迎えた。
本書で一番期待したのは動画の「生命の未来」編を補足する情報を得ることでした。
ところが動画のナレーションを活字にしただけのもので大いに落胆しました。
本書が地球と生命の誕生とこれまでの進化について新学説を駆使して描いたことには素人を納得させる力を感じました。
その勢いで未来についても納得させる情報を提供して欲しかったです。
とはいえ全体的には動画のガイドブックとしての役割を十分果たす出来栄えだったと思います。
丸山先生には、地球と生命の近未来から遠い未来までを詳しく描いた著書をお願いしたいです。


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お気に入りその2023~竹鶴政孝パート296

2021-04-26 12:47:10 | 竹鶴
今回のお気に入りは、竹鶴政孝パート296、ベン・ネヴィスです。
買い物のついでにお酒売り場をのぞいたらベン・ネヴィス・シングルモルト10年が1本だけありました。
最近はウイスキーといえばセッションばかりなので、久しぶりに違う味わいを楽しむことにしました。
裏のラベルを読みつつ晩酌。
 ベン・ネヴィスが山の名前だと知っていたけど、スコットランド最高峰だったのか。
 蒸溜所はハイランド西部にあるのか。
などとニッカファンにあるまじき無知を恥じつつ、香りと味わいを楽しみました。
裏のラベルにはテイスティング・ポイントも書かれていました。
「ソフトでコクがあり複雑な風味。華やかさの中にわずかな潮とスパイシーな香り。スムースでバランスのとれた味わい」とありますので早速確認しました。
香りは弱めです。
「華やかは」言いすぎかな。
味わいも控えめ。
「スムースでバランスがとれている」というのはその通り。
ただ味わいの中に潮とスパイシーさを感じます。
ウイスキーの味わいに潮を感じたのは久しぶり。
これまでで一番強く潮を感じたのは1987年発売のシングルモルト北海道12年でした。
驚くほどしっかりと潮を感じる、とても美味しいウイスキーでした。
10年ほど前まではヤフオクで1万円ほどで入手できたので、贅沢をして何本か空けましたが、今はゼロがひとつ増えてしまってとても手が出ません。
懐かしい潮味を思い出させてくれただけでもベン・ネヴィスを選んだ価値があります。
またウイスキーにスパーシーさをこれほど感じたのはベン・ネヴィスが初めてかもしれません。
潮味もスパイシーさも程よくスムースに味わえる大人のウイスキーで、とても美味しいです。
なお冒頭で「最近はセッションばかり飲んでいる」と書きました。
竹鶴シリーズがないので仕方なく飲んでいるように思われたかもしれないので誤解を解くために説明しますが、セッションは香り高く、味わい深い銘酒です。
竹鶴シリーズなき後もニッカファンを満足させ続ける存在です。
原酒不足の中で「品質のニッカ」を維持し続けるのは大変だと思いますが、増産効果でゆとりが出るまで頑張ってください。
おまけとしてサントリー知多。
ライバルメーカーの酒は飲まない主義ですが、贈りものとしていただいたのでやむを得ず味わいました。
原料の筆頭にグレーンとあったので、さほど期待しませんでした。
ところが香りが高く味わいが深くかつ余韻の広がりに驚かされました。
これは旨い。
この大変な時期にとんでもないものを出していたのですね。
流石は世界のサントリー。
セッションと知多を味わうだけでジャパニーズウイスキーの未来が明るいことを確信できます。

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お気に入りその2022~たくさんのふしぎ9

2021-04-23 12:50:03 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、たくさんのふしぎ9です。
身近なところに意外な“ふしぎ”があるものと感心した3冊をご紹介します。
この3冊はどれもおすすめです。

①ひと粒のチョコレートに
出版社の内容紹介を引用します。
=====
口の中でさっととけて、おいしさが広がるチョコレート。
その秘密は、原料のカカオの油が持つふしぎな性質にありました。
チョコレートは美しい油の結晶なのです。
しかしその性質ゆえに、チョコレートが生まれるまでには長い歴史がありました。
ミクロの世界から、舞台は古代アステカ、ヨーロッパへ。
壮大な物語が始まります。
=====
身近なチョコレートにこんな秘密があったとは!
面白くてためになりました。
・25度で溶ける食用油はカカオ油だけ
 舌の上で溶けるチョコの滑らかな口当たりは独特
 だからチョコはお菓子の王様!
・カカオ油は冷やし方により6種類の結晶がある
・チョコは一番おいしい結晶で作られている
・チョコの表面に現れる白い粉はブルーム※といわれる
 ※花が咲くという意味
 一度溶けて冷え、違う結晶になると現れ、これが出ると味が落ちる
・テンパリングという複雑な冷やし方をすると理想的な結晶に戻すことができる
・カカオはアマゾン川源流域が原産地
・氷河期でもここが熱帯のままだったため、カカオは生き残ることができた
・この地の王族の飲み物にしていたがスペイン人によりヨーロッパにもたらされた
・とても手間をかけて飲み物にしていたため、ヨーロッパでも一部の貴族しか
 飲めなかった
・オランダのヴァン・ホーテンが改良したおかげで多くの人が飲めるようになった
 これがココア
・ココア製造のコツは、カカオ豆から油を半分ほど抜くこと
・このときに余ったカカオ油を活用したのがチョコレートだった!

②街のネズミ
出版社の内容紹介を引用します。
=====
こちらを見つめるつぶらな黒い瞳。
表紙にいる2匹のネズミは、東京の繁華街に棲むドブネズミです。
彼らは私たちの近くに棲んでいますが、その姿を見かけることはあまりないはず。
著者は何時間も街にたたずみ、カラスに襲われる劇的な瞬間やどこかユーモラスなしぐさなど、驚くような写真を撮影しました。
意外と知らないネズミの世界、ちょっとのぞいてみませんか。
=====
ネズミは世界に1000数百種類もいます。
カピパラのように巨大なものまでいるのですから納得です。
その中で東京の街中に住むネズミはイエネズミで、大きい方をドブネズミ、小さい方をクマネズミといいます。
ドブネズミは街中で見かけるネズミ、クマネズミはビルの中で暮らしていてあまり見かけないネズミという特徴があります。
本書には街中で目にするドブネズミの多彩な姿が収められています。
ハトに追い払われるネズミというのは初めて知りました。
次はカラスに食べられるネズミ。
カラスは猛禽類ではないので動き回るネズミを捕まえることは苦手だそうで、車に轢かれたネズミ食べていたようです。
あとがきに面白い出来事が書かれていました。
著者は3匹のネズミが大騒ぎしているのに遭遇します。
どうやら2匹が1匹を追っているようです。
その内追われているネズミが著者の足元に走り込んできました。
追っていた2匹はしばらく様子を見た後、姿を消し、足元のネズミは安心して離れて行きました。
危機を脱するため、無害そうな人間を利用したのです。
街のネズミはこうした知恵を屈指して都会で逞しく暮らしているのですね。

③ノラネコの研究
出版社の内容紹介を引用します。
=====
アフリカの草原やアマゾンのジャングルへ行かなくても、動物の観察はできます。
たとえば近所のノラネコ。
ネコのあとを1日こっそりついていったら?
ゆかいな動物行動学入門の本。
=====
ネズミといえばネコがセット、ということで選びました。
ヤマネコの研究者でもある著者がノラネコの一日を観察しています。
ノラネコの後を追い、どんな行動をするかをじっくり観察して、ネコたちが8つのルールに従って暮らしていることを知りました。
・ネコ同士は目を合わせない。
・ネコの近くを通る時は遠回りをして通る。
・休み場や食事処にネコがいたら待つかあきらめる。
・体臭やオシッコで自分の存在をアピールするが、フンは一度埋めた後、臭いを確認して再度土をかけて念入りに臭いを消す。
などなど。
最後にネコの一日の行動をグラフにしてまとめています。
一日の間に睡眠を何度かとり、合計時間がとても長いことに驚きます。
まさに語源の通り「寝る子」です。
本書は研究結果が素晴らしいだけでなく、絵も素晴らしいです。
イラストレーターの描いたネコの仕草の自然なこと。
ネコ好きの方にぜひ読んでいただきたいです。




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お気に入りその2021~納車

2021-04-21 12:54:44 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、納車です。
先日私の車が納車されました。
「新型ノート e-power 4WD」
キムタクがCMで乗っているやつです。
かなり前に申し込んでいたのですが半導体不足のため遅れたそうで、営業さんが「第一号ですよ」と価値を高めるような言葉を添えてくれました。
ところがこちらはあまり車に興味がないため、曖昧に相槌を打つだけ。
車は移動の手段であって最低限動けば中古車でも良い、という考えなものですから。
ただ妻が車好きのため、こだわりが強いのです。
わが家では二人で移動するときは妻の車で妻がハンドルを握ります。
したがって妻の車がメインで、私のはセカンドカー。
営業さんとの打合せも妻が担当。
取りあえず事前情報は「ノート」「e-power」「4WD」「オーディオにCDが入らない」ということのみ。
納車の日まで何色の車なのかさえ知りませんでした。
ノートはこれで3台目。
ご時世に合わせハイブリッド車になりましたが、外見がそんなに変わらないなら操作方法も大きく変わらないだろうと思っていたら随分違っていて驚きました。
そのため操作説明も長い長い。
前進・バック・パーキング・サイドブレーキという基本操作からして違いすぎ。
これは慣れるしかなさそうです。
応用操作も説明してくれたけど忘れるだろうな・・・。
そういうのはできるだけ使わないつもりですが、もしどうしても、という時は妻に教えてもらうことにしましょう。
使いもしないたくさんの機能のために高額のマイカーローンを払うのはもったいない!
と妻には内緒で心の中で叫びました。

問題はカーオーディオ。
「CDが入らない」「HDDが内蔵されていない」
ということでスマホ対応なのだそう。
私、ガラケーなんですけど・・・。
幸いUSBメモリで代替可能。
USBメモリを挿し、聴きたい曲を選択すると、再生することができます。
今はパソコンの音楽データをMP3に変換してUSBメモリに移しているところ。
ちょっと煩わしいですが、ドライブ中にどれを聴くかを考えるのは楽しいものです。

問題がもうひとつありました。
サイドブレーキをかけないとテレビが映らないことです。
これまでは信号待ちなどで停車するとすぐに映ったのですが・・・。
残念ですが、おかげで運転に集中できる、と良い方にとらえることにします。

それにしてもまだ還暦を過ぎたばかりなのに時代についていけていない感をすごく感じています。
お年寄りが新しいものを受け入れられなくなる状況が身に染みて判ります。
老け込むにはまだ早いので何とか食らいついて行きたいものです。
今年観始めたばかりのAMAZONプライム・youtubeのように、きっと便利で良いものなのでしょうからその辺りを享受したいものです。
そのうちにガラケーが無くなるそうです。
そのときはスマホをはじめ、ツイッターやライン、インスタグラムをあまり苦労せずに使いこなせるようになればいいな・・・。




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お気に入りその2020~キュヴィエ

2021-04-19 12:51:46 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、キュヴィエです。
フランスの博物学者キュヴィエは超有名。
荒俣宏氏の著作に名前が登場する回数はトップクラスだと思います。
荒俣氏の「世界大博物図鑑」で代表的な博物画を鑑賞できるとはいえ、いつかはキュヴィエの著書で直に鑑賞したいと思っていました。
先日、ヤフオクにキュヴィエの「Animal Kingdom」が2冊セットで出品されました。
2冊合わせて100枚以上の博物画が鑑賞できるそう。
入札に参加しましたがあっという間に更新され落札できませんでした。
フランスの二大博物学者の一人の代表的著書ですから高値は当然と早々に諦め、深追いはしませんでした。
代わりにお気に入りの博物画を何枚か入手して鑑賞しようと思い、ヤフオクで当時物を探しました。
鳥と昆虫、クモ、エビが数枚ずつ出品されていました。
どれもお手頃価格。
気に入ったのを2枚入手しました。
出品者の方の商品説明には、描かれた種の解説が詳しく書かれていました。
記録としてここに引用させていただきます。
=====
1837年にイギリスで出版されたGeorges Cuvier著「Animal Kingdom」の一葉です。
タイトルの一部を抜粋します。
1.Gryllus serveillei.(=Eneoptera surinamensis)コオロギ科 エネオプテラ属
3.Gryllotalpa didactylus.(=Neoscapteriscus didactylus)ケラ科 ネオスカプテリスクス属
7.Locusta erythrosoma.(=Ruspolia nitidula)キリギリス科 ルスポリア属
8.Pneumora inanis. セミバッタ科 プレヌモラ属
9.Acrydium tarsatum.(=Zoniopoda tarsata)カタハダバッタ科 ゾニオポダ属
鋼版画に手で彩色されています。
解剖学を学んだキュヴィエらしく特徴ある部位の拡大図も見られます。
商品は180年以上前の物で、綴じ穴やわずかな汚れがありますが概ね良い状態です。
Size 21.5cm x 13.5cm
=====
1837年にイギリスで出版されたGeorges Cuvier著「Animal Kingdom.」の単葉です。
タイトルは
1.Palaemon squilla.Lin.(=Palaemon adspersus.) テナガエビ科 スジエビ属
2.Athanas nitescens.Leach. テッポウエビ科 ムラサキエビ属
3.Pasiphaea sivado.Risso. オキエビ科 シラエビ属
鋼版画に手で彩色されています。
解剖学を学んだキュヴィエらしく特徴ある部位の拡大図も見られます。
商品は180年以上前の物で、汚れなどはほとんどなく良い状態です。
Size 21.5cm x 13.7cm
=====
10数枚の中からこの2枚を選んだポイントは次の通り。
・図が上手であること
・部分拡大図が添えられていること
・手彩色があまり雑でないこと
180年以上前のものにしては保存状態がとても良いです。
バッタやエビの細部まで実に丁寧に描かれています。
手彩色のズレもほとんどありません。
何より所狭しと描き加えられた部分拡大図の細密なことに感心しました。
種の同定に役立てて欲しいと願い、時間をかけて観察して描いたことがうかがえます。
現代の図鑑にはカラー写真だけが載っており、こういう配慮が足りないと思います。
期待した通り、科学と芸術が融合した正確かつ美しい博物図でした。
いずれは額装して飾るかもしれませんが、とりあえず浮世絵などの入ったファイルに収めました。
今回の件で美しい博物画を鑑賞するためには、高価な書籍を無理して購入するのではなく、数枚を厳選して購入する方が良いのではないかと考えるようになりました。


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お気に入りその2019~たくさんのふしぎ8

2021-04-16 12:04:19 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、たくさんのふしぎ8です。
先日のヤフオクは6冊入札して2冊しか落札できませんでした。残念。
落札できなかった巻は、その内にまた出品されるでしょうから入札参加したいと思います。
ただそれだけ価値を認めている方が多いということで、入手できなかったことが何だかうれしいです。
今回の感想は2冊では寂しいので、AMAZONで購入したのを加え3冊です。

①浜辺のたからさがし
出版社の内容紹介を引用します。
=====
砂浜で拾った貝がらや木の実、外国の文字つきのペットボトルなど出発地を調べて発見……
浜辺は思いがけない所とつながっているんだ!
=====
お気に入りの画家・松岡達英さんの作画ということで選びました。
細密に描かれているだけあって、浜辺に打ち上げられたモノに時代を感じました。
本書が発行された1993年は、コーラの空き缶や一斗缶が目につくところをみると、プラスチック製品がまだ少なかったようです。
鉄やガラスならやがて自然界に戻ります。
問題はプラスチック製品。
砂浜に打ち上げられた生き物の死骸には、胃の中がプラスチックでいっぱいだったり、体に釣り糸が絡まっていたりしました。
プラスチック製品は自然界に戻らないことを問題視していました。
本書の発行は30年近く前。
現在ではマイクロプラスチックを筆頭に世界的に大問題になっています。
早期に解決できなかったことが残念です。

②皮をぬいで大きくなる
出版社の内容紹介を引用します。
=====
トンボやアゲハ、アメリカザリガニに教えてもらって、すばらしい生まれ変わり、脱皮の神秘を体験しましょう。
=====
昆虫大好き!の奥本大三郎は脱皮をどう紹介したでしょうか?
ワクワクしながら読みました。
ところがあまりに簡単な内容にがっかり。
「たくさんのふしぎ」シリーズは小学生向けだけれど、かなり詳しい解説が当たり前であることを著者は知らなかったのでしょう。
期待が大きかっただけにとても残念でした。
昆虫好きの少年たちはどんなに落胆したことでしょう。
ちなみにザリガニは脱皮すると1.3倍に大きくなるそうです。
でもこれだけだと欲求不満です。
脱皮の不思議だけでなく、変態の不思議についても簡単に解説している本を読みたくなりました。
探してみることにしましょう。

③南米アマゾン 土地を食う動物たち
出版社の内容紹介を引用します。
=====
アマゾンの熱帯雨林に、動物たちが集まる不思議なところがあります。
ただのぬかるみにしか見えないその場所の近くに、写真家は仮小屋を建てて観察を始めました。
すると朝から入れ替わり立ち替わり、様々な動物たちがやってきて土を食べ始めます。
インコにシカ、サルにカエルにバク……
その迫力ある姿を写真でお届けします。
=====
コルパと呼ばれるぬかるみの土を食べに多くの生き物が訪れます。
内容紹介で紹介された動物たちの多様さに驚きましたが、最後に登場したのはナマケモノ。
深夜誰もいない時を見計らってゆっくりと時間をかけて食べに来たのです。
貴重なミネラルが含まれているからと言われていましたが成分分析をしたところ周囲の土との違いは認められなかったそうです。
捕食の危険を冒しても食べなくてはならない土の秘密はまだ解き明かされていなかったことが本書で一番の驚きでした。
まさに(たくさんの)ふしぎに触れた瞬間でした。


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お気に入りその2018~近況

2021-04-14 12:39:43 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、近況についてです。
最近の小さなお気に入りをまとめて近況報告します。

①山菜採り
 といっても偵察に行っただけですが。
 札幌の根雪が無くなり2週間ほど経ったので、近所のポイントに様子を
 見に行きました。
 うまくいけば収穫できるかも、という淡い期待もありました。
 車で15分ほどの場所なのに、あちこちに雪が残っています。
 3週間ほど前の景色みたいで何だか不思議。
 念のためポイントまで行くと、雪解け水がたっぷり溜まっています。
 あの状況ではあと2週間はかかりそうです。
 後日のお楽しみにして帰ってきました。
 帰り道、今年初のモンシロチョウを見ました。

②CD鑑賞
 レンタルCDが届き、早速鑑賞しました。
 さだまさし「存在理由」、島津亜矢「SINGER7」の2枚。

 「存在理由」
  中村哲医師を歌った「ひと粒の麦」を何度も何度も聴きました。
  「診療所よりも一筋の水路が欲しい」
  「薬で貧しさは治せない」
  「私に出来ることを為せば良い」
  志半ばで銃弾に倒れた中村医師の思いが胸に響きました。
  さださん、素敵な歌にしてくれたありがとう。

 「SINGER7」
  歌怪獣・島津亜矢の新作をじっくり鑑賞しました。
  15曲全て、タイトルを目にしてもどんな曲か分かりませんでした。
  でも聴いたことのある曲ばかりでした。
  一番気に入ったのは「Hero」。
  安室ちゃんが歌っていた曲で前回のオリンピックで何度も
  流れていたっけ。
  これまでのSINGERシリーズでは演歌調のうなりが入ると気になりましたが、
  今回は入っていなかったので、聴きやすかったです。
  このシリーズは長く続けて欲しいです。
  次回作も楽しみにしています。

③スコッチブロス
 スコットランドの家庭料理・スコッチブロスを久しぶりに作りました。
 羊肉・ニンジン・タマネギ・ジャガイモが浸るくらい水を入れて煮るだけ。
 味付けは塩のみ。
 最後にタイムで香りづけをして出来上がり。
 これが美味しくて、定期的に食べたくなるのです。
 我が家ではオヤジの味となっています。
 たまたま立ち寄った息子も久々の味わいを楽しみました。

④晩酌
 前述のスコッチブロスのお伴はやはりウイスキー。
 たっぷり在庫しているニッカのセッションを心置きなく味わっています。
 実に美味しいです。

 先日TVで日本清酒の女性杜氏・市澤さんを特集していました。
 妻と地酒屋さんに行ってその杜氏の酒を買ってきました。
 誕生日プレゼントだそう。
 ありがとう。
 早速味見。
 香り弱目、味わい深く、後味スッキリという飲み過ぎ注意のお酒でした。
 
 
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お気に入りその2017~丸山茂徳1

2021-04-13 12:15:19 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、丸山茂徳1です。
先日youtubeで「全地球史アトラス」という番組を観たら、とんでもなく面白かったです。
(または「地球そして生命の誕生と進化」というタイトル)
1時間ほどの番組で、地球が宇宙のチリから誕生するところから太陽に焼かれて消滅するところまでを一気に紹介していました。
一番面白かったのは最終章。
人類や地球の未来が克明に描かれているところでした。
=====
自己複製可能なAIロボットが人類の限界を超えて進化する。
人工生命体は銀河に進出する。
異次元世界へ移動する技術が開発され、時空を超えた世界を認識する。
こうして生物としての人類が役目を終えることは生命進化の必然。
地球は生命が住めない星になり、やがて太陽に焼かれる。
=====
「異次元世界への移動」の辺りは、科学を逸脱気味な気もしますが、大胆な仮説として受け止めました。
45億年前の太陽系誕生から80億年後の地球の消滅まで、延べ125億年。
それをわずか1時間で紹介するのですから走り過ぎ。
もっと詳しく知りたい、というシーンがいっぱいありました。
ということでこの作品の関連図書があるのではないかと思い探すとすぐに見つかりました。
「地球と生命の誕生と進化 <全地球史アトラス>ガイドブック」
著者の名を見てナルホドと思いました。
俯瞰科学の提唱者、丸山茂徳教授。
丸山先生が最先端の科学理論を融合することにより導き出したのがこの全地球史だったのです。
であればフィクションではなく科学的根拠があり、信頼できます。
本を取り寄せて早速読むことにします。
丸山先生の本は久しぶり。
楽しみです。



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お気に入りその2016~ポケトーク

2021-04-09 12:15:25 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、ポケトークです。
久しぶりにポケトーク(翻訳機)を出したら充電が切れていました。
そこで充電しながら使おうとしなしたが、電源コードをつないだままでは起動しません。
結局その晩は充電のみで、翌日使いました。
充電式の機器で充電が切れたときに電源コードをつないで使えるか使えないかはメーカーさんによって二分されるようです。
たとえば電気カミソリ。
パナソニックのは髭剃りの途中で充電が切れても電源コードをつなげば充電しながら髭を剃ることができます。
ところがブラウンのは電源コードをつないでいる間は動作せず、ある程度充電した後に電源コードを抜いてはじめて髭を剃ることができます。
充電についてはパナソニックの方が便利ですが、剃りあがりはブラウンの方が気に入っています。
・・・と、ここまで書いて思い出しました。
入浴中に充電中の電気カミソリを使っていて手を滑らせて湯に落とし、感電死した人がいるそうです。
それを防ぐためにブラウンは充電中に使えない構造にしたのかもしれません。
というのはどうでもよく、今回はポケトークで読んだ3冊の話です。

①ロバート・サブダ「The Movable Mother Goose (Mother Goose Pop-Up)」
ポップアップ絵本の巨匠ロバート・サブダの絵本を何冊か持っていますが、すべて名作です。
いつも多彩で大胆なポップアップ技術に驚かされ、楽しみながら読んでいます。
先日、邦訳されていない「マザーグース」こそがサブダの傑作!というカスタマーレビューを目にしました。
これまでの作品を超える作品が翻訳されずに残っていたとは!
私にはポケトークという強い味方がいますし、「マザーグース」はまだ読んだことがないこともあり、この機会に読むことにしました。
古書なので全てのポップアップを点検しました。
2、3か所動きが悪いところがありましたが概ね良好。
絵と色彩はとにかくキレイ。
翻訳は難解でした。
ポケトークは単語や文章を翻訳することを目的にしており、詩を翻訳することは想定していないようです。
ぶつ切れの訳語が並ぶだけで理解が困難でした。
AIが詩の意味合いを上手に翻訳できるようになるのはまだ先のようです。
こうして初めてのマザーグースは内容をあまり理解できずに終わりました。
残念。
今後のポケトークの進化に期待します。

②INSECTS Etc.
Bernard Durin さんが描いた大きくて細密な昆虫画をたっぷり楽しむことができる画集です。
大きな紙面に一匹ずつどーんと描かれています。
中でも金属光沢がある昆虫の輝きは実に見事。
どうやって描いたのかな?とシゲシゲと観察。
すっかり見惚れてしまいました。
ちなみにこの画家はフランスの方で1988年に44歳の若さで亡くなっています。
たくさんの作品を残してもらえずとても残念です。
なお解説文はページ幅いっぱいに小さい活字で印刷していたため、ポケトークのカメラ翻訳で焦点を合わせるのがかなり難しかったです。

③Durin's Kafer(Durinの甲虫)
Bernard Durin さんの昆虫画集第二弾。
この本を見つけたときはうれしかったです。
ヤフオクのサンプル写真では「INSECTS Etc.」と重複する昆虫がなく、全く別の昆虫画をたっぷり楽しめると期待していました。
ところが届いてみると「INSECTS Etc.」に掲載されている昆虫画がすべて掲載されています。
ただそれ以外にも10数種類の昆虫画が掲載されていたため、購入した価値は十分ありましたが。
また解説文については「INSECTS Etc.」が英語、本書がドイツ語と違いましたが、当然ながらポケトークは全く苦にしませんでした。

以上の3冊でポケトークの弱点が二点明らかになりました。
ひとつは詩を翻訳できないこと。
もうひとつは大きな紙面のページ幅いっぱいに小さな活字で印刷されていると、よほどうまく焦点を合わせないと翻訳が難しいこと。
そうそう気になったことがもう一点。
自動的に焦点を合わせるスピードがデジカメやスマホに比べて遅すぎます。
メーカーさん、もっと快適に使えるように改良をお願いします!


コメント
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