気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

今日の朝日歌壇

2007-01-08 19:23:37 | 朝日歌壇
ほのぼのとした後日譚読むように年の終りの小春日に居る
(福山市 武 暁)

アクセサリーみんなはずして柔らかきみどり児抱くこの腕の中
(東京都 藤井博子)

好かれたき思いに黒も白と言いいつしか棒のごときを持たず
(横浜市 土屋美弥子)

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一首目。歌全体にほのぼのした感じが漂う。最近、短歌を読むのに忙しくて小説を読まなくなってしまったが、小説の良さは後日譚のあたたかさにあると思う。また小説も読みたくなった。
二首目。自分の子供が大きくなってしまってから、実際に赤ちゃんを抱くことがなくなってしまった。壊れ物のようなみどり児を抱くときは、アクセサリーも心にある虚栄やいろいろはずして、じっと向き合いたいものである。
三首目。選者の佐佐木幸綱氏は、学生運動の比喩と呼んでおられるが、わたしはまた別の読み方をした。恋をする人、ことに女性は、相手に合わせて自分の意思を殺してしまいがちだ。いつか、物事が丸く収まればよいという考えになってしまう。持つ棒は、すりこ木か製菓用ののし棒くらいになってしまう。