元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

「ドラムライン」

2010-07-29 06:39:07 | 映画の感想(た行)
 (原題:Drumline)2002年作品。スポーツ競技のハーフタイムに技を競い合う、大学のマーチングバンドを扱ったスポ根ドラマ。全編にリズミカルなサウンドを散りばめた熱血編という意味では、チアリーディング部を題材にした「チアーズ!」とよく似た作品だが、出来そのものは「チアーズ!」には遠く及ばない。

 ニック・キャノン扮する“実力はあるがゴーマンな性格の主人公”が次第に周囲との折り合いを付けて活躍するようになるという筋書きは“約束通り”ながら、チャールズ・ストーン3世とかいう監督の腕が凡庸で、緩急の付け方がなっておらず、各キャラクターの描き分けも不足。目新しいエピソードもなく、クライマックスに至るまでに同じような演奏シーンが何度か続くのも観ていて飽きる。そしてこのネタで2時間は長い。あと20分削ればタイトな仕上がりになったはずだ。

 とはいっても、マーチングバンド(特にリズム・セクション)という、いわば“裏方”にスポットを当てた企画自体は決して悪くない。ラスト近くの大会の場面では各チームの妙技を大いに堪能できる。

 それにしても、舞台になっている“学生のほとんどが黒人”という大学は今まであまり映画で取り上げられなかっただけに興味深い。何だかノリの良さそうな学校ではある(笑)。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする