気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

題詠マラソン2004(41~45)

2004-10-05 11:00:00 | 題詠マラソン2004
041:血
われに血を授けし母の命日の夜にひとり観る雷蔵シネマ

042:映画
母とゆく海辺の町の木曜座大映映画専属館へ

043:濃
Oの字に口あけうたふマドンナの口をふちどる濃きべにのいろ

044:ダンス
たそがれのダンススタジオ・ルネ芦屋姑の靴音たからかに鳴れ

045:家元
両親の仕事は元画家元モデルいまはスナック経営らしい


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2 コメント

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Unknown (あづまはや)
2008-04-14 18:35:28
たそがれのダンススタジオ・ルネ芦屋姑(はは)の靴音たからかに鳴れ
 
 2004年8月の作品からずうっと見て来ましたが、大変失礼ながら、「あの近藤かすみさんの作品がこんな具合でいいのか」という印象の抱き続けでした。巧拙は別として、現在の近藤作品の特徴である、絶妙な仕掛けや陰影や情念のこもった作品が皆無だったからです。しかし、上掲の作品「たそがれの~」に出会って、私は初めて満足感を覚えました。いよいよ近藤短歌の開花ですね。
 「姑の靴音たからかに鳴れ」という白秋を思わせる格調高い韻律と抒情の中に込められた、「愛憎」と「陰影」とに裏打ちされた「高雅な批評精神」は、まさに近藤短歌の真髄を表わすものでしょう。
 平成の和泉式部誕生おめでとうございます。

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Unknown (かすみ)
2008-04-14 23:46:43
あづまはやさま こんばんは。

そんなに持ち上げていただくほどのものでもありません。
ダンスの題で思案しているときに、たまたま芦屋方面へ行くことがあって、車の窓から「スタジオ・ルネ」という看板を見つけ一首にしました。
思えば、このころバンバン出来ていました。最近、それが停滞気味です。
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