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メタボリズムの未来都市展

2012-01-11 06:55:50 | ♪DIARY♪
六本木ヒルズの森美術館で開催中の
「メタボリズムの未来都市展」に行ってきました。

副題は、
「戦後日本・今甦る復興の夢とビジョン」

建築家たちが夢見た理想の都市像
「メタボリズム」を振り返るはじめての展示会なのだそうです。





メタボリズム、とは、新陳代謝、の意味。

人が生きていれば環境は刻々と変わっていく。
その環境に応じて、
生きもののように建築も姿を変えていく、
というのが、メタボリズムの基本的な考え方です。


わたしは建築について、まったくの素人なので。

建物、という一見無機質なものが、
急に血の通った有機的なものに見えてきた、
というだけで、かなりおもしろかったです。

この活動が始まったのは、戦災復興の1960年代。

その提唱者には、
丹下健三
黒川紀章
礒崎新
といった著名な建築家たちが名を連ねています。

戦争で焼け野原になった日本の“これから”を、
こんなふうに考えた方たちがいたんだと、初めて知りました。





この展示会には、たくさんの
「こうなっていたかもしれない、日本」が詰まっています。

いいとか、悪いとか、
現実的でないとか、は別にして。

とにかく、人の頭の中は宇宙だな、
というのが、率直な感想。

あのころの“未来像”が現実になっていたら、
もしかしたら、
わたしは今、東京湾の水上都市に住んでいたかもしれなくて。

そんなことを考えただけで、
おもしろい。


カテドラル聖マリア大聖堂や、
代々木第一体育館の建築風景。

圧巻でした。

人って、本当に、すごい。



壊しては、作り。
あるいは、
壊されては、作り。

人の歴史は、常に「創造」と共にあって。

規模は比べものにならないほど違えど、

私自身も
「なんで作らずには、作り出さずにはいられないのだろう?」
「なんで作りたいのだろう?」
と、思うことが多々あるのです。

本能、なのでしょうね。

無限に存在するものなどないことを知っているから、
始まりは同時に終わりを含んでいることを知っているから、
私たちは作らずにはいられない。

どんなにおいしくパンを作ってもね、
食べればなくなっちゃうんだもの。

ほんとう、
規模は比べものにならないほど、違えど。笑


だから、
せめて。

建築も、
人と同じように成長しながら、
共に生きる。

急に、コンクリートの中から、
鼓動が聞こえるような気がしてしまうのは、
わたしだけかな。笑


この展示会の前に行った東京都現代美術館の
「建築、アートがつくりだす新しい環境」で見た、
≪もし建築が話せたら≫という、
3Dのインスタレーション作品。

まさに“シンクロニシティ”、でした。


  ほぼ確実に、私はあなたより長生きします。
  私の下をくぐり抜け、中で本を読み、
  歩き回っているあなたたちの誰よりも。


そんな声が、
わたしにも聞こえるような気がしてしまうのは、
気のせい、かな。



メタボリズムの未来都市展
~戦後日本・今甦る復興の夢とビジョン~

森美術館(六本木ヒルズ)
2011.9.17~2012.1.15




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