チエちゃんの昭和めもりーず

 昭和40年代 少女だったあの頃の物語
+昭和50年代~現在のお話も・・・

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同級会Ⅱ その5

2010年04月23日 | チエの玉手箱
 受付を済ませると、私は真っ先に参加者名簿に目を走らせた。
そこにコウジの名前が無かったことで、ホッとした。
コウジに会ったら、どんな態度をとったらいいのか?
そのことばかりを考えていたからだ。

 ミノルっちを捕まえて、尋ねてみる。
「コウジ、どうした?」
「ああ、変わんねえ。同じだ。とんでもない妄想ばかっりだ。
 ヒロキもなんだぞ!
 あいづ、会社の金に手をつけて、刑務所に入ってヨ。」
「ウソ!? ホントなの?」
「ああ、ほれがら、あいづもおがしぐなっちまってよ。
 躁うつ病だ。」
「信じられない。あんなに愉快なコだったのに・・・」

「それはそうと、久美ちゃん、なんで亡くなったの?」
「いや、妹に訊いても、何にも言わねんだ。
 親戚一同にも、かん口令が敷かれてるって、話だ。」

 私は、嫌でも悪い想像をしてしまう。まさか・・・


一体、みんなどうしたっていうの?
私たちの年代は、そんなヤワじゃないはずよ。

私だって、抱えているものがないわけじゃない。
だけど、がんばって生きていこうと思ってる。

それとも、がんばりすぎちゃったっていうの?


つづく