寝台車の寝心地は悪くない。
ただ、トワイライトエクスプレスの経路では、深夜帯に走行する区間の線形があまり良くない。
大阪から山科までの東海道本線はもちろん、湖西線・北陸本線も高速の特急列車が走行するため線路の状態は良い。
それに比べると、羽越本線から奥羽本線にかけては単線区間も多く、また急なカーヴも点在する。
時刻表の上では、新潟県の新津を出ると、次の停車駅は北海道の洞爺になる。
然し、運転士の交代や機関車の付け替えなどにより、一定時間ごとに停車を繰り返すのだ。
また、車掌区の配置にもよるが、車掌は国鉄時代は大抵の場合、始発から終着まで乗車したものなのだが、JR化後は会社の境界で交代するようになった。
それでも、JR西日本の車掌はJR東日本の区間は通して担当し、青森県の蟹田でJR北海道の車掌に引き継ぐのだが。
矢張り、停車の度に目が覚めてしまう。
運転士は皆、静かな停車・発車を心掛けてくれているのだが、それでも目は覚めてしまうものだ。
この時期、青函トンネルに入る直前の午前3時過ぎには、東の空は薄っすらと明るくなってくる。
青函トンネル内は、建設中の北海道新幹線との共用区間でもあり、揺れは少ない。
うとうとしていると、やがてトンネルを抜けて北海道に上陸した。
輝く函館湾を想像していたのだが、霧で真っ白である。
6月は霧が発生しやすく、天気予報では晴れであっても、朝方は濃霧であることが多い。
朝早く、誰も居ないサロンカーに行ってみた。
五稜郭で「カシオペア」を見るためだ。
(早朝のサロンデュノール)
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青森では、上野発の「カシオペア」が青森駅に停車(乗降扱いは無い)するが、「トワイライトエクスプレス」は青森駅には入線せずに、青森信号所と言う所で機関車の付け替えを行なう。
このとき、両列車とも進行方向を変えるのである。
したがって、それまで最後尾であった展望室は青函トンネルでは機関車の次位になり、目の前に機関車の顔が現れることになる。
「カシオペア」は函館に停車して機関車の付け替えと方向転換をして再び展望室が最後尾になる。
このときは乗降扱いがあるので、ホームに出れば青函トンネルを牽引してきた機関車を見ることも出来る。
ただし、停車時間は少ないので乗り遅れに注意が必要だ。
一方、「トワイライトエクスプレス」は函館まで行かず、五稜郭で機関車の付け替えと方向転換をする。
五稜郭では乗降の扱いは無いので、展望室の乗客以外は青森信号所・五稜郭間を牽引する機関車を見ることが出来ない。
さて、青森を「トワイライトエクスプレス」に先行した「カシオペア」は、函館に入るのだが、その間に「トワイライトエクスプレス」は五稜郭に到着する。
「カシオペア」は五稜郭に停車しないが、この先も「トワイライトエクスプレス」に先行するため、五稜郭で追い抜くように通過する光景が展開される。
夏季、「トワイライトエクスプレス」は毎日運転されるが、「カシオペア」は運転日に制限があるので、両方の列車が運転する日で無いと見ることは出来ない。
(「トワイライトエクスプレス」から「カシオペア」通過を眺める)
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カメラのシャッター音が煩いのはご愛嬌。
食堂車では朝食の準備だ。
(朝のダイナープレヤデス)
妻を起こして、朝の準備をしよう。
(つづく)
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