チエちゃんの昭和めもりーず

 昭和40年代 少女だったあの頃の物語
+昭和50年代~現在のお話も・・・

第136話 お父さん(その2)

2008年02月01日 | チエちゃん
 おじいちゃんと実の母親が離婚してから、お父さんは母親を恋しいと思ったことはなかったのでしょうか?
 お父さんは、大人になってから、一度だけ母親を見かけました。
東京の競馬場でした。やつれて、髪はボサボサ、酷い身なりをしていたのですが、すぐに母親だと気付きました。
しかし、とうとう声をかけることはできませんでした。
もう、自分とは関わりのない人だと思ったのでしょうか?
それとも、下手に声をかけ、お金の無心でもされたら困ると思ったのでしょうか?
その姿に哀れを感じたということです。

 お父さんは、お酒が苦手でした。
おじいちゃんが酒乱であったことから、「自分はああなりたくはない」と飲まなかったのかもしれませんが、実際コップ1杯のビールで真っ赤になり、お酒に弱かったのです。こんな所は、チエちゃんも似てしまいました。

 チエちゃんにとって、お父さんは近くにいても、遠い存在でした。
一年のうち半分近くは家にいないのだし、お祖母ちゃん子のチエちゃんはお父さんがいてもいなくても、何にも困ることはなかったのです。
それに、思春期ともなれば、パンツ一丁で家の中をうろつき回るお父さんに、嫌悪感を抱いていたし、共通の話題もありませんでした。
 だからといって、全く影響を受けていないのかといえば、そうでもなくて、時代劇好きなところは、間違いなくお父さんと一緒にチャンバラを見ていたせいでしょう。

 それに、男性を見るとき、お父さんが基準となっているような気もします。
お父さんみたいな人とは、絶対に結婚しないと思っていたのに、何となく体型が似ていたりします。
チエちゃんは、痩せている人はダメです。頼りない感じがするからです。

 チエちゃんの結婚式の時、最初から最後まで、泣き通しだったお父さん。
チエちゃんは、その時初めて知ったのでした。
お父さんが、こんなにもチエちゃんのことを愛していてくれたことを。


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13 コメント

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久しぶり~ (ラブっち)
2008-02-01 23:52:44
チエちゃんのお父さんも、小さいとき苦労したのね・・・。
出稼ぎしていたお父さんの帰宅は、子どもの時は、嬉しかったでしょう?
でも、思春期に、パンツ一丁でうろうろは、嫌悪感を抱く人が多かったみたいね・・・。

私は、娘時代、父親がパンツ姿でうろうろしてても、なんとも思わなかったわ。
娘も息子も、旦那がパンツ姿でうろうろしてても、平気だったみたい。
ま、子ども達も、裸でうろうろしてたしね・・・。
今も、旦那はパンツ一枚で、ちょっとうろうろ、娘と洗面所でばったりあっても、
父娘の普通の会話してたわ。
こんなこと、自分のブログに書くと、「何。書いてんの?」と、娘に叱られそうですが、
チエちゃんのところなら、検索されないからいいかな~(爆)
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優しいお父さんですね。 (starちゃん)
2008-02-02 14:27:29
父親って、ちょっと可哀想な時って
ありますよね。
凄く子供の事思ってるのに伝わらなかったりして。。。
チエちゃんもお父さんは愛情いっぱいのお父さんですね。
優しいお父さんです。
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 (玉井人)
2008-02-02 16:17:49
わしの父親は恋しかったようです、父が17~8歳のころ母親は亡くなりましたから。
それどころか兄弟妹全員が亡くなり、祖父母父親も見送ることになった父親の口癖は「おれは天涯孤独だ」でした。

その父親も娘には弱かったようです。酒はかなり飲みましたね
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ラブっちさんへ (チエ)
2008-02-02 20:20:03
コメントありがとうございます。
父親って、娘にとっては理解しがたい部分があります。あまり話さないですしね。
母親とは同性なので、言わなくても理解しあえるんですけど・・・
裸でうろうろできる家庭は、仲の良い証拠です。うらやましいですよ。

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starちゃんへ (チエ)
2008-02-02 20:27:14
コメントありがとうございます。
父親は、できるなら娘を嫁に出したくないとよく聞きますが、まさか自分の父が結婚式であんなに泣くとは思っていなかったので、驚きました。
どこの馬の骨とも分からない男に娘を盗られる気持ちなのでしょうね。
「自分もそうして結婚したのに」と思いますけど。
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玉井人さんへ (チエ)
2008-02-02 20:33:55
コメントありがとうございます。
そうですか、玉井人さんのお父さんはご苦労されたのですね。
私は父に、母親が恋しくはなかったのかと訪ねたことはありません。
父も何も話しませんでした。
一度だけ見かけた出来事は、母から聞いたのです。
ですから、本当のところは今も分かりません。
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父の存在 (谷やん)
2008-02-03 00:25:58
男子にとって、父親って生きているときはウザい存在・・・
しかし、亡くなってみて初めて存在の大きさを思い知るのです・・・
思春期を迎えた頃の谷やんも、父親が存命の時は、決して例外ではなく、反抗したりしていました・・・

でも、そんな状況も父親の大きな器の中でもがいていただけなんでしょうね・・・
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谷やんへ (チエ)
2008-02-03 21:08:22
コメントありがとうございます。
男の子にとって、父親とは大きな壁のような存在なのかなと思っていました。
ご存命なら、今頃はお酒を酌み交わし、男同士の話ができたかもしれませんね。
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Unknown (モモ)
2008-02-04 14:10:55
今日は報告です。
昨年中に収録は済ませていたTV出演。
1月24日に無事に放送されました。
サガテレビ「かちかちワイド」って番組でした。
急遽、事前の収録分だけでなく加えて
わたしが生出演させていただくことになり
ドキドキハラハラの経験をしてしまいました。
その番組の様子をnaonaosさんが記事にしてくれています。
naonaoさんも佐賀のひとですんで・・・
http://brand-new.cocolog-nifty.com/blog/2008/01/post_b3e8.html
       ↑
クリックしてみてください。

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Unknown (影武者所長)
2008-02-04 22:56:59
ど~も!お久しぶりぃ~っす!!
なんか、チエちゃんも、元気になったようで、
いや、いがった、いがった。

ところで・・・

>それに、思春期ともなれば、パンツ一丁で家の中をうろつき回るお父さんに、嫌悪感を抱いていたし、

オレも、こー見えて、ムスメを持つ、父親だがらな、
気ぃつけねっかなんねな。

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