不忍池埋め尽くす大賀ハスその数かぞえることは不可能
鳥たちの頭小さい 鳩見ても体に比べ頭小さい
大きな雲大きな雲と言うけれど曇天を大きな雲とは言わぬ
一万歩越すや画面にヒト現われバンザイ、バンザイする万歩計
ハンマーで叩いて口語短歌へと文体を移す慎一郎は
目の前の女性手早く化粧して最後は鼻筋白っぽく塗る
つかまれて打たれ裂かれて焼き塗られ鰻はあわれ蒲焼となる
水原紫苑の歌がどうにも分からぬと無理だと判じた「ヘルメス歌会」
ラッシュ時は座席が壁に畳まれる新型詰込み車両に乗りぬ
鉄板の上にちいさな山をなす母九十七の白骨目守る
(奥村晃作 八十一の春 文芸社)
鳥たちの頭小さい 鳩見ても体に比べ頭小さい
大きな雲大きな雲と言うけれど曇天を大きな雲とは言わぬ
一万歩越すや画面にヒト現われバンザイ、バンザイする万歩計
ハンマーで叩いて口語短歌へと文体を移す慎一郎は
目の前の女性手早く化粧して最後は鼻筋白っぽく塗る
つかまれて打たれ裂かれて焼き塗られ鰻はあわれ蒲焼となる
水原紫苑の歌がどうにも分からぬと無理だと判じた「ヘルメス歌会」
ラッシュ時は座席が壁に畳まれる新型詰込み車両に乗りぬ
鉄板の上にちいさな山をなす母九十七の白骨目守る
(奥村晃作 八十一の春 文芸社)