ボーデン湖の出島(続々)

 
 ドイツにもいくつかスーパーマーケットがあるが、相棒が気に入っているのが、この“Plus(プルス)”というスーパー。
 私たちは大抵、スーパーで夕食を買う。ドイツへ来た当初、相棒はスーパーを見つけるたびに、手当たり次第に入って、値段をチェックしていた。そして、どのスーパーでも売っている、ドライフルーツやナッツ入りの板チョコレートの値段をベースに比較して、各スーパーの相場を確かめていた。
 で、この頃になると、この“プルス”(私たちは「プラス」と呼んでいた)が、「一番安い」という理由で、相棒行きつけのスーパーの座を占めるようになった。

 ベリー類が安いドイツでは、ベリーは私たちの定番のおやつ。ラズベリーやブラックベリーなども、日本に比べると格段に安いのだが、現地では現地の通貨で脳内計算する相棒、そのたびに一応悩んで、結局、ベリー類のなかで最も安くて量も多いストロベリー、つまりイチゴへと落ち着く。……相棒は、必要なものなら何でも気前好く買ってくれるのだが、この「必要」の範疇に入るモノが、世間から見るとかなり限られているし、偏ってもいるのだ。
 で、ラズベリーをねだったのだが、「今日はユースで夕食を付けといたからねえ」と、呆気なく断られた。

 が、買い物を終えて見つけたパン屋のケーキをねだると、「リンダウはドイツ最後の町だからねえ!」と、相棒、率先して、イチゴのケーキとシュークリームを購入。
 日本じゃ、買ってまでケーキを食べなかった私たち、異国のドイツでは、かつてアイドルだった過去を持つ某大学教員の名言、「ケーキのない人生なんて!」を、ほぼ毎日実践していた。

 To be continued...

 画像は、リンダウ、市庁舎。

     Previous / Next

     Bear's Paw -ドイツ&オーストリア-          
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )