6年生になったある日、
担任の小木先生が、突然言い出しました。
これから、ブループ学習を始めようと思います。
グループごとに机を並べて、学習も、清掃も、生活もグループ単位で行なうことにします。
グループは、好きな人と組んでよいことにします。
今から、用紙を配るから、グループを組みたい人の名前を一人だけ書くこと。
チエちゃんは、真っ先に
ナオちゃんと同じグループになりたいと思いました。
でも、・・・・・・・
正直言って、ナオちゃんはお勉強が得意じゃないの。
成績のいい久美ちゃんと同じグループになれたら、勉強が楽になるかもしれない、成績だって上がるかもしれない?
どうしよう! 名前を書くのは一人だけだ!
そろそろ書けたか!
どうしよう? ナオちゃん、ごめん!
次の日、グループ分けが発表されました。
チエちゃんは、希望どおり久美ちゃんと同じグループになりましたが、ナオちゃんは他のグループでした。
ナオちゃんは誰の名前を書いたんだろう?
グループ学習が始まってからも、ナオちゃんは今までどおりチエちゃんに接してくれました。
どうしてあの時、ナオちゃんの名前を書かなかったんだろう?
ずーっと、ずーっと、後悔しつづけるチエちゃんなのでした。