鬼平や竹鶴~私のお気に入り~

60代前半のオヤジがお気に入りを書いています。

お気に入りその2113~たくさんのふしぎ39

2021-11-29 12:47:00 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、たくさんのふしぎ39です。
たくさんのふしぎシリーズを読み始めて200冊目から読みたいものが減ってきました。
これまでは常に何冊か未読本がストックされていたのに、今回の3冊でストックはゼロになります。
したがってこのシリーズの感想をしばらく休止することにします。
世の中のたくさんの不思議をもっと知りたいのに・・・とても残念です。

①お姫さまくもに会う
出版社の内容紹介を引用します。
=====
お姫さまと5人の友だちが、小さな体になってしまって、いろいろなクモの巣に迷いこんで冒険をくりひろげます。
山の中で出会ったクモの妖怪の案内で、クモの巣の張り方、エサの捕らえ方、食べ方を至近距離で観察します。
その後、ハチと戦うクモ、水の中に棲むクモなどを見物。
クモたちの見事な生活ぶりに、驚き、嫌いだったクモたちを、またちがう目で見るようになります。
=====
著者・秋山あゆ子さんは昆虫やクモを愛する漫画家なのだそうです。
誤って体が小さくなる水を飲んでしまった子どもたちを助けるために奔走してくれたハエトリグモの物語には虫に対する愛が溢れていました。
描写が正確なことも魅力です。
これは他の作品も読まなくてはいけません。
たくさんのふしぎシリーズで見かけたことがある「お姫さまのアリの巣たんけん」を早速注文しました。
コミック「虫けら様」も注文しました。
届くのが楽しみです。

②お姫様のアリの巣たんけん
出版社の内容紹介を引用します。
=====
ある日、お姫さまと5人の友だちが、クロヤマアリの巣を掘り返していると、中から小さな仙人が出てきました。
お姫さまたちは、アリと同じ、1センチほどの大きさになって、仙人とともにアリの巣の中を探検します。
アリの幼虫を見たり、サムライアリに襲われたりしながら、探検は続きます。
アリが育てるチョウとは?
女王アリの秘密とは?
身近な虫アリのふしぎな生態と、平安調の画面をお楽しみください。
=====
「お姫さまくもに会う」と同じ、秋山あゆ子さんの作品です。
アリの目線で彼らの生活を観察するというのはなかなかのアイデアです。
以前読んだ「アリの巣の生きもの図鑑」でアリについてたくさん知ったつもりでしたが、あくまで人の目線だったことに気づきました。
サムライアリがクロヤマアリのサナギを強奪していく場面で、仙人の説明が優しかったのが印象的です。
サムライアリは大アゴが邪魔をして細かい作業ができないため、クロヤマアリたちに働いてもらわなくては生きていけないそうです。
いかついサムライアリがクロヤマアリに甲斐甲斐しく世話され、頼り切っている様子が目に浮かびました。
これは社会性昆虫だから成り立つ関係であり、他の生き物なら絶滅しています。

③本のれきし5000年
出版社の内容紹介を引用します。
=====
イラストや珍しい写真をふんだんに使った「本の歴史」の本。
メソポタミアでは、粘土板に楔形文字を書いて、窯で焼いて保存していました。
エジプトでは、ヒツジやヤギの皮から作る羊皮紙を用いて、文字を書いていました。
これら古代の時代から紙や印刷術が発明されるまで、またその後の改良の歴史を美しい写真や絵でたどった貴重な1冊です。
=====
羊皮紙はパピルスの輸入が断たれたため打開策として開発されたこと。
紙の発明の上に印刷技術が発明されたことで庶民の間に本が広く行き渡ったこと。
何気なく手にする本にはこういう長い歴史があったことを知りました。
現在は電子書籍化が進んでいます。
5000年後の本の歴史はどうなっているのかな?




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お気に入りその2112~虫けら様

2021-11-26 12:45:57 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、虫けら様です。

たくさんのふしぎシリーズの「お姫さまくもに会う」と「お姫様のアリの巣たんけん」で気に入った秋山あゆ子さんのコミック「虫けら様」を読みました。

出版社の内容紹介を引用します。
=====
デビュー作にして昆虫漫画の金字塔、待望の文庫化!
五分の魂はかくもおかしくうつくしくいとおしい。
緻密でユーモアあふれるタッチで描かれた虫たちの暮らし。
帯文=養老孟司 解説=メレ山メレ子
=====
細密にしてユーモア溢れるタッチで描かれたアリ、ミツバチ、クモ、セミetc.の世界。
奇妙でかわいい昆虫たちの生態が、絵巻物やお伽草子といった日本古来の想像力にのせてのびのびとファンタジックに展開される。
小さきものたちへの愛にあふれ、思わず身のまわりに目をとめたくなる昆虫漫画の金字塔にして、虫絵本の分野でも活躍する著者の原点が待望の文庫化。

この本の目次
瓢箪虫/山の幸/稲虫/三尸の虫/貝殻天使/虫けら様/くものはなし/
土蜘蛛草紙/鼠の草子/一人娘/蚤のサーカス/雪迎え
=====

内容紹介を読んでガッカリしました。
老眼の目に優しいように大判コミックを購入したため、養老先生の帯文もメレ山さんの解説も読めませんでした。
読みたかったなぁ。

それにしても本書がデビュー作なのですね。
禅問答のようでよく判らない短編がいくつもありました。
こういう難解で一部の通しか好まない漫画を出版社はよくコミックにしたものです。
その勇気は大したものです。
おかげで昆虫好きの私は読むことができました。

ミツバチの短い一生を描いた作品は百田尚樹の「風の中のマリア」を彷彿としました。

虫たちには益虫・害虫の意識は当然ありません。
そこのところが人と考えが根本的に違います。
田んぼに現れたウンカをクモが退治するのは人のためではないのです。
そんなことをぼんやり感じることができる不思議な漫画です。

巻末の対談によると、著者の家にはハエトリグモが何代にも渡り住み続けているそう。
わが家も内外でハエトリグモとよく遭遇します。
著者の小さきものへの愛、よーく分かります。

ということで「改訂版 こんちゅう稼業」を注文することにしました。




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お気に入りその2111~ぼくの道具

2021-11-24 12:33:37 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、ぼくの道具です。
「たくさんのふしぎ」の「アラスカで一番高い山 デナリに登る」を書いた石川直樹はエベレストを登頂したこともある冒険家兼プロカメラマン。
彼の著書「ぼくの道具」が行きつけの書店のレジ前に並んでいて気になっていたので読みました。
出版社の内容紹介を引用します。
=====
極地を旅する写真家はどのような道具を使っているのか?
地球上のあらゆる場所への旅と独自の表現で注目される写真家・石川直樹が、2015年、ヒマラヤの8,000m峰、K2登攀に携えた愛用の道具を紹介する。
装備や衣服はもちろんのこと、テント内での娯楽、食品や日焼け対策用品まで、すべての道具の、愛用の理由を綴った体験的道具論。
K2登攀記も収録。
=====
どんな製品もメーカーのコメントより実際に使った人の口コミの方が信用できます。
特に著者のようにこだわって選んだ製品を実際に使い、その感想を詳しく書いてくれるととても参考になります。
本書で取り上げた製品で一番気に入ったのはトレッキングブーツ「DANNER LIGHT(ダナーライト)」です。
著者は6000mの山をこれで登ったと書いています。
本書を読みながら、以前から妻と札幌・円山に登ろうか、と話していたのを思い出しました。
円山の標高は225m。
小学生の時に遠足で行ったことがあります。
当時は八十八か所の観音様を数えながら友達と競争しながらほとんど走って登ったものです。
最近は山菜採りにも行かなくなり、すっかりインドア派になったためそんな元気はありませんが、円山くらいなら野鳥や野草を観察しながらのんびり歩いている内に気が付けば頂上に着くような気がします。
そんな登山とは呼べないちょろいコースにダナーライトはもったいないですね。
でも普段履きしても違和感が無さそうだし・・・。
身に付けるものに無頓着なので、たまには一点豪華主義で少し贅沢をしてもいいかな、などと考えながら価格を調べました。
60500円・・・?
登山家が命を預ける靴としては当然の価格かもしれませんが、近所の小山でもちょいと散策しようかという程度の自分には高価すぎ。
諦めました。
といいつつも本当は少し未練があるので、近くのイオンのダナーショップを一度偵察したいと思います。
本書は登山用品の口コミだけが魅力なのではありません。
K2登攀記や、7000m級の高山や極地などの極限での過ごし方などが書かれていてとても興味深かったです。
高山では食欲が落ちるのでフルーツ缶詰やコカコーラが効果的だとか、小便はナンゲルボトルに入れる、最終アタックの前には下痢止めを飲んで便意を抑え込むなど。
決して経験できない世界を垣間見ることができました。
7000m級、8000m級を疑似体験したい方は、ぜひお読みください。



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お気に入りその2110~竹鶴政孝パート299

2021-11-20 12:37:36 | 竹鶴
今回のお気に入りは、竹鶴政孝パート299です。
昨日午前中は大谷翔平がアメリカン・リーグMVPを受賞したというビッグニュースが飛び込んできました。
道民球団で大切に育て、大リーグに送り出したこともあり、道民は親戚の子が受賞したみたいに大喜びしました。
白人至上主義や人種差別から受賞の壁は高いかなと思っていましたが、まさか満票とは・・・。
大谷翔平を正しく評価してくれたみなさんに感謝感謝です。
その喜びがまだおさまらない昨日の夕方、今度は余市蒸溜所の重要文化財指定というビッグニュースが飛び込んできました。
余市蒸溜所の魅力を、価値を正しく評価してくれてありがとう!
何というめでたい日だ!!
晩酌が最高に美味しかったです。
この記念すべき日を自分の記憶に残すため、昨日のSTV「どさんこワイド179」のニュースを引用します。
=====
ニッカウヰスキー余市蒸溜所は、日本のウイスキーの父と呼ばれる竹鶴政孝が創業した施設です。
昭和10年代に建設され、原材料の加工から蒸留・貯蔵まで日本最初期のウイスキー製造にかかわる施設10棟が、現在も一連で残されています。
北海道における近代産業の遺産としての歴史的価値が高いとして、19日の文化審議会で文部科学大臣に重要文化財に指定するよう答申されました。
=====
これまで登録有形文化財(建造物)として認定されていたのは以下の建造物9棟でした。
①事務所棟(現事務所及び見学者待合室ほか)
②貯蔵庫(現蒸溜液受タンク室)
③リキュール工場(現混和室)
④第一乾燥塔
⑤第二乾燥塔
⑥蒸溜棟
⑦研究室(現リタハウス)
⑧旧竹鶴邸
⑨第一貯蔵庫
もう1棟はどこが追加されたのかな?
とにかく重文指定、おめでとうございます。
本物は必ず評価されるということでしょう。
次に行く時が楽しみになりました。

先月、旧ウイスキー博物館がニッカミュージアムとしてリニューアルオープンしましたが、余市蒸溜所は現在、自由見学が休止中でガイドツアーのみの完全予約制です。
早くコロナが終息して、気が向いたときに自由に見学できるようになって欲しいものです。

(自分用メモ、2024年ニッカウヰスキー創業90周年、2029年マイウイスキー贈呈式)

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お気に入りその2109~たくさんのふしぎ38

2021-11-19 12:45:08 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、たくさんのふしぎ38です。

①黒部の谷のトロッコ電車
出版社の内容紹介を引用します。
=====
飛騨山脈の北部に深くきざまれた黒部峡谷。
激流と切り立った絶壁が容易に人を寄せつけないこの谷を、遊園地のミニ鉄道みたいなトロッコ電車がゴトゴトと走っていきます。
大人が立つと天井に頭をぶつけそうなほどの高さで、1車輌の乗客は約30人の大きさのトロッコ電車です。
この電車は、なぜこんな険しい場所を走っているのでしょうか。
観光客でにぎわうトロッコ電車に、さっそく乗ってみることにしましょう。
=====
立山黒部アルペンルートを仲間と訪れたのは3年前だったはず。
10人ほどで10年間毎年国内旅行をしていましたが、去年コロナ禍でたった1回中断しただけなのに随分旅行していない気がします。
時間と金に余裕のない旅行のため、宇奈月温泉側には行けませんでした。
いずれ黒部渓谷鉄道のトロッコで絶景を旅したいものです。
本書は宇奈月温泉から欅平までの難所を結ぶトロッコ電車について詳しく紹介しています。
著者は鉄道マニアとみえ、作画も細かいところまで実にリアルに描いています。
おかげで黒部渓谷鉄道の成り立ちから季節ごとの様子まで知ることができました。
特に驚いたのは難所に継ぐ難所のため、冬期間は閉鎖するだけでなく、破損しそうな箇所は屋根やレールなどを解体撤去する徹底ぶりであることです。
そこまで徹底しても自然の猛威により春に復旧できない被害が出ることもあるそうです。
現に本書が書かれた2003年も被害が出て、終点まで行けず途中折り返ししていると後書きに書かれていました。
その辺の絶景ポイントとは一線を画する、本来人が入ってはいけない自然の驚異を感じたいなら黒部渓谷鉄道に乗るべきだと思います。

②オルゴール誕生
出版社の内容紹介を引用します。
=====
小さな木の箱のふたを開けると音楽の演奏がはじまるオルゴール。
「オルゴール」という言葉はオランダ語のオルゲル(オルガン)がもとになって生まれた日本語です。
その「オルゴール」の歴史をさかのぼっていくと、はじまりはヨーロッパの塔時計にたどりつきます。
オルゴールの起源から現代の最先端技術まで、波乱に富んだ歴史を、エピソードとともにたどります
=====
どこの家にも時計が無かった時代は、高い塔を建て大きな時計を設置して街中に時刻を知らせました。
時計塔は主な時刻を知らせるために鐘をつきました。
その後複数の鐘を順につくことで時刻を表現し、音を聞くだけで何時か判るようにしました。
やがて音が出る構造をコンパクトにして部屋で楽しむため、鐘をつく代わりに複数の金属の櫛歯を弾くように改良しました。
さらに多くの音階と音の長さが違う櫛歯を用意することで音楽を奏でることができるようになりました。
こうして回転するシリンダにたくさんのピンが打ってあり、ピンが櫛歯を弾いて音楽を奏でる、現代のオルゴールが完成しました。
さらに技術は進化し、金属のディスクにピンを打ったり、穴を開けたりして音楽を再現する仕組みが編み出され、好きなディスクをセットして演奏を聴くことができる自動演奏機械が誕生しました。
ただし同時期にエジソンが録音再生機を発明したため、音楽家の癖まで再現できるレコードに負けてしまいました。
というお話でした。
興味深かったのは掲載されている浮世絵の中で女性がオルゴールのハンドルを回し、メロディを楽しんでいる姿です。
江戸時代にすでに日本にあったことを知りました。

③海と川が生んだたからもの 北上川のヨシ原
出版社の内容紹介を引用します。
=====
宮城県石巻市の北上川河口に広がるヨシ原。
そこは鳥や虫など多くの生物を育くんできました。
魚介類が豊富にとれ、ヨシが茅葺きの材料になるなど、人の生活にとってもかけがえのない場所です。
しかし、10年前、東日本大震災による津波でヨシ原は大きな被害をうけます。
震災をはさみ、20年以上にわたる撮影をもとに、ヨシ原の自然と文化を紹介する絵本です。
=====
ヨシ原に生息する豊かな生き物たちをたくさん紹介しています。
鳥、トンボ、しじみ貝・・・。
本文と写真に登場する生き物が少し違っているところはご愛敬です。
そしてあの日、震災の津波がヨシ原を襲いました。
ヨシ原の震災前と後の写真を見比べて胸を痛めました。
でも本書後半では、震災から10年経ち、失われた自然が徐々に蘇る様を観察し続ける著者の幸せそうな顔が浮かんできました。
思わず良かったですね!と声を掛けたくなりました。

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お気に入りその2108~美味しそうな木版画2

2021-11-17 12:33:36 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、美味しそうな木版画2です。
先日、雑誌で美味しそうな木版画を見つけたと書きました。
それが彦坂木版工房というところで制作されいることを知りました。
そこの3冊目の作品集「旬」でたくさんの作品を大判で鑑賞するとともに、およその制作手順も知ることができました。
その後も、にわかファンとして熱がさめず、「彦坂木版工房」「彦坂有紀」をキーワードにネットサーフィンを楽しんできました。
その中で彦坂木版工房のパンの版画作品(中古)が目に留まりました。
どうやら他にはなさそうです。
2万円ちょっとしますが、寡作作家の作品なので貴重と思い、エイヤっと購入ボタンを押しました。
カード決済や着払いも選べるという案内でしたが、銀行振込の表示に勝手に切り替わりました。
カード決済に変更する方法を通販サイトと出品者に複数回問い合わせしましたが何日待っても返事なし。
もしやと思い「(通販サイト名)詐欺」と検索すると出るわ出るわ!
危うく引っかかるところでした。
初めての経験でドキドキしましたが何とか被害にあわずに済みました。
やはり自分には希少な本物を1枚だけ鑑賞するより、書籍として発行されているものを数多く鑑賞する方が向いている、という天のお告げのように感じました。
ということで作品が掲載されている書籍を大人買いしました。※ほとんど古本
全部足しても買うはずだった版画の価格には及びませんので、安い買い物でした。
大人買いリストは次の通り。
・「パン どうぞ」彦坂有紀・もりといずみ・作
 2015年ボローニャ国際児童図書展「Books&Seeds」に選定された作品です。
 本書はシリーズで他にも「ケーキ やけました」「コロッケ できました」「パン ふわふわ」
「くだもの ぱくっ」があり、すべて取り揃えました。
 そして他社から出ていた「どうぶつクッキー」「のりものクッキー」も。
 どれも美味しそうですが、やっぱりパンが一番かも。
 こういう作品を鑑賞できる子どもたちって幸せですね。
 今年生まれた孫に小さくて頑丈な絵本3冊(「パン ふわふわ」「どうぶつクッキー」
 「のりものクッキー」)をプレゼントしました。 
・「こどものとも 年少版 2018年1月号 おもち」彦坂有紀・もりといずみ・作
 内容紹介を引用します。
 =====
 網の上におもちをのせて、さあ焼こう。
 じりじりじりじり、おもちがだんだん熱くなる。
 ちりちりちりり、ほんのり裏が焼けてきた。
 もう、焼けたかな?
 まあだまだ、もう少し。
 おもちが焼ける様子を繊細なタッチの木版画で描いた絵本です。
 =====
 もちの焼け具合が絶品です。
 11/19にハードカバーの絵本として再発行されることになりました。
 雑誌を購読していた子どもたち以外にも作品のすばらしさを感じていただけることは
 喜ばしいことです。
・「作品集『YASAI BOOK』」彦坂木版工房・作(2014年)
 内容紹介を引用します。
 =====
 彦坂木版工房の2冊目の作品集『YASAI BOOK』。
 長ねぎやミョウガなど、木版画の風合いにぴったりな30種類の野菜が収録された作品集と
 なっています。
 普段から目にしている野菜の本当の美しさを再現した自信作です。
 =====
 JAの担当者から一番美味しそうに見えるものを選んでもらい、いろいろアドバイスを
 もらいつつ描いた作品集です。
 作者コメントを読みながら鑑賞すると制作風景が見えるようでいいですね。
まだ入手できていないのは彦坂木版工房の初めての作品集『パンと木版画』。
あちこち探したけれどどこも売り切れです。
いつか巡り会い鑑賞できるといいな。

 

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お気に入りその2107~Hiroshi Aramata

2021-11-15 12:20:18 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、Hiroshi Aramataです。
荒俣宏氏が収集した動植物画を掲載した書籍はほとんど鑑賞したと思っていました。
ところが先日、Hiroshi Aramataの名で洋書を出していたことを初めて知りました。
詳しい資料はありませんが、どうやら18世紀と19世紀の博物画を大量に集めた図譜のようです。
名著・世界大博物図鑑にも博物画がたっぷり掲載されていましたが、荒俣氏には膨大なコレクションがありますからまだまだ見たことがない博物画がたっぷり掲載されていそうです。
洋書とは少し意外でした、というより私が迂闊でした。
あれほどの知の巨人です。
博物画コレクションを元手に日本だけでなく海外でも書籍化して稼いでいても不思議ではありません。
新たな博物画との出会いを期待して、AMAZONで紹介していた3冊をすぐに注文しました。

①FISH OF THE WORLD (1990年)
AMAZONの内容紹介は日本語でしたが簡単なものでした。
=====
荒俣宏 1990年 世界の魚達のスケッチ画 紙カバーはイタリア印刷
=====
国内在庫のため数日で届き、ポケトークの力を借りて読みました。
1000点以上の魚の博物画を掲載しており、そのほとんどは19世紀に描かれたものだそうです。
前書きの1人目は荒俣氏が書いており、日本の魚譜が優れている点を紹介しています。
日本人は魚が好きだから新鮮で美味しそうに描くのだそうです。
それに比べ、ヨーロッパの人は死んだ魚を描くので見劣りすると主張しています。
さらにヨーロッパの主要図鑑に掲載された魚の種類が少なく、日本の一地方で編纂された図鑑の方が掲載数が多いと書いています。
ぐいぐい主張しています。
ただ実際に中を確認すると、9割以上がヨーロッパで描かれた博物画のようです。
そこまで自信があるなら日本の博物画を9割掲載してもおかしくないはずですが・・・。
長文のカメラ翻訳はアバウトなので、勘違いして読んでいるのかな?
まぁ、前書きについてはこれくらいに。
とにかくまだ見たことがない博物画をたっぷり鑑賞できれば満足なのですから。
世界大博物図鑑より一回り大きなサイズのため図版も大きく、老眼に優しいところも魅力。
ところが・・・ページをめくる内に既視感が・・・不安になってきました。
まさか世界大博物図鑑と同じ図版が大半なのでは・・・。
世界大博物図鑑と並べてじっくり見比べました。
予想以上です。図版の合致具合が・・・。
結論から申し上げます。
本書は世界大博物図鑑の図版を少し減らし、解説文を大幅に減らし、米国の編集者が章を再配置しただけのものだったのです。
おそらくまだ見たことがない博物画は1枚も掲載されていないだろうことが判り、思い切りがっかりしました。
これから届く2冊も同じでしょう。
残念、無念・・・。

②BIRDS OF THE WORLD AS PAINTED (1989年)
AMAZONの内容紹介をGoogle翻訳に訳してもらいました。
=====
日本の作家アラマタは、18世紀と19世紀の画家/自然主義者との深いつながりを共有し、自然への魅力、優れた芸術性、尊敬、平等、鳥との直接のコミュニケーションにおける業績の基盤を共有しています。
イラストは彼の珍しいボリュームのコレクションからのものです。
テキストは親密で、芸術、文化、科学の歴史の主題を照らしています。
注釈copyrightBook News、Inc。
オレゴン州ポートランド。
=====
海外発送のため2~3週間かかると案内されましたが、10日ほどで届きました。
すでに世界大博物図鑑の簡易版と判明しているため、力なく本を開いたところ、さらにがっかりすることがありました。
ハードカバーと中の本文の部分がはがれかかかっているのです。
(評価:良い)でしたが、本をビニール袋に入れただけの簡易包装だったので輸送中に傷んだのでしょう。
二重にガッカリしました。

③Galerie der Saeugetiere (1992年)
他の2冊が英語版なのに対し本書はドイツ語版です。
タイトルは「哺乳類のギャラリー(画廊)」という意味だそうです。
こちらについてはAMAZONでは入手不可、他も調べましたが国内での入手を諦めました。
何度かお世話になっているAbcBooksで売っていたので購入することにしました。
ドイツからの発送で、2か月ほどかかるとのことでしたが、2週間待たずに届きました。
待ちに待った本ならどんなに喜んだことか・・・。
扉のコメントなどをポケトークに訳してもらうと面白い事実が判りました。
本書は世界大博物図鑑(哺乳類編)を元にした簡易版としてイタリア語版が制作され、それをドイツ語に翻訳したものだそうです。
荒俣氏の世界大博物図鑑は英語圏だけでなく、いろいろな言語に翻訳されていたことを知りました。
実をいうと他にも見つけた著作があります。
「Hiroshi Aramata Art Books ANAYA」(1991)
というタイトルの下に4冊の書籍が写っていました。
「PECES DEL MUNDO」(世界の魚)
「REPTILES Y ANFIBIOS DEL MUNDO」(世界の爬虫類と両生類)
「INSECTOS E INVERTEBRADOS DEL MUNDO」(世界の昆虫と無脊椎動物)
「MAMIFEROS DEL MUNDO」(世界の哺乳類)
同サイトでは売り切れていたため購入しませんでした。(売り切れていて良かった!)
雰囲気として上記①~③と同じシリーズのスペイン版。
英語圏・イタリア語圏・ドイツ語圏に加え、スペイン語圏でも読まれていたようです。
さすがは世界の荒俣氏!
今回はまだ見ぬ博物画との出会いはありませんでしたが、荒俣氏のスケールの大きさを改めて実感することができました。
立花隆氏亡き後、日本の宝としてこれからも元気で活躍されることを願っています。

今回の反省点。
洋書は検討するための資料が少ないのだから、まず1冊購入して内容を確認してから他を購入すべき。
忘れるなよ、自分!




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お気に入りその2106~たくさんのふしぎ37

2021-11-12 12:26:54 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、たくさんのふしぎ37です。

①森はみんなの保育園
出版社の内容紹介を引用します。
=====
デンマークの「森の保育園」は、60年前、森が大好きなエラ・フラタウというひとりのお母さんによって始められました。
森には、建物がなく荷物置き場すらありませんが、雨の日や雪の日ももちろん森で過ごします。
森で使う道具はリヤカーで運び、子どもたちが必要なものはすべてリュックに詰めていきます。
その保育園には、子どもたちと森以外は何もありません。
でも、子どもたちは「森の保育園」の一日を心から楽しんでいます。
=====
子どもたちと森しかない保育園?
建物がなくても温かく晴れた日ならピクニック感覚で楽しめます。
でも雨の日や雪の日はどうやって過ごすのでしょうか?
その秘密を知りたくて読むことにしました。
残念ながら雨の日や雪の日の過ごし方については紹介されていませんでした。
でもナルホドと思うことがいろいろ書かれていました。
デンマークでは森で過ごす時間を大切にしたいという思想がある様です。
そのため1日の数時間でも子どもたちに森を体験させたいという親が多く、エラさんに頼んで「森の保育園」が誕生したそうです。
それから60年経ち、エラさんが始めた「森の保育園」は無くなりましたが、今は法律で保育園は子どもたちに森を体験させなくてはならないと決められているそうです。
全ての保育園がミニチュア「森の保育園」になったのです。
それだけデンマークでは森の体験が必要不可欠と考えられているということでしょう。
子どもたちは森にあるものを使って創意工夫して遊びます。
トイレに行きたくなった子どもは先生に声をかけ、一緒に森の奥に行き、先生に穴を掘ってもらって用を足します。
雨や雪も降り、不便ですがとても大切な体験ができます。
実にうらやましい体験です。

②シャチのくらし
出版社の内容紹介を引用します。
=====
シャチは、冷たい海から温かい海まで、ほぼ世界の全域でくらす哺乳類、歯クジラのなかまです。
家族で仲良くくらし、自分たちがいる海の環境に合わせて食物の取り方を工夫し、伝統として受けついでいます。
私たち人間が、国や地域ごとに文化や伝統を持つのと同じように、シャチたちも文化や伝統を持って生きているのです。
=====
世界各地のシャチの暮らしが1冊にまとまっていて興味深く読みました。
シャチは背びれでオスメスの判別ができます。
そして背びれの付け根周辺の模様で固体判別ができます。
それが判ってからシャチの研究は一気に加速しました。
シャチは母系家族集団を形成します。
世界各地でその環境に合わせた狩りの方法を編み出し、子に伝えながら暮らしています。
流氷の上のアザラシを狩るときは仲間と大きな波を起こしてアザラシを海に落とします。
水深100mにいるニシンの群れは集団で海面近くまで誘導して幼いシャチも食べられるようにします。
浜辺にいるオタリアは浜辺に乗り上げて襲い、次の大波で海に帰ります。
この浜辺に乗り上げて海に帰る動きは幼い頃から親が繰り返し教えるそうです。
まさに文化や伝統です。
今年NHKで知床のシャチが外洋から来たシャチと集団見合いしているのを観ました。
今後も研究が進み、興味深い生態が明らかになることと思います。
続編を楽しみにしています。

③アマガエルとくらす
出版社の内容紹介を引用します。
=====
この本の著者は、自分の家の窓を3年続けて訪れたアマガエルと14年間も一緒にすごしました。
四季を通じたカエルの様子や人間との交流が、飾りのない文章で語られる本です。
=====
割と地味なタイトルですが、内容紹介を読んで驚きました。
アマガエルって14年も生きるんですね。
以前お祭りで買った金魚が10年以上生きて巨大化したのを見たことがありますから、カエルだって10年以上生きてもおかしくありません。
なお本書に登場したカエルは特に大きくなってはいないようでした。
家族以外の人が水槽を覗くと物陰に隠れたそうですが、声に反応していたかもしれません。
著者は特にカエルに興味があった訳ではなく、ハエを食べ、冬は土に潜って冬眠するくらいの知識しかないのに10年以上も飼い続けることができたのは立派です。
両目が白くなり視力を失ってから徐々に弱っていき、著者が旅行中にカエルが亡くなったことを家族からの連絡で知った、というくだりはまさに家族の一員だったことを感じました。
貴重な体験を知ることができました。
本書は生き物好きの方にお勧めします。


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お気に入りその2105~フジコ・ヘミング

2021-11-10 12:51:28 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、フジコ・ヘミングです。
先月の末頃に「フジコ・ヘミング&N響メンバーによる室内オーケストラ」を鑑賞したことをうっかり書いていなかったことを思い出しました。
あの日は仕事を終え大急ぎで帰宅。
用意したよそ行きに着替えてタクシーを呼びました。
電話がなかなかつながらず、10分のロス。
ここでのロスは想定外で痛かったですが、運転手さんが渋滞をうまく避けてくれて時間前に到着。
帰りのタクシーは心に余裕があったのでいろいろ事情を聞きました。
コロナの休業補償が出るのでそもそも稼働しているタクシーの台数が少ないそう。
その上、バス・地下鉄を避けてマイカー通勤する人が多いため、道路は朝夕に決まって渋滞。
この2年近く出歩いていなかったので知りませんでした。
という話はどうでも良く、コンサートのお話へ。
前半はN響メンバーによる演奏でした。
ヴィヴァルディの「四季」に春、夏、秋、冬があることは知っていましたが、通して聴くのは初めてでした。
素晴らしい演奏に先ほどまであった焦りの気持ちが消え去りました。
あまりの心地よさに眠気さえ覚えましたが、奏者おひとりおひとりを観察している内に眠気は去っていました。
20分休憩に入り、妻にその話をするとクラシックコンサートで気持ちよくなって眠りに落ちるのはアリなのだそう。
妻の隣の方は眠りに落ちていたそうです。
そしていよいよ後半、フジコさんの登場です。
N響メンバーと観客が見守る中、スタッフと杖に支えられ現れました。
4年ぶりのフジコさんは足が相当弱っていました。
でも演奏は力強く滑らか。
モーツァルトとショパンを合奏した後、N響が下がり、ソロで「月の光」と「ラ・カンパネラ」を弾いてくれました。
合奏ではときどき楽譜のどの辺りを演奏しているかを譜めくりさんと確認していました。
フジコさんのコメントで、演奏旅行で何か国も渡り歩いており、その度のPCR検査で耳の調子が悪化したと言っていました。
音楽家にとって耳は命。
中止という選択肢もあったにもかかわらず、無理を押して予定通り開催していただいたフジコさんに感謝を申し上げます。
ミュンヘン交響楽団の来日が中止になりN響に変更されたこともあり、その上中止するというのは忍びなかったのかもしれません。
本当に優しい方です。
N響との合奏とプログラムにあった「ラ・カンパネラ」をソロに回したのは耳の影響かもしれません。
フジコさんの演奏中、隣の女性がしきりに涙を拭いていました。
万難を排して観客のために音楽を届けるフジコさんに感動したのでしょうか。
純粋に演奏に感動したのでしょうか。
私も感動しましたし、勇気をいただきました。
次はいつお目にかかることができるでしょうか。
お元気でご活躍されることを祈っています。
それまではCDで我慢します。

                         
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お気に入りその2104~北海道花暦

2021-11-08 12:08:33 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、北海道花暦です。
毎朝万年カレンダーをめくり、学びを得ています。
ただ31日カレンダーは数か月経つと飽きるのでときどき変えています。
先日購入したのは「北海道花暦 植物画による毎年カレンダー」。
以前から道立近代美術館のショップで購入を迷っていたものですが、今年も旭川市立美術館で迷い、結局AMAZONで購入しました。
出版社からのコメントを引用します。
=====
日めくりタイプの万年カレンダーです。
北海道植物画協会会員が描いた366点の植物画(ボタニカル・アート)が毎日楽しめます。
また曜日がないので、いつからでも、何年でも使用できます。
暮らしの中に植物画を取り入れてみませんか。
=====
2009年11月に発行されたものだそうです。
随分前から迷っていたことに気づきました。
1年ものの万年カレンダーって珍しいのではないでしょうか?
ボタニカル・アートは科学的に正確で、美術的にも美しいという両方を成り立たせるものだそうですが、自分としては植物画は部分図を添えた博物画が一番の好みです。
このカレンダーはサイズが小さいことと、美術鑑賞用に重きを置いた植物画のため、お気に入り度数は★3つというところ。
それでも北海道の植物の細密画を366種季節に合わせて鑑賞しつつマメ知識を読むことができることに魅力を感じています。
2~3巡したら北海道の植物に詳しくなるかもしれません。

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