お気に入りその2239～北海道石

今回のお気に入りは、北海道石です。

5月26日の北海道新聞に
　『新鉱物「北海道石」と命名　鹿追と愛別で発見　相模中央化研など』
という記事が掲載されていました。

記事はおよそ次の通りでした。
・紫外線を当てると鮮やかな黄色や黄緑色に光る鉱物で「北海道石」と名付けた
・発表したのは相模中央化学研究所などの研究グループ
・有機化合物ベンゼン６個を輪のようにつなげた「ベンゾペリレン」の結晶で世界初の発見。国際鉱物学連合に承認、登録された
・愛知県在住のアマチュア鉱物研究家が昨年１月、愛別町で発見
・相模中央化研も昨年６月に鹿追町で発見
・地下深くの地層に含まれる植物の化石が、火山活動による高い圧力と熱で変性した
・通常、有機物は熱で分解するが、水に溶けて地上近くで結晶化した

「鹿追」「紫外線で光る」「火山活動」「結晶化」というキーワードでピンときました。
鹿追町の然別湖では以前から蛍光オパールが採れることが知られていました。
蛍光鉱物好きの私は1年半ほど前にネットオークションでそれを知り、欠片セットを入手して、様々な色に発光するのを楽しんできました。
併せてその成因については大雪山国立公園内のため調査が進んでいないという論文も読みました。
今回の新聞記事を読み、改めて手元のオパールを観察し直しました。
確かに黄色や黄緑に発光する部分があります。
手元のオパールが然別湖周辺で採取されたものだということは、新鉱物・北海道石が含まれている可能性が高そうです。
今回の発表によるとこの鉱物は、植物の化石が火山活動の影響で変性したもので、有機化合物が結晶した鉱物が発見されたのは世界初で凄い発見です。
さらに石油生成のプロセス解明の手掛かりになることが期待されるそうです。
夢の広がるお話です。
割と身近なところからこういう話って出てくるものなのですね。


行きつけの鵡川ほべつの恐竜博物館近くでカムイサウルスのほぼ全身骨格の化石が見つかったことは記憶に新しいです。
今後一番期待しているのは、カムイサウルスを捕食していたティラノ類の恐竜化石が見つかることです。
全国の恐竜研究者の皆さん、あなたが発見するのを楽しみにしています！